「ひがし茶屋街」へのアクセスは、「JR金沢駅東口」の7番のりばから「城下まち金沢周遊バス右回りルート」に乗り、「橋場町(ひ...
続きを読むがし・主計町茶屋街)」で下車し、下車した後、バスの進行方向と反対方向に戻るとすぐに信号(表示名「浅野大橋交番前」)があります。そこを右折すると「ひがし茶屋街」の街並みが始まります。
「ひがし茶屋街」は、「三大茶屋街」の一つで、文政3年(1820年)に加賀藩がこの近辺に点在していた「お茶屋」をここに集めて町割りしたものです。「三大茶屋街」は、「ひがし茶屋街」、「にし茶屋街」、「主計町茶屋街」の3つの茶屋街のことです。「ひがし茶屋街」は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。「ひがし茶屋街」は、金沢市東山の「浅野川」東側にあり、昔ながらの古い街並が残っています。メインストリートや裏路地に沿って「木虫籠」と呼ばれる「出格子」が特徴の古い二階建ての町屋が並んでいます。「ひがし茶屋街」は、直木賞作家の「五木寛之」の著書である『朱鷺の墓』に描かれた舞台としても有名です。「ひがし茶屋街」は、「広見」と呼ばれる広場から通りを写すのがベストです。「ひがし茶屋街」は、浅野川を挟んだ「主計町茶屋街」とセットで回るのがおすすめであり、その方が効率的な回り方です。
《「ひがし茶屋街」と「主計町茶屋街」のお薦め散策コース》
①「浅野川大橋」⇒②「広見」⇒③「ひがし茶屋街」⇒④「宇多須神社」⇒⑤「観音町通り」⇒⑥「浅野川大橋」⇒⑦「主計町茶屋街」⇒⑧「暗がり坂」と「あかり坂」
国の登録有形文化財の「浅野川大橋」と歩行者専用の「中の橋」、「梅ノ橋」など橋の景観は見逃せません。また、「主計町茶屋街」は「浅野川」を挟んだ対岸からの風景が素晴らしいので、これまたフォトジェニックな写真を撮影するスポットです。ちなみに「お茶屋」とは、喫茶店のようにお茶を飲むところでも、お茶を売っている店でもありません。芸妓が粋で雅な芸で客をもてなす大人の社交場です。「一見さんお断り」のしきたりが今も守られ、「ひがし茶屋街」の中には現在5軒のお茶屋が営業し、十数名の芸妓がいますが、特別な人のご紹介がない限り、「お茶屋」の中にはいることはできません。江戸時代に建てられた「お茶屋」の建物を公開する「志摩」と「懐華樓」は有料で見学ができ、金沢の茶屋文化について知ることができます。
01_【「ひがし茶屋街」の見どころ】
⑴ 「懐華楼」
「懐華楼」は、築200年、文政3年(1820年)の「東の廓」の発足時からある「お茶屋」で、金沢で一番大きな「茶屋建築」で、金沢市の指定保存建造物です。「懐華楼」は、昼は一般に広く公開していますが、夜は一見さんお断りを貫き通して、今もなお、ひと晩に一組だけのお客様をおもてなしする「一客一亭」で華やかなお座敷が上げられているそうです。加賀藩の藩政期時代には、町家は平屋に限られていたことから、二階建ての建物が並ぶ風景は茶屋街独特のものだそうです。「懐華楼」の見どころは、ミシュランの旅行ガイドでも高く評価された鮮やかな朱塗りの階段をはじめ、豪華絢爛な客間、茶室などで、そこには、洗練された室内装飾と調度品が飾られています。
「懐華楼」は、玄関を入るとすぐに目にする朱に塗られた階段があります。階段を上ると漆塗りの屏風があり、その先には広々としたお座敷が用意されています。昼間の時間帯は襖がすべて取り払われていますが、夜になると、ここに襖がはめ込まれ客間が2つできます。「見せの間」をはじめ、「茶の間」「中の間」「奥の間」などのお店で働く人たちのお部屋も一般向けに改装しています。また、かつての「見せの間」にはカフェ「懐華樓カフェ」があります。金箔推しのメインストリートにあって、このカフェの看板メニューは「金箔くずきり」と「金箔ぜんざい」です。
