2019/03/02 - 2019/03/17
3位(同エリア10件中)
ウェンディさん
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- 旅行記382冊
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想像もつかない程の遠い昔、人類が2億年と数える昔。
青く輝く地球に浮かぶ、たったひとつの巨大大陸の分裂が始まりました。
分裂し始めた大陸の名は、パンゲア。
地球の中心で揺蕩うマントルはパンゲア大陸の地表をゆっくりと時間をかけて引き裂き、熱せられたマグマが深い海底の裂け目から噴きだし、冷ややかな海を沸騰させ、火山から流れ出た溶岩は大地を焼きました。
分裂したパンゲア大陸の一部は、ゴンドワナ大陸と呼ばれる大きな陸地となりましたが、そのゴンドワナ大陸すらも巨大なパワーを持つマントルには逆らえずに次々と引きちぎられ、現在の五大陸が出来上がるトリガーとなったのです。
そして、地殻変動により生じた高熱や毒性ガスは、古生代を生きていた多くの生物や植物の命を損ね、絶滅へと導きました。
大陸大移動から、長い時を経た1937年10月。
今から約80年前に、アメリカ人飛行家であるジミー・エンジェルが世界を驚かせる大発見を成し遂げました。
大発見とは、それまで誰も見つけることのなかった密林に囲まれたテーブル・マウンテン(台地)で、そこには2億年前に起きた未曾有の地球の大分裂を乗り越えた古生代の地質、大地が、2億年前とそのまま同じ状態で残されていました。
何故、地球上でそこだけが大陸大移動を経てもなお、大昔の状態を保ったままでいられたのか。
そのテーブル・マウンテンのあるエリアは、ゴンドワナ大陸が引き裂かれる時にちょうど移動の回転軸となった地域で、奇跡的に大陸大移動による大きな損害を受けることなく、2億年前の太古の自然の姿を現代に残すことになったのです。
ジミー・エンジェルが発見した地域の名は、ギアナ高地。
ギアナ高地に聳える外界から隔離されたテプイ(テーブル・マウンテン)の上では、古生代の生き残りたちが独自の進化を遂げ、今なお、その命を繋いでいます。
【表紙写真:ロライマ山域で独自の進化を遂げた蛙:オリオフリネラ】
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
☆★☆2019年3月-ギアナ高地トレッキング 旅程☆★☆
・3/2 NRT18:25-DFW-MIA21:38 マイアミ宿泊
・3/3 MIA- BLA(ベネズエラ)プエルトオルダス宿泊
・3/4 Paraitepuiへ移動(9時間)パライテプイ宿泊
・3/5-3/11 ロライマ山 6泊7日 トレッキング
3/5 Day1:パライテプイ村→クカナン・キャンプ
3/6 Day2:クカナン・キャンプ→ロライマ・ベースキャンプ
□3/7 Day3:ロライマ・ベースキャンプ→カラカス・キャンプ
3/8 Day4:カラカス・キャンプ→The Prow→クワティ・キャンプ
3/9 Day5:クワティ・キャンプ→プリンシパル・キャンプ
3/10 Day6:プリンシパル・キャンプ→クカナン・キャンプ
3/11 Day7:クカナン・キャンプ→パライテプイ村
・3/12 Puerto Ordasへ移動(9時間) プエルトオルダス宿泊
・3/13 エンジェルフォールへ カナイマ宿泊
・3/14 エンジェルフォール遊覧飛行 プエルトオルダス宿泊
・3/15 BLA18:00-MIA21:00
・3/16 MIA06:50-CHI-
・3/17 NRT15:30
☆★☆2019年3月-ギアナ高地トレッキング 旅行記☆★☆
【1】旅の序章 -アクセス・安全情報・トレッキング準備編
https://4travel.jp/travelogue/11487969
【2】ロライマ・トレッキング Day1 -プリプリ悪魔の洗礼
https://4travel.jp/travelogue/11491355
【3】ロライマ・トレッキング Day2&3 -魔境の台地へ
https://4travel.jp/travelogue/11524363
【4】ロライマ・トレッキング Day3(PM) -水溜まりの楽園
https://4travel.jp/travelogue/11525847
【5】ロライマ・トレッキング Day4 -世界の果てThe Prowへ
https://4travel.jp/travelogue/11536306
【6】ロライマ・トレッキング Day4&5 -サイバー攻撃で通信がダウン
https://4travel.jp/travelogue/11539851
