2018/08/24 - 2018/08/24
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motogenさん
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本格的な能登半島一周が始まる。
ここからは古戦場や城や寺院や街ではなく、大自然に目を向けて、その雄大さを楽しむべし。
日本人は森や岩や草木の中に、よろずの神々を見い出してきた民俗らしい。
太古より自然(神々)をあがめ、その恵みの一部をいただいて、自然(神々)と共に生きてきたのが私たち日本人だという。
そんな話をつい最近知って、ものの見方が変わった。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
-
自然を慈しみ、自然と共生する文化を育ててきた日本に比べ、一神教(キリスト教、イスラム教、ユダヤ教)が支配するようになった中東ヨーロッパ世界では、自然と共存するという思想は薄いという。
そもそも一神教では、万能の神が人間を創り、自然を創り、人間に自然を管理し飼いならすよう命じたとされている。
かくて自然を分析し、自然科学を発達させ、大地を征服する技術を発展させてきた。
そして今や、経済発展、経済効率、利益至上主義となり、地球の環境は危機的状態となっている。
おお、そうだったのか!
そうならば、先祖たちが引き継いできた日本文化を見直さなければ・・
神々を拝むということは、自然への感謝。
心をひきしめて、気多大社の鳥居をくぐる。気多大社 寺・神社・教会
-
8時半だというのに、早くも受付には巫女姿の娘さんがいて、お守りなんかを売っている。
-
白装束のお歳寄りが、目の前をよぼよぼと歩いていた。
挨拶をすると、老人は御年85歳を超える、この大社を預かる宮司さんだった。
みすぼらしい私たちにも丁寧に挨拶してくれ、神社の説明をしてくれる。
この宮司さん、30数年前には昭和天皇を案内したこともあると言う、それはそれは立派なお方だ。 -
気多大社は皇室の方々も訪れる由緒ある神社らしい。
権威主義になじめない私は、普段ならばこんな話にそっぽを向くが、
宮司さんの誠実そうな人柄に感化されて、素直な気持ちで受け入れる。
見た目はそんなでもないが、すごい神社なんだ。 -
この奥が「入らずの森」で、人の侵入を許さない原始の森が広がっている。
「入らずの森」などと恐そうな名前のため、好奇心が刺激されるが、神の領域には無言で手を合わせる。 -
土地は天〈公)のもの。
自分の土地であっても、それは天から預けられたもので、自分勝手に造成してはならないと、暗黙の掟が江戸時代まではあったという。
それが日本の伝統で、最たるものが鎮守の森だ。 -
社殿では朝のお勤めが始まった。
祈りはお願い事ではなく、感謝。
(そういえば、樹木希林さんもそうおっしゃっていたね。) -
休憩所には、50歳代の宮司さんと昭和天皇のお写真が飾られていた。
-
気多大社の隣には立派な寺が建っていた。
「気多大社宮寺・正覚院」
神仏分離で神社から分けられてしまった寺だが、これまでだったら、
「ふ~ん、仏寺と神社は違うものね。分離するのは当たり前・・」
と軽く思っていたのだが、どうもそれは違うらしい。 -
日本人は、古代から伝わる神道と、新しく入ってきた仏教を上手に融合したという。
「神がどんな姿をしていようと、それは本地仏の化身であるから、拝んでも何ら問題なし」としたらしい。
伊勢神宮はアマテラスという太陽神を祀っているが、本地仏は大日如来、
熊野神社はスサノオを祀ってるが、本地仏は阿弥陀如来という具合。
神様を拝むことはそのまま仏を拝むこと・・で、神道と仏教問題は解決したという。
明治の神仏分離は、官民統制・国家主義への道程だったというから、
「ふ~ん・・そんなものか・・」ではないのだ。
とにもかくにも、分離されてしまった神社と寺院を見学した。 -
能登金剛海岸に進む。
気多大社から26㎞。
海辺の道もあったのに、カーナビは内陸の峠越えを選んでしまい、待望の海が見えない。
「こんなはずではなかった・・」と悔やんだが、 -
やっと海の見える断崖に到着した。
能登金剛。
和歌山の海金剛を思い出させる、この名前が良い。
荒れ狂う波と強風は恐怖を感じるほどで、迷惑な台風だが、台風あっての景色もまた良い。 -
巌門と呼ばれる絶景ポイントに行きたいのだが、
駐車場からの遊歩道は一本道ではなく、別れたり合流したりと複雑で、巌門 自然・景勝地
-
迷いながらも眺望が抜群と紹介される“幸せの巌門橋”を渡り、
-
橋の上から巌門洞窟を探すが、それらしき岩は見つからない。
荒れ狂い波とその音と、橋の高さに身体がすくみ、すっと気持ちが飛んでいく。
危ない、危ない。 -
どうにか巌門洞窟への道が見つかり、その途中で“鷹の巣岩”が見えた。
鷹が巣を作っていたという、絵になる巨岩だ。
しかし松の木が邪魔をして良い写真が撮れない。
ドローンもこの風では無理だ。 -
白波が押し寄せているトンネルのような洞窟が見えた。
あれが巌門洞窟か。
石段は海に向かって下っているが、こんな荒れた日に海に近づいても良いものなのか? -
浮世絵に描かれた巌門が、パネルとなっていた。
絵師もここからあの洞窟を見たことになる。
だが遊歩道は当時はなかったはずで、命がけだったに違いない。 -
一段一段石段を降りていくと、不動滝がすぐ脇でしぶきを飛ばし、
-
海面には巌門洞窟。
波の浸食でできたものだが、なぜここだけ穴が開いたのか?
