花の名山　白馬岳登山旅行　その2白馬三山縦走（往復）編

2019/08/02 - 2019/08/02

花の名山として名高い白馬岳。以前から憧れの山でしたが、ここ数年山で花を楽しむようになり、増々その思いが強くなり、念願が叶えるべく計画。登山コースはいくつかありますが、今回は猿倉登山口から大雪渓を登り、栂池に下りるルートを選択。猿倉を朝、出発できれば1泊2日で下山できるところをですが、今回はゆっくりと、そして存分に眺望と高山植物の宝庫である白馬岳を楽しもうと4泊5日で周りました。

その2。白馬三山縦走（往復）編。2日目。白馬山荘にチェックイン後、雲が多く眺望がないのは承知の上で白馬岳山頂へ。すると雷鳥が姿を見せるサプライズ。そして私達にとって白馬岳はそう簡単に来られる場所ではないので、3日目は白馬三山の杓子岳、白馬鑓ヶ岳に登り往復。前日と同じく雲が多く眺望は今一つでしたが、違った眺望とお花畑を満喫。2日をかけて白馬三山を堪能しました。

エリア 栂池・白馬乗鞍(長野)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

白馬山荘にチェックイン後、部屋にリュックを置き14時27分に出発。荷は軽いですが、さすがに疲れているのでゆっくりと。

白馬岳 自然・景勝地

少しガスが抜けてきました。すると、

白馬岳 自然・景勝地

ん！？　雷鳥？　目が合いましたよ（笑）人に見られると思ってなかったかな。

静かに近づきます。近いっ！！　
どうやら1羽のよう。

プックリした体が可愛い。周りの葉を啄みながら奥へ。
山荘で少しダラダラしたのが良かったようです（笑）

白馬岳山頂。朝5時半過ぎから登り始めようやく山頂まで来ました。
記念写真。

白馬岳 自然・景勝地

標高2932ｍ。

白馬岳 自然・景勝地

この風景指示盤の台座部分（375kg）を新田次郎著「強力伝」で描かれている強力が背負いあげたと言われています。

白馬岳 自然・景勝地

風景指示盤。晴れていればこれを頼りに眺望を楽しめますが、

白馬岳 自然・景勝地

生憎この雲の多さ。本来なら小蓮華岳へ向かう登山道の奥に雪倉岳などが見えるはずですが…。

こればかりは仕方なし。待っていても晴れそうにないので、戻りましょう。

辛うじて山荘の向こうに杓子岳と白馬鑓ヶ岳が。

白馬岳開発之恩人、松沢貞逸氏像をお礼参りをして山荘に戻りました。

翌日は杓子岳、白馬鑓ヶ岳へ。6時13分に出発。

一応晴れ予報なのですが、昨日はっきり見えていた登山道も真っ白。という事でゆっくり花を見ながら行きましょう。

丸山には注意書きの看板。白馬鑓温泉はまだ営業前です。
この先から花が多く楽しめました。

少し遠くにコマクサ。

ミヤマクワガタ。雄蕊、雌蕊、花の周りに着く朝露が芸術的！

ヨツバシオガマ。

ミヤマアワガエリ。

咲き始めのカンチコウゾリナ。
（この先の岩場にお花畑があったのですが、帰りの方が光の加減が良かったのでその時に）

クルマユリ、ウラジロタデ、ハクサンフウロ、カンチコウドリナなどが競い合って。

白馬大雪渓が見えました。この時間から登っている登山者多数。

白馬大雪渓遊歩道 自然・景勝地

ウラジロタデ。

再びコマクサ。
これは花も綺麗で高山植物の女王の面目躍如。

鞍部から杓子岳への稜線。晴れていれば最高の道なのですが…

西側はカール地形のよう。

少し青空も見え心地いい。
すると先行していたご夫婦が口元に手を当てこちらを見ています。もしや！

やはり雷鳥でした。

ここで再び会えるとは。何度見ても可愛い。

そのご夫婦によると、この穴が砂浴びした跡らしい。という事は砂浴びしているところを見つけたのかな。

さらに進むと斜面にミヤマキンポウゲの群落。

コマクサの群落。

巻き道との分岐は杓子山頂へ。

杓子岳 自然・景勝地

ここからの急坂が結構きつい。

杓子岳 自然・景勝地

8時25分、杓子岳に到着。
白馬岳は雲の中なので、行動食を食べながら待っていると、

杓子岳 自然・景勝地

一瞬姿を見せてくれました。

白馬岳 自然・景勝地

8時52分、杓子岳を出発。少し粘り過ぎました。

杓子岳 自然・景勝地

巻き道まで下ると、歩きやすい登山道に。

しばらくして振り返ると、少し白馬岳の山頂が見えました。

白馬岳 自然・景勝地

白馬岳（左）と歩いて来た稜線。

白馬岳 自然・景勝地

さらに西には旭岳、小旭岳、清水岳（しょうずだけ）。

黒部方面の山々。久しぶりに眺望が楽しめました。

次第に雲が消え、白馬鑓ヶ岳まで稜線がはっきり。素晴らしいじゃないですか！

白馬鑓ヶ岳 自然・景勝地

ミヤマキンバイのお花畑を横目に。

白馬鑓ヶ岳 自然・景勝地

ゆっくりと景色を見ながら。登山者も少なく快適。

白馬鑓ヶ岳 自然・景勝地

