上高地　霞沢岳

2017/07/29 - 2017/07/30

天気予報が「絶対に雨だからね～」っていう中、上高地の霞沢岳に登ってきました。

エリア 上高地(長野)

20日、高校山岳部の顧問をやっている同級生（還暦登山隊隊長）から「北アルプスの霞沢岳に行かないか？」とのお誘いがあった。何時も突然のお誘いなのだが、その場合は「一緒に行って欲しい」とのことだろうと勝手に理解して、なるべく断らないようにしている。しかも私は北アルプスに行ったことがないので「いつか連れてってくれ・・」と頼んであったし。

しかし私が行ってみたい北アルプスとは「有名どころ」の「穂高や槍岳」のことであったのだが・・・まぁ上高地にさえ行ったことがないので、快くこちらからお願いした。

問題は天気だ。
天気予報では21日の金曜日から1週間は雨模様。

天気が崩れる時には、ツバメが低く飛ぶという。そのツバメが地面を歩いていた。

22日、朝5時に出発。
北朝鮮がICBMを打ち上げるだろうという影響でか、GSの価格表まで乱れてた。

諏訪湖SAで朝食。
隊長は山菜蕎麦、私はカツカレー。本当はラーメンも食べたかったのだが、あまり食べると眠くなっちゃうので遠慮した。

毎回、この時点では「エネルギー充填状況」から考えて、私の方が立派に歩けそうなものなのだが、なかなか敵わない。

こういうのって・・・難しいよね、気持ちはわかるけど。

松本から158号線を「さわんど」に向かい、路線バスに乗り換えて上高地に向かう。

9時過ぎには上高地着。

私にとっては「初上高地」

今回はテント泊なので、荷物が多い。

隊長は15-16㎏、私は12-13㎏を担ぐが、途中の沢で水を2リットルづつ汲むので、最終的に私にとっては未知の重さとなる・・・いつも楽してるからね。

お～これが上高地か！・・・なんて風景を横目に、キャンプ地を目指して歩く。

徳本峠への道は、けっこうな上りの連続。

予定通り途中の沢で水を汲む。

キャンプ地の山小屋に有料の水があるはずなのだが、昔風の雰囲気を大切にする隊長は重たいことが大好きなのだ。私は水を汲んだフリをして、山小屋で水を買おうと思ったが、バレると恥ずかしいので素直に従った。

14時には汗だくでキャンプ地に到着。
直ぐにテントを張って、早目の晩酌に備える。

取りえずビールで乾杯！

地元高価ビールを奢った。

晩酌には定番の「菊水」。
凍らせてあったので、ちょうど飲み頃。
もちろん他にも、ワインやウィスキーもある。

夕飯は豪華ビーフカレー・・・700円！

出発の前の日に、スーパーで山で食べる食材やつまみを買うのって、子供のころの遠足前日みたいで楽しい！　なんてったって「大人買い」出来るし。

ここでも隊長は、玉ねぎのスライスにシーチキン、タケノコとフキを煮たレトルトパックなんて食べてるし、まったく年寄りっぽい。

明日になって、だるくて歩けね～・・・なんて言うなよ。

もしかしたら夜は晴れるかも・・・と期待して星撮りセットも持って来たが、夜も小雨が降り続いた。

翌朝30日は4時起床。
豪華フグのおじやを食べて、8時間以上の山歩きの準備・・・普通にパンとコーヒーの方が美味しく食べられたかも。

5時、荷物をテントに置いて、小雨の中、霞沢岳往復に出発。

途中、K1・K2という小ピークがポイントとなるらしい。

1時間半で木に「K2」と書いてあるピークに到着・・・あれ、ずいぶん早くない？？　って「K1」はどこに行っちゃったの？？　後で分かったのだが、これって「P2」って書いてあるらしい。つまり第２パーキング？

誰にも会わないし案内看板もないので、今イチ距離感が分からない。4時頃出て行った隣のテントの青年が霞沢岳からえらい勢いで降りて来た…トレランってやつ？　2時間半も歩いた後だったので、残りは30分くらいかな？　と余裕な気分で・・・

