GWも混雑回避☆紀伊半島斜め縦断で岩と水を見る旅3泊4日 〈第3日目・熊野市part3〉

2018/05/03 - 2018/05/06

ゴールデンウィークとは言え28日は出勤で、後は暦通りの休みでしたが、その後半の4連休を目一杯使って出かけて来ました。
こういう時でないとツレとも逢えないので、その辺は抜かり無く、お正月旅行を終えてすぐ、今回の行き先を決めました。

で、今年は何処へ？
正直、神社仏閣はそれ程興味が無いし、ハイキングはツレが望まないし、そもそも予算にも限りが有ります。それでもせっかくツレが居るのですから、車でないと行き難い(もしくは廻り難い)ところへ行くチャンスです。
当然ながらPHOが目指すのは国内外問わず岩の在る景色なので、奈良県天川村と三重県熊野市を選びました。前者は鍾乳洞と渓谷、後者は海沿いの奇岩を辿る遊歩道など。
東京に住む者にとっては馴染みの薄い地域です。ガイドブックを見ても、割かれてるページはホンの少しですので、久々に観光協会からパンフを取り寄せちゃいました。
レンタカーは津で3日の午後1時から6日の同時刻まで、丸3日借りました。その殆どが山道だった走行距離は480キロ。ツレには本当にお疲れ様と言いたいです。
お天気にも恵まれ、盛り沢山な内容の旅となりました。

第3日目で早くも後半突入。4日目は帰るだけですから、実質的に観光は今日が最終日。それってホントに安い海外ツアーと同じパターンですね。

思いがけず多くの見どころに恵まれ、食事を終えて当初の予定の海沿いを走り始めたのは2時半です。焦ります(-_-;)

エリア 熊野(三重)

七里御浜。
熊野市から紀宝町(今合併して熊野市)に至る約22Ｋｍ続く日本で一番長い砂礫海岸で、これまでに「日本の渚百選」や「21世紀に残したい自然百選」など全国の景勝地と並んで選ばれています。

ようやく海沿いの観光です

ヤシの木って南国風(トロピカルって雰囲気じゃないですから)

えっ、此処波打ち際から直ぐなのに何故こんなに海抜高いの？
PHOのウチの最寄り駅と会社の最寄り駅の出口(階段の降り口)はどちらも海抜4～5ｍです、海(東京湾)からの距離は10㎞以上は在りますが

吉野熊野国立公園に属する七里御浜は熊野灘に面した砂礫海岸で、熊野浦とも呼ばれています。
海岸は黒色頁岩(那智黒石)からなる光沢と文様のある美しい小石(御浜小石)に覆われ，これらの石は装飾建材や碁石として利用されています。
波が荒く，海水浴は禁止されており，漁業も地引網が行なわれる程度。
海岸に沿って熊野街道(国道42号)と JR紀勢本線が通じています

綺麗なんですが、歩き難い事この上無し

ゴールデンウィークでも人が居ません

やっと砂浜っぽいところ。
奥に見える防砂松林は，新宮藩主水野重仲が浜松から移植したものと伝えられています

国道42号線を北上します。さっき国道311号線を紀和から戻って来ました。この後は全てこの国道沿いに見どころが在ります。

今回やたら目にしては居ますが、熊野古道には近寄りません。って熊野古道は、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へと通じる参詣道の総称で熊野参詣道とも呼ばれています。紀伊半島に位置し、道は三重県、奈良県、和歌山県、大阪府に跨っています

花の窟神社。
花の窟神社は三重県熊野市有馬町に所在する、日本最古と言われる神社です。伊弉冉尊(いざなみのみこと)と軻遇突智尊(かぐつちのみこと)を祀っています。
『日本書紀』(神代巻上)一書には、伊弉冉尊は軻遇突智(火の神)の出産時に陰部を焼かれて死に、「紀伊国の熊野の有馬村」に埋葬され、以来近隣の住人たちは、季節の花を供えて伊弉冉尊を祭ったと記されています。それが此処って訳です。
社名も「花を供えて祀った岩屋」と言う事によって名付けられています。
平成16(2004)年、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部(熊野参詣道伊勢路の一部)として登録されました。
他の神社と異なり社殿が無く、ご神体が高さ45ｍの岩(窟)で、熊野三山や伊勢神宮成立前の太古の自然崇拝の遺風を漂わせています

木々に囲まれ、神社の境内の様子は全く判りません。
逆に海岸辺りまで離れると境内の巨岩が見えるらしい事をこの旅行記を作成中に知りました

熊野三山の根源！

花窟神社の公式サイトに載っている由緒書は、
“日本書記に「 一書曰伊弉冉尊火神(いざなみのみこと)を生み給う時に灼かれて神退去ましぬ　故れ紀伊国　熊野の有馬村に葬しまつる 土俗(くにびと）此神の魂を祭るには 花の時に花を以って祭る 又鼓 吹幡旗(つづみふえはた)を用て歌い舞いて祭る」とあり、即ち当神社にして、其の由来するところ最も古く、花窟の名は増基法師が花を以て祭るより起これる名なり。“と有ります

手水舎の隣に在った真ん丸の巨石

門とも鳥居とも言えない質素な入口。此処から雰囲気変わります。
此処は名前は神社ですが、絶対違います

何だ、こりゃ！

顔が在る！それも2人！

PHOはパワースポットとか全然信じてないし、セドナとかに行っても何も感じませんでした。けど此処は不思議な雰囲気。有名なパワースポットだったって事は帰ってから知ったのですが、何が変わったって訳じゃないにせよ、「清浄」って気分になりました。ちょっと不思議な経験でした