【7】ロライマ・トレッキング Day5&6-不思議な絶景のロライマ山
https://4travel.jp/travelogue/11715107
【8】ロライマ・トレッキング Day6・7&帰路 -拷問坂を往く
https://4travel.jp/travelogue/11772791
【写真:ロライマ・テプイの上を歩く】 -
昔々、まだお下げ髪を結っていた子供時代に読んだ本“LOST WORLD”。
その失われた世界に憧れ、ロライマ山へのトレッキングを開始したのは3日前。
パライテプイ村から25km、標高差1700mを歩き、ギアナ高地のサバンナに聳えるロライマ・テプイの山頂エリアへとやってきた。
テプイとは現地の先住民族であるペモン族の言葉で、Table Mountain(台地)を意味する言葉。
ゴンドワナ大陸の名残である太古の自然がそのまま残る、下界と切り離された世界。
テプイの上には、下界の時間とは切り離された時を過ごした、独自の進化を遂げた不思議な生き物たちが居る。 -
2019年3月7日。
ロライマ・ベースキャンプを7:45に出発した私たちは、憧れのロライマ・テプイの上に11:15に到着した。(ここまでの様子は旅行記3で紹介)
この日のトレッキングは7日間の行程の中で一番危険度が高いルートで、830mのテプイの壁にチャレンジし、ようやく山頂エリアに辿り着いた時には、かなり疲れた状態。
だから、ガイドのFelixも此処で少し長めの休憩を取ってくれた。
疲れていた私がそこで、ゆっくり休んだかって?
とんでもない。
初めて眺めるテプイの世界は、Amazing!
休憩している相棒を横目に、私は早速、自然観察タイム。 -
ロライマ・テプイの上には大きな樹木は少ないが、地面から50cmの高さにあるのは植物たちの小宇宙。
-
見たことも無い花たちが、彼方此方で咲いていた。
-
イチオシ
サボテンの様な特徴を持つ植物は、葉の縁取りがワインレッドでオシャレ。
未だ固い蕾は開くのには、もう少し時間がかかりそうだ。 -
テプイの岩も、面白い。
河岸段丘の河川敷で見られるポットホールに似た岩の窪みがあった。
大昔、多分この場所は川だったのだろう。 -
そんな不思議な地形に惹かれて近づいたら、ガイドから鋭い注意の声。
その先はテプイの端で、切り立った崖が830m下にある熱帯雨林に向かってストンと落ちる場所。
それ以上、テプイの端には近づかない様に・・・と。
白い雲がテプイの端を覆い隠し、私も近づくまでそこが危険な場所だとは分からなかった。 -
15分ほど休憩したら、歩き出す。
ロライマ・トレッキングのブログはそれほど多くは無く、頭の中には事前情報があまりない状態。
だから、どんな景色がこの先に現れるのか、想像がつかない。 -
白いガスで覆われ、前方が見えないテプイの上。
一歩進む度に、前方の景色が少しずつクリアになってくる感じ。
そんな中をガイドのFelixは道を選びつつ目的地に向かい歩く。 -
ロライマ山頂には、道標のような看板はどこもない。
テーブル・マウンテンという呼び名から、山頂エリアはだだっ広く見晴らしの良いエリアなのかと想像していたが、実際はそんなことはなく、高さ10mはありそうな大きな岩やクレバスの様に鋭くえぐれた谷があり、目的地に向けてまっすぐ歩くことは難しい。 -
しかし、そんなテーブル・マウンテンだが、目印となるモノもあるようだ。
その一つが、この写真のTortuga(トルトゥーガ)と呼ばれる岩。
Tortugaはスペイン語で亀を表す。
亀が丸い石の上に載ってバランス遊びしているようにも見える(右が頭、左が後ろ足)。 -
大きな岩に囲まれたエリアを抜けると、今度は湿地帯。
石の上を渡り歩く。
前を歩くガイドのFelixに「この霧の中では、目的地の方向が分からないのでは?」と問うと「私の頭の中にはGPSが埋め込まれているからね」と冗談ともつかない返事。
さすが、40年もトレッキング・ガイドをやっていると、この状態でも方向が分かるらしい。 -
テプイの上では天気がコロコロと変わり、霧が水分を多く含んだ小雨に変わったかと思うと、いきなり青空が広がったりと目まぐるしい。
ロライマ山 山・渓谷
-
ポーターのアレックスに言わせると、ロライマの神の気まぐれで天気が変わるらしいが、ペモン族が信仰するその神様のお話はまた、今度の旅行記で。
-
霧の中を歩いていると、自分の直ぐ5m脇の様子もぼんやりとしか見えないのだが、晴れてくると周りの景色がくっきり。
この時も自分たちが歩く岩の右側が深いクラックになっているなんて、霧が晴れる1分前には全く気がついていなかった。 -
12時半にランチタイム。