「霞沢岳はまだ遠いですか？」・・・挨拶代わりに聞いてみた。
「まだ、けっこうありますよ！」・・・トレラン青年。

ええ？　こういう場合「もう直ぐですよ、頑張って下さい」が定型文だ。まったく近頃の若者は常識を知らん、30分以内は「もう直ぐなんだよ」！

と、ところがこの後アップダウンが激しい道を1時間も歩くことになった。正直なトレラン青年様、失礼しました。

更に1時間以上かかって、本物の「K1」に到着。

私の中では「K1」といえば、当然「カラコルム１」のことだ。私が大好きな山のひとつ。

これだ～！
現地名ではマッシャーブルム・・・7821m

だから信州のこんな小さなピークに「K1」はないだろ！　と思っていたら、もしかして霞沢岳の頭文字のK？　なら楽しいジョークだ。近所の沼津アルプスにも香貫山ってあるから、K1/K2とでも命名したいところだ・・・標高は200mもないが。

エネルギー補給。

アメダス・・？

続いてK2と思われる小ピーク。

ちなみに本物のK2。
標高4600mのテント場から、標高差4000mの迫力でそびえる。
一番好きな山だ！

https://ssl.4travel.jp/tcs/t/editalbum/edit/11154672/
ここに本物のK2周辺日記

K2を越えるころから、さらに霧が濃くなり、目指す霞沢岳は視認できない。

時々危なっかしいところもあるので、雨の日は要注意。

何処が霞沢岳の山頂なのか分からない。
まぁ、登ってみて「ここが山頂」って書いてあるところまで行けばいいのだが、隊長がGPSを忘れて来たので、正確な場所が分からない。

時間的には着いていても不思議はないのだが。
もう登ったことにして帰らない？・・・と提案するのはいつも私。

写真だと次のピークがぼんやりと見えているのだが、現場では「何も見えね～」。

いくつも小ピークを越えても、次々にそれらしき影が見える。

この先は、もう全然山影が見えないぜ。
登頂したことにしよう！

道はまだ続いてるから、もうちょっと行ってみようぜ。

すると、急にそれっぽいところに出た。

8時30分、「ここが霞沢岳山頂」って書かれたところに着いた。

小雨が降り続いていたが、気温は高かったのでレインパンツとレインハットだけで歩き通したのは正解だった。もちろん、カッパや着替えは持ってるよ。

徳本から3時間30分、年齢と天候を考慮すれば、かなりの好タイムかな。通常は4時間以上掛かるようだ。

簡単に食事をして、すぐに帰路に着く。

下りは気持ちに余裕が出来るので、花の写真でも撮りながら。

あれ？　有名な花だよね。

長雨で疲れた？

下向きに咲いてる花を覗くと・・・・雨宿り？

これも、葉っぱの陰に隠れて。

私がカメラを花の下に入れて上向きで撮ってると、「それって、スカートの中を盗撮してるみたいだ」と隊長。

こんなに大胆にやったら、即捕まるから気を付けてよ、公務員だし！　と私。

これでちゃんと咲いてるんだってけど・・・？

雨の日の笹藪は気持ちいい・・・？

わけないだろ～！

足元が滑るので、下りは意外と時間がかかってしまった.

地味に咲いてた。

見事な、倒れからの復活！

我々もこうありたい。

途中、ちょっと明るくなって周辺の山が見えるかな・・・と期待したが、結局は終日小雨が降り続いた。

足元が滑るので、下りは意外と時間がかかってしまい、帰りも3時間以上掛かってしまい、テントに戻ったのは12時近かった。

史上最高に汚れた。

この日は朝の5時から歩き続けて、14時に上高地に着いた・・・残業1時間？

きゃぴきゃぴな明神橋。

ニホンノチョウチョキレイデスネ

ここまで下りてくると、ぴかぴかの山ガールがいっぱい。

明神池は有料だったので、チラ見で終了。

竜神様は現れてくれた。

かなり疲れていたが、上高地は初めてだったので遊歩道を歩いた。

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この写真は往きに撮った。

何があったの？　見事な倒れっぷり。

上高地では昆虫だって撮影に協力的だ。

河童橋まで下りて来たら、山ガールがぼんやりと山を見ていた。ヘルメットを持ってるから、きっと穂高や槍ヶ岳に登って来たのかな？

上高地の喧騒を離れて、とってもいい雰囲気だったので一枚撮らせて貰った・・・ピンボケ。

北アルプスは雲に隠れてしまっていたが、彼女には自分が歩いたルートがはっきり見えてるんだろなぁ。

こんな風に・・・

日曜日ではあったが、天候のせいかそんなに混雑していない・・・そうだ。

後ろに見えている山が、今回登った霞沢岳かな。

何故か道路地図が分かり易かった。
オレンジ線が歩いたコースだが、周遊出来ると楽しそう。

上高地を15時25分のバスでサワンドの駐車場に戻って、温泉に入ってそのまま帰宅。このバス乗り場は凄い混雑だったんだけど、それでも定刻に出発。日本人って疲れるなぁ。

