2018/03/25 - 2018/03/27
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ウェンディさん
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昨年の春はのんびり屋さんだと思っていたら、今年の春はどうやらお転婆さん。
スキップを踏むように軽やかに桜の花を開花させ、息つく暇もない位あっというまに空を桜色に染め上げています。
そんなお転婆桜と古代のアラビアを味わう旅に出かけてきました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
-
サクラ旅の朝は早く、目的地である中目黒駅へと到着したのは朝9時前。
昨晩のニュースで満開♪と言っていたので、朝から大混雑かと思いきや、意外なことに、そんなに混雑してはいなかった。 -
イチオシ
目黒川の桜並木は今回がお初。
どこから見始めて良いのか勝手が分からなく、とりあえず駅からすぐのところにある橋へと向かったのだが…
うわぁ…。
並木道の桜が川へと降り注いでいる!ぼんぼり桜が舞い降りる by ウェンディさん目黒川(桜並木) 自然・景勝地
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川面が桜の色を反射して、淡いピンク色にキラキラ輝いている。
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枝先までポンポンに花を開いた桜の樹は今が盛り。
蕾が見つけられないくらい満開状態だった。 -
目黒川の桜は中目黒駅から池尻大橋にかけての12本の橋からの眺めが有名だとのこと。
だから初・目黒川の桜は橋ごとに桜ランキングを付けてみようと思ったのだが、どこの橋からの眺めもステキでランクつけなんて出来なかった。
(写真:桜橋の欄干) -
桜橋の桜は、空から舞い降りるサクラ…。
まんまる桜のボンボリが舞っているみたいでしょ♪
桜橋の欄干から見える世界は、サクラの花が空中に浮いているかのような重力を無視した世界。
ちょっぴり感動したかな。 -
別所橋の桜は、川面へと枝垂れ落ちるサクラ。
満開の花をつけた枝は、しっとりと重そう。 -
朝日橋の桜はアーチ桜。
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柳橋の桜は、ポンポン桜。
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イチオシ
桜色の水鏡が出きていたのは、どこの橋だったのだろう。
水深が浅いこの橋では、水面が鏡面となり艶やかな花色が水面にリフレイン。
ここでしか見ることの出来ない風景だね
もともとこの日は別件で都内へと来ていたので、目黒川のサクラ漫ろ(そぞろ)歩きの制限時間は朝の30分だけ。
もっとゆっくりと桜を眺めたい気持ちを抑えこんで、柳橋で踵を返し中目黒駅へと戻る。 -
そして、翌日は上野へ。
上野公園の桜も満開で、公園内は花見客で大混雑。いろんな桜が楽しめる by ウェンディさん寛永寺 寺・神社・教会
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しかし、私が上野を訪れた理由は上野公園の桜を見る為ではなく、東京国立博物館で開催されている【Roads of Arabia アラビアの道:サウジアラビア王国の至宝】展を見る為。
ここ最近の私の旅ではその旅先として中央アジアのイスラム圏の遺跡や都市を旅することが多かった。
だから、一般的に知られているイスラム支配の時代だけではなく、前イスラム時代と呼ばれる紀元前6000年から紀元500年頃の文化や歴史についても知識を深めたいと思っていた…のだが、あまりにもマニアックすぎて、日本ではそのような時代にターゲットを絞った博物館の展示は殆どなく、国立博物館ですらそのようなコーナーは設けていなかった。
そんな訳で、2018年の冬からサウジアラビア王室が開催している先史時代を扱う展覧会はかなりレアな存在で、是非、見てみたいと思っていた。 -
そして、東京国立博物館へと来たかった理由はもう一つあった。
それは、【Roads of Arabia アラビアの道:サウジアラビア王国の至宝】展の開催場所が、博物館内の別棟である表慶館だから。
表慶館はクラシック建築でとても素敵な建物なのだが、基本的には開館時間中は内部は撮影禁止(商業利用で開館時間外ならば撮影出来るらしいが)で、いつ訪れても見てるだけ…の建物だった。
しかし、今回の特別展では、室内を含めて展示物も全て撮影OKという太っ腹。
こんな機会は滅多にやってこない。マニアックだけどお勧め♪期間限定【日本の仮面 能狂言面の神と鬼】 by ウェンディさん東京国立博物館 美術館・博物館
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表慶館の設計は建築家である片山東熊さん。
片山東熊さんは東宮御所(現在の迎賓館)をデザイン・設計した方なので、建物の雰囲気が迎賓館と似ているのも納得だ。 -
いつもは撮影禁止の表慶館なのに、この日は撮影OKだなんて嬉しすぎる。
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まずは、入口を入ってすぐの天井ドームの観察から。
天井ドーム内の壁画は、下から見上げると立体的に見える手法で描かれている。 -
イチオシ
天窓の硝子も、カメラのファインダーを通して眺めると細かな細工がよくわかる。