この日のランチはパスタランチで、ポーターのエリカ母さんが朝の内に作り、俊足のアレックスに預けておいてくれた。
この日は崖登りがあったので、アレックス以外の4人のポーターの歩くスピードはゆっくり。
このランチ場所で彼等が到着するまでの時間調整をする。 -
写真は、ランチを食べるガイドのFelixで、歳は64歳だが現役バリバリ。
Felixはベネズエラ人で、ベネズエラの旅行会社Akanan Travel & Adventure(アカナン・トラベル)の契約ガイドとして働いている。
その昔、ベネズエラの経済が好調だったころはAkanan Travelはベネズエラでもトップクラスの旅行会社だったそうだが、経済破たん後は事務連絡役の1人の社員を残して、Felixを含む職員を全員解雇し、旅行会社本部をアメリカに移し、資産の保護を図ったそうだ。
故にFelixは在ベネズエラのフリーランスのガイドとして仕事をしている。 -
イチオシ
ランチをサクッと食べ終えた私は、周囲の散歩。
この辺りはテプイの縁からはかなり離れているので、地面が深く裂けているクラックにさえ注意すれば、一人で歩きまわっても大きな危険はない。
写真の植物は、Orectanthe Spectrum。
ロライマ山域でしか見ることの出来ない種類の植物の1つで、大昔の植物が独自の進化を遂げている。 -
下界では見かけない不思議な形態の葉を持つのは、花の形から推測するに蘭の一種だと思うのだが、多肉植物的なユニークな葉の形だ。
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私の大好きなモウセンゴケ(毛せん苔);Drosera roraimaeも、水たまりの近くに沢山咲いていた。
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食虫植物に特有の捕虫葉をもつモウセンゴケ。
繊毛から押し出された粘液が繊毛の先で揺れ、昆虫を呼び寄せる仕組なのだが、昆虫種が限られたこのテプイの上ではモウセンドケがその命を繋ぐのは大変だろう。 -
黄色い揺れる蕊を持つのは、Ledothamnus guianensis。
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白い花びらの先端が紅色に染まるこの植物も多く見かけた。
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トレッキング3日目のトレイルを地図で紹介♪(写真)。
旅行記4の始まりは、ロライマ・テプイに到着してからのテプイの散歩部分となる。 -
ロライマ山の断面図のみでは分かりにくいので、ここからは空から眺めたロライマ山の図で、行程を表してみた。
旅行記4で紹介するトレッキング3日目の午後に歩いたのは、点線で丸く囲ったエリアだ。
ロライマ・テプイの山頂面積は45平方km。
東京ドームが962個も入る程の広さを持つテーブル・マウンテンだ。
その形状から軍艦山との異名を持つロライマ山。
私たちは、3日間でその端から端までを歩く。
特にこの翌日に向かう軍艦の船首にあたるThe Prowのポイントは、ツアーではまず行くことのないスペシャルなエリアで、日本語での紹介ブログは多分、無い場所。
私たちにとって、本当に未知のエリアだ。 -
ランチ休憩後に歩き出したら、前方から歩いてくるブラジル人のパーティを発見。
彼等は今朝から三国国境ポイント(トリプル・ポイント)へと向かい、この日はこのままロライマ・ベースキャンプへと下るそうだ。 -
道は再び、人の背丈もある岩がゴロゴロと転がるエリアへ。
此処から先の水先案内人はポーターのアレックスだ。 -
この日、私たちが宿泊するポイントは、通常のツアー行程では宿泊場所とはしないエリアなので、さすがの私たちのガイドも道が不案内らしい。
-
月の表面を思い起こさせる(月に行ったことは無いが・・・)トレイルを歩く。
-
14時近くになり、遠くにキノコ型の岩が見えてきた。
前を歩くFelixが私達の方を振り返り「あれが目的地のCaracas Hotel(カラカス・ホテル)だよ」と教えてくれた。 -
ロライマの山頂エリアで【ホテル】というと奇異に聞こえるが、このキノコ岩の名前がカラカス・ホテルだという事。
山頂エリアには何カ所かキャンプ地の設営にもってこいの場所があり、ガイドやポーターはその場所を○○ホテルと呼んでいる。 -
カラカス・ホテルは岩がキノコ状に張り出しているので、その下にテントを設営すれば多少の雨ならば、キノコの傘が防いでくれる。
猫の目の様に天気がコロコロ変わるロライマ山の山頂では、風雨をしのげる場所での宿泊は非常に重要なポイントだ。
