2012年3月 強羅温泉とフォレストアドベンチャー箱根

2012/03/19 - 2012/03/20

我が小僧が小学校の卒業式を終えた。
自身の経験上、中学生にもなると親と一緒の旅行は敬遠したくなるので、今の内に家族で旅行しておこうと計画した。
とは言うものの、1泊2日なので文字通り安近短な旅行にするしかなく、行き慣れた箱根にした。
湯本は良く行くので、正月の仙石原に続き、経験のない強羅での1泊。
そして小僧の好むアスレチックとして、大人も一緒に楽しめるフォレストアドベンチャー箱根に行く事にした。
宿は超低予算宿泊で、紀州鉄道箱根強羅ビラ。
値段なりの宿だったが強羅の湯を楽しむ事ができた。
また食事やアスレチックも満喫し、低予算ながら楽しい旅行だった。

エリア 塔ノ沢温泉(神奈川)

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

我が家の小僧も無事小学校を卒業できた。
卒業式が終わった後、クラス毎に最後のクラス会でもあるのかと思いきや、最後に担任の先生と写真を撮ったら自由解散。
横浜は意外やドライなのである。

そう言う事で、予想に反し早目に出発する事ができた。
箱根に着くのは夜だろうと思っていたが、日の落ちる前に宿に到着。
今夜1泊お世話になるのは、紀州鉄道箱根強羅ビラ。

■紀州鉄道箱根強羅ビラ 私のクチコミ
http://4travel.jp/domestic/area/kanto/kanagawa/hakone/gora/tips/10239046/

箱根強羅　深山ヴィラ 宿・ホテル

常用しているじゃらんnetで予約した。
どういう訳か同じリクルート･グループのポンパレでじゃらんnetの2,000pointが100円で売られていたので、取り急ぎ購入。
今年で期限切れの旧じゃらんpointと合わせ、家族3人で1泊素泊まり約8,000円という超低価格宿泊となった。

流石ビラと称すだけあり、キッチン、ダイニングルーム、和室に加え、独立したバスルーム、パウダールーム、トイレを完備している。

キッチンには電子レンジ、冷蔵庫、食器一式が備わっている。

ダイニングルームと一続きになったベッドルームがある。
セミダブルベッド2台のツイン。

和室

このビラには禁煙室というものが存在しない。
じゃらんnetで予約時に『当方家族全員嫌煙家。換気と消臭の対応を望む』旨備考欄に記した処、しっかり対処して頂けた。

テレビはブラウン管だが地デジの受信は可能。
テレビ台の下にSOFTBANKのWiFiアクセスポイントがあった。

室内の清掃状態は一定以上で、しっかり掃除されている。
ただ、建具や畳などは傷み放題で使い続けられている。
写真のふすまなどは、反って通常交換するべきものが堂々とそのまま使われている。

設備償却の終わった施設に追加投資をせず、最小限の人件費・維持費で運営し、低価格路線に活路を見出そうとする考えのようだ。

十分な面積のパウダールーム、バスルーム、トイレが備わっている。今回はバスルームは使用せず。

件の温泉であるが、隣接するホテル棟の大浴場は、掛け流しだが源泉ではなく盛大に加水されていた。
また僅かに塩素臭がしたので消毒されている。
源泉温度が約64℃なのに注ぎ口は触感で約42℃なので加水率は高い。湯船の湯温は40℃有るか無いかで濃厚さも感じない。
これで強羅温泉を標榜するのも泣けてくる。

一方ビラ棟の内湯･露天は注ぎ口の湯温が50℃以上あるので加水量は僅か。ホテル棟の大浴場とは別の温泉ではないかと思える程良い湯だった。
清掃状態に不満があるが湯は良かったと思う。

