2018/09/19 - 2018/09/19
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sallyさん
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この旅行記のスケジュール
2018/09/19
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電車での移動
7:30リスボン発 8:30シントラ着
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バスでの移動
9:00すぎ シントラ駅からペーナ宮殿 10:00 ペーナ宮殿見学開始
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バスでの移動
12:00すぎ、レガイラ宮殿へ向かうため再びシントラ駅へ戻るバスに乗る
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この旅行記スケジュールを元に
リスボン観光の最終日。
タクシー運転手さんや、家主さんに「シントラは行った方がいいよ、すごく綺麗なところだから」と言われていたので、最終日はリスボンから列車で1時間の避暑地「シントラ」へ行くことにしました。
「シントラ」は標高の高い緑豊かな避暑地で、昔の王宮や個人の邸宅があるところ。
ある程度は調べておいたのですが、ちょっとバタバタしたところも。
ペーナ宮殿は「予想外の装飾様式の混在(乱れ咲というか?)」で愉しめたのと、宮殿から大西洋が見えたのが良かったです。
旅行記は早朝のアパートの朝ごはんから。
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《 旅程 》 6泊9日 リスボン4泊ベルリン6泊
◇9/15 (土) 成田発 22 :00
◇9/16 (日) ドバイ着 4:00 14:30発 リスボン着 19:40 (泊)リスボン
◇9/17 (月) リスボン市内観光 (泊)リスボン
◇9/18 (火) ジェロニモス修道院 (泊)リスボン
◆9/19 (水) シントラ (泊)リスボン
◆_1「ペーナ宮殿」
◇_2「レガイラ宮殿 」
◇9/20 (木) リスボンからベルリンへ(泊)ベルリン
リスボン 9:00発 ベルリン着 13:00
◇9/21 (金) ベルリン (泊)ベルリン
◇9/22 (土) ベルリンからハンブルクへ
ベルリン 13:40発 ICE ハンブルク着 15:00
ハンブルク 21:20発
◇9/23 (日) ドバイ着 08:00 ドバイ発12:00 羽田着22:30
《 交通 》
航空券:エミレーツ成田→リスボン/ハンブルク→羽田169,400円
航空券:ポルトガル航空 リスボン→ベルリン 162ユーロ
鉄路:DB ICE2等 ベルリン→ハンブルク 40.40ユーロ
1ユーロ=135円
- 旅行の満足度
- 4.5
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-
・・・どうも起きてしまう。まだ朝5時くらいだったか。 -
まだ暗いです。
この路地、昔ながらの住宅街に見えるのですが、わたしの滞在しているような旅行者用部屋貸しも少なくないようで、夜中はスーツケースをゴロゴロと転がす音が響きます。
アパート滞在初めてで、とても楽しかったのですけれど、そうやって自分も土地のひとの静かな生活を脅かしてることになるんだな、と気付くところがありました。ゴミの出し方にしても、早朝に出掛けたり、遅く帰ったり生活時間帯が気ままなところとか。 -
6時くらいになったので、朝ごはん。
この日はええと、ナタ(ポルトガルのエッグタルト)と、ツナコロッケ、タルト、果物はオレンジ、プラム、りんごです。
近所の商店で買ったヨーグルト(1個売りしていたのが有難い)も添えます。 -
窓のところにかかっていたオブジェは「フィリグラーナ」というものだと思います。
「地球の歩き方」によれば、ポルトガルの工芸品で、金や銀を薄く伸ばして紐状にしたものをレース編みのようにしているんだそう。 -
7時ちょっとすぎ、出発。 -
坂を降りると、まずこの教会があって、
-
ロシオ広場があって、
-
えっと・・・あれが「ロシオ駅」? かな
-
