２０１０年　台湾中部横貫　１１　集集線：集集、二水、濁水

2010/02/03 - 2010/02/08

　２月７日日曜日、旅行５日目。
　水里からの鉄道で一緒になったW氏との珍道中が続きます。

　台湾は日本語を話せる人も多く日本人慣れしていますし、自分も少しばかり中国語を話せるので、現地の方と交流する機会がほかの国より多いと思います。列車やバスの中で隣り合わせた人と、観光地でほかの観光客と、バスやタクシーの運転手さんと話をすることは数知れず。それでも、今回ほど交流のバリエーションがある旅はめったにありません。
　宜蘭縣政府の職員さん、豐原客運の運転手さん、埔里のおばさん、日月潭の公園管理の方、W氏。とりわけW氏は2021年現在に至るまで、「旅先で出会った人　個性派部門」ダントツ一位。ご家族やご友人にお会いして、一体どんな方なのか聞いてみたいものです。

（この旅行記は2021年に書き直しました。）

エリア 集集線周辺(台湾)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 鉄道 自転車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

　W氏は集集線の一日券を買って乗り鉄しているところでした。私の計画と似ています。そういうわけで沿線観光をご一緒することになりました。まずは車埕から集集へ移動します。
　この切符、硬券でした。

車埕駅 駅

　10：23車埕発、10：39集集着。
　集集線は西部幹線と接続する二水駅から終点の車埕まで、全線でも７つしか駅がありません。せっかくだから全ての駅で下車してみたかったのですが今回のスケジュールでは無理でした。

集集駅 駅

　10年前の921地震で集集線は甚大な被害を受け復旧に何年もかかりました。廃線になってもおかしくない状況の中、観光に活路を見出し見事に復活したのです。日本時代に建てられた駅舎も全壊してしまいましたが、このように昔ながらの形に再建。ノスタルジックな風情も復活しました。

　「ここはサイクリングにしよう」とＷ氏が提案。駅の近くのレンタサイクル店で、Ｗ氏が自分の身分証を預けて２台借りてくれました。自転車なんて２年前に台東でちょこっと乗った以来。「スカートだからうまく漕げないかも」と言い訳したら、「鍛えてないからでしょ」と返されました。
　写真は駅に展示されていた蒸気機関車。

　921地震で倒壊してしまった武昌宮。
　すぐ隣りに新しい宮を建設していますが、震災の記憶を伝えるため倒壊したものも残すのだそうです。

集集 武昌宮 史跡・遺跡

　隣に建設中の新しい武昌宮。2021年現在はもちろん完成しています。

　久しぶりの自転車で翌日は筋肉痛。

　このあと自転車路に沿って環山街、成功路と進み、目仔窯付近まで走ったあと集集駅に戻ってきました。

　こちらのお店でW氏にバナナフライをごちそうになりました。

　集集はバナナの集散地。バナナフライも名物なのです。
　衣をつけて揚げただけなのですが、中がとろとろの完熟バナナなので手の込んだスイーツのように感じます。さすがバナナの名産地。

　こんな風に目の前で調理してくれます。

　テレビ取材も受けて売るお店なんですね。

　蝋で手の型をとって置物にしてくれるという屋台。子供たちが興味津々。

　日曜日の集集駅前は観光客で賑わっていました。一人で観光しているとこういう場所でちょっと浮いた感じがするのですが、連れがいると馴染めます。

　続いて二水駅へ移動します。

　11：58集集発、12：34二水着。

　集集線はここで西部幹線に接続しています。

　W氏はここから自家用車で台南に帰り、私はもう一度集集線に乗って濁水へ向かいます。なので氏とはここでお別れ。Ｗ氏は「そんなめんどうなことしないでも、車で送ってあげるのに」と言ってくれました。私は「バスに乗るのが旅の楽しみですから」と断りましたが、よく知らない方の車に乗るわけにはいかないと言うのが本当の理由。
　「車で送る」ははじめ社交辞令かと思ったのですが、何度も熱心にすすめてくれて本気のようでした。でももし私が奥さんや娘さんだとして、初めて会った人の車に乗っちゃったら心配しないのかな？やっぱちょっと変わった人なのかも。

二水駅 駅

　駅前を少し散策。

　二水の老街の謝毛宅。
　2017年に少し観光しました。
https://4travel.jp/travelogue/11264817

　最後に二水駅前のお店で昼食を食べました。このビルの１Fの二水火雞肉飯というお店です。

　口頭で注文する店では発音できないメニューは注文しにくいんですが、ここはＷ氏に教えてもらって読めないメニューも注文できました。
　クアン（火+廣）肉飯と、私は紫菜湯（海苔のスープ）、W氏は別のスープと追加でハーフサイズの鶏肉飯（火雞肉飯だったかも）を注文。
　この写真は紫菜湯。

　クアン肉飯は魯肉飯の肉が厚切りのまま載っているようなメニュー。
　Ｗ氏が頼んでいたので私も真似したんですが、すごくおいしいです。すっかりお気に入り。台湾の丼ものってホントおいしいですよね。日本でも手軽に食べられたらいいのに。

　ハーフサイズの鶏肉飯。Ｗ氏が追加注文していました。
　私がなんでも撮影するので、「どうぞこれも」と差し出してくれました。すみませんねえ。

　これまで自転車もバナナフライも払っていただいていたので、ここは何としても私が払おうと構えていました。もちろんW氏は自分が払う気だったのですが、「私、年上だから」と言ったら納得してくれました。台湾の人相手に、支払い問題で勝った（？）のは後にも先にもこの時だけ。年齢がばれたことがここで役立った？それともW氏がそういうことにとらわれない人だったから？

　Ｗ氏とは二水の改札で別れました。なんだかんだ言って楽しかった。
　二水は自動改札。

　二水駅は集集線と西部幹線の接続駅なのでホームも複数あります。

　13：17の車埕行きに乗車。

　13：32、濁水駅下車。
　これで集集線沿線の旅は終了。今回集集線の駅全てで下車することはできず、源泉駅と龍泉駅が未訪問。
　2014年からは台湾鉄道の駅すべてを利用（乗車または下車する）という挑戦をしています。この時はまだそんなつもりはなかったのですが、なんとなくすべての駅で下車してみたいと思っていました。全駅訪問はなかなか進みませんがコツコツ続けて行こうと思っています。

濁水駅 駅

　ちょうど上下線が交会（すれ違い）していますね。集集線は単線なので駅で交会します。

　線路を渡って駅舎へ。921地震後に作られた新しい駅舎です。

　駅前広場。
　この後バスに乗り換えて南投市に向かいます。