2019/05/06 - 2019/05/18
158位(同エリア6058件中)
tadさん
ウィーン滞在9回目にして、初めてマーラーの曲を本場ウィーンで聞いた。マーラーとの最初の出会いは高校生の時、ワルター指揮のウィーン・フィルとの「大地の歌」だった。次は同じワルターの指揮で、交響曲1番「巨人」のLPも買った。その後は、長年、マーラーの新曲は購入しなかった。楽器演奏も始めており、バロック音楽に入れ込んでいたこともあり、大げさな(!)曲は当時は受け付けなかった。
1986年にロンドンでマゼールとロンドン響の一番を聞いて、マーラーのすばらしさを再認識したようだ。ただ、他の曲にはなかなか踏み出さなかった。近年、マゼールとウィーン・フィルのマーラー全集をCDで聞き、他の曲も聞いてみようかと思うようになった。他の指揮者の全集もいくつか買ってみたが、マーラーの初期の曲は特に世紀末や終焉を迎えるハプスブルク家を連想させるウィーン節が多くて、他のオーケストラでは異国の演奏だと感じた。技術的に美味いオケなら演奏できるというわけではないのだ。
実は、今回のウィーンへの旅は、ウィーン・フィルとのマーラーが聞けるというので、来る気になったのだ。それは正解だった。来る前にマーラーの妻だった美人で才女のアルマ・マーラーの書いた「マーラー」伝も読んだ。1901年から1911年のマーラーの死の年まで妻であった人の書いた伝記だ。反発を感じたところも多いが、それでも、ユダヤ人のマーラーを支えていたことも理解できた。(マーラーの死後、アルマは、多くの有力な男性から接近されたが、クリムトもその一人だ。)
ユダヤ人のマーラーがウィーンのオペラとオーケストラを支配し、なおかつ、当時最高の作曲家でもあったという事実のもと、ナチズムの台頭が近づいているウィーンでは、居心地の悪い状況も多かったようだ。マーラーはウィーンのあちこちとぶつかりながらも、最後はウィーンに戻って死んでいく。マーラーとアルマの墓を音楽会を聞いた数日後訪問してみた。マーラーがウィーンに持ったであろう複雑な感情に思いを至らせた旅でもあった。
一枚目はウィーン国立歌劇場内のラウンジにある小振りなマーラー像。私の知る限り、残念ながら、ベートーヴェン、モーツァルト、シューベルト、ブラームス、J.シュトラウス、ブルックナーのような立派なマーラー像は市内のめぼしいところにはない。。。ベートーヴェンは何か所もあるのだが、、。やはり、ユダヤ人という事実が影響しているのだろうか。。。
- 旅行の満足度
- 5.0
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楽友協会(ムジークフェライン)
ウィーン楽友協会 劇場・ホール・ショー
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5月11日土曜日のムジークフェライン。ロンドンから来た友人夫婦と一緒に、この最高席でマーラーの交響曲一番「巨人」をズナイダー指揮のウィーン交響楽団で聞く。
翌日12日、日曜は、ウェルザー・メスト指揮のウィーン・フィルでマーラーの8番「一千人の交響曲」をコンツェルトハウスで聞いた。
どちらも最高に思い出に残るものとなった。 -
楽友協会(ムジークフェライン)大ホール
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楽友協会(ムジークフェライン)大ホール
コントラバスが後ろの壁に接近して並んでいるが、低音がちゃんと鳴り響く理由の一つだ。コントラバスの後ろになにも壁がない並び方だと、客席からは、あまり低音が聞こえなくて、高音ばかりうるさく響く。そういう大型ホールは、私は敬遠する。家庭のオーディオ装置でも、スピーカーの後ろの壁が遠くにあると低音が不足する。 -
楽友協会(ムジークフェライン)大ホール
上演時間が近づいてきた。カメラ終り。 -
楽友協会(ムジークフェライン)のポスター。この11日の演奏を聞いた。
この日の前半の演奏はいまいちだったが、後半のマーラーは期待通りだった。ズナイダーはブラームスのヴァイオリン協奏曲のソロの名演をロンドンで聞いたことがあるが、指揮もちゃんとしていた。 -
楽友協会(ムジークフェライン)の隣にあるホテル・インペリアルは、出演する指揮者などが宿泊する有名なホテルだ。この土曜日の演奏会の前にロンドンから来た友人たちと、ここのcafeで一休みして、夕方の準備をした。その間、cafeの中で、有名な音楽家にあったが、その写真は遠慮しておこう。
Hotel Imperial, a Luxury Collection Hotel, Vienna ホテル
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カフェ・インペリアル
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土曜日の演奏会後は、この町中のホイリゲ(Gigerl)で友人たちと、ウィーンのワインや食事と会話を楽しんだ。場所の評価は今ひとつだ。
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5月12日、日曜日、朝11時から、コンツェルトハウスで、メスト指揮のウィーン・フィルでマーラーの8番を聞きに来たところ。一回目のウィーン訪問(1974年)でも、このベートーヴェン像の前で記念写真を撮影していたが、それ以来の自分の写真だ。昔の写真はブラック・スーツに蝶ネクタイだったが、近年はそこまでやらない。なんと今回はネクタイもやらなかった。下げている袋はIKEAで500円だった!