21時半には我が家に到着。
クルマも歩きも、ほぼ正確に行き帰り同じルート。
こんなことも珍しい・・・つまんないけどね。

この旅行記へのコメント （10）

• ミータさん 2017/08/05 21:21:42

  雨の山歩きは危険が一杯

  悪天候の中、遭難や滑落せずに良かったですね。
  
  上高地、大型連休の天気が良い日はこんな込み具合です。↓
  　　　　https://blogs.yahoo.co.jp/meata5656/41325197.html
  
  あれだけ人が来て、ゴミ問題とか目立たないのは凄いと思います。
  私はテント泊ではなく、帝国ホテルで優雅なリゾート体験をしたいものです。
  
  来週は、いよいよイタリアです。
  
  

  ほいみさん からの返信 2017/08/05 23:02:21

  RE: 雨の山歩きは危険が一杯

  雨の日は、引き籠ってるのが一番！　って今年は梅雨明けしてから天気が悪いので、引き籠りにも限界があります。そんなに険しい山ではないので、滑落などの心配はないんですよ。一人だったら、雨の日には絶対に山になんて行かないのですが。
  
  夏の週末の上高地、雨勝ちだからこの程度の混雑具合なんでしょうね。っていうか、ミ〜タさんも引っ越しに成功したんだ。私は引っ越したブログを勘違いで削除してしまいました。で、ぼちぼち書き直し？をしてます。
  
  普段は優雅な生活をしてるので、山ではテント泊が楽しいんですよ！　イタリア、楽しんで来て下さい。私はまだ暫くは捕らわれの身です。

• 猫大好きさん 2017/08/05 14:30:05

  自分で荷物運んだのね〜！

  いつもポーター付きの大名旅行のほいみさんが。。。
  
  １５キロの荷物背負って山を登るなんて無理〜
  だってうちの猫をダブルでだもん
  やっぱり秘境パックは偉大です！
  
  上高地さえここ４〜５年｛連れてって〜｝と叫んでいるのに
  行けてません
  くろねこだりゅんさん紹介の白馬五竜の青いケシも
  あれから雨続きで
  今シーズンは無理でした、、、トホホ
  
  こうなったらRSTで一人上高地に行ってこようかしらんと
  密かに悪だくみ中なのですけど
  明神池が有料とは　知らんかった〜！

  ほいみさん からの返信 2017/08/05 21:03:38

  RE: 自分で荷物運んだのね〜！

  そうなんです。
  バックパッカーはとっくに卒業したし山屋でもないので、私が理想とする山歩きは、荷物は全部ポーターに持たせて、自分はカメラを首から下げて歩く。テント場に着いたらすでにテントを張ってあって、そのまま夕飯まで昼寝する。しかもご飯は豪華食べ放題。これを日本でやろうと計画中です。
  
  現役中は炎天下での重労働だったのに、リタイヤしたらマウスより重いもの持たなくなったので、筋肉がぜい肉になってしまいました。
  
  上高地、2-3時間歩けば楽しめますよ。帰りは温泉がいっぱいあるし。立派なホテルもあるしね。そうか、四日市だと伊豆から行くより遠いかな。ロードスターなら往復の運転も楽しいですね・・・って長すぎるか。

• ワミさん 2017/08/04 16:39:26

  朝からカツカレー

  やっぱり肉食べとかないとですね！
  雨降りで星の写真がなくて残念でしたが最近のこの暑さ日差しよりはましでは？でも雨具は蒸れますね(＠_＠;)
  上高地は今が丁度いい気候なのでしょうかよく旅行パンフレットなどに乗ってますね、もちろん登山じゃなく手荷物なしでロープウエイですいすい上がりたいです！
  １２キロとかの荷物背負って凄いですね定年後はネパールでバイトが出来ますね！
  山の頂上ってどの山も書いてあるんですか？
  お酒は凍らせても味は変わらないの？
  途中の野草の花もかわいらしいけど山ガールに出会うと一段と元気になったのでは(*^_^*)
  上高地や黒部ダムの方行きたいけどツアー旅行じゃないととても行けません！
  明神池って有料だったのねぇ
  