《「懐華樓」と「懐華樓カフェ」アラカルト》
①所在地…〒920-0831 石川県金沢市東山1丁目14-8 電話:076-253-0591
②建物見学料…①大人750円 ②小中高生500円 ※懐華楼カフェは別途
③営業時間…10:00~17:00 休業日…水曜日
④看板メニュー 懐華樓名物「黄金くずきり」1,900円 懐華樓名物「黄金ぜんざい」2,000円
⑵ 「志摩」
「志摩」は、「懐華楼」と同時期の文政3年(1820年)に建てられた「お茶屋」の建物で、ほぼ当時のまま手を加えず残されています。国の重要文化財に指定されています。「お茶屋」は、2階を客間とし、押し入れや物入れ等は作らずに、あくまでも遊興を主体とした造りとなっています。お客が床の間を背にして座ると、その正面が必ず「ひかえの間」となります。襖がひらくと同時に、あでやかな舞や遊芸が披露されます。「志摩」は、典型的な「お茶屋」の庭で、「春日燈灯」、「月見燈灯」、「槍燈灯」が配置されています。「志摩」の建物内での写真撮影は許可されていますが、使用できる撮影機器はスマートフォンのみとなっています。玄関を入り、靴を脱いで板の間に上がるとバッグなどの荷物をロッカーに預けます。玄関を入るとすぐ目の前に階段があり、2階にはお座敷が往時の雰囲気で残されています。床の間には掛け軸や工芸品が置かれ、欄間には書跡の額縁が飾られているほか、「雪洞」、「行燈」、「提灯」などの和風の照明機器が華やかさを演出しています。「ひかえの間」には金屏風とともに太鼓や鼓が置かれています。「茶屋建築」と「町家建築」との大きな違いは、「茶屋建築」では間仕切りの壁がなく障子と襖のみでお部屋を仕切っていることです。1階へは裏階段から降りていくことになりますが、傾斜が急なことに驚きました。「志摩」が建てられた文政3年(1820年)は、当時の日本人は今よりも平均身長が遥かに低く、小柄な体型に合わせて設計されていることから、裏階段には「頭上注意 -Mind Your Head-」と大きく注意書きが貼られていました。
台所の先には「寒村庵」というカフェがあります。抹茶と和菓子のセットで700円です。カウンター席から中庭を眺めながらゆっくりと寛ぐことができます。和菓子は「かいしき」と呼ばれる紙の上に置かれお盆に載せて運ばれてきます。給仕の女性がお盆から「かいしき」を持ち上げてお客の前に置く仕草には、「お茶屋」ならではの風情があります。
《「寒村庵」アラカルト》
「寒村庵」では、お抹茶もいただくことができます。金沢の伝統ある和菓子とともに、お庭を眺めながら静かな至福の一時を享受することができます。 ①生菓子付き…800円 ②お干菓子付き…600円
⑶ 「金箔屋さくだ本店」
「金箔屋さくだ本店」は、大正8年(1919年)の創業で、金箔や金沢箔を使用した小物の販売店です。。「ひがし茶屋街」で、金沢ならではの手作りの「金箔貼り体験」をしたいなら「金箔屋さくだ本店」がおすすめです。金箔職人による金箔製造工程の説明や箔の作業を間近で見ることができます。また、店内には雅やかな金屏風の展示や金箔・プラチナ箔の化粧室があります。金箔コスメ、金箔工芸品、金箔入り食品等、さくだオリジナル金箔グッズも豊富に取り揃えています。オリジナル金箔作品作りができる「金箔貼り体験」もあります。箸や小箱、コンパクトミラーなど自由に選んだ小物に、オリジナルデザインの金箔を貼った、世界に1つだけのおみやげを作ることができます。また、金箔を1枚贅沢に巻き付けたアイスキャンディーもあります。