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これが会場のコンツェルトハウス。初めて入場する。普通の演奏会には大きすぎるので避けていたのだ。
コンツェルトハウス 劇場・ホール・ショー
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なんと、館内のロビーに先ほど記念写真を撮ったばかりのベートーヴェン像がここにもある。こちらは近接撮影が可能。
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一階のロビーはすっきりしたつくり。
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ウィーン・コンツェルトハウス
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ウィーン・コンツェルトハウス
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ウィーン・コンツェルトハウス
演奏終了後、周囲も撮影開始したので、私も追従した。
マーラー8番はもっとも巨大な編成の曲だろう。恐らく300名を
越えると思われる合唱団とフル編成のオーケストラ、それに独唱が9人
いた。合唱にはウィーン少年合唱団も入っている。パイプ・オルガンも加わるし、天井近くからもファンファーレや声楽などが時には参加していた。昔は「一千人の交響曲」と呼ばれていた曲だ。
一時間半に及ぶ曲で、第一部と第二部のみに分かれている。歌詞の予習は必須だ。 -
拍手に答えて何度も登場する指揮者のメスト。
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拍手に答えて何度も登場する指揮者のメスト。
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マチネーだったので、演奏会後、友人たちとランチしにいく。ロンドンの友人の友人(地元の人)が案内してくれて、地味だが良心的な居酒屋でランチした。昨晩のホイリゲより、はるかによかった。Das Bieramtという場所。Stadtparkの東南側にある。
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ランチのメンバー5人で、数か月前から私が予約していたトップ人気のレストランef16に夜7時に再集合した。前回、クリスマスイブの時、チェコのブルノ大学から友人夫妻を呼んでディナーを共にした時の場所だ。ここは、今ではもっと人気が高くなり、あるサイトではウィーンのベスト5にはいる。
食後のデザート・ワインは推薦。トロッケンベーレンアウスレーゼは良心的価格。白ワインは、Ebner-Ebenauer、その他飲んだ。前回は子牛肉料理で、Hannes ReehのTweigeltが美味しかったが、今回は別のスタイルになった。
レストランはFleischmarkt 16の通路の右奥にある。少しわかりにくい。 -
レストランef16 入口。
友人たちは初めての利用だったそうだが、ワンダフルといってくれた。家内の評価が一番厳しかった。ef16 Restaurant Winebar 地元の料理
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マーラーの演奏会に絡む写真の最後に、演奏会の翌日、家内と二人で、マーラーの墓のあるグリンツィンやベートーヴェンの散歩道のあるハイリゲンシュタットを散歩したものをつける。
これはマーラーの墓。ここは以前、一度来たことがある。グリンツィング墓地 モニュメント・記念碑
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これがアルマ・マーラーの墓。前回は発見できなかったところだ。マーラーとの二人の間の娘の墓もあるのだろうが、どれか不明。
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