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2015年にミュンヘンを起点に南ドイツ(おもにバイエルン地方)を旅しました。<br />まずはミュンヘンのホテルに荷物を預かってもらい、一泊分の荷物をリュックに詰めロマンティック街道と古城街道を旅しました。<br />朝早くの電車に乗ってヴュルツブルクに向かいます。<br /><br />

2015年南ドイツ旅行 ロマンティック街道を行く(ヴュルツブルクとローテンブルク)

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2015/06/01 - 2015/06/07

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旅行記グループ ドイツ旅行

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ken-ken

ken-kenさん

2015年にミュンヘンを起点に南ドイツ(おもにバイエルン地方)を旅しました。
まずはミュンヘンのホテルに荷物を預かってもらい、一泊分の荷物をリュックに詰めロマンティック街道と古城街道を旅しました。
朝早くの電車に乗ってヴュルツブルクに向かいます。

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  • 電車に乗ってビックリしたのは、かつてはドイツでは予約席などほとんどなかったのですが、この電車には結構予約済みの席が多かったことです。<br />うっかり予約済みの席に座り(その席にはニュールンベルクからハンブルクまでの予約がしてありました)慌てて席を移動しました。<br /><br />ヴュルツブルクに着き、まずはアルテ・マイン橋を目指しました。<br />アルテ・マイン橋からの聖キリアンの像とマリエンベルク要塞です。

    電車に乗ってビックリしたのは、かつてはドイツでは予約席などほとんどなかったのですが、この電車には結構予約済みの席が多かったことです。
    うっかり予約済みの席に座り(その席にはニュールンベルクからハンブルクまでの予約がしてありました)慌てて席を移動しました。

    ヴュルツブルクに着き、まずはアルテ・マイン橋を目指しました。
    アルテ・マイン橋からの聖キリアンの像とマリエンベルク要塞です。

  • 同じくアルテ・マイン橋からの聖キリアン象のアップとマリエンベルク要塞です。<br />聖キリアンはヴュルツブルクの守護神だそうです。

    イチオシ

    同じくアルテ・マイン橋からの聖キリアン象のアップとマリエンベルク要塞です。
    聖キリアンはヴュルツブルクの守護神だそうです。

  • アルテ・マイン橋には左右に合わせて12体の石像が並んでいます。<br />これはフランコニアの石像。<br />フランコニアはフランケン地方の守護女神だそうです。

    アルテ・マイン橋には左右に合わせて12体の石像が並んでいます。
    これはフランコニアの石像。
    フランコニアはフランケン地方の守護女神だそうです。

  • この橋のたもとに川にベランダが張り出した「アルテ・マインミューレ」という有名なレストランがあります。

    この橋のたもとに川にベランダが張り出した「アルテ・マインミューレ」という有名なレストランがあります。

  • まだ準備中で誰もいません。<br />これがお昼になると観光客で満員になってしまうそうです。

    まだ準備中で誰もいません。
    これがお昼になると観光客で満員になってしまうそうです。

  • マリエンベルク要塞に向かうことにします。<br />急坂で非常に大変だと書かれていましたが、そう覚悟して登ったせいか、意外に楽に着いてしまいました。<br /><br />マリエンベルク要塞の外観です。