和室からの眺め

角部屋だったが、襖を開けるとそこは道路だった。
当然この襖は滞在中は閉め放し。

素泊まりのプランなので夕食を採りに出かけた。
19時頃に宮の下の『鮨みやふじ』に伺ったのだが、今日のみ店の都合で19時閉店。
『元祖あじ丼』を楽しみにしていたが、ありつけなかった。

対案で小僧が｢途中にあったお店のカツカレーが食べたい｣とのたまうので、強羅方面に戻り『おもとレストラン』に伺った。

バーカウンターを備えた雰囲気の良いレストランだ

客席もちょっと洒落ている

｢カツカレーが食べたい｣とのたまってた割に、小僧が選んだのはチキンカレー。
私はカレーと言えばチキンカレーが世界標準と信じて疑っていないので、当然チキンカレーをセレクト。

チキンカレーにはサラダが付く。

このサラダ、レタス、玉葱、ルッコラ、プチトマトで構成されており、トマトはしっかり湯剥きされている。

家内のオーダーはカツカレー

カツカレー 900円、チキンカレー1,000円とリーズナブルな価格だった。

トロミの強いカレーだったが、味は良かった。
費用対効果としてもお勧めし易いお店である。

素泊まりのプランなので、夕食後に近くのファミリーマートで朝食を調達してからビラに戻った。

部屋の前の廊下はこんな感じ。
殺風景なものである。
私達が宿泊したのはこの廊下の一番奥。

部屋に戻って一服してから露天風呂に出かけた。

昨晩は0時過ぎに眠りに着いたお陰で6時頃には目が覚めた。

早起きは三文の徳と朝風呂を楽しんだ。
だが、昨晩利用した時は照明が暗くて気付かなかった風呂場の清掃状態の悪さが露呈した。
特に露天風呂湯舟は鉄分の堆積物が剥がれたものと思しき不純物が目立ち、湯そのものは掛け流されていて新鮮な筈なのに、見た目でそう感じない。
これは勿体無い。
強羅のビラなのだから風呂場の維持には気を遣って貰いたいものだ。

朝9時半にビラを早々にチェックアウトし向ったのは、本日のメインイベント『フォレストアドベンチャー箱根』。

ひめしゃらの湯のすぐ傍にある。

■フォレストアドベンチャー箱根 公式WEBサイト
http://www.foret-aventure.jp/hakone.html

中央の階段を登って行くと檜林があり、それを利用した高度なアスレチックが設営されている。

上の写真の階段を登った辺りで振り返っての一枚。

右端の自販機のあるスペースが駐車場。
4台程度の駐車が可能。
他にも箱根湯本駅からの上り坂の途中に10台程度の駐車場がある。
右奥に見える建物に更衣室、ロッカー、トイレがある。
トイレはこの建物以外にはないので、アスレチックを楽しむ前に必ず用は足しておく事。

フォレストアドベンチャー箱根の入口

中央に見えるログハウス風の建物が受付である。

受付前で誓約書にサインする。
注意事項を遵守し、自己責任の下、安全管理に努めることを誓う。
そして万一事故が起こってもフォレストアドベンチャーへの責任追及や損害賠償請求はしない事を誓約する。

承諾できない方は利用できないという仕組み。

誓約書にサインした後、写真のハーネスを装着する。
ウォールクライミングで用いるものとほぼ同じ物で、これが高所でのアスレチックで生命の安全を確保する為の最も大切な装備である。

フォレストアドベンチャーは元々はALTUS社がフランスで開設した企業研修用の施設だったそうだ。
成り立ちが研修施設なので、利用者には自己責任で安全管理する姿勢が求められる。
一方で手順さえ守れば装備が安全を確保してくれる。

ハーネス装着中の小僧

流石のちゃらんぽらん小僧も施設の高さを見てビビッたか、真面目にやっている。

ハーネス装着後、このボードの前に集められる。
先ずはボードを読んで、コースの概要を掴む。

その後、10名程度が集まったら全員がセーフティブリーフィング（安全講習）を受講する。

ハーネスに装備されるカラビナやプーリー(文字通りプーリー(滑車)付きのカラビナ)の使い方を学び、注意点などを習得する。
セーフティブリーフィングコースが設けてあり、一人一人装備の使い方を確認しながらこのコースを一巡する。
インストラクターが認めてくれるまではブリーフィングコースから先には進めない。