とても可愛らしい入り口。
ファサードは小さな王冠をあたまに載せたお姫様みたいに見える。
ちょっとほっこりします。
ただ、ここが目指す「ロシオ駅」か、まだわかっていません。 -
とりあえず入ってみると、列車の発着時刻とホーム番号を知らせるモニターが。
おそらく「ロシオ駅」。 -
エスカレーターで登ってみます。
すると、 -
いきなり、どっと通勤客が・・・。
さっきまで人がほとんどいなかったのに。
間違いない、ここは駅なのだろう。 -
「7:31ーシントラ駅行き」
ここまで、まぁ順調のようです。 -
ぽつん、ぽつんとしか客がいない列車が走り出しました。
ロシオ駅で知り合った日本人女性と一緒に座りました。
切符を買う時に「シントラ行きの周遊切符」のことがよくわからなくて、日本人っぽい女性がいたので声をかけてみた事がきっかけでした。 -
彼女は、シントラ駅で降りてバスに乗りかえ「ロカ岬」という所まで行くということでした。ロカ岬は「大西洋をのぞむ、ヨーロッパ最果ての地」といわれているところです。それで、シントラ駅までご一緒することになりました。
車窓から ”ここは南なんだなぁ”と思わせる大きなヤシ科っぽい木が見えました。 -
途中の駅の落書き。
車中では彼女と色々と旅の話になりました。ポルトガルへ来て何日目か、どこが良かったかとか、食べ物はどこが美味しかったか。
彼女は初めての一人旅ということでしたが、しっかりした方という印象でした。 -
で、一人旅の”回数だけは多い”わたしは、失敗してしまうのでした。
この駅「なんとか・デ・”シントラ”」って書いてあるのですが、間違えてここで降りてしまうのでした。本当はもう一つ先の終点の「シントラ」駅で降りるところを。
当然、一緒にいた彼女も降りてしまったわけで、、 -
”わ、ごめんなさい、つい降りてしまった!”
彼女は下調べをしっかりしている方なので、そんな状況でも落ち着いて「でも、歩いても15分くらいみたいです、歩きましょうか。」とシントラ駅に向かって歩き始めました。
”わー、申し訳ない。。。恐らくわたしが一人旅が多いと話したので、彼女も大丈夫だろうと思って降りてしまったのだろう。彼女ひとりなら、きっとよく確認してから降りただろうなぁ、、、。”反省しきりです。
それでもふたりで歩きながらスマホ画面を見ていて気付きました。次の列車が数分でまた来ると。それで、ふたたび駅に戻り、列車に乗りなおすことができました。 -
ふぅ、シントラ駅に到着です。
時刻は8時40分。
20分くらいのロスだったかな・・・。
-
彼女とは、このシントラ駅前で別れました。
大西洋をのぞむ”ヨーロッパ最果ての地”ー「ロカ岬」まで、ここから西へさらにバスに揺られて40分くらいだそう。
わたしはここから、シントラ地区にある「ペーナ宮殿」へバスで向かいます。 -
「ペーナ宮殿」に到着です。
また坂の写真。
入場チケットを買ったら、宮殿までまたひと登りしなくてはならない・・・
宮殿まで往復するバス(有料)に並ぶことにしました。 -
到着。あれが ペーナ宮殿かな。
赤と黄色、”色キチ”だなぁ、が最初の印象。
が、ここが結構面白い宮殿なのです、装飾が。 -
まず、門。
これって「イスラム」じゃないかの驚き。
去年みたスペインのアルハンブラ宮殿の「ワインの門」を思い出します。イスラムは馬蹄型のアーチと、門の上の連続する台形型がきっとイスラムです。 -
次は内門。
このイボイボ、マルマルは何?
なんだか滑稽で楽しい雰囲気のする門ですね。 -
大きくざっくりお城内の配置をいえば、
奥に見える赤い塔のもとに家族のための教会があって、
手前の黄色い部分が王室の住宅なんですね。
手前左手の薄紫にみえる塔門をくぐると大西洋を望む展望台、真下は峻険ながけっぷちという具合です。 -
この”allegorical gateway”って何かと思ったら、「寓話の門」という意味だそう。
この門は最後にじっくり見ることになりました。なかなか緻密な構想のうえに「寓話」があり、面白い意匠が「これでもか」というほど施されていました。 -
まずは黄色の建物から入りました。
ここは「マヌエル様式の回廊」。
”マヌエル”というのは15世紀後半から16世紀のポルトガルで流行した建築様式だそうで、、ってつまり、ポルトガルのイケイケの時代のことって事か。
このペーナ宮殿そのものは19世紀に建てられた建物だから、懐古主義でわざと昔の様式を使っているという事かな。 -
折衷、、、?