  
  

  ほいみさん からの返信 2017/08/04 17:44:09

  RE: 朝からカツカレー

  肉は食べ過ぎかもしれません。
  ステーキなら300ｇは食べちゃうし。
  
  雨の山歩きは、本当にバカバカしいです。時給3000円くれないとヤダな。本当の山男は、テント泊で縦走するときには20?以上担いで1週間とか歩きます。だから私は「山歩きが好きなオヤジ」以上は求めません。あくまでも理想的な山歩きは、いたせり尽くせりで行く秘境パックです。あれで山ガールが一緒だったら最高なのに！
  
  私は酒音痴なので、凍らせても変化を感じませんが、実際にはどうなんでしょうね。タイミングよく解かすのがなかなか難しいんですよ。上高地も黒部も個人で行っても、まったく困らないと思います。交通機関はエスカレーター式だし、迷いようもないし、飛行機乗らなくていいし・・・・日本語通じるし。

• gontaraさん 2017/08/04 11:33:38

  カッパは嫌い

  海にしても山にしても、やっぱ雨は嫌ですよね。
  僕らは、雨の日に山に登らなくってもいいだろうと思ってるけど、山屋？からすれば、雨の中海に出なくってもいいだろうと思われてるんだろうな〜
  最近海でも夏場は、山用のカッパを着用するようになったんです。
  でも、生地が薄いので破れやすくって・・・
  雨の中の藪こき、これってくっ付くし嫌だろうなぁ。
  なのに山に入るって、好きとしか言いようがないですね。
  
  カラフルなテント、まるでほいみさんの写真の為に選択設置してくれたみたいですね。

  ほいみさん からの返信 2017/08/04 17:34:09

  RE: カッパは嫌い

  どんな遊びでも雨はイヤですね。
  一人だったら絶対に出かけないのですが、相方が「雨にも負けず」なので引っ込みがつきません。向こうもそう思ってたのかもしれませんが。
  
  山用のカッパは高いでしょ！　軽くするためにコスト掛けてるので、布地が薄いし。
  
  山でテントと星の写真は定番なんですが、今回は全然ダメでした。1年前から完全に雨男に転向しました。

• くろねこだりゅんさん 2017/08/01 16:55:16

  北アルプス

  上高地、やはり夏場は混んでいますね〜
  
  霞沢岳の場所、写真と最後の地図で解りました。
  晴れていれば穂高連峰が正面に見えるご褒美がもらえそうですけど、今回は残念ですね〜
  私もその日は台風で海を断念、長野にいましたけど天気が残念なので観光地で遊んでました。
  
  トレランの方って凄いですよね…あの速度で降りていくのですから…
  なぜ足が滑らないのか不思議です。靴が違うのかな？
  鮮やかに走り去っていくので凄くカッコイイ☆
  最後の女性もピカピカ山ガールと一線を画していてかっこよく見えます。
  
  今回はおもしろおにぎりは登場しなかったので残念でしたが、写真に入るほいみさまのコメントが最高に面白かったです(笑)
  3000字以内かな〜(*^。^*)
  
  
  
  
  

  ほいみさん からの返信 2017/08/01 20:37:10

  RE: 北アルプス

  上高地、初めて行きました。
  くろねこだりゅんさんのGW訪問記を拝見して、意外と空いてるんだなぁ、来年行ってみようかと思ってたら、突然のお誘いで混雑を見てきました。
  
  今年の夏は天気が安定しなくて困ったものです。天気予報は防衛線張って、いつも「突然の雨に注意」だし。今年は遠出が出来ないので、1泊2日で近くの山を狙っているのですが、天気が安定しないので出掛けらません。
  
  トレランは羨ましいですが、平地を50mも走れない私は見るだけです。しかも昼ご飯やおやつ・ビールをたくさん持って行きたいので無理ですね。カッコだけ決めて走れないトレランナーとは時々会います。
  
  松本の先のセブンに寄ったのですが、オーソドックスなオニギリしか売ってませんでした。地域性があるのかなぁ。