輪島旅行記(ブログ) 一覧に戻る
 輪島といえば、漆塗りの工芸品に、朝市、キリコ会館、海産物に日本酒・・<br /> しかしそれらは高級過ぎて、私どもには縁薄く、輪島は素通りする予定だったのに、今夜は祭りと聞いて急遽予定を変更し、輪島の街に急ぐ。<br /> 朝市の駐車場は車中泊に適しているらしく、今夜はここで一泊できそうだ。

ダブル台風と一緒に、長浜・福井・能登で車中泊(11/17)輪島の祭に出会えた幸運、太鼓の響きに感涙

16いいね!

2018/08/24 - 2018/08/25

180位(同エリア519件中)

motogen

motogenさん

 輪島といえば、漆塗りの工芸品に、朝市、キリコ会館、海産物に日本酒・・
 しかしそれらは高級過ぎて、私どもには縁薄く、輪島は素通りする予定だったのに、今夜は祭りと聞いて急遽予定を変更し、輪島の街に急ぐ。
 朝市の駐車場は車中泊に適しているらしく、今夜はここで一泊できそうだ。

同行者
カップル・夫婦(シニア)
交通手段
自家用車
  •  朝市の駐車場に到着した。<br /> 広い。<br /> 祭で車は満車状態かと心配だったが、空いている場所はたくさんある。

     朝市の駐車場に到着した。
     広い。
     祭で車は満車状態かと心配だったが、空いている場所はたくさんある。

  •  変わっているのは駐車料金。<br /> 8:30~12:00の間に退場する時だけ、料金が必要と書いてある。<br /> その時間をはずせば料金所は無人だ。

     変わっているのは駐車料金。
     8:30~12:00の間に退場する時だけ、料金が必要と書いてある。
     その時間をはずせば料金所は無人だ。

  •  遠くで太鼓の音が鳴っている。<br /> 様子を調べにいくと、シャッター通りとまではいかずとも、人の姿はまばらで寂しげな街並み。<br /> 祭はどこで行われてる?

     遠くで太鼓の音が鳴っている。
     様子を調べにいくと、シャッター通りとまではいかずとも、人の姿はまばらで寂しげな街並み。
     祭はどこで行われてる?

  •  太鼓はあっちからも、こっちからも聞こえてくるが、その中心位置が分からない。<br /> 昨夜は川のこちら側で祭りが開かれて、今夜は川の向こう側だという。<br /> それを聞いて橋を渡ってみる。<br />

     太鼓はあっちからも、こっちからも聞こえてくるが、その中心位置が分からない。
     昨夜は川のこちら側で祭りが開かれて、今夜は川の向こう側だという。
     それを聞いて橋を渡ってみる。

  •  どうも違う方向に来てしまったようだ。<br /> 提灯を掲げた縁台で、夕食の準備している親子を見つけたので、神社の場所を尋ねると、祭り会場や祭りの進め方などを丁寧に教えてくれた。<br /> お父さんのイントネーションが、京風の物腰柔らかいもので、見た目も老舗の若旦那といった感じ。<br /> 輪島への好感度が急激に上昇した。

     どうも違う方向に来てしまったようだ。
     提灯を掲げた縁台で、夕食の準備している親子を見つけたので、神社の場所を尋ねると、祭り会場や祭りの進め方などを丁寧に教えてくれた。
     お父さんのイントネーションが、京風の物腰柔らかいもので、見た目も老舗の若旦那といった感じ。
     輪島への好感度が急激に上昇した。

  •  この時間、開いている店が見つからない。<br /> 食事のできる店も教えてもらって、やって来たのは、ちょっぴり高級そうな店だった。

     この時間、開いている店が見つからない。
     食事のできる店も教えてもらって、やって来たのは、ちょっぴり高級そうな店だった。

    やぶ新橋店 グルメ・レストラン

  •  この旅行中で最も高級感あふれる食事となった。<br /> 普通、みんなはこういったものを食べているんだろうな・・<br /> でも、私たちはたまに食べるから、喜びは人一倍なんです。

     この旅行中で最も高級感あふれる食事となった。
     普通、みんなはこういったものを食べているんだろうな・・
     でも、私たちはたまに食べるから、喜びは人一倍なんです。

