インド普通列車の旅（10）夢の都ファティープル・スィーグリー

2018/01/02 - 2018/01/03

アグラの西40㎞に忽然と現れる台地の上の城塞。アクバル帝が息子の誕生を祝って遷都したものの水不足のためわずか14年で打ち捨てられた。
この日は昼間から寒かった。マトン・ビリヤーニと焚火で温まる。

【交通】()内は遅延後の発着時刻、S:始発、L:終点
1/2 Agra Cantt 10:25 ⇒ Fatehpur Sikri 11:34 バス 40ﾙﾋﾟｰ
1/2 Fatehpur Sikri 19:58(20) ⇒ Bundi 7:00(7:20) 普通59812 145ﾙﾋﾟｰ
【為替】1ルピー≒1.8円、1ユーロ≒132円

エリア アグラ(インド)

• 旅行の満足度: 3.0
• 観光: 3.0
• 交通: 3.0

アグラを出てファティープル・シーグリーへ移動。

道中にはお屋敷のような建物が多い。

刀を振りかざした銅像。

女性の像もあった。

ファティーブル・シーグリー方面行きの普通列車はキャンセルされていて、窓口の男性からバスターミナルヘ行くように勧められる。

裏通りに面してクリケットの練習場があった。たぶんプロ選手。

ファティーブル・シーグリー行きバスはすぐに見つかった。

お客さんはムスリムが目立つ。

この日は曇っていてバスの隙間風がとても冷たく感じた。

11:34 終点のバスターミナルで降りる。

グーグルマップ上の予習では何もない一本道を予想したのだが、

はるかに商店街が充実していた。

草履屋。

腹ごしらえの後、モスクまで坂道を上る。

ファテープル・シークリー 史跡・遺跡

かつての首都にふさわしい堂々たる造りのブラント門（勝利の門）。

門の前で遊んでいたお子さん。

中は想像以上に広大。

中央の拝殿サリーム・チシューティー廟だけが白くて目立つ。

内部の廊下は見事な透かし彫りで囲まれていた。本殿内は撮影禁止。入口でイスラム帽を借りて入場。

モスク全体を取り囲む回廊。

恐らくこの辺りがミフラーブ。

褐色の回廊が見応え有り。

鏡の中のように繰り返し続く。

イスラーム・カーン廟の周辺にある無数の墓。

内側から見たブラント門は全く別物に見える。

本日2杯目のビリヤーニはモスクの入口で営業していたマトン・ビリヤーニ。一等地で営業しているわりに良心的な30ルピー。

モスクの西側にある路地を散策。下町の生活が広がっていた。

子供たちはスクールペンを求めてくるが、あいにく短くなった鉛筆3本と必需品のボールペン1本しか持っていない。

革ジャン山羊。

ネパール人ぽい子だなあ。

色も模様も楽しい玄関。

モスクの裏手に回ってみるとヒラン・ミーナール（鹿の塔）が遠くに見えてきた。

塔の上から鹿を撃ったのでこの名が付いた。塔の周囲から突き出ている象牙が北アフリカの遺跡を連想させた。

隣接する建物はキャラバンサライ。

城門をくぐって宮廷地区に入る。

Palast des Birbal または Ankh Micholi Treasury

鉄条網の右側が有料エリア。

貴賓謁見の間（左）

更に進むと村があるはずだが、道を戻ってきた男は「何も無い。行かないほうがいい」と言っている。だが同じ道を戻るのも嫌なので無視して進む。

1㎞ほど歩いて無事に村に入った。

子供たちが食べていた棒状のスナック菓子を雑貨屋で買う(１ルピー)。

皆とにかく写りたがり。

カメラを向けた方向にどっと人だかりが出来るので、

建物を撮りたいときはフェイントを掛ける。東側の車道まで迂回して表側（南側）にやっと出られた。

文書館の横を通ってディーワーネ・アーム（一般謁見の間）と回廊で囲まれた中庭を散策。

城下町の商店街には黄色いお菓子がよく売られていた。他では見かけないタイプでサクサクして美味しい。

昼間のうちに鉄道駅の場所と時刻表をチェック。

町への帰り道で結婚式を発見。会場に広げられた結納品の数が凄い。ベッドや収納箱にバイクまである。

赤い衣装が花嫁さんかな？みんなバラバラに楽しんでいる。

花婿グループだけがステージ上で儀式を淡々とこなしていた。

ムスリムの結婚式では肉がふんだんに出てきて豪華。

チキンにマトン、ビリヤーニにふかふかのパラータが食べ放題。しかし屋台で大きなサモサ二個を食べた直後だったので、味見程度しか食べられなかった。タイミング悪し。スプーンをくれ、とも言えず手で食べたので食後に水道を探す。水だけではダメなので洗顔クリームを出して手を洗う。こういう時にリュックからすぐに取り出せることが大事。
夜になってぐっと冷え込んできた。町に戻って焚火をハシゴ。ビニールや靴を手当たり次第燃やすのでダイオキシン出まくりの焚火もあり、なるべく木材を燃やしているピュアな焚火を選ぶ。この町は頻繁に停電した。

定刻10分前に駅に戻る。駅長室で列車の遅れを確認すると30分程度と分かり一安心。
田舎の駅なので停車時間が1分しかなく、自分が乗る車両のドアが開かずにあせった。すぐに後部ドアに走ったら開いていたのでセーフ。

予約した上段ベッドに寝ていたおばさんを中段にどかせて銀紙を広げて包まる。
1月3日(水)
上段ベッドは隙間風も入らず割と暖かい。翌朝6時まではトイレに1回行った意外は寝て過ごす。

他の客が一斉に降りたので下段に移動すると、すでに一駅手前のコーター駅に着いていた。

コンセントが珍しく作動していたのでスマホをチャージ。

7:20 定刻からわずか20分遅れでブンディに到着。なんと乗ったときより挽回している。数時間遅れを覚悟していたので、これにはビックリ。

ブンディー駅は町の南４kmにあり周囲には何も無い。車道に出て暫くはてくてく歩く。

この旅行記へのコメント （2）

• 謝陽さん 2020/01/16 13:35:57

  羊、お菓子が気に入り

  羊が微笑むように見えますね。女子の革ジャケット（袖から見れば）も、ネックレスも着用させられます。「貴婦羊」とも。(笑い)
  
  黄色いお菓子が、何となく懐かしい見覚えが湧き出します。どこか見たことがありますか？　ーーはい、蘭州パン！　甘粛、青海の名物香辛料＝いわゆる「苦豆粉」と「姜黄粉」を生地に塗してから、焼きます。黄色く目立つ見た目、独特なシルクロード味付け。初心者は薬味の感じがしますが、食べてみたら、クセにもなります。

  Halonさん からの返信 2020/01/18 08:35:20

  RE: 羊、お菓子が気に入り

  蘭州パン、興味深いですね。
  私が思い当たるのはラプラン寺の前で食べた黄色い円筒形のパンで、中に緑色の粉が入っていました。
  最初はカビが生えているのかと思ってしまいました。あれが「苦豆粉」と言うものでしょうかね。独特な味ですね。青海省や東チベットを思い出す味です。