それを観察していると、別のルートから進んだ女性がテラスの上で、波を避けて行ったり来たりしながら洞窟を見ている。
なんと無謀な女性だろう。 -
それに発奮したのか、しないのか、
「危ないからやめた方が・・」
と忠告するのに、テラスに近づき、しきりに辺りを探りだす女房。
怖いもの知らずは手におえない。
-
洞窟はいえば、向こう側から押し寄せる波が怒涛となり、穴いっぱいに吹き出してくる。
これはもう、動画で撮影しよう。
https://youtu.be/1QRjEOrk3W8 -
ここ能登金剛は松本清張の「ゼロの焦点」の舞台。
「雲たれて ひとりたけれる荒波を 恋しと思えり 能登の初旅」
歌碑を触って巌門を後にする。 -
厳門から少し進むと夫婦岩があり、
左から、母岩、子供岩、父岩で、 -
そのまた先には機具岩(はたごいわ)。
https://youtu.be/_h9uU9wHj4I機具岩 自然・景勝地
-
この辺りには巌門に限らず、穴の開いた岩が多い。
岩石自体はマグマが固まった火成岩だが、この穴の部分は波に浸食されやすい凝灰岩質(火山灰)でできていたんだろう・・?
ブラタモリに出演するような案内人がいれば良いのだが。 -
それしても見応えのある波だ。
昨夜の嵐は大変だったが、良い時に能登にやって来たものだと、この状況に大満足している。 -
横なぐりの雨が降ってきそうな空なのに、三々五々に集まって来て、ジョギングに励む人たちがいる。
みんな元気だ。 -
海岸に接した民家には、竹で作った風よけがあった。
ここの人たちは潮風をまともに受けて、電化製品や車や洗濯竿はすぐに錆びてしまわないのかと、そんな心配をしながらも、能登の海岸を満喫しながら、ゆっくりゆっくりと走っていく。 -
「世界一長いベンチ」が観光名物となっている。
ギネスブックにも登録されているようだが、ギネスブックに登録されるために、わざと作られたり、催されるものには価値はないと、私は強く思う。
嫌らしい自己顕示欲と、商業主義がはびこっていて、世の中狂っている。
このベンチはそうであって欲しくない。
近くにコンビニがあり、ここに駐車して歩き出すと、 -
道の駅もあった。
「ここに停めれば良かったよ・・」
と愚痴を言い、道の駅 とぎ海街道 道の駅
-
防波堤に登っていくと、
-
それはそれは素晴らしい海岸線。
ここは岩でなく砂浜だ。 -
その長い砂浜に沿って伸びる木製のベンチ。
有効性はともかく、見応えはある。
ケチをつけるはやめよう。世界一長いベンチ 名所・史跡
-
『岸壁の母』碑が立ち、二葉百合子の唄う歌詞が彫られていた。
歌詞を大切にする昭和の歌謡曲は、日本の歴史に一ページを飾るのではあるまいか。
しかし、なぜこの歌が舞鶴でないここに?
石碑を読んでみると、歌のモデルとなった母親の出身がこの地方だった。 -
この防波堤にはベンチや石碑だけでなく、幼児たちの作った陶器のプレートや、市民の結婚記念、入学記念等のプレートも飾られている。
-
そればかりか、「ペットボタル」とネイミングされた、太陽パネルを利用したLED照明が、何千個も地面に植えられていた。
夜の浜辺はどんな景色となるんだろう。 -
夜が来るまでここに座っていたいと思うのだが、そうもいかない。
木造ベンチの長さは460mを超え、しかしギネスのために作られたとも思えず、
「来て良かったねぇ・・」
と浜風を受け、 -
コンビニに戻って、カツ弁当と塩カルビ弁当を食べたのだった。
「能登らしいものを食べたいね・・」
と言いながら、たいていコンビニ弁当で済ましてしまう、安上がりにできているシニア夫婦でした。
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