  •  「キリコって何?」<br /> 「食べ物じゃなかったんだ。」<br /> 「この突っ立っているのが、キリコなの?」<br /> 常識がないので、柱がキリコなのか、それとも上の飾りがキリコなのか、よく理解できていないシニア夫婦が、とんちんかんのことを言いながら歩く。

     「キリコって何?」
     「食べ物じゃなかったんだ。」
     「この突っ立っているのが、キリコなの?」
     常識がないので、柱がキリコなのか、それとも上の飾りがキリコなのか、よく理解できていないシニア夫婦が、とんちんかんのことを言いながら歩く。

  •  そうして歩くと、表側だけかもしれないが、昔ながらの街並みを感じる家屋が並んでいて、

     そうして歩くと、表側だけかもしれないが、昔ながらの街並みを感じる家屋が並んでいて、

  •  どの家の軒先にも、竹でできた花瓶に花が生けられている。 <br /> 地域の決まりなのか、しきたりなのか、この統一感は住民同志のつながりの深さを物語っている。<br /> 人間関係のわずらわしさや、しがらみに、窮屈さを感じる人もいるだろうが、地域に足をつけ、隣人との和を信じ、人情豊かに生きている人々が輪島の町を作っているようだ。

     どの家の軒先にも、竹でできた花瓶に花が生けられている。
     地域の決まりなのか、しきたりなのか、この統一感は住民同志のつながりの深さを物語っている。
     人間関係のわずらわしさや、しがらみに、窮屈さを感じる人もいるだろうが、地域に足をつけ、隣人との和を信じ、人情豊かに生きている人々が輪島の町を作っているようだ。

  •  川のこちら側は、昨夜で祭は終わったはずなのに、まだ露天が出ていた。<br /> 「川向こうは、もっとにぎやかだよ。」<br /> と言われ、ここで遊ぶのは保留して、

     川のこちら側は、昨夜で祭は終わったはずなのに、まだ露天が出ていた。
     「川向こうは、もっとにぎやかだよ。」
     と言われ、ここで遊ぶのは保留して、

  •  夕焼け空の月を見ながら、ひとまず駐車場に戻る。

     夕焼け空の月を見ながら、ひとまず駐車場に戻る。

  •  駐車場の近くには、ヨットのイルミネーションが鮮やかに輝き始めていた。<br /> 古風な街の中に、現代的なアクセント。<br /> 

     駐車場の近くには、ヨットのイルミネーションが鮮やかに輝き始めていた。
     古風な街の中に、現代的なアクセント。
     

  •  屋台が神社に集まりだすのは8時頃。<br /> 頃合いを見計らって橋を渡って行くと、 灯りを落とした町通りに、激しく鳴り響く太鼓の音。

     屋台が神社に集まりだすのは8時頃。
     頃合いを見計らって橋を渡って行くと、 灯りを落とした町通りに、激しく鳴り響く太鼓の音。

  •  居た!<br /> 居た!<br /> たくさんの屋台。<br /> びっくりしたのはどの屋台も、真ん中に立っているのは背の高い四角の提灯。<br /> 凝った彫り物や武者人形はないけれど、簡素ながらもこれがまた新鮮で、<br /> 「こんな屋台があったのか!」<br /> と感動の連続。

     居た!
     居た!
     たくさんの屋台。
     びっくりしたのはどの屋台も、真ん中に立っているのは背の高い四角の提灯。
     凝った彫り物や武者人形はないけれど、簡素ながらもこれがまた新鮮で、
     「こんな屋台があったのか!」
     と感動の連続。

  •  そして何よりしびれたのは、軽快にして力強く鳴り響く太鼓の音だった。<br /> 気持ちを掻き立てるこの太鼓の拍子に、感涙しそうだ。<br /> そんなに大きな太鼓ではない。<br /> 平型の太鼓で、それを寝かせ、数人でバチをふるっている。<br /> バチをふり打ちながらの掛け合う声が、身震いするほど心地良い。<br /> これぞ日本のリズムだ。<br /> ロックやジャズ、訳の分からない昨今の曲に傾倒している諸君たち、<br /> 日本人なら、この太鼓の音を聞きたまえ。<br /><br /> https://www.youtube.com/watch?v=K4_jWn5d3qo<br />

