キリストの神を覗く旅路第３部五島列島の小さく質素だが美しい教会群巡礼27洞窟から現れたルルドのマリア・曽根カトリック教会

2012/04/20 - 2012/04/20

空が雲に覆われたこともあり、可成り薄暗くなったリアス式海岸を北上し、小串の宿に入る前に訪れた曽根カトリック教会。

西は東シナ海、東は五島灘が迫り、北に細く長く伸びる中通島の北端の根元の様な場所。

曽根カトリック教会は木造だが、屋根の上に鐘楼の様な塔を載せている。

中央祭壇の十字架のキリスト像の背後の壁は、今まで見たことがない白雲の間に青空が覗く明るい光景が描かれている。

庭に造営されたごつごつした岩の洞窟から姿を見せる、ルルドのマリア。

更にこの教会にはファサードの２階の窓の前に身を乗り出すようなマリア像。

マリア像は教会の堂内もあって、曽根カトリック教会には計３体ものマリア像が置かれている。

教会の入り口の脇の壁に「曽根カトリック教会は・・”無原罪の聖母”に奉献された教会・・」とある。

”無原罪の聖母”とはここで初めて知った。

世界大百科事典によると”無原罪”とは、「キリスト（イエスのこと）は聖霊によってマリアの胎内に宿った・・・しかもイブのような原罪を負った通常の女性とは異なった〈無原罪Immaculata〉の女性・・・，救世主(メシア)（イエスのこと）を生んで人類救済の役を担った女性」とある。

”無原罪の聖母”がキリスト教の教義として確定されたのはなんでも19世紀の半ば、マリアがイエスを懐胎したとされる2000年後の話である。

聖書の旧約聖書に相当する部分には、そのマリアから生まれた神の子イエスは、なんでも承知の神の子の筈なのに、生存中マリアを母とさえ呼んだ場面は無く、単に”女”（または”婦人”）と呼んだとある。

美しく、優しい眼差しの女性像に心が和むのは、人間（動物全体なのかも知れない）の持つ母性本能故にあり、苦しみを背負った人にとって、聖母マリアが”無原罪”で有るかどうか等問題外で有ったろう。

＊参考
第１部イスラエル周遊旅情第１部イスラエル周遊旅情第１章イスラエル回遊49イエス誕生の地に建つ生誕教会と聖母マリヤ in ベツレヘム
http://4travel.jp/traveler/shintch/album/10779768/

第１部イスラエル周遊旅情第２章エルサレム探訪48エルサレム最大の教会・マリア永眠教会
http://4travel.jp/traveler/shintch/album/10779769/

エリア 五島列島(長崎)

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 船 レンタカー JALグループ JRローカル 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配