    マリエンベルク要塞に向かうことにします。
    急坂で非常に大変だと書かれていましたが、そう覚悟して登ったせいか、意外に楽に着いてしまいました。

    マリエンベルク要塞の外観です。

  • マリエンベルク要塞の門です。

    マリエンベルク要塞の門です。

  • この門からマリエンベルク要塞に入ります。<br />要塞の中の博物館に入らなければタダです。

    この門からマリエンベルク要塞に入ります。
    要塞の中の博物館に入らなければタダです。

  • 門を入ったところに内庭があります。

    門を入ったところに内庭があります。

  • 門をくぐった先に教会があります。

    門をくぐった先に教会があります。

  • なかなか大きな教会です。<br />朝8時過ぎなのでまだ人がいません。

    なかなか大きな教会です。
    朝8時過ぎなのでまだ人がいません。

  • 教会の内部にも入ることが出来ます。

    教会の内部にも入ることが出来ます。

  • 内庭から門を見てみました。

    内庭から門を見てみました。

  • なかなか素晴らしい要塞ですね。

    なかなか素晴らしい要塞ですね。

  • マリエンベルク要塞の脇に「領主の庭園」と呼ばれる庭があり、ここから見たヴュルツブルクの市街の眺めが大変素晴らしいです。

    マリエンベルク要塞の脇に「領主の庭園」と呼ばれる庭があり、ここから見たヴュルツブルクの市街の眺めが大変素晴らしいです。

  • 庭自体もなかなかよく出来ています。

    庭自体もなかなかよく出来ています。

  • 領主の庭から見たマリエンベルク要塞です。

    領主の庭から見たマリエンベルク要塞です。

  • 領主の庭から見たヴュルツブルク市街です。

    領主の庭から見たヴュルツブルク市街です。

  • 領主の庭から見たレジデンツ(ドイツ語で宮殿の意味)のアップです。<br />ヴュルツブルクは8世紀より司教座がおかれ、大司教が領主となってこの地を支配してきました。<br />マリエンベルク要塞は1720年にレジデンツが完成するまで大司教の宮殿でした。<br /><br />それまでは1500年代に起きた大農民戦争、1600年代に起きた三十年戦争と戦争続きだったため、城も山の上に作らなければならなかったのでしょう。<br /><br />ちなみに彫刻家のリーメンシュナイダーはヴュルツブルクの市長だった関係で大農民戦争では農民側を支持したため、この要塞で拷問にかけられ、利き腕をへし折られ、彫刻家としての生命を断たれてしまったとか・・・・・<br />いつの時代も戦争は悲惨です。

    領主の庭から見たレジデンツ(ドイツ語で宮殿の意味)のアップです。
    ヴュルツブルクは8世紀より司教座がおかれ、大司教が領主となってこの地を支配してきました。
    マリエンベルク要塞は1720年にレジデンツが完成するまで大司教の宮殿でした。

    それまでは1500年代に起きた大農民戦争、1600年代に起きた三十年戦争と戦争続きだったため、城も山の上に作らなければならなかったのでしょう。

    ちなみに彫刻家のリーメンシュナイダーはヴュルツブルクの市長だった関係で大農民戦争では農民側を支持したため、この要塞で拷問にかけられ、利き腕をへし折られ、彫刻家としての生命を断たれてしまったとか・・・・・
    いつの時代も戦争は悲惨です。

  • それではそのレジデンツに向かいましょう。<br />レジデンツの正面です。<br /><br />世界遺産に指定されているだけあって観光客でいっぱいです。<br />特に中国人の団体客がひっきりなしにやってきています。<br />日本人はほとんどいませんでした。<br /><br />内部は撮影禁止です。<br /><br />バロックの巨匠バルタザール・ノイマンの設計なのですが、階段の間は天井画をティエポロが描いていることもあって重厚さより、明るさが感じられ、まるでロココ様式のような感があります。<br />皇帝の間のようにいかにもバロック的な部屋もありますが、全体としては明るい色調で趣味が良く、暮らすには良いでしょうが、観光として見る分には何かインパクトが足らないような気もします。<br />(日本人って、見るだけならルードウィッヒ二世が作ったキンキラキンの部屋のほうが好きなような気がします。住めと言われたら勘弁なんですが・・・・)<br /><br />宮殿の脇にホーフ教会と言う付属教会があります。<br />ここは完全にバロック様式で、宮殿本体よりも見応えがありました。<br />余りの素晴らしさに、暫くあっけにとられて口を開けて見ていました。<br />入場無料なのでぜひ行ってみてください。<br />ただしここも撮影禁止です。

