平成→令和　年号またぎの庄内＆新潟旅２　城下町鶴岡編

2019/04/28 - 2019/05/01

平成から令和へ。
平成に旅立ち、令和に帰るというメモリアルな旅。
私にとっての国内空白地域（行ったことの無い地域や街）のひとつ、庄内（酒田・鶴岡）と新潟市を夫婦で出かけました。
24歳の時に沖縄へ行き、全ての都道府県を取り敢えず制覇しましたが‥空白がありました。
残る大きな空白地は若狭・三方、能登、徳島・鳴門、伊那、奄美諸島、南西諸島（石垣、宮古など）です。

港町酒田が経済の街に対し、城下町鶴岡は政治の街。
両市は庄内藩（荘内藩）複眼都市です。
博多と福岡、オランダのアムステルダムとデン・ハーグなど複眼都市は世界各地にありますね。

鶴岡は落ち着いたいい雰囲気の城下町でした。
ここは文化の街らしく、明治時代に建てられた洋館が街のアクセントになっています。
最近では奥田シェフのイタリアン「アル・ケッチャーノ」が有名で、駅前のビルでパスタとドルチェ店をプロデュースしていました。やはり寄りたくなってお邪魔しました。

引退が決まった観光列車「きらきらうえつ」にも乗車して、テツごころも満足させました。

エリア 鶴岡(山形)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 3.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 高速・路線バス タクシー 新幹線 JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

ルートイン酒田の無料と銘打たれた朝食ブッフェ。
必要にして充分な内容です。
プレッツェル・ブレッドは珍しい！

ホテルルートイン酒田 宿・ホテル

こちらのホテルは施設が綺麗でスタッフがとても感じ良かったと思います。
フロント女性、レストランスタッフなど。
酒田は人が温かい街と印象を持ちました。

ホテルルートイン酒田 宿・ホテル

昨日スタッフにタクシーをお願いしていました。
時間通りに迎えに来てくれます。
すると！どっかで見たことある爺様ドライバー！！
昨日、駅から乗車した時と同一人物でした！！！
嫁さんはネームプレートをしっかり見ていたようで間違いないとのこと。
変な偶然です。

夕方乗車予定の観光列車「きらきらうえつ」は、通常ここ酒田駅が始発です。

酒田駅 駅

鶴岡までは9:24発の村上行きの普通列車で。
次の列車は12時台まで特急・普通共にありません！
羽越本線という立派な名前で電化されてもいるのにローカル閑散線区なんですね。

キハ47形（キハ40系近郊型）という旧国鉄時代の地方標準ディーゼル車両。
40年以上も走り続ける絶滅危惧種ですね。
ひょっとしたら最後の乗車になるかも知れません。

酒田駅 駅

２両編成の反対側は新潟カラーと呼ばれる塗装の車両。
新津所属車両でした。

相変わらず発車加速時にブルブルと大きく震え、その割に加速していかないというパワーが無いエンジンを搭載しています。燃費も良く無いようで、早晩新世代に置き換わると思われます。

酒田駅 駅

酒田から約35分で鶴岡に到着。
少なかった乗客の内、大半が下車していきました。

鶴岡駅 駅

駅前左手にあるマリカ東館１階にある観光案内所で見所と食べ所そして行き方を丁寧に教えていだだきました。
バスに時間まで20分ほどあったので、タクシー乗り場へ行くとおじさん一人待ってました。
「どこから来たんですか？」
と話しかけて来ました。私が神奈川県から旅行で来た旨を伝えると、
「法事で帰って来たんですよ。夕方には東京へ戻らないと‥」
と地元出身の方のようです。
すると、鶴岡に天守閣が無いのは明治初めに薩長が敵対した荘内藩の見せしめに徹底的に破壊したこと。教科書に載った明治維新の嘘八百など急にヒートアップされました。
私は幕末・明治の歴史に興味があり、本を何冊も読んでいることを伝えました。
おじさんはやって来たタクシーに乗り込むと窓を開けて、
「その正しい歴史認識をたくさん広めてください！」
と言い残して去っていきました。
なかなか面白い旅のスパイスを効かせてくれたおじさんでした。

すこし待つと、女性ドライバーのワゴンタクシーが来たので乗り込みます。
彼女はとても明るい感じで、簡単に見所の位置関係を教えてくれました。
前のお客さんをクラゲ展示で有名な加茂水族館へ送って来たそうですが、入場に１時間半待ちでゴールデンウィーク恐るべし！と言ってました。
「行かなくて良かった！」と思います。
致道博物館で降ります。