この日、カラカス・ホテルに到着したのは14:10。
ランチ休憩の30分を抜けば、歩いた時間は6時間半。
ロライマ・ベースキャンプからのコースタイムが8時間と言われているので、予想以上に元気に歩けたようだ。 -
到着するとすぐに、ポーターの兄弟であるアレックスとエルナンが、カラカス・ホテルの見晴らしの良い場所にゲスト用のテントを設置してくれている。
-
5分もかからずにテントの設営は終了し、私たちはテントの中にバックパックを放り込み、身軽になってテプイ散策に出発。
-
まずは、カラカス・ホテルのキノコ岩の周囲をぐるりと一周。
風雨が岩に穿ったアーチや洞窟があり、此処だけも探検みたいだ。 -
テプイの上を散歩する時に注意しなければならぬ事の1つに、足元がある。
足元・・・とは、岩がゴツゴツしているのでしっかりした歩きやすい靴を履く事・・・は勿論だが、ソレではなく、文字通りの足の元。
岩の割れ目にある砂の上には、ロライマに固有の小さな昆虫や植物たちが沢山生きている。 -
イチオシ
ほら、地面にかがみこんでみると、こんな小さな蘭が花を咲かせていた。
この花のサイズは、小指先端の半分以下。
足元を気にしていなけれ、踏み潰してしまいそうだ。
小さいけれど、その姿はワイルドで可憐。
花びらが開きかけた様子は、今にもペチャクチャと甲高い声でしゃべりだしそうな雰囲気だ。 -
この黄色い花も、小さな植物。
栄養が乏しいロライマ山頂では、植物は大きく成長することが難しく、そのサイズを小さく保つことで生き延びている。 -
カラカス・ホテル周辺の散策の次は、下にある谷の方へと行ってみる。
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谷があるエリアには水たまりがあり、土壌に水分が豊富。
だから、小さな植物たちも沢山。
ここでの植物観察スタイルは、しゃがみ込むのではなく、岩の上に腹ばいになるのがベスト。
地面に這うように咲く、小さな花たちが目に入ってくる。 -
イチオシ
この日の午前中、ロライマ山に登ってくる時に見かけたイガグリみたいなStegolepis guianensisも山頂では蕾が開き、花をつけていた。
-
この蕾が一斉に咲いたら凄い事になりそうだが、時をかけて順番に咲くそうだ。
-
カラカス・ホテルに歩いてくる時にも見かけたLedothamnus guianensisの花も咲いていた。
-
これから花開こうとする黄色い蕾。
咲いた姿も見てみたかったな。 -
蘭の一種らしいこの植物も、かなり面白い。
-
イチオシ
その小さな花をアップにすると、まるでカマキリの顔みたい。
よく見ると複雑な花の構造の一つは蜜壺の様で、その上には蓋をするように花弁が覆いかぶさっていた。
もしかしたら、この花は、食虫植物だったりして…。 -
コチラの花もその形が独特だ。
ロライマ山域には1万種近い植物が自生し、その8割近くが世界中でロライマ山とお隣のクカナン山にしか生息しない貴重な固有種だということ。
ロライマの山頂、ここは進化の坩堝(るつぼ)なのだろう。 -
この日に私たちが見た植物も多分、かなりの割合でこの山にしかない貴重な植物たち。
この山を下りたら、二度と出会うことのできない彼らの事を脳の中にしっかりと焼き付ける。 -
テプイの上は花だけではなく、苔の種類も多い。
岩の上で風に揺れる枝が、まるで海の中の珊瑚みたいだった。 -
ロライマ山に固有の生き物は植物だけでなく、蝶だって、独自の進化を遂げている。
でも、残念ながら私が見つけたのは蝶になる前の状態。
体毛に毒があるらしいので、見つけても触ってはいけない。 -
更に、こんなものも見つけた。
写真は地面を写したものだが、キラキラしているのが分かるだろうか。 -
地面に無造作に転がっているのは、水晶の結晶。
ゴロゴロの水晶を見つけた時、思わずカラカス・ホテルの岩の上で寛いでいるガイドのFelixに「クリスタルだよ」と大声で報告したら、「そんなのはたいしたことは無いよ。明後日にもっと凄いところに案内するよ」と返事が返ってきた。
やっぱり、ギアナ高地は私の予想を超えた場所だ。
まだ発見されてから80年しかたっていないギアナ高地。
植物だけではなく、鉱物も宝の山なのかもしれないが、ここで慾に目がくらんではダメ。
不思議な自然が残るこのテーブル・マウンテンは、この後に続く人類の為にも、変わらぬ状態で残さなくてならない。 -
テプイの上を散策していたら、遠くでポーターのアレックスが私たちを呼ぶ声。
何々…と行ってみたら、水溜まりで飲料水を汲んでいたアレックスがいたずらっ子のような顔をして、私の手の上にコロンとした何かを乗せてくれた。
コレは・・・
Wow、ついに対面!