花の窟では年2回(2月2日と10月2日)、例大祭を行います。神々に舞を奉納し、有馬の氏子が中心となり、およそ10ｍの三旒の幡形、下部に種々の季節の花々や扇子等を結びつけたものを日本一長いとも言われる約170ｍの大綱に吊るし、岩窟上４５ｍ程の高さの御神体から境内南隅の松の御神木にわたします。この「御綱掛け神事」は、太古の昔から行われており「三重県無形文化指定」されています。

更に詳しくは、こちらをどうぞ https://blogs.yahoo.co.jp/sw21akira/20820419.html

真っ直ぐに立ち上がるのっぺりとした岩壁。質感は違いますが、武夷山を思い出します

洞に目を奪われて、全体を撮影していない事に気付かず★

日本書紀では伊弉冉尊(イザナミノミコト)と記されています。『古事記』では伊邪那美命です。PHOはこっちに親しんでます。
日本神話の大地母神であり、人間の寿命を司る黄泉津大神です。同時期に生まれた国之常立神、豊雲野神、宇比地邇神、須比智邇神、角杙神、活杙神、意富斗能地神、大斗乃弁神、淤母陀琉神、阿夜詞志古泥神、伊邪那岐命と並んで「神世七代」と称されています。
『記紀神話』では、伊弉諾尊(イザナギノミコト)と共に天津神に国造りを命じられ、大八島国（日本の国土）と大事忍男神ら35の神々を生みますが、軻遇突智尊(グツチノミコト)を生む時に火傷を負い、それがもとで神逝りました。

それで、此処に埋葬されているとされています。
囲まれてて、その周囲は土足厳禁だったのです

その真向かいに在る息子の軻遇突智尊の墓所。どう見ても墓だよね

そんなに大きくない岩ですが、やはり岩。でもね、こっちは草ぼうぼう

お綱茶屋にて。

花の窟に隣接して、おもてなし処「お綱茶屋」が在ります。
花の窟に来訪される方々がゆったりと滞在出来て、食事や物販等を通じて花の窟の情報発信に繋げていく為の施設です。縁台等により休憩スペースが沢山用意されています。
雰囲気的はプチおかげ横丁です。
「熊野地鶏親子丼」「古代米うどん」「古代米みたらし団子」「さんま寿司」「めはり寿司」「牛すじカレーライス」など、お腹を満たす地域特産食も色々。
実は新姫ソフトが食べたかったのです、大内山牛乳を使って～、ですが、この先まだまだ行きたい所が目白押しなのに、既に3時50分。先を急ぎます

大内山牛乳LOVE

いざなみ米のお綱もち。古代の風味を受け継ぐ熊野の黒米で作ったお餅です。
そして大内山牛乳、買わずには居られません

じゃばらドリンク！
ツレが買いました。さっき瀞峡ジェット船に乗って(part1)見かけた飴とかと同じ北山村産です。
じゃばらは和歌山県北山村から三重県熊野市にかけての原産で、この地方に江戸時代から分布していたゆずと九年母(くねんぼ)、 紀州みかんなどの自然交配種で、世界でも其処にしか自生していなかった珍しい「香酸かんきつ」なんです。

更に詳しい事は北山村営じゃばら村センターのHPをご覧ください。
http://kitayamamura.net/banner/whatisjabara.html

獅子巌(岩)。
国道42号線の七里御浜沿いに存在する獅子の形をした岩山で、高さ約25ｍ、周囲約210ｍ在ります。砂浜を挟んだ東隣に位置する鬼ヶ城の海蝕洞などと同様、波の侵食によって形成されたものであり、岬の先端に口を開いているように見えます。大馬神社の狛犬になぞらえられており、そのため大馬神社には狛犬が置かれないでいます。
国の天然記念物「鬼ケ城」昭和10(1935)年12月24日指定に、昭和33(1958)年6月24日、獅子巌が追加指定され、国の名勝および天然記念物「熊野の鬼ケ城 附 獅子巖」に名称が変更となりました。平成16(2004)年7月には、ユネスコの世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』の一部として登録されました

海岸に下りてしまうと獅子らしく見えません

正面に廻り込むと何が何だか

？(*´Д｀)？

北側から見ると獅子と言うより鷹とか鷲っぽい

獅子巌から鬼ヶ城まで鯉のぼり

バス停獅子岩。
新宮駅行きのバスは1時間に1本ですが、熊野市駅へは歩ける距離です

国道42号線は、静岡県浜松市西区から紀伊半島の太平洋岸をひとまわりして和歌山県和歌山市へ至る一般国道です。
別称トロピカルルートって納得。

総延長　519.9 km
実延長　488.6 km
現道　435.9 km
海上区間　19.6 km
制定年　1945年
起点　静岡県浜松市西区篠原交差点
主な経由都市
静岡県湖西市、愛知県豊橋市、田原市
三重県鳥羽市、伊勢市、松阪市、尾鷲市、熊野市
和歌山県新宮市、田辺市、御坊市
終点　和歌山県和歌山市県庁前交差点

南側の道路沿いから見るのが一番

獅子巌について

JR熊野市駅

駅前特産品館。
6時を過ぎていましたが、まだ営業中でしたから寄ってみたかったのですが、さすがに「あっち行け、こっち停めろ」ってツレにお願いしまくってるので、此処は遠慮

みはらし亭の夕食。
2泊目ですが、両日とも揚げ物は一切出ませんでした。それでいて好き嫌いの激しいPHOにも漬け物以外は全て食べられる有難い献立☆

溶き卵を流して、鰻玉鍋になります。ガチで美味しかったです。ウチで安い鰻買って作ろうって思いました

部屋も同じ。
大浴場は部屋の右手の階段を地下まで下りると直ぐで便利でした。フロントは廊下を行った先の階段から。

明日は帰るだけ(津までは車、それから電車乗り継ぎ)です。まだまだ見どころはいっぱいなんですけどね