日本１００名城巡り　石川編　金沢を日帰りで満喫！

2016/02/11 - 2016/02/11

２月１１日、突然一日時間が空くことになった！　偶然姉が来てくれて親の介護も心配なし。通常休日でも短時間の出勤が必要なのだが、それもなくなった。　千載一遇のチャンス！　さぁ何処行こう？　「そうだ金沢行こう！」　というわけで２月８日に思い立ち、９日に駅ネットでチケットを購入。
さて金沢市内をどう廻るか？　ネットで検索して「金沢観光これが定番」ここだけは見逃せない金沢の観光スポット１日コース所要時間約８時間をＧＥＴ。これを参考に、まず兼六園に行って、金沢城で１００名城スタンプをゲット。次いでひがし茶屋街で昼食を摂り、金沢２１世紀美術館へ。時間があれば武家屋敷跡にも寄って終了・・・。というプランを立てた。近江町と石川県観光物産館の二つは時間の関係で省略だ。
前日の午前中は雪との予報。当日は晴の予報、雪景色の雪つりが見られるか？！

エリア 金沢(石川)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 3.5
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 高速・路線バス タクシー 新幹線 JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

日帰りだから朝一の出発だ。
自宅をタクシーで５時１５分に出た。北柏交通は早朝でも予約が可能で時間きっかりに来てくれて大変重宝している。
常磐線快速柏発５時３５分、上野着６時４分
上野駅新幹線改札入ったところのお弁当屋さんでミックスサンドを購入。コーヒーは車内販売で購入予定。
かがやき５０１号が入ってきたぞ！　上野発６時２２分だ。
車内販売はなかなか来ないな・・・。長野駅を出たところでサンドイッチを開けた、と同時に車内販売がやってきた。コーヒーを二つ購入。新幹線のコーヒーは案外美味い。
ところで北陸新幹線は揺れが少ない。新しいからかな？乗り心地は大変良いですな。そうこうしている内に、日本海が見えるようになり、海の向こうに能登半島の山が見えるようになり、あっという間に金沢到着８時４６分。近いな金沢！　

上野駅 駅

金沢駅改札を出て、バス停を探していると、もてなしドームの左側にあるのにすぐに気づいた。停まっているバスに乗車、すぐに発車だ。ナイスタイミング！　兼六下バス停まで１５分程度だったか？
バス停から兼六下交差点に戻ると、右側に金沢城の石垣と石川門が見える！　おお憧れの金沢城だ。左側は兼六園。兼六園への坂道を上がりつつ、心は金沢城へ！　兼六園入り口から見る金沢城石川門（現存）。快晴の空をバックの石川門、素敵だ！
駆け寄りたい気分を抑えて、予定通り、ますは兼六園だ！　観光客にお願いしてふたりの記念撮影していただいた。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

雪の兼六園を期待していたのだが、残念！　雪は全くなかった。
でも、青空の兼六園もいいね。
２５年前に二人で見た、この風景、変わらないね・・・。
と、思ったら、当時あった夫婦松は無くなっていた。清掃のおばさんに伺ったら、枯れてしまったとのこと。

兼六園 公園・植物園

雪つりは美しいね。　雪景色ならさらに良かったかも。でも青空をバックもいいね。

この松も見事ですねー。土もを盛ったところに松を植えて、大きくなってから土を外して根を見えるようにしたのだとか。すばらしいバランスだ。

兼六園 公園・植物園

梅が咲いていましたね。ＴＶ局が撮影に来ていました。
春は近い。

うーむ。絶妙なバランス感覚。造られた自然の美。

清掃のおばさんに教えてもらった「夫婦杉」に向かって歩いていると、素敵な茶室が見えてきた。ちょうど一服したかったところだ。
後から知ったが、兼六園に数か所ある茶室の中で、最も格式の高い茶室だそうだ。中に入らないと見学できない専用の庭園もある。
この茶室が、「時雨亭」だ。
中に入ると和装の美しいスタッフがお出迎え。
落ち着いた和室に通された。ここで美味しい金沢の菓子と抹茶をいただく。「スタッフの撮影禁止」と表示されている。美しいので写真を撮りたくなるところではあるが、個人情報なので当然であろう。