     そして何よりしびれたのは、軽快にして力強く鳴り響く太鼓の音だった。
     気持ちを掻き立てるこの太鼓の拍子に、感涙しそうだ。
     そんなに大きな太鼓ではない。
     平型の太鼓で、それを寝かせ、数人でバチをふるっている。
     バチをふり打ちながらの掛け合う声が、身震いするほど心地良い。
     これぞ日本のリズムだ。
     ロックやジャズ、訳の分からない昨今の曲に傾倒している諸君たち、
     日本人なら、この太鼓の音を聞きたまえ。

     https://www.youtube.com/watch?v=K4_jWn5d3qo

  •  神社の周りには20台を超える屋台が集結しているが、<br /> まだまだたくさんの屋台が集まってくる。<br /> おじさんも、おばさんも、若者も、お年寄りも、みんな仲良しで、嬉々としている。

     神社の周りには20台を超える屋台が集結しているが、
     まだまだたくさんの屋台が集まってくる。
     おじさんも、おばさんも、若者も、お年寄りも、みんな仲良しで、嬉々としている。

  •  そんな人たちの隙間をぬって、

     そんな人たちの隙間をぬって、

  •  拝殿に近づくと、神事が始まるところだった。<br /> この神社は住吉神社だ。<br /> しばらく眺めていたが、

     拝殿に近づくと、神事が始まるところだった。
     この神社は住吉神社だ。
     しばらく眺めていたが、

  •  さてここら辺で今夜は戻ろうか・・・<br /> と歩き始めると、

     さてここら辺で今夜は戻ろうか・・・
     と歩き始めると、

  •  祭り会場の隅で出会ったのは、90歳に近くなるおばあちゃん。<br /> 昨夜がお祭りだった川向うに住んでいるが、熱中症で自分たちの祭りを見なかったので、今夜はここまで歩いて来たんだと言う。<br /> 生粋の輪島なまりのおばあちゃんだ。<br /> 輪島の人々の暮らしぶりや、おばあちゃんの生い立ちなどを興味深く聞かせてもらっていると、

     祭り会場の隅で出会ったのは、90歳に近くなるおばあちゃん。
     昨夜がお祭りだった川向うに住んでいるが、熱中症で自分たちの祭りを見なかったので、今夜はここまで歩いて来たんだと言う。
     生粋の輪島なまりのおばあちゃんだ。
     輪島の人々の暮らしぶりや、おばあちゃんの生い立ちなどを興味深く聞かせてもらっていると、

  •  近くにいたお嬢ちゃんも加わってきて、<br /> 「能登のお祭りは、どこもキリコの屋台なんだよ。」<br /> 「キリコってのは、大きな背の高い提灯のこと・・」<br /> と、能登の紹介をしてくれた。<br /> 能登の人たちのぬくもりに、それはそれは嬉しくなって、

     近くにいたお嬢ちゃんも加わってきて、
     「能登のお祭りは、どこもキリコの屋台なんだよ。」
     「キリコってのは、大きな背の高い提灯のこと・・」
     と、能登の紹介をしてくれた。
     能登の人たちのぬくもりに、それはそれは嬉しくなって、

  •  予定にはなかった輪島にやって来れた偶然性に感動して、ゆっくり川べりを歩いたのだった。

     予定にはなかった輪島にやって来れた偶然性に感動して、ゆっくり川べりを歩いたのだった。

  •  祭のクライマックスは三角州での松明神事だというが、それを最後まで見る元気はなく、太鼓の音を聞きながら寝ることにした。<br /> 夜もいつまでたっても蒸し暑く、スライドドアを全開にせざるを得ない。<br /> 警戒心がすっかりなくなっている。

     祭のクライマックスは三角州での松明神事だというが、それを最後まで見る元気はなく、太鼓の音を聞きながら寝ることにした。
     夜もいつまでたっても蒸し暑く、スライドドアを全開にせざるを得ない。
     警戒心がすっかりなくなっている。

  •  朝目覚めると足や腹がかゆく、見れば5㎜ほどの間隔の二つの赤い点があちこちにできていた。<br /> 得体の知れない虫に刺されたようだ。<br /> 蚊にも刺されている。<br /> 茂みや樹木の横に車を停めたのがいけなかった、と深く反省し、

