2019/04/16 - 2019/04/16
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しにあの旅人さん
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フェデリーコ2世は無駄な城を造っておりません。必要なところに必要な城を造った。時代が変わっても、それらの城の戦略的重要性はかわりません。その時代の必要に応じて城は作り替えられました。
中世の城は高い塔と城壁が命でした。しかし大砲の登場とともに城の姿は変わります。塔も城壁も砲弾で簡単に崩されます。それに対応して城壁は低く分厚く、地を這うような堡塁に変わります。
フェデリーコ2世の城の多くが当時の面影をとどめていないのもやむを得ません。
しかしバーリの城には、わずかな残影がありました。
この旅行記を書くにあたり、参考にした資料は下記に列挙してあります。
フェデリーコ2世紀行-1 イエージ・誕生
https://4travel.jp/travelogue/11505518
なおこの旅行記はフェデリーコ2世の年代記風に並べたいと思います。4Travelではブログは旅行日順に並ぶので、表紙写真下に表示される訪問日と実際の訪問日は異なります。プーリア滞在は4月9日―14日です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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バーリ駅の南側、ジョゼッペ・カプルッツイ通りから旧市内に入る自動車地下道があります。その曲がり角になにか絵が描いてある。
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近くの商店のシャッターです。同じ作者と思われます。左右の壁の落書き、ヨーロッパに跋扈しているタゲ(tague)が、ここだけは遠慮しています。おそらくタゲで町を汚すバカどもから一枚脱皮した、あるいは一目置かれているストリートアーティストではないかな。
古都バーリらしい町の絵に迎えられて市内に向かいます。 -
旧市内に入ると、いきなり路地の向こうに城壁が見えます。東の堡塁と塔です。
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城の平面図です。黒い部分が中世の城。英文説明板によると、特に西の塔の一角がフェデリーコ2世時代の面影を残しています。(この説明はとても役に立ちました。以下もそれに準拠します)
城は1131年にシチリア王ルジェーロ2世が築城したものです。西翼と南翼は、そこに残っていたビザンチンの館を改修、北翼は11世紀に建てられた修道院をベースにしました。
1156年に一度戦さで荒廃しましたが、フェデリーコ2世は1233年から40年にかけて修復、大改修を行いました。北翼の延長、南翼と西翼の改修、南と西の塔の建設です。要するにほとんど全部造り替えたということです。
その後16世紀にアラゴン王朝がこの城を大砲に対応した要塞に造り替えました。それによりフェデリーコ2世の城は覆い隠されることになったのです。 -
周りを歩いてみました。南翼城壁、左が西塔、右が南塔。
現在の入口は写真左端です。 -
現在の入口はこちら。
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旗の左側です。
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16世紀の堡塁です。大砲での攻撃に対応したずんぐりした分厚い壁の要塞です。今はここが入り口です。入場券売り場と売店があります。
手前の堀に置かれた赤い唐辛子のオブジェ、ただ、邪魔なだけです。 -
南の塔と堡塁。
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西翼
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西翼と北の塔。
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フェデリーコ2世の時代の城の入口は、西の塔の左にありました。
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1750年のバーリ城の模型です。
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西の塔の左に入口があります。
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ここが正門だったのです。彼の時代のままです。フェデリーコ2世はこの門をくぐりました。
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門の二重アーチ、鳥は、彼が愛した鷹でしょうか、神聖ローマ皇帝の象徴の鷲でしょうか。武人の彫刻、乗馬の武人、彼自身かもしれません。
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門を入るとアーチ天井のエントランスホール。ここも当時のまま。
柱や壁に触ってきました。もしかすると、間接的にフェデリーコ2世の手に触れたかもしれない。 -
植物の葉のパターンの柱頭
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アラビア風です。
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戦士の顔