時雨亭 グルメ・レストラン

いやー美しいですねー、日本の伝統建築は。古い日本建築は室内が暗いのが難点ですが、ここは明るい！

時雨亭 グルメ・レストラン

障子を開けると、広い縁側があり、美しい庭園を楽しめます。
障子の開け閉めのために手をかけるところが・・・無い？とまごついていると、美しい和装のスタッフが下の方にありますと。なるほど、本来座って開け閉めするからなのですな。

時雨亭 グルメ・レストラン

美しい構造です。木のぬくもりを感じる。

時雨亭 グルメ・レストラン

時雨亭を出るときには、玄関で和装のスタッフが笑顔でお見送りしてくださった。茶道は客人をもてなすのが目的だとか・・・。機械的にお菓子と茶を出してさぁお帰り的な茶室の経験もあるので。茶道の所作も知らない我々にも心を解す様なもてなしをしてくださったスタッフの方々に感謝！

時雨亭を出て、夫婦杉に向かう途中の風景。説明の必要もない美しさ。

兼六園 公園・植物園

製作中の「夫婦松」。
２５年前に来た時には、「夫婦松」があった。二本の松が途中で結合している姿だった、新婚時代だったので、そこで記念写真を撮った。銀婚を過ぎて同じ場所で撮りたかったが、枯れてしまったとのこと。
現在「夫婦松」を再現すべく、人工的に二本の松を接合させている。将来「夫婦松」の看板が出るのだろう。今は何の表示もありません。
この情報は、清掃のおばさんから聞いたもの。観光客は、この松の前を何も知らずに通り過ぎているのでしょう。

兼六園 公園・植物園

さて、兼六園を後にして、メインの金沢城に向かう。
兼六園から石川門に渡る橋から見事な石垣が見える。
辰巳櫓跡方面だが、石垣は野面積みのようだ。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

現存の石川門
鉛瓦の白、海鼠壁が青空に浮かび上がり美しいこと！　櫓の隅を鉄の黒で引き締めているところがまた粋ですな。
白過ぎ城（姫路城）も美しいですが、こちらの方が粋ですよ。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

石川門の櫓、美しい！　　本当にこれが現存なのか？
よくぞ残ってくれました。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

石川門の高麗門（最初の門）をくぐると石垣で囲まれた枡形になっている。左側は打込接？、正面は完成した切込接

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

石川門の櫓門。
この枡形に、侵入できたとしても後ろの二重櫓、左の石垣上の土塀、前方上方櫓門からの射撃を受けるので、この門を破るのは不可能。
城の枡形虎口の完成型といえる。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

石川門の櫓門を過ぎると、三の丸広場の向こうに橋爪門続櫓、五十間長屋、菱櫓がどーんと構えている。視界を遮るものがないので、その素晴らしさが見事に感じられる。五十間もある二重櫓は他の城にもあったのだろうか？　１００万石の加賀藩だからこそのものだろう。白い鉛瓦、海鼠壁、黒い縁取りが大変美しい。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

石川門を入って右側の案内所で、ボランティアガイドさんを頼み、まず向かったのがこの河北門だった。この河北門は三の丸の正門で、城内最大の櫓門を有する枡形門だ。とにかくでかい！　江戸城の大手門より大きく感じる。周囲に何もなくドッカーンと存在するからそう見えるだけなのか
？この櫓門をくぐると枡形になっていて、かなりの防御力がありそうだ。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

河北門の枡形を形成する高麗門の外から撮影。唐破風が付いている石落とし、鉛瓦、海鼠壁は金沢城の建築物に共通する意匠だ。右奥に菱櫓が見える

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

河北門から三の丸に戻り、菱櫓を間近で見る。
石垣の角度が上・中・下で変化している。曲線に見えるが直線で３段階に屈曲しているわけだ。ボランティアさんの説明がなければ見逃すところだ。この石垣の角のラインがそのまま櫓のラインに繋がるのが美しいのだと説明あり。なるほど。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