    それではそのレジデンツに向かいましょう。
    レジデンツの正面です。

    世界遺産に指定されているだけあって観光客でいっぱいです。
    特に中国人の団体客がひっきりなしにやってきています。
    日本人はほとんどいませんでした。

    内部は撮影禁止です。

    バロックの巨匠バルタザール・ノイマンの設計なのですが、階段の間は天井画をティエポロが描いていることもあって重厚さより、明るさが感じられ、まるでロココ様式のような感があります。
    皇帝の間のようにいかにもバロック的な部屋もありますが、全体としては明るい色調で趣味が良く、暮らすには良いでしょうが、観光として見る分には何かインパクトが足らないような気もします。
    (日本人って、見るだけならルードウィッヒ二世が作ったキンキラキンの部屋のほうが好きなような気がします。住めと言われたら勘弁なんですが・・・・)

    宮殿の脇にホーフ教会と言う付属教会があります。
    ここは完全にバロック様式で、宮殿本体よりも見応えがありました。
    余りの素晴らしさに、暫くあっけにとられて口を開けて見ていました。
    入場無料なのでぜひ行ってみてください。
    ただしここも撮影禁止です。

  • レジデンツは庭もステキです。

    レジデンツは庭もステキです。

  • 一口にレジデンツと言っても、ミュンヘンのレジデンツは王家の宮殿。<br />オーストリアのザルツブルクとここヴュルツブルクのレジデンツはカソリックの大司教の宮殿です。<br />

    一口にレジデンツと言っても、ミュンヘンのレジデンツは王家の宮殿。
    オーストリアのザルツブルクとここヴュルツブルクのレジデンツはカソリックの大司教の宮殿です。

  • 庭はヴェルサイユ宮殿に比べると遥かに小さいですが、起伏がある分、変化に富んでいます。<br />逆にフランスには平地ばかりで丘が無かったためにあんなに広大な敷地が必要であったともいえます。

    イチオシ

    庭はヴェルサイユ宮殿に比べると遥かに小さいですが、起伏がある分、変化に富んでいます。
    逆にフランスには平地ばかりで丘が無かったためにあんなに広大な敷地が必要であったともいえます。

  • 階段を登るとまた違った風景に出会えます。<br />完全にイタリア式庭園ですね。

    階段を登るとまた違った風景に出会えます。
    完全にイタリア式庭園ですね。

  • レジデンツと薔薇です。

    レジデンツと薔薇です。

  • 植え込みで作られた門から見たレジデンツ。

    植え込みで作られた門から見たレジデンツ。

  • レジデンツから見た庭です。

    レジデンツから見た庭です。

  • レジデンツから見たマリエンベルク要塞です。

    レジデンツから見たマリエンベルク要塞です。

  • 司教座がおかれていただけあって、ヴュルツブルクには沢山の教会があります。<br />これはヴュルツブルクの大聖堂。

    司教座がおかれていただけあって、ヴュルツブルクには沢山の教会があります。
    これはヴュルツブルクの大聖堂。

  • 大聖堂の内部は意外とシンプルな装飾です。

    大聖堂の内部は意外とシンプルな装飾です。

  • ノイミュンスター教会。<br />打って変わって完全にバロック様式です。<br />本来は十一世紀にロマネスク様式で建てられたそうですが、十八世紀にバロック様式に変更されたとか。

    ノイミュンスター教会。
    打って変わって完全にバロック様式です。
    本来は十一世紀にロマネスク様式で建てられたそうですが、十八世紀にバロック様式に変更されたとか。