鶴岡駅 駅

致道博物館は旧西田川郡役所、旧鶴岡警察署庁舎など８つの建物などが１ヶ所にまとまっているミニミニテーマパークのような施設です。
800円（JAF割引で700円）を受付で払って入場しました。

致道博物館 美術館・博物館

明治14年に創建された旧西田川郡役所。
明治天皇御巡幸時には行在所（あんざいしょ）となりました。
重文指定の建造物です。

旧西田川郡役所 名所・史跡

考古資料や戊辰戦争資料が展示されています。
説明によると西郷隆盛のお陰で、最後まで抵抗したにも関わらず寛大な処置だったとなっていました。
長州はそれに対し反対をしていたそうで、先ほどのおじさんの怒りの矛先は長州だったのですね。
鶴岡と鹿児島は姉妹都市になっているという事実が全てを物語っているようです。

旧西田川郡役所 名所・史跡

塔へ登る階段は閉鎖されていました。

旧西田川郡役所 名所・史跡

美しいパステルカラーの旧鶴岡警察署の庁舎で、明治17(1884)年創建。

旧鶴岡警察署 名所・史跡

ドールハウスの展示がされていました。
イギリスチューダー様式の民家ですが、見とれるぐらい精巧に出来てます。

旧鶴岡警察署 名所・史跡

ロンドンのフィッシュ＆チップス店をモデルにしたもの。
ビネガーの瓶とかすごい！

旧鶴岡警察署 名所・史跡

ロンドンの中華料理店がモデル。
卓上の飲茶がいい感じ。

旧鶴岡警察署 名所・史跡

警察の取り調べ室。
江戸時代奉行所のお白州みたいな形態です。

旧鶴岡警察署 名所・史跡

２階のテラスから鶴岡公園方面。
昨日の超晴天とは違って小雨模様。

旧鶴岡警察署 名所・史跡

手前の建物が博物館受付と小さなミュージアムショップになっています。

致道博物館 美術館・博物館

民具の蔵の内部。
北前船の模型が見えます。
彼女は「こんなに小さいんだ～」と。
それでは米２俵ぐらいしか積めないって！！
ある種天才的なコメントで、私は一生敵わないと兜を脱ぎ続けています。

致道博物館 美術館・博物館

荘内藩主酒井氏の庭園。

酒井氏庭園 公園・植物園

鶴岡公園（旧鶴ケ岡城址）方面へ歩いて行きます。

鶴岡公園 名所・史跡

大正4(1915)年、天皇即位を祝して創建された大寶館（たいほうかん）。
内部は鶴岡ゆかりの人物資料館になっています。
作家の藤沢周平、森敦、横光利一、作曲家の中田喜直、ゴジラの映画監督の本多猪四郎（いしろう）、旧陸軍の石原莞爾、横綱柏戸などです。