五十間長屋を右に見つつ、橋爪門へ向かう。この門は殿さまクラスしか通れないとか。
写真は、橋爪門続櫓と、枡形を作る高麗門
この高麗門を攻撃するには、橋上で右上方橋爪門続櫓及び五十間長屋からの上下二段からの射撃を受ける。左前方の石落からも受けるわけだ。
三の丸の枡形門が破られることはないと思うが、万一破られても二の丸に達するのは無理だろう。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

二の丸の枡形虎口、高麗門。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

橋爪門前の橋から左方向を見る。
櫓様の石落としが壁上に造られている。遠くに見えるのは石川門の櫓。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

橋爪門の枡形内部から高麗門を見る。壁には狭間が造られているのがわかる。外側からは判らない。いざというときは、内側から突いて海鼠壁の瓦を外して射撃する。美しさを大切にした前田家の気風なのか。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

橋爪門には番所が造られている。畳敷きだ。ここで通過する人物を監視したわけだ。　いざというときは防御しつつ攻撃きるよう、縦格子窓になっている。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

番所の解説板。なるほど。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

橋爪門を入ると、二の丸広場だ。三の丸広場に比べるとかなり狭い。
本丸にわたる橋がこれ、「極楽橋」だ。
もともと加賀一向一揆の本拠地の寺が本丸にあったそうで、門徒が寺に入るときに念仏を唱えながら渡ったから「極楽橋」という？
ボランティアガイドさんによれば、死んで極楽へ行く門徒を、この橋が架かるから堀を通って多数運び出したから、「極楽橋」と呼ぶとのことだ。こちらの方が本当っぽい。一向一機の門徒は「死んで極楽へ行く」と信じているから死を恐れずに向かってくる. 信長軍は苦労したということだ。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

極楽橋を渡ると右側に三十間長屋がある。これは現存だ。
鉛瓦に一部が紅く見えるのは、改修した際に質の悪い鉛を使ったからだそうだ。もったいない話だ。
ただの倉庫のように見えるが、実は海からの艦砲射撃の弾除け壁としての役があるそうだ。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

裏には戦闘的な出窓ある。
外からは判らないが、裏側は壁の厚みがかなり厚く造られているそうだ。異国船からの艦砲射撃に対するものだ。強力な太鼓壁ってやつかな？

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

長屋の石垣は、精巧な切込接だ、正五角形に近い石もあった。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

本丸のさらに内側に入る鉄門（くろがねもん）跡だ。
土塁も残されている。

本丸から見た五十間長屋、橋爪門、右奥には石川門が見える。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

金沢城の最高地、辰巳櫓跡。狭く突き出た高石垣の頂上。
見晴らしが良く、２１世紀美術館も見える。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

現存の鶴丸倉庫
これは単なる倉庫で城らしくはありません。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

五十間長屋内部
驚くことに完全バリアフリーだ！

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

五十間長屋内部、梁も小屋組みもすごい。
釘は使用されていない、伝統工法だ。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