後ろの素朴な赤い塔と、手前のマヌエルの回廊を見ているとそんな言葉が出てきます。
絶妙にしっくり来ていない組み合わせもあるんです。でも、それはそれで楽しもうという。 -
ここを建てたのは、ドン・フェルナルド2世。
王女マリアのムコ殿(王配)だそうです。
フェルナンド2世は”芸術王”として知られたそうで、この岩ゴロゴロ(あとの写真に出てきます)の山に宮殿を作ろうというのだから、当時の平民は大迷惑だったことでしょう。
あとで王女マリアが亡くなり、このフェルナンド2世は再婚するのですが、再婚した後添えのオペラ歌手のエルダさんもインテリアに造詣の深い方だったようで、これから見ていく部屋の意匠に拘りがあったらしい。
さらに、ここで人生の多くを過ごしたというカルロス1世は1908年に暗殺されてしまいます。そしてほどなくしてポルトガルが共和国として誕生するという歴史みたいです。 -
-
では王家の住居部分を探索、です。
-
あとで振り返ってみると、、、
それぞれの部屋はひとつの様式でまとめられているのですが、部屋と部屋は全く趣のことなる様式の連続になるわけで、まったく飽きない、”不思議なインテリアツアー”になりました。 -
アメリア女王のベッドルーム。
-
アメリア女王の着替え室の天井。
マヌエル様式か??? (不明) -
次もマヌエル様式か・・・
お茶室。 -
天井を見上げると、これは王家の紋章かな。
-
ごく親しいひとを招き入れた、とありました。
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書斎。
後妻のエドラ伯爵夫人、のちにアメリア女王が使った、と。 -
エドラさんでしょうか。
アメリアさんでしょうか。
ポルトガルの高貴なお方のお洋服も興味部会ですね。腕のところがふっくら。 -
これはなんというんでしょうね。
キャビネットなのでしょうが、陶器のパネルを木製のところに嵌め込んでいるようです、ものスゴイ個性的な発想ですね。ポルトガル風なのでしょうか、 -
お次の「アラビックルーム」は、だまし絵(プロントルイユ、スグラフィット?)の手法を施しているようで、平面なのに立体的にみえます
-
アラビックルームの天井。
なかなかでしょう、立体的にみえますよね。 -
アラビックルームの壁
ちょっと幽遠な雰囲気があって怖くもありますが。 -
次はグリーンルーム、緑の部屋。
ここは一番落ち着く部屋だったなぁ -
キリがないので、旅行記にのせるのは数枚ずつにしようと思いますが、、
この壁も影をつけた模様が描かれていて凝っているんですよね。 -
-
-
グレイトホール
フェルディナンド王が要人を招くための重要なレセプションルーム。
以前は、ビリヤード室だったと。 -
ここは、かなり広いです。
これまでポルトガル王族が住んでいたといっても、様々な意匠をそれぞれに凝らした小さな部屋の連続だったのですが、まず、この部屋に入る手前の欄間の部分、、
なんとも摩訶不思議な模様が。
魔除け・・・か? -
そして天井の高くて白く、丸窓のグレイトホールです。
天井がこれまでと違って平らですね。 -
ムーア人でしょうか。
グレイトルームの壁はピンク色も使っていてなんともユニーク。
それなりの高貴な雰囲気をもたせつつ、威圧感があり、でもやはり親密な感じも取り入れているように思いました。 -
ヨーロッパのほかの国から取り寄せたというステンドグラス。
これもまたカラフルで、様式をキンキン、ガチガチに揃えていない具合に、こういうのって好きでもあり、嫌いでもあるかも、なアンビバレントな印象を持ちました。
つくづくユニークです。 -
住宅部分はこれで終わりです。
-
さて、この手前の薄紫にキラリと光るタイル外壁の裏側にまわりましょう。
-
上のほうは黄色くて丸い塔ですが、視線をずっとおろしてくると、連続アーチが馬蹄型なんできっとイスラムなんですよね。
どこかちょっと暗い雰囲気を持つように思うのは、日が差していないっていう物理的な理由からもありますが、トルコのトプカプ宮殿のハレムにあった狭い入り口もこんなだったなぁと急に思い出したからかもしれません。 -
しかしどうして、赤と黄色なのでしょうね?
