花の名山　白馬岳登山旅行　その4白馬岳から栂池へ　絶景の稜線歩きと白馬大池のお花畑編

2019/08/03 - 2019/08/03

花の名山として名高い白馬岳。以前から憧れの山でしたが、ここ数年山で花を楽しむようになり、増々その思いが強くなり、念願が叶えるべく計画。登山コースはいくつかありますが、今回は猿倉登山口から大雪渓を登り、栂池に下りるルートを選択。猿倉を朝、出発できれば1泊2日で下山できるところをですが、今回はゆっくりと、そして存分に眺望と高山植物の宝庫である白馬岳を楽しもうと4泊5日で周りました。

その4。白馬岳から栂池へ　絶景の稜線歩きと白馬大池のお花畑編。4日目は白馬岳から小蓮華山を経て栂池へ下山します。白馬山荘を出発し、まず白馬岳山頂で360°の眺望を堪能。そこから小蓮華山へは絶景の連続。最高の稜線歩きを楽しみました。白馬大池山荘で昼食後、白馬乗鞍岳を経て天狗原への下りは大きな岩が続き四苦八苦。相方の疲労もピークに達しましたが、何とか今日の宿泊先である栂池ヒュッテまで辿り着きました。

エリア 栂池・白馬乗鞍(長野)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 3.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

山荘の前で写真を撮るのに時間を要し、6時36分出発。

白馬岳 自然・景勝地

こちら側から白馬岳を見るのはこれが最後になるので、しっかりと目に焼き付けます。

白馬岳 自然・景勝地

山頂は朝から大賑わい。それもそのはず。昨夜からの雨のおかげで360°の眺望が楽しめました。

白馬岳 自然・景勝地

山頂の南側のポジションから。
南東には毛勝三山の毛勝山・釜谷山・猫又山。左奥には白山。

大日岳、剱岳、別山、立山。昨秋は向こうから見ていたんだなぁと思うと感慨深い。

右から黒部五郎岳、赤牛岳、水晶岳、鷲羽岳、野口五郎岳と北アルプスの名山がずらり。左手前に針ノ木岳、蓮華岳。
槍ヶ岳はすでに見えませんでした。

杓子岳、白馬鑓ヶ岳の後ろには八方尾根。その後ろに五龍岳。さらに重なるように鹿島槍ヶ岳の双耳峰がシルエットではっきりと見えています。

どっしりとした八方尾根が続きます。八方池はどの辺りなんでしょう。

南アルプス、富士山、八ヶ岳は見えず。しかし差し込む太陽光が幻想的。

太陽光に照らされる雲海が見事。
最奥のシルエットで見えているのが、秩父から浅間山の山並み。ただ同定はできませんでした。

中央の頂が平らな山が戸隠連峰の高妻山。

ここからは山頂部に移動。
妙高山（中央）、火打山（左）、焼岳。

雨飾山（右）、手前の稜線のピークが小蓮華山。

明星山（中央右）、黒姫山（左奥）、黒倉山（左）。

雪倉岳（右）、朝日岳（中央）。

いやぁ～絶景でした。この2日間、あまり眺望がなくモヤモヤしていましたが、一気に解消。下山する日に最後のご褒美のよう。

山頂から見た白馬大雪渓。よく頑張って登ってきたよなぁ。

白馬大雪渓遊歩道 自然・景勝地

お世話になった白馬山荘も見納め。劔岳、立山を背景に一番格好いい構図で。

名残惜しいですが、7時10分に出発。すぐウラジロタデがお見送り。

振り返って白馬岳と立山、剱岳のスリーショット！惚れ惚れします。

白馬岳 自然・景勝地

しばらくは歩きやすい稜線。しかも、昨夜降った雨で蒸し暑さも一服。さわやかな風が心地いい。

登山道沿いに咲いていた花。色が薄く、イワギキョウの変種かなと思い撮りましたが、拡大して見ると花に毛羽立った様子はないのですが、萼は針状ではなく少し幅があるので、どちらなんでしょうか。

少し下ると、気持ちのいい稜線が目の前に。まさにこれを待っていました。楽しい～。

残雪を横目に下った先には、

コマクサの大群落。

登山道沿いにはあまり咲いてなく、少し遠めなのですがそれでもこのボリューム。

見事としか言いようがありません。

8時01分、三国境到着。ここが長野県、富山県、新潟県との県境になります。

三国境 自然・景勝地

北には雪倉岳、朝日岳の雄大な景観が広がります。いつか歩く日が来るでしょうか。

三国境 自然・景勝地

そして小蓮華山へ向かう稜線も素晴らし過ぎる！これだけ幸福感を感じながら歩ける稜線ってあるでしょうか。まさに縦走の醍醐味！

小蓮華山 自然・景勝地

振り返れば白馬岳。カッケー！とでも言いたくなるような景観。栂池から登ってきてこれを目の当たりにすれば、胸が高鳴りますよ。

白馬岳 自然・景勝地

さらに20分ほど歩き、再び振り返り白馬岳。遠くなるのが少し寂しいような…。ただ結果的には白馬岳がはっきり見えていたのはこの時間（8時40分）が最後だったので、しっかり見ておいて良かったです。