日本建築の高度な技術に驚きます。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

さて、お腹がすいたぞ。
兼六下からバスに乗り橋場で下車。すぐだった。浅野川を渡り右に折れ、ひがし茶屋街へ入る。
風情ある街並み。

ひがし茶屋街 名所・史跡

昼食は「ほおずき庵」、下調べなし。
メニューの「焼きのどくろ」の文字に引かれて入った。

食事処 ほおずき庵 グルメ・レストラン

メニュー
焼きのどくろの手巻き寿司は、美味だった！

食事処 ほおずき庵 グルメ・レストラン

すっぽんの煮凝りも、ユズがたっぷり入って美味しかった。

食事処 ほおずき庵 グルメ・レストラン

石川らしい「花嫁のれん」が飾ってあった。なかなか素敵だ。
場所代と考えれば納得だが、ちょっと高かったかな。

食事処 ほおずき庵 グルメ・レストラン

金製品の店「箔座ひかり蔵」
様々な金製品が並んでいる。安いモノから高級品まで様々。かみさんはペンダント？を購入。

箔座ひかり藏 専門店

内外を金箔で覆った金の蔵！　ＴＶで観たことあるが、眩しい！！
無料で見学できるのがスゴイね。

箔座ひかり藏 専門店

ひがし茶屋街の奥にある宇多須神社。
初代加賀藩主、前田利家公を祀っている。
御挨拶してきた。今日の金沢の繁栄は、あなた様のおかげです。

宇多須神社 寺・神社・教会

橋場からバスに乗り広坂へ。
広坂のバス停付近から、先ほど登った辰巳櫓跡を見上げる。かなりの高石垣の上だ。

金沢城公園 玉泉院丸庭園 名所・史跡

向かったのは金沢２１世紀美術館
チケット購入に長い列。Ａ４サイズより大きい荷物は預けなければなりません。有料展示２種で１０００円。どちらも感性の問題か？　我々には全く理解できず。時間の無駄を感じて早々に退散。

金沢21世紀美術館 美術館・博物館

まぁ面白いが、芸術なの？
私の感性・受容力が問題なのか。

金沢21世紀美術館 美術館・博物館

混乱した頭を癒してくれたのは、美術館に隣接する甘味処「古都美」だった。
７５０円は高いとは思うが、このぜんざい、美味しかった。窓から金沢城の石垣を見ながら、ゆったりと時間を過ごした。

古都美 グルメ・レストラン

古都美の後、広坂のバス停からタクシーに乗って「武家屋敷野村家」と向かった。タクシーの運転手さんに「雪景色の兼六園が見たかった。」と言うと、「お客さん無理無理、この５年はまともに降らないね。昔はクリスマスのころには根雪になっていたもんだよ。地球温暖化なんてもんじゃないね。」だと。　そうなんだ。
２５年前に来たときは、タクシーの運転手さんに「夏に来るのはバカです。」と言われた記憶がある。その時は夏だった。
写真は武家屋敷野村家の駐車場側の入り口。

武家屋敷跡野村家 名所・史跡

庭園は広くはないが、深さがあって非常に面白い。自然の景観を人工的に作り出している。

武家屋敷跡野村家 名所・史跡

水の流れが縁側と交わるような部分もある。また、軒の出方がすごい。

武家屋敷跡野村家 名所・史跡

粋だねー。

武家屋敷跡野村家 名所・史跡

狩野派の襖絵だそうで。

武家屋敷跡野村家 名所・史跡

明智光秀からの書状

武家屋敷跡野村家 名所・史跡

朝倉義景（？）からの書状

武家屋敷跡野村家 名所・史跡

伝家の宝刀

武家屋敷跡野村家 名所・史跡

伝家の鎧兜

武家屋敷跡野村家 名所・史跡

野村家の説明板

武家屋敷跡野村家 名所・史跡

野村家の向かいのお菓子屋さん「村上」。ここの「ふくさ餅」試食したら大変美味だったので、お土産に決定。

和菓子　村上 グルメ・レストラン

武家屋敷の街並み。現在も住んでいる方々がいらっしゃる。
ここからバス停「香林坊」に出るつもりが道に迷い、ひとつ前の「片町」に出てしまった。ここからバスに乗り金沢駅へ。

長町武家屋敷跡 名所・史跡

金沢駅のもてなしドームの、この木製の門はなかなか見事だ。

金沢１００番街あんとで、村上のふくさ餅と、駅弁を購入。

金沢駅 駅

帰りは、かがやき５１０号、金沢発１６時３８分。
途中で右前方に北アルプスの白銀の山々が見えた。左側の座席だったのでうまく撮れないのが残念だった。この時期は東京に向かって右の席の方がいいかも。
上野着１９時６分　上野発常磐線１９時２３分　柏着１９時５６分

突然決まった、ほぼ無計画の日帰り旅だったが、要所は抑えて、なかなか良い旅だった。

指定券は一人当たり往復13,140円、乗車券は往復15,120円