  • 天井画も豪華です。

    天井画も豪華です。

  • バロックにしてはとても趣味のいい内装だと思います。

    バロックにしてはとても趣味のいい内装だと思います。

  • 天井画です。

    天井画です。

  • もうひとつマリエンカペレです。<br />これはゴシック式の教会です。

    もうひとつマリエンカペレです。
    これはゴシック式の教会です。

  • ゴシックなのでフレスコ画や装飾大理石ではなくステンドグラスが教会を彩ります。

    ゴシックなのでフレスコ画や装飾大理石ではなくステンドグラスが教会を彩ります。

  • いかにもドイツらしい祭壇画が飾られています。

    いかにもドイツらしい祭壇画が飾られています。

  • ヴュルツブルクの市庁舎です。<br />市庁舎の前の広場には市場がたっていました。

    ヴュルツブルクの市庁舎です。
    市庁舎の前の広場には市場がたっていました。

  • ヴュルツブルク市庁舎前の広場です。<br /><br />見どころ満載のヴュルツブルクですが、そろそろローテンブルクに向かいましょう。<br /><br />ヴュルツブルクから電車に乗り、Steinachで単線に乗り換え、終点のローテンブルクで降ります。

    ヴュルツブルク市庁舎前の広場です。

    見どころ満載のヴュルツブルクですが、そろそろローテンブルクに向かいましょう。

    ヴュルツブルクから電車に乗り、Steinachで単線に乗り換え、終点のローテンブルクで降ります。

  • 駅から五分ほど歩くと、レーダー門が迎えてくれます。<br /><br />午後は逆光なので、写真は早朝に撮ったレーダー門です。

    駅から五分ほど歩くと、レーダー門が迎えてくれます。

    午後は逆光なので、写真は早朝に撮ったレーダー門です。

  • 非常に美しい門です。

    非常に美しい門です。

  • レーダー門は二重の門になっています。

    レーダー門は二重の門になっています。

  • まずは西側から町を眺めたいので、ドッペル橋に向かいます。<br /><br />ローテンブルクは懐かしのミュージカル映画「チキチキ・バンバン」の舞台となりました。(子供嫌いで村の子供を牢屋に入れる悪い領主の住む城がノイシュヴァンシュタイン城。その領主が支配する村がローテンブルクという設定でした。)<br />このドッペル橋も映画に登場します。

    イチオシ

    まずは西側から町を眺めたいので、ドッペル橋に向かいます。

    ローテンブルクは懐かしのミュージカル映画「チキチキ・バンバン」の舞台となりました。(子供嫌いで村の子供を牢屋に入れる悪い領主の住む城がノイシュヴァンシュタイン城。その領主が支配する村がローテンブルクという設定でした。)
    このドッペル橋も映画に登場します。

  • 上下二重になっているのでドッペル橋(二つの橋の意味)と呼ばれています。

    上下二重になっているのでドッペル橋(二つの橋の意味)と呼ばれています。

  • 主人公は空も飛べるスーパー車「チキ号」を領主に見つからないように、この橋の下に隠します。

    主人公は空も飛べるスーパー車「チキ号」を領主に見つからないように、この橋の下に隠します。

  • ドッペル橋から見たローテンブルクの町。

    ドッペル橋から見たローテンブルクの町。

  • ドッペル橋から市街に上がると、コボルツェラー門が迎えてくれます。

    ドッペル橋から市街に上がると、コボルツェラー門が迎えてくれます。

  • コボルツェラー門をくぐってすぐの所にあるホテル・ゴルドナーヒルシュにチェックインしました。<br /><br />ところが受付の方は予約が入っていないとおっしゃるのです。<br />一瞬びっくりしましたが、「でも部屋は沢山あるから大丈夫。」とのことで、一応泊まることが出来ました。<br />ところが部屋に入ってまたびっくり。<br />最低ランクの部屋を予約したはずですが、かなりいい部屋を用意してくださいました。(料金は予約した値段と同じでした)<br />多分、予約トラブルを考慮してアップ・グレードしてくれたんだと思います。<br /><br />このホテル、泊まり客はほとんどが日本からの団体さんでした。<br />ローテンブルクに限って言えば、まだまだ日本人観光客が中心で、中国人はローテンブルクに立ち寄る団体はあっても、ここに宿泊する人たちは少ない感じでした。

