絶景の立山を満喫する山旅3泊4日　その2立山縦走前編～雄山でご来光。そして360°の絶景に酔いしれる～

2018/09/28 - 2018/09/28

今年の紅葉はどこに見に行きたいか相方に聞くと「立山」という返事。2011年9月末に一度訪れており、一ノ越から雄山に登頂。その時見た360°の絶景と立山の紅葉が素晴らしく、もう一度見たいという思いもあり「縦走するなら」と即決。宿は前回も宿泊したみくりが池温泉さん。天候予備も含め3連泊しました。

その2。立山縦走前編。今回の旅の最大の目的は立山縦走。ただ縦走すると言ってもコースは様々。日帰りか稜線上の山小屋で1泊するか。雷鳥沢からか一ノ越からか。もしくは浄土山から三山縦走するか。色々考えた結果、今回は雄山でご来光を見て縦走することにしました。ご来光が見たいという事が一番でしたが、みくりが池温泉をスタート・ゴールにした場合のコースタイムは7時間30分。我が家は登るのが遅く（下りも！）加えて休憩や食事の時間も必要。さらに写真の撮影にも時間が掛かるのでプラス3時間以上は掛かる。後半慌てるよりは、マイペースで縦走できる方がいいという判断です。2日目は天気予報も良く、みくりが池温泉を2時48分に出発。雄山でご来光を見て360°の絶景を堪能。朝食後、大汝山、富士ノ折立と縦走しました。息を飲むような絶景の連続は、自分達の想像を遥かに超える素晴らしいものでした。

エリア 立山黒部(富山)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

2時起床。準備をして2時半過ぎに出るつもりが、ポットのお茶を汲んだり、行動食を食べたりで遅くなりで2時48分出発。ご来光は5時40分ぐらいなので、余裕はあります。雲は若干多めながら星も見え、何より月が明るい。ヘッドライトを点け、ゆっくり進みます。

みくりが池温泉 宿・ホテル

祓堂に3時42分に到着。小休止。今日の登山の無事を祈願。

4時02分、一ノ越に到着。ここでポールをリュックに収納。
5分ほど休憩し、出発。ここからは急な岩稜を登りますが、ゆっくり登れば危ないところはなく、山頂目前の岩場が少しきつい登りでした。

雄山登山 自然・景勝地

5時10分過ぎに雄山山頂に到着。シルエットの雄山神社が神々しい。

雄山神社 寺・神社・教会

雲海が広がります。八ヶ岳、富士山もくっきり。

雄山登山 自然・景勝地

富士山の隣には南アルプス。この静謐な時間が堪りません！

雄山登山 自然・景勝地

南東には北アルプスの山々を見え始め、右奥には中央アルプス。

雄山登山 自然・景勝地

そして槍ヶ岳と穂高連峰。
ここからはもう少しアップで見ていきましょう。

雄山登山 自然・景勝地

槍ヶ岳の左奥が前穂高岳。その手前が野口五郎岳。
右奥には奥穂高岳。その右に続くジャンダルムは見ているだけで怖い。

雄山登山 自然・景勝地

中央辺りのピークが鷲羽岳。その右のこんもりした山容の山が水晶岳。

雄山登山 自然・景勝地

水晶岳の右手前が赤牛岳。中央奥が乗鞍岳（剣ヶ峰）。その右手前が双六岳。

雄山登山 自然・景勝地

そして出発前日に山頂までの規制が緩和された御嶽山。4年前の噴火は翌年にでも行こうかと考えていた自分達にも衝撃的で今でも忘れられません。
そして左はその形からも分かりやすい笠ヶ岳。

