2012/01/24 - 2012/01/24
55位(同エリア7315件中)
旅猫さん
今年は、大好きな鎌倉を、月に1度は訪れることを目標に、『鎌倉四季物語』として旅を始めることにした。まず初めに、新しい年を迎えた東慶寺を訪れてみることにした。東慶寺は、鎌倉幕府第8代執権北条時宗の正室であった覚山志道尼によって、弘安8年(1285)に鎌倉松ヶ丘に創建された尼寺である。鎌倉尼五山第2位のこの寺には、かつて縁切りの寺法が存在し、女性が駈け込み3年勤めれば離縁できるというものであった。明治5年に、女性からの離婚請求権が確立するまで続いていたそうだ。尼寺としての歴史は明治35年で終わり、現在は男僧の寺となっている。境内には、四季を彩る花々が植えられ、訪れる季節によって異なる風情が感じられる寺である。
(2022.01.28 投稿)
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
遅く起きると、気持ち良いくらい晴れていたので、急に出掛けたくなった。こんな時こそ、鎌倉を訪れるのが一番である。地元の駅から乗った電車の車窓には、昨夜降った雪が残り、新宿駅もほんのり雪景色だった。戸塚駅で11時51分発の横須賀線に乗り換え、北鎌倉駅で降りた。
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北鎌倉駅は、立派な鎌倉駅と違い、趣のある駅舎である。職場のある新宿駅を除けば、隣の鎌倉駅と共に、最も降り立つ回数が多い駅だと思う。
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同じ列車から降りた乗客のほとんどが円覚寺へ向かう中、こちらは真っすぐ東慶寺へと向かった。石段を登った先にある山門は、小さいながらも風情がある。山門前の梅の木はまだ固い蕾だった。例年なら、もう咲き始めているはずなのだが、今年は遅れているようだ。
尼寺の風情を残す北鎌倉の古刹 by 旅猫さん東慶寺 寺・神社・教会
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山門を入ってすぐ左手には鐘楼がある。吊り下げられている梵鐘は、元は材木座にある補陀洛寺のもので、観応元年(1350)の銘があるそうだ。その茅葺屋根からは、昨夜の雪が解けて滴が落ちていた。
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境内は、冬枯れの風景である。これほど色彩の少ない東慶寺も久しぶりだ。参詣客の姿も疎らで、とても静かである。
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その中で、最初に見付け花は、蝋梅であった。蝋細工のような花弁は、とても繊細でよく見ると美しい。その淡くて黄色い花が、静かな境内によく似合っていた。
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境内の中ほどまで来ると、金仏がある。いつもは手を合わせるだけであったが、よく見ると端正なお顔をしている。
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近くには、素心蝋梅も咲いていた。花の中心まで黄色に染まり、まさに蝋細工の花のようである。
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そして、鎌倉の冬を代表する花が日本水仙である。数は少ないが、東慶寺でもすでに可憐な花を咲かせていた。
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庭に面した方丈跡に、東慶寺に伝来する寺宝を展示している松岡宝蔵と言う宝物館が建っている。館内では、ここならではの縁切り寺法などを拝見することができる。その入口前には、さざれ石が置かれている。岐阜県の山中にあったものだそうだが、そこが国歌発祥の地だとは知らなかった。
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宝蔵前から墓地へと続く道を歩いて行く。途中にある枝垂れ梅も、まだ固い蕾だった。左手には、四季折々に花が咲く競う庭があるのだが、さすがにこの季節は花はほとんど無かった。
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墓地の入口にある岩肌には、イワタバコがびっしりと生えている。6月ともなれば、紫色の可愛い花がたくさん咲く場所である。同じ季節、本堂の裏手では、イワガラミの白い花も見ることが出来る。
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ここ東慶寺は、鎌倉らしい風情が感じられるお気に入りの寺である。緑に囲まれた境内は、とても落ち着きがある。奥にある墓地は、鎌倉らしさを特に感じる場所である。その一角には、『桜塚』と言う女性のための永代供養塔もあった。
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墓地から戻ると途中、宝蔵の脇に石仏が佇んでいる。観音様のようだが、由緒書きなどは無い。
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寒くなって来たので、宝蔵を観てから帰ることにする。鎌倉は、冬でも人が多い所なのだが、ここ東慶寺は人影も疎らだ。静かな鎌倉を味わいたい時、ふらりと訪れたくなる。
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山門の方へ歩いて行くと、右手に茶室『寒雲亭』の門がある。苔生した屋根には、昨夜の雪が薄らと残っていた。『寒雲亭』は、裏千家所縁のもので、昭和35年に移築されたものだそうだ。
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『寒雲亭』の向かいには、本尊の釈迦如来坐像を祀る本堂がある。関東大震災後の昭和10年(1935)に建立されたものだそうだ。本堂前には枝垂桜があり、春には境内を薄紅色に彩る。イワガラミはこの本堂の裏手に咲き、開花期には特別公開されている。
※イワガラミの特別公開は、観光客の自然や寺院に対する態度等の理由により、2021年度より無期限で中止となりました。 -
枝垂桜の足元には、万両が赤い実を付けていた。この日、境内で一番鮮やかだった。
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鐘楼の前まで戻って来た。その前にある老梅も、まだ蕾は固く、咲くのはまだ先のようである。それでも、風情のある境内は美しかった。
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駅へ戻る途中、円覚寺総門前の池の畔を通る。その向こうを、湘南新宿ラインの列車が走り抜けて行った。鎌倉には横須賀線が似合うが、湘南色の列車も悪くない。北鎌倉駅を13時31分に出る横須賀線で大船駅へ出て、大船駅からは東海道線に乗り換え東京駅経由で家路に着いた。来月は、どんな鎌倉を観られるだろうか。
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この旅行記へのコメント (6)
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- salsaladyさん 2022/01/29 09:35:40
- 東慶寺の庵主さんが男ですか?