この日は特別展の会場として2階のスペースも解放されていて、ドーム構造を二階からも観察できた。 -
表慶館での見所は天井ドームだけではなく、その階段の優雅さも。
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イチオシ
絶妙なカーブを描いて設置された手摺は、見ているだけでトキメキを感じてしまう。。
マニアックだけどお勧め♪期間限定【日本の仮面 能狂言面の神と鬼】 by ウェンディさん東京国立博物館 美術館・博物館
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二階から眺める螺旋状のカーブも芸術的で、階段好きの心をダイレクトにキャッチ。
表慶館の階段部分はなかなか見ることが出来ないので、そこを歩けるというのはかなり貴重な経験だ。 -
さて、階段フェチの独り言はこの位にして、ここからが本題の特別展のお話。
今回の【Roads of Arabia アラビアの道:サウジアラビア王国の至宝】展で紹介しているのは、石器時代から現代にわたるサウジアラビアでの文明の推移で、時代ごとに発掘された品々を展示している。 -
世界の古代文明と言えば、エジプト、メソポタミア、インダス、黄河文明等々だと思われがちだが、それはあくまでも大雑把な代表選手たち。
それぞれの文化の間には橋渡し役となった小さな文化があり、その役を担ってきたのがサウジアラビアのあるアラビア半島の地域となる。
サウジアラビアは先史時代、アフリカの文明と中央アジアの文明を繋ぐ要所だった。 -
あまり知られていないが、サウジアラビアの砂漠の中には古いオアシス都市の遺跡が今なお多く埋もれていて、その発掘の後援をしているのがサウジアラビアの王室。
展示室には王子の発掘現場見学風景が写真で展示してあった。 -
文明の橋渡し役と言われても分かりにくいのだが、実際に出土した土器や壁画を見ると、その意味が理解できるようになる。
例えば、紀元前500年ころの砂岩に彫られたこの壁画は、東西の文明がサウジアラビアで出会ったことを示す証拠の一つで、壁画のこの面にはエジプト文明に特徴的なホルス神をデフォルメしたデザインが彫り込まれている。 -
しかし、壁画の別の側面の絵へと目を移すと、オリエント文明に特徴的な正面を向いた牛のデザインが施されている。
コレが意味するのは、エジプト文明とインダス文明、メソポタミア文明がこの地でミックスされていた…と言う事だ。 -
同じころの出土品には授乳するライオンの像もある。
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また、紀元前2世紀ごろの駱駝の焼き物はナバテア文明(現在のヨルダン)の影響を大きく受けている。
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そしてローマ文明が台頭する頃になると、ローマの色が強く表れて、ローマ風の遺物も見つかっている。
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様々な展示があったが、面白いな…と思ったのが文字。
アラビア文字というと右から左へと書いて行く現代のアラビア文字を思いだすことが多いのだが、古代のサウジアラビアの文字の起源は現在のラテン語と同じアルファベットだったそうだ。
しかし、元は同じアルファベットでも地域によって文字の進化は異なり、サウジアラビアはこの写真のような古代アラビア文字となったとのこと。 -
更に、7世紀にムハンマドが神の啓示を受けイスラム教の教えを説き始めてから、古代アラビア語は庶民にイスラムの聖句を教えるためのツールとなり、現代のアラビア語にあるような芸術性のある文字形へと変化している。
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また、今回の特別展には、通常はムスリム(イスラム教徒)以外はまず目にできないであろう貴重な品も運ばれてきていて、この写真がその一つでありるカァバ神殿の扉だ。
カァバ神殿とはイスラムの巡礼地であるメッカの中心にあるイスラム教最高の聖地で、カァバ神殿の扉はその聖地の前にある扉のこと。
ムスリムであるならば一生に一度はカァバ神殿の扉の前で祈りを捧げたいと考えている場所だ。
メッカはムスリム以外は立ち入ることの出来ない聖地(メッカの中心から半径20km以内は他の宗教を信仰する者は立入禁止)なので、ムスリムではない私が本物のカァバ神殿の扉を目にすることができる…なんてことは多分コレが最初で最後となるのかもしれない。 -
サウジアラビアの至宝展は、そんなに広いスペースではないので見学時間は30分も有れば見ることができる。
内容的にはサウジアラビアの古代史をざっと説明している感じで、どちらといえば広く浅くタイプの展示だが、私の様に先史時代の歴史を殆ど知らない見学者にとっては、大雑把に流れを把握するには調度よい知識量だった。
特別展を見た後は、博物館の庭の散策へ。 -
ちょうど桜が満開の時期だったので、庭の中も艶やかな雰囲気。
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エドヒガンのしだれ桜も女性的な美しさを醸し出していた。
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更に、今回は久しぶりに博物館の本館へも立ち寄ってみた。
本館にも美しい形の階段があり、その造作は一見の価値がある。 -
ステンドグラス越しに大理石の壁に写し出される色合いや壁装飾も素敵だったのだが、今回の本館へと立ち寄った目的は階段装飾ではなく、1か月しか会期のない企画展を見るためだ。