     朝目覚めると足や腹がかゆく、見れば5㎜ほどの間隔の二つの赤い点があちこちにできていた。
     得体の知れない虫に刺されたようだ。
     蚊にも刺されている。
     茂みや樹木の横に車を停めたのがいけなかった、と深く反省し、

  •  バナナとコーヒーの朝食を終えると、 

     バナナとコーヒーの朝食を終えると、 

  •  千枚棚田に向けてスタートをきった。<br /> 時刻は7時。  <br />

     千枚棚田に向けてスタートをきった。
     時刻は7時。

  •  今日は能登半島の先端まで進み、その後は富山湾の内海を回って、能登島まで走る予定。<br /> 走行距離は長くなるだろう。

     今日は能登半島の先端まで進み、その後は富山湾の内海を回って、能登島まで走る予定。
     走行距離は長くなるだろう。

  •  千枚田には大きな駐車場があり、

     千枚田には大きな駐車場があり、

    白米千枚田 自然・景勝地

  •  遊歩道までできていて、すっかり観光地となっていた。

     遊歩道までできていて、すっかり観光地となっていた。

  •  塩を含んだ風がまともに吹き寄せるこんな場所で、稲はで育つんだろうか?<br /> と不思議に思うが、稲とはそんな植物だったのかな・・と頭をひねる。

     塩を含んだ風がまともに吹き寄せるこんな場所で、稲はで育つんだろうか?
     と不思議に思うが、稲とはそんな植物だったのかな・・と頭をひねる。

  •  観光用となってしまった棚田は、稲を育てるボランティアや、仮の持ち主を募集していた。<br /> そんな時代となっている。

     観光用となってしまった棚田は、稲を育てるボランティアや、仮の持ち主を募集していた。
     そんな時代となっている。

  •  次のスポットは窓岩。<br /> しかし窓岩とは何ぞや?<br /> ここにも「窓岩ポケットパーク」と称する駐車場が完備されていて、観光客へのサービスが行き届いている。

     次のスポットは窓岩。
     しかし窓岩とは何ぞや?
     ここにも「窓岩ポケットパーク」と称する駐車場が完備されていて、観光客へのサービスが行き届いている。

    窓岩 自然・景勝地

  •  あれが窓岩か。<br /> 板のような薄い岩が屏風のごとく立っている。<br /> そこに開いている穴を、窓と見立てているんだな。<br /> 台風や地震や荒波に堪えて、よくぞ倒れないで残っているものだ。<br /> 地球の歴史の不思議さと偉大さに、心が騒ぐ。

     あれが窓岩か。
     板のような薄い岩が屏風のごとく立っている。
     そこに開いている穴を、窓と見立てているんだな。
     台風や地震や荒波に堪えて、よくぞ倒れないで残っているものだ。
     地球の歴史の不思議さと偉大さに、心が騒ぐ。

  •  台風の所在は分からないが、海は荒れていて、東映映画が始まるシーンみたいだ。

     台風の所在は分からないが、海は荒れていて、東映映画が始まるシーンみたいだ。

  •  窓岩の先は曽々木海岸となり、険しい岩山が海岸線に立ちふさがっている。<br /> 「能登の親不知」と呼ばれる難所だ。<br /> その岸壁に掘られたトンネルが見えた。<br /> 能登半島地震で損傷を受け、通行できなくなっているトンネルだ。<br /> 右側に新しいトンネルができている。

     窓岩の先は曽々木海岸となり、険しい岩山が海岸線に立ちふさがっている。
     「能登の親不知」と呼ばれる難所だ。
     その岸壁に掘られたトンネルが見えた。
     能登半島地震で損傷を受け、通行できなくなっているトンネルだ。
     右側に新しいトンネルができている。

  •  恐いもの見たさの私たちは、ダメージを受けたトンネルに近寄っていく。<br /> さて、このトンネルは、歩けば向こうまで行けるのか?<br /> よし、冒険だ!<br /> と歩き出す。

     恐いもの見たさの私たちは、ダメージを受けたトンネルに近寄っていく。
     さて、このトンネルは、歩けば向こうまで行けるのか?
     よし、冒険だ!
     と歩き出す。

16いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

この旅行で行ったスポット

この旅行で行ったグルメ・レストラン

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

この旅行記の地図

拡大する

価格.com旅行・トラベルホテル・旅館を比較

PAGE TOP