- ☆あれれ?尼寺であればあくまでも女系が続くと思ってましたが。。。(2012年?)
☆命がけで飛び込んだら、そこに坊さんが。。。ちょっと驚きでしょう!
☆黄水仙を見て、心を静めて帰る❓
- 旅猫さん からの返信 2022/01/29 14:25:39
- RE: 東慶寺の庵主さんが男ですか?
- salsaladyさん、こんにちは。
書き込みありがとうございます。
明治になり、寺領が無くなったことで、存続できなくなったそうです。
明治後期に、普通の寺として復興されたため、今は尼寺ではありません。
縁切法も明治になって廃止されたので、飛び込んでも逃げ切れません(笑)
旅猫
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- rokoさん 2012/04/04 18:38:10
- 1月は冬景色の東慶寺
- 2月から見せていただき、1月はと拝見させていただきました。
冬景色の東慶寺
トップの画像、素敵ですね!
尼寺なんですね、
茶室『寒雲亭』の入り口の雰囲気もいいですね。
岩肌には、イワタバコがびっしり 夏が楽しみですね、
イワガラミはツルアジサイに似た花ですね、よくご存じ(^O^)
ひっそりと佇む石仏など静かな散策を楽しまれ
素敵な初旅となりましたね。
今回は食べ物がないのですね(^^)v
roko
- 旅猫さん からの返信 2012/04/09 22:19:45
- RE: 1月は冬景色の東慶寺
- rokoさん
鎌倉をふた月とも読んでいただきありがとうございます!
東慶寺は、お気に入りのお寺さんです。
境内は狭いのですが、静かで花がたくさんあって。
今は尼寺ではないのですが、風情は感じられます。
イワタバコが咲く初夏に訪れたいのですが、いつも都合が悪くて。
今年は、花期に万難を排して訪れる予定です。
さすがはrokoさん、イワガラミをご存知でしたか。
こちらも、同じころに咲くので楽しみです。
この日は、遅く行って早めに帰って来たので、鎌倉では食事はしませんでした。
でも、あのお気に入りの店で、ソーセージをお土産に買ってきました。
旅猫
-
- hot chocolateさん 2012/02/15 20:28:16
- 鎌倉四季物語♪
- 旅猫さま、こんばんは〜
「鎌倉四季物語」素敵ですね。
ひと月に一度は鎌倉へ♪ 四季折々の花たちに会いに行くのも楽しみですね。
鎌倉は武士の町、京都のような華やかさはないけれど、心落ち着く町で、私も大好きです。
実は、私の最寄りの駅から北鎌倉まで、横須賀線で1本。便利です。
お寺巡りに花めぐり、おいしい物もあるし、のびやかな海もある鎌倉・・・
2月はどこへいらっしゃるのかしら。
四季折々の鎌倉巡り、楽しみにしています。
hot choco
- 旅猫さん からの返信 2012/02/19 21:52:02
- RE: 鎌倉四季物語♪
- hot chocolateさん、こんばんは〜
いつもありがとうございます!
大好きな鎌倉を、今年は毎月訪れようかなと思っています。
どうなるか分かりませんが。
鎌倉は、武士の町の雰囲気が今でも残っているようで好きです。
個人的には、京都より好きだな。
それにしても、鎌倉へ1本で行けるとはいいですねー
そうそう、鎌倉には海があるのがポイントですね。
京都には無いロケーションですからね。
2月は、ぶらりと鎌倉駅から鶴岡八幡宮まで裏道を散歩してきました。
なかなか面白かったですよ。
旅猫
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