路線バスでめぐる、箱根紅葉の旅（前編）

2014/11/16 - 2014/11/16

　私は桜よりも紅葉が好きで、毎年どこかしらに見に行くことにしてるが、今年は第一弾として、箱根の紅葉を見に行ってきた。今回は東海道線で小田原へ、そこからバスと徒歩を組み合わせ、湯元温泉から芦ノ湖まで国道１号線沿いに紅葉と登山電車を見て廻り、大平台で温泉に立ち寄り、最後は芦ノ湖の遊覧船から紅葉を眺めた。
　道も電車も混雑する中、歩きながら見上げる登山電車というのもおつなものである。
　芦ノ湖は湖尻、桃源台に到着したのは午後４時過ぎ、日は既に傾いている。
　ここからが問題だった。日曜日の上り東名高速は大渋滞だった。乗り換えるのが嫌で、桃源台から高速バスに乗ったのがいけなかったか、大井松田から大和トンネルまで40kmの渋滞の中、４時半にバスに乗って、江田のバス停（東急あざみ野駅付近）に降りたのが８時半、千葉の家に着いたのは、１０時半すぎであった。
　今回はその前半を紹介。

エリア 元箱根・芦ノ湖周辺(神奈川)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 5.0
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

　起点は小田原駅。登山電車ではなくここからバスで往く。外国人が相当来るので、案内はユニバーサルデザイン。ここに限らずバス停に至るまで箱根は案内の統一感が徹底してる。

　小田原駅に停まる登山バス。芦ノ湖のほとり箱根町までゆく。箱根はバス路線の系統に全てアルファベットが振ってあり、東海道をひたすらゆき元箱根方面へ行くのはH系統。
　多くは箱根湯本駅発着だが、３０分間隔で小田原発着もある。

　箱根湯本へ差しかかる前でもう渋滞気味である。湯本の温泉街と外輪山が見えてきた。

　湯本をすぎると徐々に流れが良くなるが、ここ、湯本温泉の一つ先、塔ノ沢で一旦バスを降り、ここから大平台までひたすら国道１号を歩く。逆の上り車線はここで渋滞。

国道１号千歳橋から見た早川。このあたりはまだ谷に近い所を道が併走してるがぐんぐん標高が高くなり、川面との高低差は開いていく。

　上塔ノ沢温泉街を流れる早川と、モミジ。

　同じく上塔ノ沢。モミジが半分赤く染まっている。

　塔ノ沢上湯あたりの国道1号線を走る伊豆箱根バス。
バスの運行頻度は、山岳観光地としては別格に多いのが箱根の特徴で、特に国道1号はひっきりなしにバスが通る。

上塔ノ沢、キャトルセゾンや山の茶屋あたり。木によっては青葉の物も多かった。早川の渓谷も深くなってくる。

　渋滞する国道1号。くねくねした細い道に行楽のマイカーが多く来るので、湯本を先頭に上下ともどうしても渋滞する。大型車は箱根新道に逃げるためか、あまりみかけない。勾配もいよいよこのあたりから急になってくるので、運転しずらい。箱根名物10パーセント連続勾配は、下るときはマジで恐い。

出山バス停付近、もうこのあたりでかなり標高が高くｍ早川の渓谷もこんなに深くなる。

　ここは国道1号を箱根登山電車がオーバークロスする所で、写真撮影の名所でもある。有名な早川橋梁を電車が渡る。

　山の中腹に赤い電車が停まっているのが分かるだろうか。スイッチバック式の出山信号所である。すぐ下を国道1号が通る。あそこあたりで標高は220mをこえる。

　谷が深くなり底は見えなくなり、ひたすら国道1号を大平台へと歩く。途中の蛙の滝。

　出山バス停から大平台までは沿道に旅館も店もなく、森の中をくねくねとヘアピンカーブで国道は進む。塔ノ沢からもう1時間近くは歩いたか。

　この辺りは紅葉も7分くらいか。

　んで、やっとつきました。箱根駅伝でも有名な大平台ヘアピンカーブです。写真では分からないが、このカーブの奥に、登山電車の大平台駅がある。電車は九十九折に線路を敷けないので、ここもスイッチバック式の駅だ。

　ヘアピンカーブの真下、早川の谷は深く、その向こうに、宮下温泉の旅館街が谷にへばりついてるように建っているのが見える。

やっと第1の目的地、大平台駅に、徒歩で到着。塔ノ沢バス停から3.5km、標高342m、塔ノ沢から200m以上も標高をかせいだことになる。

大平台のヘアピンを下る小田原行伊豆箱根バス。

　しばし休みながら大平台温泉を散策する。夏はあちこちで紫陽花が花を咲かせるところだ。

　登山電車大平台駅ホーム。ご覧の通り行き止まりのスイッチバック駅。電車は強羅へも湯本へも行く際にはここで進行方向を変えなくてはならない。国道1号より１段低い位置にある。

　年代物の強羅行電車と湯本行電車が並ぶ。

　大平台にも温泉はわく。いくつか立ち寄り湯がある。ここはそのうち公衆浴場である「姫の湯」。駅から数百メートル奥に入った温泉街の中にある。入浴５５０円なり。湯船は小さ目だがかけ流し。ここでしばし休憩。

　前の駐車場からもうもうと温泉が流れていた。
登山電車が近くを通っている（大平台と上大平台信号所の間、紫陽花で有名な所だ）。

　このあたり、登山電車の線路が近いので、しばらく沿線から電車を撮影してみた。
　紫陽花と電車の写真で有名なのは、このあたりの写真である。

　紅葉の中を満員の登山電車は強羅へと登って行く。このあたり電車もかなりの勾配を登る。
　私はここから国道に出て、次はバスで芦ノ湖畔、元箱根へと向かうのだった。
　今回はここまで、後半へ続く。