私が会いたかったロライマのカエルちゃん。
アレックスは、私がカエルに会いたがっているのを知っていて、カエルを見つけて私たちを呼んでくれたのだ。
(参考情報:ロライマの山頂には川が無いので、飲料水はテプイの上の水たまりの水。水生生物が暮らす水溜まりの水を、煮沸は行わなわずに利用する。私たちも水溜りのそのままの水を毎日飲んだが、お腹を壊すことはなかった) -
カエルは吃驚したのか掌の上でお腹を上にしてひっくり返ったまま暫く静止していたが、害を加えられないのが分かったのかモゾモゾと動き出した。
このカエルの名はオリオフリネラで、進化の過程を考える上で非常に貴重な蛙だ。
彼等はオタマジャクシにならず、卵からカエルの姿で生まれてくる。 -
イチオシ
オリオフリネラの手にはカエル独特の水かきは無く、後ろ脚にはジャンプをする筋肉も無い。
その代り、木の上を自在に動き回るための器用な指先を両手両足に持っている。 -
オリオフリネラはロライマの山頂で独自の進化を遂げ、今の形となったカエル。
天敵が少ないテーブル・マウンテンの上では逃げるための跳躍力のある筋肉も水かきも必要が無かったために、進化の過程で退化してしまったのだろう。 -
焦った様子もなく、移動するオリオフリネラ。
体長は小さく、1cmほど。
その躰はひんやりとしていて、表面には両生類独特のヌラリとした感触はなく、ちょっと不思議。
オリオフリネラは、人間を見てもこわがる様子は全く見せなかった。 -
この日、私は念願のロライマ山域にしか生息しないカエル;オリオフリネラに会えたわけだが、その為に支払った代償も大きかった。
代償・・・それは、かなりひどい日焼け。
ロライマ山域の生き物と触れ合う場合にはルールがある。
それは、下界で使われている化学物質を排除する事。
私たちが日常的に使っている日焼け止めクリームも化学物質。
生分解性の日焼け止めクリームであっても、カエルに触れたいならば、手に塗ることは出来ない。
オリオフリネラを自分で触ってみたかった私は、トレッキング3日目と4日目はあえて手には日焼け止めを塗らずに、オリオフリネラといつでもコミュニュケーションをとれるように準備していたのだが、その結果が、この手。
この写真は、トレッキングを終えてプエルトオルダスのホテルに戻った頃なので日焼けによる強烈な赤味は消え、しっかり日焼けの色が定着した状態。
長袖で覆われた腕とその手首から先の色のコントラストは、今までこんなひどい日焼けは無いという位のモノ。
私の手首から先は、とても女性の手とは思えない有様だった。 -
イチオシ
18:30に夕食タイム。
完全に日が暮れる前にディナーだ。 -
この日の夕食はチキン・スープ、白米、レンズ豆の炒め物にデザートにボイル・バナナ。
暮れゆくテプイを眺めながら、食事を楽しむ。
日本人の好みを考えて、あまり油っぽくならないように考えられた食事。
私たちのためにここまで食料を運んできてくれたポーター一家には、本当に感謝。 -
食べ終わるころ、西の空に赤味が広がり夕焼けタイム。
そして、西の方向の雲海の向こうに何か見える!