鶴岡公園 名所・史跡

天守閣のあった場所には荘内神社があります。

荘内神社 寺・神社・教会

とてもいい佇まいの神社です。

荘内神社 寺・神社・教会

平成最後の日に。

荘内神社 寺・神社・教会

神社へ続く参道。

荘内神社 寺・神社・教会

お昼は観光協会の方に教えて貰ったお店へ。
百けん濠さんです。

水の食卓 百けん濠 グルメ・レストラン

これって１日フライングになるのかな。

水の食卓 百けん濠 グルメ・レストラン

10分くらい待って席に案内されました。
繁忙期用のメニューになっていたのはちょっと残念。

水の食卓 百けん濠 グルメ・レストラン

私はハーブ鶏の照焼御膳（@1100）、嫁さんは本日の魚の照焼御膳（@1000）を発注。魚は鱒でした。
兎にも角にもご飯が１番のご馳走でした！

水の食卓 百けん濠 グルメ・レストラン

昼食後は荘内藩校致道館へ。

藩校致道館 名所・史跡

多くの若者が寄宿しながら、自学自習に励んでいたそうです。

藩校致道館 名所・史跡

講堂へは靴を脱いで上がります。

藩校致道館 名所・史跡

大寶館、致道館ともに受付（居住都道府県名と氏名記入）をして無料です。
嬉しいですね。

藩校致道館 名所・史跡

西郷隆盛揮毫の「敬天愛人」が石碑になってました。
西郷を慕い西南戦争に殉じた旧庄内藩士もいたそうです。

三雪橋 名所・史跡

鶴岡カトリック教会天主堂の入口。
中は幼稚園の園庭も兼ねています。
園児がいる時は見学が出来ないのかもしれませんね。

鶴岡カトリック教会天主堂 寺・神社・教会

明治36（1903）年に完成した天主堂。
尖塔頂上までは約24メートル。フランスのデリヴランド教会をモデルにしたそうです。

鶴岡カトリック教会天主堂 寺・神社・教会

天井がアーチ状で結構高いです。
面白いのは畳敷き。

鶴岡カトリック教会天主堂 寺・神社・教会

窓は高価なステンドグラスでは無く貼り絵という、薄い透明な紙に描かれた聖画を２枚のガラスで挟み込んだものです。淡い色合いがいいですね。
マリア像はフランスノルマンディー州デリヴランド修道院から送られた「黒いマリア像」という珍しいもの。

鶴岡カトリック教会天主堂 寺・神社・教会

パイプオルガンです。登っていく螺旋階段が非常に狭く、太めの人は無理でしょうね。

鶴岡カトリック教会天主堂 寺・神社・教会

バスの時間まで30分ほどあったので、歩いて約１キロ半先の鶴岡駅へ向かいます。
ローカル・ブティックにはダジャレ！

大泉橋 名所・史跡

山王町にある木村屋さん。
結構有名なお店らしい。
この辺りは町おこしをした形跡がありますが失敗したようです。
車社会の地方都市では中心部に人を呼ぶのが本当に難しいと思います。
郊外のモールに行ってしまうからでしょうね。

木村屋 本店 グルメ・レストラン

鶴岡のスターシェフ奥田政行氏プロデュースのパスタレストランとドルチェ店が駅前ビルマリカ内にあります。他にもフードホール形式のバー＆レストランも。
ファリナモーレというドルチェ店でティータイム。
私はジャージー牛乳のプリン、嫁さんは日本酒（初孫）サバラン。
地産地消の美味しいドルチェでした。

ファリナモーレ グルメ・レストラン

ドルチェ店にはジェラートもあります。
奥がパスタレストランです。

ファリナモーレ・ドルチェ グルメ・レストラン

庄内フィルムミッションのパネル展示もありました。
昨日訪問したところです。
大好きな「るろうに剣心　京都大火編」のロケも庄内だったそう。
今秋には新作（雪代姉弟編）が封切られると思いました。

鶴岡駅の駅舎はレトロ風に改築されたのでしょうか。
コインロッカーに預けた荷物を取り出します。
（ここのコインロッカーは小400円、大600円で100円硬貨しか受け付けません！）

鶴岡駅 駅

16:33発の観光列車「快速きらきらうえつ」に乗車します。
指定席券520円ですので、特急いなほ指定席に較べて1500円くらいリーズナブルですのでオススメです（所要時間差は15～20分）。

鶴岡駅 駅

４両編成の４号車（上りの先頭車両）でした。

鶴岡駅 駅

やって来ました。
旧国鉄汎用特急電車（交直両用）485系を改造したものです。

きらきら うえつ 乗り物

2001年11月から走り始めて18年目。
観光列車としては古典的な車内設備です。
２号車には売店とラウンジもありました。
今年９月に運転を終了する旨の車内放送がありました。

きらきら うえつ 乗り物

先頭部は特等席になっています。
村上を過ぎるとトンネル区間終了のせいかスクリーンが上がりました。
新潟到着までの20分弱、かぶりつきで楽しませていただきました。

きらきら うえつ 乗り物

18:31新潟到着しました。
新幹線に同一ホーム乗り換え可能な５番線です。
11番線に入線した新幹線は両側ドアを解放していて乗車できます。
ホーム上に２ヶ所中間改札がありました。

新潟駅 駅

本日のホテルは駅直結の新潟アートホテル。
＃533のデラックスツインルーム。

アートホテル新潟駅前 宿・ホテル

この部屋はスペースが無駄に広く、テーブルも無く変わった作りでした。
テレビが42インチと大きめなのが唯一に近いプラスポイント。
施設は古めでした。

夕食のお店は20:30しか予約が取れず、少し休憩して出かける予定です。

アートホテル新潟駅前 宿・ホテル