私達のパーティーは全員一発クリア。

フォレストアドベンチャー箱根は、日本に11箇所あるフォレストアドベンチャーの中で最も難易度の高い施設だそうだ。

そんな事は知らないものだから、最高難度の施設でデビューするハメになった。

写真のコースがブリーフィングコースに続く最初の本コース。
最初のコースなので、当然箱根のコースの中では最も難易度が低い。
それでもこの高さ。
この後、高い所ではマンションで言えば4階のベランダ程の高さで綱渡りをする事になる。
安全装備がないと、まず渡ろうという気にすらならない。

因みに本コースではインストラクターはレスキュー以外の仕事はしない。

困難は自身で解決せよ。
正に研修施設である。

ここも箱根では低難易度コース。
奥様チャレンジ中。

奥に写っている先行組のお姉さん方はなかなかにカシマシイ。
が、カシマシイなりにどんどん進んでいく。
若いってのは素敵な事である。

ZIPスライド

プーリーをワイヤーに掛けて滑り降りる。

小僧滑空中。

コース全体には何箇所かのZIPスライドがあるが、最も長いものは全長110m。マンションの4階程度の高さからこのように滑空する。

どうでも良い事だが、最近の若い子達は消化の良いものばかり食べているせいか足が長くていいねぇ。

小僧着地成功

相当なハードランディング。

ターザンスイング

コース全体に2箇所ある内の高い方。
これもマンションの4階程度の高さからターザンよろしくワイヤーでスイングする。
ワイヤの支店の真下にネットがあり、ここに取り付き、ネットをよじ登って次のコースに向う。

ハードではあるが、それよりも問題は飛び降りる場所の高さの方。
相当高く感じる。
実際、その場ですくむ方もいた。

仕方ない、と思える程に高いのである。

ネットに取り付く小僧。

こいつは笑顔だ。
小僧にとっては高さは関係ないらしい。

そう言えば幼稚園の頃に、園庭にある桜の頂上付近まで登って行って自力で降りてきたっけ。

全5コースを約1時間半で制覇。

握力が尽きてしまった。
翌日の筋肉痛が不安だったが、意外にも腹筋に若干の筋肉痛が残っただけだった。

今日はかなり楽しい体験が出来た。
箱根の他、近隣には小田原、熱海、フジにも其々異なるコースを持つフォレストアドベンチャーがあるので、是非トライしてみたい。

予定より早くフォレストアドベンチャー箱根を制覇できたので、昨日夕食にありつけなかった『鮨みやふじ』へ。

鮨屋さんだが、有名なのは『元祖あじ丼』

鮨 みやふじ グルメ・レストラン

テーブル2席、座敷2席、カウンター数席の小さな店内。

小僧のオーダー『元祖あじ丼』 \1,575

アオサの味噌汁と梅紫蘇巻の種が小皿で付く。

奥様のオーダー『漁師丼』 \1,680

鯵と烏賊をたたいて味噌味で味付けしたもの。
ちょっと戴いたが、これはこれで旨い。

これにもアオサの味噌汁と梅紫蘇巻の種が小皿で付く。

私のオーダーは『元祖あじ丼・大盛』

値段を失念したが、普通盛と200円違わなかったように思う。
その割に髄分と量増しされている。

鯵にはしっかりと味が付いており、醤油などは不要。
非常に旨かった。

旨い丼もので満たされてから帰路へ。
奥様のご希望で、鮨みやふじ至近にある富士屋ホテル直営のベーカリーショップ『PICOT』に立ち寄った。

クラシックカレーパン

1個300円もする。
何と高いカレーパンだ事。

それでも、富士屋ホテル直営店である事や、”富士屋ホテルのカレーに限りなく近づけた”というフレーズが奏功してか、それこそ飛ぶように売れている。
皆さんなんとミーハーな。
まあ私達も3個買ったのだから人の事は言えないか。