小蓮華山へはもう少し。

小蓮華山 自然・景勝地

8時56分、小蓮華山に到着。

小蓮華山 自然・景勝地

記念写真を撮り、行動食などを食べ休憩。

小蓮華山 自然・景勝地

ここからの景観も素晴らしく、白馬大池に続く登山道。

その先には白馬大池も見えています。

北には糸魚川から日本海まで続く山々。

雪倉岳（中央）と鉢ヶ岳（左）。

鉢ヶ岳（右）から黒部方面の山々まで。

そして歩いて来た稜線は見えましたが、白馬岳はもう雲の中でした。

9時20分出発。少し下ります。斜面にはミヤマキンバイ、ハクサンフウロ、ウラジロタデなど。

ハクサンフウロ。

コバイケイソウは白馬岳を背景に。

そしてポスターやガイドブックでよく見るお花畑と白馬岳という写真の場所はここですね。ただチングルマは終わりかけでそういう写真にはなりませんでした。

一輪だけ咲いていたタテヤマリンドウ。花弁が5枚でその間のものは何と言うのだろうと調べたら、副弁と言うらしい。小さくて可愛い花です。

終わりかけでしたが、タカネナデシコ。

船越ノ頭には10時12分に到着。振り返ると、歩いてきた稜線が一望。雲がなければ絶景なのですが…。

暫く歩くと白馬大池が美しい姿を見せてくれました。
ただ見えてからが意外と掛かりました。

乗鞍岳(白馬大池) 自然・景勝地

11時03分、白馬大池山荘に到着。建物中央は宿泊者の受付。

白馬大池山荘 宿・ホテル

左端に食堂があります。入口はテント泊の受付と同じなので混雑していますが、席は空いていました。

白馬大池山荘 宿・ホテル

当然あるだろうと思っていたカレーがなく、しかもご飯ものも売り切れ。唯一残っていた食事メニューの肉うどんを注文。

白馬大池山荘 宿・ホテル

肉少なめですが、温かいものが頂けるだけで十分です。
食後は周辺のお花畑へ。

白馬大池山荘 宿・ホテル

白馬大池の周辺はチングルマのお花畑。

咲き誇るチングルマと白馬大池山荘。

ハクサンコザクラ。小さくて本当に可愛い。

登山道沿いに群落があるなあと思っていたら。

遠くに大群落がありました。入れない場所なのが残念。

その他、テント場周りにミヤマアキノキリンソウ。

タテヤマリンドウ。これはこの辺りに大群落を作り咲いていました。

シロウマオウギ。

ミヤマダイコンソウ。
限られた時間でしたが色々な花が見れ癒されました。

11時48分出発。栂池方面は白馬大池山荘の脇から。

白馬大池を回り込むように進みます。この辺りから大きな岩が多く歩き難い。

振り返って、白馬大池。雲が後ろから沸き立つ感じも夏らしくていい光景です。

乗鞍岳(白馬大池) 自然・景勝地

白馬乗鞍岳への登り。歩き難く、地味にきつい。

乗鞍岳(白馬大池) 自然・景勝地

稜線に出るとケルンが見えました。

乗鞍岳(白馬大池) 自然・景勝地

12時29分、白馬乗鞍岳に到着。大池からここまでも苦労しましたが、本当に辛かったのはここから。

乗鞍岳(白馬大池) 自然・景勝地

12時39分出発。相変わらず岩が多い登山道が続き、相方が岩に膝をぶつけるアクシデント！さらにペースを落として進みます。

乗鞍岳(白馬大池) 自然・景勝地

雪渓。相方はアイゼンを着け、私はアイゼンなしで慎重に下ります。

天狗原へはこの下り。段差が大きく非常に厄介。しかも朝の爽やかさは何処へやら、蒸し暑くなってきました。

下りても下りても、延々続くかのよう。

相方も出来るだけ膝への負担を軽くしながらなのでゆっくりと慎重に下ります。

やっと天狗原の木道が見え、

長かった下りも一段落。

ヒオウギアヤメ。

ワタスゲも少し。

天狗原のベンチで長めの休憩。

天狗原にはワタスゲがチラホラ。

斜面の真ん中に下ってきた登山道が見えます。いやあ、それにしてもこの下りはきつかったなぁ。

14時15分に出発。すぐ遠くに街並みが見えてきました。ただ相方は疲労もピークに達し、言わばギアをローに入れ、さらにブレーキを踏みながら下りるという感じでさらにペースダウン。

栂池自然園がチラリと見えましたが、まだまだ遠く。
その後も出来るだけ膝の負担にならないようにゆっくりと下り、

15時29分本日の宿、栂池ヒュッテに到着。お疲れ様でした。相方の膝は幸い打撲程度でしたが、頑張りました。

小蓮華山への稜線や白馬大池のお花畑は想像以上に素晴らしく、白馬岳登山のさらなる魅力に触れることができました。そして当初から4日目が一番きついと思っていましたが、これも予想以上（笑）ただ大事に至らなく無事下りれたので御の字でした。

栂池ヒュッテ 宿・ホテル