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植物の葉と鳥のパターン
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エントランスホールより柱廊
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エントランスホールを抜けると、柱廊があり、中庭です。
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柱廊右端の柱頭には、皇帝の象徴である鷲が刻まれています。(説明板より)
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中庭を見下ろす階段も当時の面影を残しています。
これだけです。されど、当時のままです。 -
これはバルレッタのお城の中庭。柱廊と直角に交わる階段、同じ配置です。
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バーリの城内の説明板です。こういうデザインがフェデリーコ2世の城の特徴のようです
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エントランスホールから柱廊への出口右の柱には、「Ismael」とサインが彫られています。アラブ人の名前ですね。
柱廊の柱にはプーリアのカノッサ、バジリカータのスティグリアーノから職人が来たことを物語るサインが残っています。アラブ人の職人と地元の職人が一緒に働いていたことを物語っています。
仕事中に通りかかったフェデリーコ2世が、彼らに直接注文を出したりしてもおかしくありません。彼は建築にも詳しいのです。
フェデリーコ2世はアラブ語が母国語のようにできます。アラブ語で話しかけられた職人が「え、この人アラブ語ができるんだ!」と驚いた顔が目に浮かぶようです。 -
バーリ大聖堂。(Basilica Cattedrale Metropolitana di San Sabino)
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教会内陣階段下左右に前から不思議に思っていた狛犬、いや正体不明の動物がいました。必ずなにかを食べています。これは右。
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左。
イタリアの教会には、必ずといっていいほど、この正体不明の怪物が置かれています。その多くは摩耗してなんだか分かりません。バーリ城内部の博物館に、複製のコレクションがありました。
オリジナルは12世紀のものです。 -
ハゲワシだそうです。食いついているのは多分ヘビ。バーリ大聖堂南身廊。
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カラスが魚を食べている。バーリ大聖堂南身廊。
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ライオンと蛇。サン・ニコラ大聖堂。
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これが最も不可解。ライオンが組み敷いているのはどうみても人間です。サン・ニコラ大聖堂。
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拡大してみます。
魔除けのようなものだと思いますが、展示室には説明がありませんでした。説明の必要がないほど、イタリア人には当たり前のものなのでしょうね。
これらは何というもので、何を意味するのか、どなたかご存知のかた、教えて下さい。 -
ホテルは駅から歩いて10分かからないところでした。駅の裏側です。貴族の邸宅を改造した風で、厳格な門があり、坂道を上がって玄関に着きます。
タクシーでここに着いたとき、上から黒塗りのフェラーリが降りてきました。さすがイタリアざます。すると我がタクシーの運ちゃん急にビビリまして、「ここで、ここで降りてください」降りてきた車があるんだから入れるじゃん。と思ったんだけど、「中に入ったらUターンするのが大変だから」
へえー、そうかな。と結構な通行車がある道路で、タクシー代を払って、坂道をエンヤラ登っていきました。登ってみれば、バスだって駐車できる広い車止めがあるじゃあありませんか。
宿を引き払うとき頼んだタクシーは上まで来てくれましたから、あれはなぜだか理解できません。ホテルの外観にびびったのかな、知らないホテルじゃないだろし。それともあのフェラーリに乗っていたのが実はマフィアの親分で、運ちゃんはそれを狙う敵側の鉄砲玉、今がチャンス!と追いかけて行ったのか? なんて想像しちゃいました。シチリアも近いしね。 -
駅の裏口からホテルまで歩きました。思ったより近くて、荷物がなければ余裕で歩けます。
ただその道中はつまりません。高層住宅だらけだし、商店街はシャッター街で、ラクガキだらけゴミだらけ。そのゴミの中に犬の〇〇が入っています。
ゲソっとしながらゴミ一つない貴族の館に着くわけで。格差社会とか、経済的ナンチャラとか考え込むんだろうなあ。
ま、我々の場合予定がつまっていますから、「次行こう!次」って、深く考えずに「洗濯はどこですべきか」なんて、当面の問題に向き合いましたが。 -
あ、それから駅の表側は、そりゃあもう素晴らしい超高級ブティックが軒を連ねていましたよ。バーリの名誉のために書き添えます。
by妻
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