雄山登山 自然・景勝地

黒部五郎岳。

雄山登山 自然・景勝地

そして薬師岳と素晴らしい眺め。
北アルプスの百名山オールスターの面々が顔を揃えます。

雄山登山 自然・景勝地

次第に空も赤味を増してきて、

富士山 自然・景勝地

5時40分、ご来光。

雄山登山 自然・景勝地

雲海を照らします。

雄山登山 自然・景勝地

雄山神社では御祈祷が始まりました。

雄山神社 寺・神社・教会

反対側へ。大汝山にも陽が当たり、

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

別山への稜線、剱岳にもご来光が。裏側から見るモルゲンロート！？

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

ご来光を受けた剱岳は崇高さを増します。

剱岳 自然・景勝地

剱岳、八ッ峰のⅦ峰、Ⅵ峰、Ⅴ峰。
手前の別山の南峰から北峰までの稜線にも陽が当たり輝いているかのよう。

剱岳 自然・景勝地

左側。ご来光の当っているのが剱御前。

さらに北東を見ると、富山湾まではっきり。

そして大日岳と奥大日岳。

奥大日岳 自然・景勝地

室堂にはまだ陽が当たらず、静けさに包まれています。
宿ではそろそろ朝食の時間でしょうか。

室堂平 自然・景勝地

社務所にも眩しいくらいの光が差し込みます。

雄山神社 寺・神社・教会

ではそろそろ峰本社神殿へと参りましょう。
500円の登拝料を納め、氷の付いた手摺を持ちながら階段を登ります。

雄山神社 寺・神社・教会

神殿横にあるのが雄山頂上、標高3003ｍの標識。

雄山神社 寺・神社・教会

ここからの眺めが一段と良く、大汝山も目高に見えます。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

大汝山の岩稜のすぐ右に見えるのが白馬鑓ヶ岳。次が唐松岳。そして五龍岳。

雄山神社 寺・神社・教会

左が鹿島槍ヶ岳。雲の上から山頂が見える爺ヶ岳。

雄山神社 寺・神社・教会

岩小屋沢岳、鳴沢岳、赤沢岳の山頂には少し雲が掛かっています。

雄山神社 寺・神社・教会

そして蓮華岳、スバリ岳、針ノ木岳、北葛岳。右奥の遠くに八ヶ岳。
ここでお祓いを始めるので座るよう促されます。

雄山神社 寺・神社・教会

お祓いを受け、最後にお言葉とお神酒を頂きました。ただ座ってじっとしていると寒く、前の方はずっと震えていました。
では再び山の方に目を移しましょう。

雄山神社 寺・神社・教会

八ヶ岳。左端の蓼科山や中央の赤岳を始め、名だたる山が連なります。
手前の雲海もすごい。

雄山神社 寺・神社・教会

富士山。その手前のシルエットは餓鬼岳。

富士山 自然・景勝地

南アルプスは左から観音岳、甲斐駒ヶ岳、中央が北岳、仙丈ヶ岳、間ノ岳。

雄山神社 寺・神社・教会

そして左から塩見岳、悪沢岳、赤石岳、稜線が重なる右奥が聖岳。
手前には北アルプスも見え、塩見岳の下辺りが燕岳。左の山頂が平なのが常念岳。

雄山神社 寺・神社・教会

常念岳から尖ったピークの右が大天井岳。

雄山神社 寺・神社・教会

そして中央アルプスの木曽駒ヶ岳、空木岳。

雄山神社 寺・神社・教会

さきほど見た槍ヶ岳と穂高連峰を越え、

雄山神社 寺・神社・教会

中央が西穂高岳。左の鞍部の奥に薄ら見えるのが恵那山。

雄山神社 寺・神社・教会

そして御嶽山と笠ヶ岳。
いやあ～、本当にすっきりと良く見えます。

雄山神社 寺・神社・教会

南西には少し雲が掛かっていますが白山（御前峰）まで。

雄山神社 寺・神社・教会

大汝山から別山までの稜線と剱岳。
この辺りで次の方と入れ替わるよう促されます。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

最後にもう一度、雄山神社からの眺め。この大パノラマはいつまで見ていても見飽きません。

雄山神社 寺・神社・教会

素晴らしい眺めでした。

雄山神社 寺・神社・教会

記念写真。

雄山神社 寺・神社・教会

立山の一等三角点は下にあり、標高2991.6ｍと記してあります。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

ここで社務所前のベンチで朝食。みくりが池温泉のパン弁当です。さすがにこんなに食べられないので、パン3つとよもぎ大福を頂きました。

雄山神社 寺・神社・教会

さて雄山に登ると（私も含めて）周りの山に目がいきがちですが、忘れてはいけないのが東側の下に見える御前沢雪渓。剱岳東面の三ノ窓雪渓と小窓雪渓と共に2014年に氷河と認められました。