振り返って杓子岳（右）と白馬岳（左奥）。

杓子岳 自然・景勝地

この小ピークを越え、

白馬鑓ヶ岳 自然・景勝地

さらに稜線の先へ。

白馬鑓ヶ岳 自然・景勝地

ぐるりと回り込み、

白馬鑓ヶ岳 自然・景勝地

10時05分、白馬鑓ヶ岳到着。

白馬鑓ヶ岳 自然・景勝地

標高2903ｍ。白馬山荘から２時間52分掛かりました。（杓子岳の山頂で粘りすぎました。）

白馬鑓ヶ岳 自然・景勝地

ここからの眺望が楽しみだったのですが、生憎雲が多め。海が見えているのか、空と同化してよく分かりません。

西側。たぶん右の山の連なりが毛勝三山。立山は雲に隠れてお預け。

鑓温泉との分岐の先には天狗尾根の雄大な景観が広がります。不帰の瞼という難所があるのでここを歩くことはないと思いますが、すごく気持ち良さそう。

そして杓子岳（右）、白馬岳（中央）、旭岳（左）が一望できる景観が素晴らしい。今年は湿った空気が流れ込んでおり雲が多めですが、これだけ見えれば御の字。やはり稜線の東側が雲に覆われるんだな。

白馬岳 自然・景勝地

10時35分出発。帰りも花を見ながら歩きます。
ヨツバシオガマ、イワオウギ、ミヤマキンポウゲのお花畑。

イワオウギ。

チシマギキョウ。

これはイワツメクサ？

イブキジャコウソウ。

ミヤマアズマギク。

杓子岳の手前まで戻ってきました。行きには気が付かなかったですが、真ん中が巻き道でその下にも登山道らしきものがあります。敢えて危ない道には向かいませんが…。

杓子岳 自然・景勝地

振り返ると、もう白馬鑓ヶ岳は雲の中。いい時間に白馬鑓ヶ岳にいたようです。

白馬鑓ヶ岳 自然・景勝地

ふと横を見ると、劔岳じゃないですか！やっと姿を見せてくれましたよ。

帰りは望遠レンズを付けていたので、大雪渓にドーンと寄ってみました。この時間（12時06分）でもまだ登ってくる登山者が多数。

白馬大雪渓遊歩道 自然・景勝地

残雪の傍にはお花畑。雪が解けたら高山植物が我先に競い合って咲いているのが見て取れます。

そして行きに素晴らしいと思ったお花畑。ミヤマシシウド、ミヤマキンポウゲ、ハクサンタンポポの群落。

コントラストが見事です。

この岩は誰かが叫んでいるようにしか見えないんだが。

テント場はこの時間ですでに半分ほど埋まっています。テント担いで登っているのに早いなぁ。

13時02分、白馬山荘に戻ってきました。お疲れ様でした。白馬山荘からのコースタイム4時間25分のところ6時間51分掛かりました。

白馬山荘 宿・ホテル

夕方になり白馬岳がはっきり見えました。

2日間を掛けて白馬三山を縦走。丸山の先の岩場のお花畑や白馬鑓ヶ岳への稜線歩き、雷鳥との出会いなど杓子岳から白馬鑓ヶ岳まで歩いた事で、また違った素晴らしい景色やお花畑を満喫。また白馬岳の様々な表情を見れた事が一番の収穫でした。

白馬岳 自然・景勝地

この旅行記へのコメント （2）

• ねもさん 2019/08/19 20:14:42

  やりましたね！

  クリント東木さん　いつもご投票ありがとうございます。
  花を楽しみながら、ゆっくり白馬三山縦走、素晴らしいです。実は杓子岳がまだで、追い越されました(笑)　杓子岳くらいいつでもと思うのですが、めぐり合わせが悪いのでしょうか!?
  花の説明もバッチリです。私のように分からない花はパスというズルしないのがクリント東木さんらしいと思います。８月のウルップソウはうれしいですね。
  ここまできたら、来季は朝日岳への縦走をお薦めします。静かで花だらけ、気に入ってもらえること必定かと。朝日小屋の食事も白馬山荘の倍はgood(笑、ちょっと大げさ)

  クリント東木さん からの返信 2019/08/19 23:14:58

  コメントありがとうございます。

  　ねもさんへ
  
  　投票、そしてコメントありがとうございます。今回、計画する際に杓子岳、白馬鑓ヶ岳を（鑓温泉に行かず）往復する人がいるのかなぁと思って調べてみると、猿倉から登ったその日に往復する方もおり、ねもさんでしたらそれ位のペースでいけるのでは？余裕のあるスケジュールだと思っていましたが、いざ登ってみると実力に見合ったもので、白馬鑓ヶ岳からの戻りの最後の1時間は相方はバテバテ。でも違った花や眺望が楽しめたので、行って大正解でした。花も撮っている時に分かっているのは6〜7割で、その他は詳しい方のブログ等で調べたので作成に時間が掛かりました。もっと勉強しなければ（笑）
  
  　ねもさんの旅行記を拝見し、朝日岳（と朝日小屋）も魅力的だなぁと感じておりますが、コースタイムを考えると少し躊躇します。何か自分達に合うコース取りや日程を考えないといけませんね。今回初めての白馬岳でしたが、花と眺望が素晴らしく人気があるのも納得しました。
  
  　クリント東木