《「金箔屋さくだ本店」一口メモ》
① 所在地…〒920-0831 石川県金沢市東山1丁目3-27 電話:076-251-6777
② 営業時間…9:00~18:00(季節により変動あり)
③ 金箔貼り体験…①9:00~、②10:30~、③13:00~、④15:00~ 金箔貼り体験料金…800円
⑷ 「志摩・別館 お茶屋美術館(旧中や)」
「旧中や」は文政三年(1820年)に創立されたお茶屋の建物で、典型的なお茶屋の造りをそのままに残しています。建物内の見学も可能で、お茶屋特有の造りや、芸妓さんが使用していた「髪飾り」、「加賀象嵌」、「加賀蒔絵」などの工芸美術品を見学できます。もう少し詳しく見てみると、2階が客間で、遊芸を主体とするため開放的で押入や物入れ等がなく、座敷には弁柄の朱色や鮮やかな群青色の壁が塗られて優美で繊細なお茶屋特有の粋な造りになっています。1階には金、銀、珊瑚を贅沢に施した髪飾り、加賀蒔絵、加賀象嵌などの優美な道具類が多数展示されており、江戸時代の町人文化の栄華を垣間みることが出来ます。
《「お茶屋美術館」の一口メモ》
〒920-0831 石川県金沢市東山1丁目13-7 お茶屋文化館 ひがし茶屋街 電話:076-252-0887
開館時間…9:30~16:30
定休日…木曜日
入館料…①一般500円②小・中学生300円
02_【「ひがし茶屋街」の一口メモ】
⑴ 所在地…〒920-0831 石川県金沢市東山1丁目
03_【「ひがし茶屋街」へのアクセス】
⑴ 城下まち金沢周遊バス
①城下まち金沢周遊バス右回りルート
・バス乗り場:「JR金沢駅東口」(7番のりば)
・4停留所目(「森山一丁目」の次の停留所) 所要時間約10分
・9時から17時の間に1時間平均4便(始発8:35、終発18:05)
・「橋場町(ひがし・主計町茶屋街)」停留所で下車し「ひがし茶屋街」まで徒歩すぐ
⇒バスは「橋場町(ひがし・主計町茶屋街)」停留所に停まるので下車した後、バスの進行方向と反対方向に戻るとすぐに信号(表示名「浅野大橋交番前」)があります。そこを右折すると「ひがし茶屋街」の街並みが始まります。
②城下まち金沢周遊バス左回りルート ※2024年1月6日(土)から当面の間、左回りルートを運休
・バス乗り場:「JR金沢駅東口」(7番のりば)
・10停留所目(「本多町」の次の停留所) 所要時間約26分
・9時から17時の間に1時間平均4便(始発8:30、終発18:05)
・「橋場町(金城樓向い)」で下車し「ひがし茶屋街」まで徒歩4分240m
⇒バスは「橋場町(金城樓向い)」停留所に停まるので下車した後、バスの進行方向と同じ方向に85mほど進むと「浅野川大橋」があります。「浅野川大橋」を渡ると、すぐ前方に信号(表示名「浅野大橋交番前」)があります。そこを右折すると「ひがし茶屋街」の街並みが始まります。
⑵ その他のバスを利用
① 城下まち金沢周遊バス・北陸鉄道路線バス・西日本JRバス「橋場町」バス停から徒歩約5分
② 金沢ふらっとバス材木ルート「浅野川大橋」バス停から徒歩約5分
★ 最寄りとなる「橋場町」のバス停は、路線によって場所が大きく違います。離れたところで降りた場合、まずは、「浅野川大橋」を目指してください。
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投稿日:2024/03/26