アレは、もしかして…
そう、あそこに見えるのは、翌日に私たちが向かうロライマ戦艦の先っぽであるThe Prow。
明日は、テプイを縦に33km歩く超ハードな1日。
絶景が広がると云うThe Prow。
The Prowへのチェレンジには、相当の覚悟が要りそうだ。
前の旅行記↓ ロライマ・トレッキング Day2&3 -魔境の台地へ
【3】 https://4travel.jp/travelogue/11524363
続きの旅行記↓ ロライマ・トレッキング Day4 -世界の果てThe Prowへ
【5】 https://4travel.jp/travelogue/11536306
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この旅行記へのコメント (7)
-
- yamayuri2001さん 2019/08/21 15:00:35
- ウェンディさん、こんにちは。
- 凄いですね!
ギアナ高地!拝見して 感動しました。
ドキュメンタリー番組のような内容です。
オリオフリネラ、可愛いカエルさんですが、
初めて知りました。
オタマジャクシを経験せずに 大人になるのですね・・・
南半球の生物が面白いのは、オーストラリアで知っていましたが
こちらのベネズエラは、また桁違いです。
日焼け止めを塗ってはいけないのですね・・・
そこまで環境保護に気を遣うので
あのようにたくさんの植物が 種類をそのままに
生息しているのかと思うと
私たち日本人の環境保護の取り組みは、まだまだ甘いなと思います。
いろいろな驚きに触れた旅行記でした。
ありがとうございます。
yamayuri2001
- ウェンディさん からの返信 2019/08/22 23:49:56
- RE: ウェンディさん、こんにちは。
- yamayuri2001さん こんにちは。
ギアナ高地は子供の頃からの憧れの場所で、何度も旅計画を練っては諦め、ようやく行けた旅先でした。
それだけに自分の目で眺める景色がどこもかしこも感動で、特にロライマのテーブルマウンテンの上に登ってからは、みたこともない植物たちや不思議な進化を遂げた生き物が沢山で、これ以上の旅先は今後出会う事はないだろう…と思いました。
しかし、べネズエラの政情が不安定だったことがあり、旅の間はずっと精神的に緊張しっぱなしで、帰国してからの1か月は躰と精神の双方の疲労が抜けなく、勿論、旅行記も書く気力も起きず、旅を終えて5カ月を迎え、ようやく旅の全てが自分の中で消化され始めています。
古生代の植物が現代までそのままの姿で残り、進化の行先が異なる生物が生きるギアナ高地。
その大自然の中へ人間が入り込むのは、独自の進化を遂げてきた彼等の進化の進みを遅らせるファクターになるのかもしれません。
少しでも下界の影響をテプイの上に持ち込まない様にするのが、お邪魔する側の礼儀。
手が火傷に近い日焼けする代償はお支払いしましたが、それを上回る想像以上の世界が待ち受けていたギアナ高地。
そこは、本当にTHE LOST WORLDでした。
-
- 琉球熱さん 2019/08/13 01:19:13
- オリオフリネラ
- ウェンディさん、こんにちは
非常に興味深く拝見しました。
ねもさんじゃありませんが「なんと形容したら・・・」です。
オリオフリネラ、う~む 凄い。
ジャンプもしない、水かきもない。必要ないから。実に合理的。
その姿、カエルというより爬虫類ですね。
この「進化」はこれで完結でしょうか?
もしや、途中だったりして!?
植物も異次元だし、いや~ 実に面白い!
--------琉球熱--------
- ウェンディさん からの返信 2019/08/13 22:13:00
- RE: オリオフリネラ
- 琉球熱さん こんばんは。
南米の生き物たちは面白いです!
中米コスタリカの自然も多様性に溢れていましたが、ギアナ高地は多様性どころか、動物園や植物園で見たことのない不思議な様相をしたヤツラがウジャウジャヤで、歩いていてもあちこちでトラップされ、なかなか前に進めませんでした。
ギアナ高地のテプイにのみ生息する進化の道が異なったカエル;オリオフリネラの事は知識としては知っていましたが、実際に生きている彼らを見たら、感動の嵐!
もともとは同じ祖先からスタートしたはずの進化がこうも変わって来るものか…と。
彼らは今後、どんな姿へと進化し、変わっていくのでしょうね?
この神秘の蛙;オリオフリネラですが、この旅行記の翌日にも何回か出会う機会があり、じっくりと観察してきました。
観察していて、私、気付いてしまったのです。
彼らが何に似ているのかを。
彼らの大きな目、何かに似ていると思いませんか?