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博物館では常設展以外にも時折、学芸員さんの趣味のようなマニアックな企画展が開催され、今回の企画展もそんな物の1つで、【日本の仮面 能狂言面の神と鬼】がそのタイトル。
能面に詳しいわけではないのだが、なんとなく興味を惹かれるものを感じていた。 -
日本には古くからの伝統演舞としてお能があり、能楽師はそれぞれの役にふさわしい表情の面(おもて)を選び演じている。
喜劇の面、猿の面など様々な面があるのだが、私が見たかったのは女性の心の移ろいを表現する面たち。
この写真は一般的な女性の顔を表した能面で、増女(ぞうおんな)と呼ばれる顔だ。
慈しみ深い女性を表し、女神や天女を表現する際に用いられるという。 -
この能面、先ほどの増女と似ている様で少し異なっている。
泥眼(でいがん)と呼ばれるこの面が表すのは、正気を失い始めた女性の表情。
増女では綺麗に纏められていた髪の毛がわずかに乱れ、歯と白目が金色に変わっている。
能面における金化は鬼化のはじまり。
この女性には狂気が憑りつき始めていることを示している。 -
恐ろしい表情をしているこの能面が示すのは生成(なまなり)と呼ばれる嫉妬に狂い、生きながら鬼と成り果ててしまった女性の姿で、平安時代ものの物語がすきな方ならば生成化した女性が浮気をした恋人を食い殺す描写などを目にしたこともあると思う。
整えられていた髪は乱れて額に張りつき、額からは角が生え、肌の色が赤く変わり、白目や歯が金色に変化し、人間であることを捨て怨霊となることを選んだ女性の姿だ。
(不思議なことに、生成の男性と言うのは聞いたことがない) -
上が足立女(あだちめ)、下が般若(はんにゃ)の能面で、両方とも完全に鬼化した女性の顔を表現している。
双方の能面に見られる白目をむいた目、落ちくぼんだ眼下、横に裂けた口と突き出した歯は攻撃力の高さを表しているのだが、この二つの能面には違いがあり、足立女は女性であることを捨てた人喰い鬼であるのに対し、般若はその目に悲しみを宿し、相手を呪い鬼となってしまった自分を憐れむ気持ちを表情で表している。
【日本の仮面 能狂言面の神と鬼】は期間が1か月しかない企画展でその規模も小さいが、企画した学芸員の方の能面に対する愛情があふれ出ていて、日頃接することの少ない分野だけに非常に面白かった。 -
お江戸のサクラ漫ろ歩きの〆は、日本橋の桜フェスティバルへ。
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コレド室町などがある繁華街では、桜の時期に合わせて夕方から中央通り沿いを桜色にライトアップ。
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イチオシ
人工的な光だけど、サクラと一緒に照らし出すと、なんだか暖かな雰囲気。
無機質な街の中に、桜の精が舞い降りたみたいだよね♪日本橋が桜色に染まる【桜フェスティバル】 by ウェンディさん三越日本橋本店 百貨店・デパート
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2018年3月のさくら姉妹旅行記はコチラ↓
美しき光と闇【お江戸 サクラ漫ろ歩き-1】
昼と夜の千鳥ヶ淵をお散歩♪
https://4travel.jp/travelogue/11342698千鳥ケ淵 花見
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この旅行記へのコメント (3)
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- fujickeyさん 2018/03/31 09:38:39
- いろいろと勉強になりました♪
- ウェンディさん、こんにちわ。
普段は降れることのない世界へのご案内、ありがとうございます!って感じでした。
表慶館、初めて知った建物ですが内部がとてもステキですね。
建物内部も展示物も写真撮り放題なんてステキ!!
サウジアラビアも能面の展示もなかなかレアでマニアック。
そんな展示内容をウェンディさんの分かりやすい解説で読めてよかったです!
ピンクにライトアップされた日本橋の桜も可愛らしくていいなぁ。
桜は同色系のライトアップの方が好みです。
fujickey
- ウェンディさん からの返信 2018/03/31 21:49:31
- RE: いろいろと勉強になりました♪
- 桜の開花から満開、あっというまでしたね。
今年は、桜を見に行くチャンスがないかと思っていましたが、週末に満開宣言。
となれば、多少の無理でも行ってしまいました。
トーハクの展示紹介はマニアックすぎるかとも思いましたが、さわりだけを書いてみました。
興味をもっていただけて、嬉しいです。
この週末は、fujickeyさんの旅行記でもお馴染みの水上で雪山遊びと温泉をたのしんでいます。
この辺りの桜はまだ蕾がほとんど。
来週末くらいが見頃かもしれません。
明日から4月。
新年度からもがんばれるように英気を充電中です。
- ウェンディさん からの返信 2018/04/01 16:38:22
- RE: いろいろと勉強になりました♪
- 追伸
桜のライトアップですが、私も同系色の淡い桜色が好ましいと思います。
紫や赤などのライトアップもスタイリッシュで悪くはないのですが、サクラの優しい雰囲気が損なわれるような気がします。
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