    コボルツェラー門をくぐってすぐの所にあるホテル・ゴルドナーヒルシュにチェックインしました。

    ところが受付の方は予約が入っていないとおっしゃるのです。
    一瞬びっくりしましたが、「でも部屋は沢山あるから大丈夫。」とのことで、一応泊まることが出来ました。
    ところが部屋に入ってまたびっくり。
    最低ランクの部屋を予約したはずですが、かなりいい部屋を用意してくださいました。(料金は予約した値段と同じでした)
    多分、予約トラブルを考慮してアップ・グレードしてくれたんだと思います。

    このホテル、泊まり客はほとんどが日本からの団体さんでした。
    ローテンブルクに限って言えば、まだまだ日本人観光客が中心で、中国人はローテンブルクに立ち寄る団体はあっても、ここに宿泊する人たちは少ない感じでした。

  • まずは市庁舎の塔に登ります。<br /><br />最後の階段は梯子でした。<br />でも何より展望台の狭さが高所恐怖症の身に堪えました(笑)。<br />今まで登ったどの展望台より狭い気がします。<br />震えながら一周します。<br /><br />でも眺めは写真の通り最高です。

    イチオシ

    まずは市庁舎の塔に登ります。

    最後の階段は梯子でした。
    でも何より展望台の狭さが高所恐怖症の身に堪えました(笑)。
    今まで登ったどの展望台より狭い気がします。
    震えながら一周します。

    でも眺めは写真の通り最高です。

  • こちらは市庁舎から見たマルクト広場です。

    こちらは市庁舎から見たマルクト広場です。

  • 同じくマルクト広場。<br />左にある建物が市議宴会館。<br />この建物に有名な仕掛け時計があります。

    同じくマルクト広場。
    左にある建物が市議宴会館。
    この建物に有名な仕掛け時計があります。

  • 市庁舎の塔を下りて、マルクト広場に行きます。<br />マルクト広場にある有名な仕掛け時計。<br /><br />話は三十年戦争にさかのぼります。<br />それまで1600年までローテンブルクはルター派のプロテスタントの都市として栄えます。<br />30年戦争の折にバイエルン軍を率いて来たカトリックのティリー伯(ベルギー人)がローテンブルクに軍の宿舎を求めますが、町はこれを拒否。<br />ローテンブルク市民は籠城して戦いますが、ティリーの軍は強くあっという間に陥落してしまいます。<br />ティリー将軍は町を略奪し、焼き払うと宣言しました。<br /><br />写真は仕掛け時計の窓から出てきたティリー伯。

    市庁舎の塔を下りて、マルクト広場に行きます。
    マルクト広場にある有名な仕掛け時計。

    話は三十年戦争にさかのぼります。
    それまで1600年までローテンブルクはルター派のプロテスタントの都市として栄えます。
    30年戦争の折にバイエルン軍を率いて来たカトリックのティリー伯(ベルギー人)がローテンブルクに軍の宿舎を求めますが、町はこれを拒否。
    ローテンブルク市民は籠城して戦いますが、ティリーの軍は強くあっという間に陥落してしまいます。
    ティリー将軍は町を略奪し、焼き払うと宣言しました。

    写真は仕掛け時計の窓から出てきたティリー伯。

  • その宣言に困った参事たち。<br />取り合えず宴会を開きティリー伯の機嫌を取りむすぼうとします。<br />その時ティリー伯が目を留めたのが3.25リットル入りのワイングラス。<br />ティリー伯は戯れに、このワインを一気に飲み干せる者がいたら町に危害を加えるのをやめようといいました。(占領した町を略奪するのは、安月給で扱き使われる当時の兵士にとっては一種のボーナスみたいなもの。だから当時は当然の習慣だったようです。ティリー伯もまさかこんな大量のワインを一気に飲み干せる人間がいるとは思わなかったのでしょう。)<br /><br />その挑戦に乗ったのが、当時の市長ヌッシュさん。<br />老骨に鞭うって一気に飲み干したため、ティリー伯も感激し町に手出しをするのをやめたという話です。<br /><br />写真は右の窓から登場するヌッシュ市長。<br />この後ワインを飲みほします。<br /><br />ただし、実際にティリー伯がこの街に足を踏み入れたという記録はないそうです。