彼らの細長く、少し吊り上った黒い瞳は、アメリカ映画に出てく宇宙人(エリア51系)の目に似ている気がします。
偶然、地球上の誰かが創造した宇宙人とオリオフリネラの瞳の形が似ているだけかもしれませんが、興味深い類似でした。
ウェンディ
- 琉球熱さん からの返信 2019/08/14 17:24:59
- RE: RE: オリオフリネラ
- ウェンディさん、再び失礼します。
> 中米コスタリカの自然も多様性に溢れていましたが、ギアナ高地は多様性どころか、動物園や植物園で見たことのない不思議な様相をしたヤツラがウジャウジャヤで、歩いていてもあちこちでトラップされ、なかなか前に進めませんでした。
確かに、以前のコルコバード国立公園の記録もワクワクものでした。
それにも勝る環境とは正に想像を絶する世界です。
> 彼らの細長く、少し吊り上った黒い瞳は、アメリカ映画に出てく宇宙人(エリア51系)の目に似ている気がします。
> 偶然、地球上の誰かが創造した宇宙人とオリオフリネラの瞳の形が似ているだけかもしれませんが、興味深い類似でした。
改めて言われて見ると、確かに! クラシカルな宇宙人そのものですね(笑)
興味深い類似と言えば、同じ宇宙人がらみで「宇宙船」。円型(楕円形)で周囲がきらきら光るという、ステレオタイプの。
コブシメ(コウイカ)が稀に見せる姿がこれそっくりなんです。
海中でコブシメのこの姿を見た時、「空飛ぶ円盤」は彼らをモチーフにして創造したんじゃないかと思ったものです。
それにしてもオリオフリネラ、何度見てもカエルっぽくないですね。
適応拡散が進行形だとしたら、この先どんな姿に変わるのか、大変興味深いです。
-------琉球熱-------
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- ねもさん 2019/08/08 12:32:31
- 何と形容したら……
- ウェンディさん
想像さえできない秘境の旅、旅行記グループ名は掛け値なしのものと思います。
私もさすがにギアナ高地の存在は知っていますが、ハードルが高い南米でもいっそう面倒くさそうな場所と思っていました。昨今のベネズエラ情勢もあるし……
素晴らしい旅行記です。ありがたく拝見しました。
カエルちゃん、かわいいです。反対に手の日焼けは笑ってしまいました、ゴメン! 私は野蛮人なので、ほとんど日焼け止めクリームを塗ったことはありません。気休めかもしれませんが、ときどき焼けている肌に水をかけて冷やすだけでもずいぶん緩和されるように思います。
エンジェルフォールズも超楽しみにお待ちしています。
- ウェンディさん からの返信 2019/08/08 23:23:29
- RE: 何と形容したら……
- ねもさん こんばんは。
ねもさんも毎月、精力的にあちこちの山を愉しんでいらっしゃいますね。
湿度が苦手な私は日本の夏山は苦手で、唯一、快適に歩けるのは北海道かと思っていましたが、今年の夏は北海道の北でも最高気温が記録越えだそうで、夏山は無理そうです。
ベネズエラのロライマ・トレッキングは一生に一度のチャンスと思って、ずっと温めてきた計画でした。
仕事の休みと家族の予定と・・・様々なものをやりくりして何とか旅の日程は確保しましたが、ベネズエラの国内情勢がどうも怪しくなってきてしまい、かなりギリギリの状態での旅立ちとなりました。
旅の計画時点で南米情勢に知識のある方に話を聞いたところによると、ベネズエラの状況はここ何年か同じような状態で、確かにインフレは悪化しているが急激に現状が悪化することも良くなることも無いと思う。あと5年先に旅を延期したとしても、ベネズエラ国内の状況が格段に良くなるとは考えにくい。との個人的な見解をいただいて、それならば…と、行くことを決めました。
結果としては、最終的には無事に日本へと帰って来られましたが、Black Outに巻き込まれたり、他の国では出来ない経験も沢山出来た旅でした。
勿論、ロライマの豊かな自然の中でのトレッキングは最高で、私の中でのベスト1のトレッキング旅がベネズエラのロライマ・トレッキングです。
旅行記がエンジェルフォールに辿り着くにはもう少し時間が必要そうですが、それまでロライマ・テプイのAmazing Worldをお楽しみください。
ウェンディ
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