雄山登山 自然・景勝地

雄山からの絶景を堪能しました。気持ち的にはかなり満足しましたが、まだ始まったばかり。気を引き締めて参りましょう。

雄山登山 自然・景勝地

7時05分出発。予定では6時半ぐらいのつもりでしたが、この絶景を目の前にすれば致し方なし。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

大汝山へは一端下ります。これが結構な急坂。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

登り返し、さらに岩場を越えれば、

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

7時32分、大汝山到着。標高3015ｍ。立山の最高峰がここになります。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

ここからは雄山から見えなかった山も見えるようになります。
手前に見える山頂が富士ノ折立。その奥が朝日岳。円錐形の山頂が旭岳。一段高いのが白馬岳。そして白馬鑓ヶ岳、唐松岳、五龍岳。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

後立山連峰の山々。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

朝より雲が取れて、爺ヶ岳、岩小屋沢岳、鳴沢岳も見えるようになりました。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

赤沢岳、蓮華岳。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

スバリ岳、針ノ木岳、北葛岳。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

7時38分出発。すぐ大汝休憩所が見えました。言わずと知れた映画「春を背負って」のロケ地で蒼井優さんがこの屋根に布団を干していました。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

ただ大汝休憩所はすでに小屋仕舞いしたようです。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

小屋前から見た富士ノ折立。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

振り返って、大汝休憩所越しの大汝山。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

この時間になると室堂にもしっかり陽が差し込んでいます。

室堂平 自然・景勝地

ふと見上げると、白山も雲が取れ良く見えるように。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

ここからなだらかな登山道を進み、

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

巻き道～縦走路と富士ノ折立山頂への分岐。相方はこれを見てここで待機。一人で向かいます。道があるようなないような岩を登り、

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

8時05分、富士ノ折立山頂に到着。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

剱岳まで少し近づきましたか。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

振り返って大汝山。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

ここからが結構な急坂を下ります。ザレているので慎重に。

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

さらに下るとその先には気持ちの良さそうな稜線が見えてきました。もう少し。
ん？・・・。何！？良く見ると、下から登ってくるグループは撮影クルーのようです！！

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

機材が重そうなので道を譲り、先に行っていただきました。スタッフの方に伺うと、12月23日放送予定の「日本百名山」のスペシャルの撮影だそうです。いやぁこれは楽しみ。

さて前編はここまで。後編では剱岳を目の前で拝みます。詳しくはこちら
https://4travel.jp/travelogue/11410023

立山 (立山連峰) 自然・景勝地

この旅行記へのコメント （2）

• j-ryuさん 2018/10/13 04:37:27

  絶景かな絶景かな

  おはようございます。
  
  昨日はご来訪＆いいね＆コメント、ありがとうございました。
  登山縦走で３泊４日とは凄過ぎます。
  私の那須岳の片道２時間など散歩の部類にもなりませね(^^)；。
  時間をかければいいと言うものではないかも知れないけど
  やはり他人とは違う努力をしないと絶景中の絶景は見られないと言うことですね。
  それにしても世界の中では小さく狭い日本などと揶揄されがちですが
  どうしてどうして雄大で素晴らしい大自然だと思います。
  だだっぴろければいいもんでも無いですよね。
  行けないまでも写真からも感動が伝わってきます。
  
  j-ryu
  
  

  クリント東木さん からの返信 2018/10/13 21:30:09

  こちらこそ、投票そして書き込みありがとうございます。

  j-ryuさんへ
  
  　こんにちは。こちらこそありがとうございます。自分達は山登りに関してはまだまだ初心者で（ペースの遅さからも分かると思いますが）可能な限り天候予備日を設けるような旅程にしています。今回は運良く天候にも恵まれました。
  
  　那須岳の紅葉はいつか見たいと考えているのですが、他の方のブログを見ると日帰りだと始発で出ても那須塩原駅でバスの行列、そしてロープウェイ乗り場まで渋滞で数時間遅れるなど j-ryuさんの仰る通り激混みの様子。中々登るまでの難易度が高いですね。紅葉は諦めて夏山でもきれいでしょうから、その時期にしようかとも考えます。その点 j-ryuさんのように近くであるというのは羨ましい限りです。また次の旅行記も楽しみにしております。今後ともよろしくお願いいたします。
  
  　クリント東木