    その宣言に困った参事たち。
    取り合えず宴会を開きティリー伯の機嫌を取りむすぼうとします。
    その時ティリー伯が目を留めたのが3.25リットル入りのワイングラス。
    ティリー伯は戯れに、このワインを一気に飲み干せる者がいたら町に危害を加えるのをやめようといいました。(占領した町を略奪するのは、安月給で扱き使われる当時の兵士にとっては一種のボーナスみたいなもの。だから当時は当然の習慣だったようです。ティリー伯もまさかこんな大量のワインを一気に飲み干せる人間がいるとは思わなかったのでしょう。)

    その挑戦に乗ったのが、当時の市長ヌッシュさん。
    老骨に鞭うって一気に飲み干したため、ティリー伯も感激し町に手出しをするのをやめたという話です。

    写真は右の窓から登場するヌッシュ市長。
    この後ワインを飲みほします。

    ただし、実際にティリー伯がこの街に足を踏み入れたという記録はないそうです。

  • マルクト広場も日が暮れ始めました。<br /><br />30年戦争の後、街は守られましたが、繁栄は終わり、その後ローテンブルクは忘れ去られた町になってしまいました。

    マルクト広場も日が暮れ始めました。

    30年戦争の後、街は守られましたが、繁栄は終わり、その後ローテンブルクは忘れ去られた町になってしまいました。

  • ローテンブルクで一番有名な場所プレーンライン。<br />夕日に映えて非常に美しいです。<br /><br />忘れされた町になったおかげで、中世の建物がそのまま残ったのですから何が幸いするか判りません。<br />19世紀になってロマン派の画家によって再発見されると、途端にヨーロッパ内で人気の観光地となりました。<br />第一次世界大戦前にはこの街一のホテル・アイゼンフートに泊まるバスツアーまであったそうです。

    ローテンブルクで一番有名な場所プレーンライン。
    夕日に映えて非常に美しいです。

    忘れされた町になったおかげで、中世の建物がそのまま残ったのですから何が幸いするか判りません。
    19世紀になってロマン派の画家によって再発見されると、途端にヨーロッパ内で人気の観光地となりました。
    第一次世界大戦前にはこの街一のホテル・アイゼンフートに泊まるバスツアーまであったそうです。

  • 市内にあるヴァイサー塔。

    市内にあるヴァイサー塔。

  • ヴァイサー塔の門から見たガルゲン門。<br /><br />こうして有名観光地となったローテンブルクですが、第二次大戦の時、アメリカ軍の空襲を受け、市内のかなりの部分が焼けてしまったそうです。

    ヴァイサー塔の門から見たガルゲン門。

    こうして有名観光地となったローテンブルクですが、第二次大戦の時、アメリカ軍の空襲を受け、市内のかなりの部分が焼けてしまったそうです。

  • 夕日に映えるガルゲン門。<br /><br />戦後、全世界から再建の寄付を募り、町は昔どおりに再建されました。

    夕日に映えるガルゲン門。

    戦後、全世界から再建の寄付を募り、町は昔どおりに再建されました。

  • すっかり元通りになった街並みです。<br /><br />戦後、西ドイツは奇跡の復興を遂げたのはいいのですが、ドイツ国民は旅行が大好きです。<br />一年の内の一か月のバカンスのために働くと言っていい程の国民性。<br />さらに長く暗い陰鬱な冬に耐えるために、南国に行くのが大好き。タイだろうが、セイシェルだろうがスリランカだろうがどこでも行ってしまう。<br />おかげで観光収支赤字が最高の国となってしまいました。<br /><br />その赤字を少しでも減らそうと、ドイツ観光局が考え出したのが、「○○街道」というキャンペーンです。