カレーパンをはじめパン数個とクッキーなどをお買い上げ。

駐車場に車を置いて、富士屋ホテルを見学してみる事にした。

また、何とクラシカルな建物な事か。

上の写真とは別方向だが、およそホテルとは思えない。

館内の売店も格調高い。

庭には鯉の泳ぐ池も造ってある

宿泊客でもないので、今日はこの程度にして引き上げよう。

箱根登山鉄道 風祭駅 に隣接する鈴廣蒲鉾『かまぼこの里』に来た。
我が家御用達の『すずなり市場』。
箱根に来ると2回に1回以上の割合で寄っている。

風祭駅 駅

試食品がふんだんに用意されているので、試してから買う事が出来る。
試食場所は10箇所近くあるかもしれない。
写真のブースは蒲鉾をホットプレートで焼いて提供してくれる試食場所で、熱を加えた状態の味が確認できる。

ただ購買と無関係な純粋な試食としてお勧めしたいのは、入口を入って左側にある『板わさ』の試食。
山葵漬けとのセット販売だが、蒲鉾の質が他の試食品と比べると段違いに良いので、鈴廣の実力を知るにはうってつけの試食だ。

物色の最中、奥様が｢今日の夕飯はお弁当にする｣と突然の宣言。
それならばと、ここで弁当を買う事にした。

金目鯛の炙りめし

1個850円也

帰宅後、夕飯時に開封したところ

シンプルだが結構旨かった。
また買ってみようかな、と思える。


さて強羅1泊の低予算ツアーは、体力勝負で筋肉痛のお土産も戴いたが、なかなか楽しい体験だった。

新しい箱根の魅力を発見でき、ますますこの地が好きになった。

この旅行記へのコメント （2）

• わんぱく大将さん 2012/03/28 01:01:43

  たけし城？

  TaxNaxさん
  
  最初の感想。昔ＴＶで、たけし城?とかいうのがあって、それに似てる？
  でも、あれはもっと笑いを誘うというか。　スペイン人でさえ、あれをみて、日本人は賢いと思っていたのに、馬鹿に思えてきたと。（おおきなお世話じゃ）
  
  しかし、私はもう、無理ですね。　短距離、テニス、バスケットとやってきましたが、いつまでも同じように動けない。
  後になって申しわけない。息子さん、卒業、おめでとうございます。
  
  　大将

  TaxNaXさん からの返信 2012/03/28 01:27:58

  RE: たけし城？

  > TaxNaxさん
  >
  > 最初の感想。昔ＴＶで、たけし城?とかいうのがあって、それに似てる？
  > でも、あれはもっと笑いを誘うというか。　スペイン人でさえ、あれをみて、日本人は賢いと思っていたのに、馬鹿に思えてきたと。（おおきなお世話じゃ）
  >
  > しかし、私はもう、無理ですね。　短距離、テニス、バスケットとやってきましたが、いつまでも同じように動けない。
  > 後になって申しわけない。息子さん、卒業、おめでとうございます。
  >
  > 　大将
  
  いやいや、攻撃されてはきませんから。
  あれで攻撃されたら笑えません。マジで死にます。
  
  アスレチックは反射神経の占める割合は小さく、筋力とバランス感覚さえあれば何とかなります。(攻撃されなければ･･･)
  なので、体育会系でも卓球ばかりやって来た自分であっても何とかなっちゃうんですね。
  きつかったけど･･･。
  
  因みに、たけし城を見て『日本人は実は馬鹿なのでは？』という感覚はまっとうです。
  日本人でさえそう思うのですから。