全部赤でもよかったかもしれないし、全部黄色でもよかったかもしれないし。 -
そして、向こうが、”たい・せい・よー(大西洋)”
-
これはちょっと感動です。
この海のずぅっっっっっっっっっっっっと先はアメリカ大陸なんだなと思うわけです。 -
赤い塔のもとに教会がありました。
この門の支柱の装飾、6角錐でしょうか、尖った屋根、、と思えば、黒と白の強いコントラストの壁装飾・・・ -
教会。
なんか難しくてわかりませんが、うーんオリジナルは16世紀だったってことか?
もとはフェルデイナンド2世の宮殿付属礼拝堂だったそう。
モノクロタイルで、尖塔アーチを持ったゴシック様式の身廊部分が16世紀、後陣と、古典マヌエル用会式のリブ付きヴォールト天井で多色タイルで覆われた聖歌隊の部分が17世紀、、ということか。 -
この天井がリブ付きヴォールト天井なので、後陣部分・・・なのか?
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それに続くあちらが聖歌隊席か?
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多色タイルなので、ここも17世紀部分か・・・
なるほど、こうして旅行記を書くときになって、オリジナルの16世紀部分をそれと意識して見ていなかった事実を知る具合。
旅行記あるある。4トラベル的、あるある。 -
この旗を持ってるということは、この方は「セントジョージ」という聖人です。
イングランドおよび、バルセロナの聖人なんですよね。バルセロナはあれでも、イングランドの方はピンと来やすいでしょう。サッカーチームのあの旗ですものね。 -
-
さて、ペーナ宮殿の仕上げは、、
そう、この赤い塔の周りをぐるりと囲む・・・ -
そう、、、 -
ザ・ウォールウォーク。
ザ・急峻。 -
こんな感じで余裕かましてらっしゃいますが、、この足かけてるところ、結構コワいのよ、、だって、、、
-
こんな具合だから。
ダメだよね座ったり、足かけたりしちゃ。
「火曜サスペンス」だと、こんなところから落とされちゃうのよね? サスペンス物語の最初の方にあるシーンがよぎります。 -
で、そんなこんなで、あちらの岩ゴロゴロの山に見えるのが「ムーアの城壁」です。11世紀の城の跡が残っているんですね。””ムーア”というのは、あれですって、アフリカ、今のモロッコに住んでいたイスラム教徒の総称らしいです。(アラブ人だと思っていた。)
何が言いたいかというと、11世紀、ええと、、、いまから1,000年前、ここはイスラム教徒の地だったのですね、ということ。すごいですね。宗教は世界を席巻する? -
こんな岩山だものね、こんなお城を建てるのは本当に大変だったことでしょう・・・
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あ、いけない。
最後の最後にこの「創造への寓話の門」の魅惑あふれる装飾を数枚載せます。 -
アールヌーボーなのか、植物の蔦がからまり実がなる装飾がドア周りにあるかと思えば、壁はタイル、しかもそのデザインが、
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兵士が敵をこらしめている、の図?
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かと思えば、天井はイスラムの鍾乳飾りのようになっているし、
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丸天井の青いのは星だろうなぁと思うと、イスラムを感じさせます。
でも、天井のまんなかは、ヨーロッパで使われる松ぼっくりだったり、
手前には豊穣をあらわすブドウがあしらわれていたり、、、 -
で、こちらの壁はやはり、兵士が敵をやっつけている、という。。
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捉えどころ、つかみどころがなくてキリがなくて面白いです。 -
でも、、キリがないから、そろそろお暇します。 -
寓話の門をくぐって、現世にもどりますか。。。 -
戻ってきました。
見上げると、おじさんが怖い顔で見下ろしています。上半身は人と下半身がタコの足?蛇みたいになっている。
大きな貝にのって、下はサンゴでしょうか。サンゴのなかにまた貝がいたりして芸が細かい・・・。
時間は12時を過ぎていました。
ペーナ宮殿、堪能いたしました。
旅行記が長くなったので、この日後半に続きます。
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