    すっかり元通りになった街並みです。

    戦後、西ドイツは奇跡の復興を遂げたのはいいのですが、ドイツ国民は旅行が大好きです。
    一年の内の一か月のバカンスのために働くと言っていい程の国民性。
    さらに長く暗い陰鬱な冬に耐えるために、南国に行くのが大好き。タイだろうが、セイシェルだろうがスリランカだろうがどこでも行ってしまう。
    おかげで観光収支赤字が最高の国となってしまいました。

    その赤字を少しでも減らそうと、ドイツ観光局が考え出したのが、「○○街道」というキャンペーンです。

  • アルザス地方にも似た建物です。<br />でもこの建物、ある国の料理を出すレストランです。<br /><br />まず手始めに打ち出したのがローテンブルク、ノイシュヴァンシュタイン城を含む「ロマンティック街道」です。<br />これが大当たりしました。<br />特に「ロマンティック」と言う言葉に弱い日本人の心を鷲掴みにしました。

    アルザス地方にも似た建物です。
    でもこの建物、ある国の料理を出すレストランです。

    まず手始めに打ち出したのがローテンブルク、ノイシュヴァンシュタイン城を含む「ロマンティック街道」です。
    これが大当たりしました。
    特に「ロマンティック」と言う言葉に弱い日本人の心を鷲掴みにしました。

  • 答えは中華レストラン。<br />いずれは中国人が日本人にとって代わるかもしれません。<br /><br />その後、ヨーロッパ旅行のツアーと言えば「ロマンティック街道」を含まなければという時代が暫く続きます。

    答えは中華レストラン。
    いずれは中国人が日本人にとって代わるかもしれません。

    その後、ヨーロッパ旅行のツアーと言えば「ロマンティック街道」を含まなければという時代が暫く続きます。

  • 夕暮れの市庁舎の塔。<br /><br />「ロマンティック街道」が当たりに当たり、ドイツ観光局も二匹目、三匹目のドジョウを狙います。

    夕暮れの市庁舎の塔。

    「ロマンティック街道」が当たりに当たり、ドイツ観光局も二匹目、三匹目のドジョウを狙います。

  • 夕方になり大分人もいなくなりました。<br /><br />「メルヘン街道」「古城街道」「エリカ街道」・・・と次から次へと命名します。

    夕方になり大分人もいなくなりました。

    「メルヘン街道」「古城街道」「エリカ街道」・・・と次から次へと命名します。

  • 市庁舎の塔と噴水です。<br /><br />しかし、一応グリム兄弟や赤ずきんちゃん、ハメルンの笛吹き、いばら姫、ブレーメンの音楽隊で統一されている「メルヘン街道」はまだしも、有名な古城と言えば「ハイデルベルク城」くらいしかない「古城街道」。(今はプラハまで伸びたみたいですが・・・)<br />さらにエリカの群生地がある場所を通るというだけで、後はまるっきりの工業地帯と大都市だけの「エリカ街道」にいたっては名前倒れって感もしますが・・・・

    市庁舎の塔と噴水です。

    しかし、一応グリム兄弟や赤ずきんちゃん、ハメルンの笛吹き、いばら姫、ブレーメンの音楽隊で統一されている「メルヘン街道」はまだしも、有名な古城と言えば「ハイデルベルク城」くらいしかない「古城街道」。(今はプラハまで伸びたみたいですが・・・)
    さらにエリカの群生地がある場所を通るというだけで、後はまるっきりの工業地帯と大都市だけの「エリカ街道」にいたっては名前倒れって感もしますが・・・・

  • 夕方になるとどこからともなく表れ、観光ガイドとなってくれる夜警の方。<br /><br />十年前に来た時もこの人が夜警をやっていました。<br />やっぱり十年の歳月がたち老けたなという印象です。<br />って、自分も人のことは言えないのですが・・・・

    夕方になるとどこからともなく表れ、観光ガイドとなってくれる夜警の方。

    十年前に来た時もこの人が夜警をやっていました。
    やっぱり十年の歳月がたち老けたなという印象です。
    って、自分も人のことは言えないのですが・・・・

  • ローテンブルクに泊まった理由は誰もいない街並みを取りたかったからです。<br />昼間は観光客で満ち溢れているプレーンラインも早朝ならこの通り。誰もいません。

    イチオシ

    ローテンブルクに泊まった理由は誰もいない街並みを取りたかったからです。
    昼間は観光客で満ち溢れているプレーンラインも早朝ならこの通り。誰もいません。

  • 一番人の多いマルクト広場も人っ子ひとりいません。

    一番人の多いマルクト広場も人っ子ひとりいません。

  • 朝日に家並みが映えてとても綺麗です。

    朝日に家並みが映えてとても綺麗です。

  • まだ広場に朝日は当たっていません。

    まだ広場に朝日は当たっていません。

  • マルクト広場と市庁舎の塔です。

    マルクト広場と市庁舎の塔です。

  • 大分日が当たってきました。

    イチオシ

    大分日が当たってきました。

  • マルクト広場から見たプレーンラインです。

    マルクト広場から見たプレーンラインです。

  • ローテンブルクの城壁です。

    ローテンブルクの城壁です。

  • 城壁に登ってみました。

    城壁に登ってみました。

  • 城壁から見た街並みです。

    城壁から見た街並みです。

  • やはり城壁から見た街並みです。

    やはり城壁から見た街並みです。

  • 城壁を歩きます。

    城壁を歩きます。

  • レーダー門のそばにある鍛冶屋の家。

    イチオシ

    レーダー門のそばにある鍛冶屋の家。

  • 鍛冶屋の家のアップです。

    鍛冶屋の家のアップです。

  • そしてプレーンラインと並んでこの街を代表する景色、マルクス塔です。

    そしてプレーンラインと並んでこの街を代表する景色、マルクス塔です。

  • こちらは早朝のマルクス塔です。<br /><br />この時点では車が止まっていたんですね(笑い)。

    こちらは早朝のマルクス塔です。

    この時点では車が止まっていたんですね(笑い)。

  • マルクス塔の噴水です。

    マルクス塔の噴水です。

  • マルクス塔の上にコウノトリが巣を作っています。

    マルクス塔の上にコウノトリが巣を作っています。

  • コウノトリの巣のアップです。<br /><br />カラスと違って人間を襲うことはないようです。

    コウノトリの巣のアップです。

    カラスと違って人間を襲うことはないようです。

  • マルクス塔の広場にある噴水です。<br /><br />ローテンブルクの街並みを充分に堪能したので、この後バンベルクとニュルンベルクに向かいます。

    マルクス塔の広場にある噴水です。

    ローテンブルクの街並みを充分に堪能したので、この後バンベルクとニュルンベルクに向かいます。

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ドイツ旅行

この旅行記へのコメント (2)

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  • makiさん 2018/01/22 10:44:33
    いいですね!
    矢張り早起きとあって人が居なくって
    青空に映える街並みが絵葉書のような写真ですね!
    私は1月夜と早朝矢張り人っこ一人居ずおとぎの国に
    タイスリップしたかの様で良かったです!
    私は写真が無いので又行った得した気分で拝見しました!

    ken-ken

    ken-kenさん からの返信 2018/01/23 08:26:59
    RE: いいですね!
    > 矢張り早起きとあって人が居なくって
    > 青空に映える街並みが絵葉書のような写真ですね!
    > 私は1月夜と早朝矢張り人っこ一人居ずおとぎの国に
    > タイスリップしたかの様で良かったです!
    > 私は写真が無いので又行った得した気分で拝見しました!

    makiさん、おはようございます。

    投票とコメントをありがとうございます。

    makiさんの旅行記、全部投票してしまったようです。
    また新しい旅行記がアップされるのを楽しみにしています。
    ぜひ個人旅行での海外旅行記をアップしてください。
    楽しみにしております。

    これからもよろしくお願いします。

                      ken-ken

ken-kenさんのトラベラーページ

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