2008/08/10 - 2008/08/10
3398位(同エリア4305件中)
ぬいぬいさん
高速夜行バスの疲れを癒すには、温泉で一風呂浴びようと、谷地頭温泉へ。市電の終点の谷地頭の停車場から坂を上っていくと立待岬の案内表示が。せっかくなのでちょっと寄り道して立待岬へと向かう坂道を登っていくと、海を見下ろす高台の両脇は霊園になっていて、道の脇に石川啄木一族の墓を見つけました。更に先に進んでいくと目の前の展望が急に開け函館の最南端の立待岬が見えてきました。
- 交通手段
- 徒歩
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函館公園に向かう途中で見つけた石川啄木居宅跡。
啄木が郷里の岩手県渋民村小学校の代用教員を罷免され、一家離散のあと函館に単身でやって来たのは、明治40年、啄木21歳のときでした。
地元の文学愛好家グループが彼に文芸誌の編集を任せ中断していた文学活動を再開し、弥生小学校の代用教員、函館日日新聞社にも勤務、この場所にあった借家に落ち着き、岩手から妻・娘・母、妹を呼んでの生活がスタートしました。
しかし啄木はよほど運が悪いのか、函館の大火で勤務先が焼け、失業してしまい、9月に新たな職を求めて札幌に向かいました。
そんなわけで函館滞在は、わずか132日間だったそうですが、彼はこよなく函館を愛し、26歳の若さで東京で病没後、本人の希望で墓地は函館市住吉町に建立されました。 -
町のいたるところで見かける黄色い消火栓 なんかアメリカンな感じがしますね。
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函館公園の噴水では、子供たちが北海道の短い夏を楽しんでいました。
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函館公園は明治12年に開園し、近代日本における都市公園を代表するものの一つで、当時のイギリス領事の、「病人にも病院が必要なように健康な人にも休養する場所が必要」という呼びかけに多くの市民が賛同し、資金の提供や労力の提供などが相次いで工事が進められ市民参加で造られた、全国でも類のないものだそうです。
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その公園内には3つの歴史的建造物があります。
これは、明治11年に建てられた、現存する日本最古の博物館で開拓使函館支庁が先住民族の物品や動植物を展示公開するために建てられました。1号館、2号館とあり、こちらは2号館になります。 -
そしてもう一つは函館市立図書館旧本館 函館市建築課職員の小南武一の設計、堀田組の施工により昭和2年に建築されたものです。五稜郭に新しい図書館が開設され、移転してしまい現在は未利用で内部は公開されていません。もったいない感じがする建物です。
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市電の終点の谷地頭の駅 この先に市営谷地頭温泉があり、旅の汗を流してくれてリラックスさせてくれました。
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石川啄木一族のお墓は、立待岬に行く途中の生前啄木がこよなく愛した大森浜を眼下に見下ろす高台にあります。
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墓石には「東海の小島の磯の白砂に われ蟹とたわむる」の歌が刻まれています。
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函館山から南東に位置する津軽海峡に突き出た断崖の上に立待岬は、晴れている日には下北半島まで見えるという壮大な景色の味わえる場所です。
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函館山の外周に沿って続く断崖絶壁の海
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よく見てください。岩場に人の姿が ロッククライミングをしているようです。
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ここは寛政年間には、北方警備の台場が設置され、外国船を監視する要の地だったそうです。
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名前の由来はアイヌ語からきており「立待」は、アイヌ語の「ピウシ」の訳で「岩上で魚を待ちヤス(漁具)で獲る場所」という意味だそうです。
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ここからは240度位海の眺望が楽しめます。夜にはイカ釣り船の姿も見ることができるそうですが、ここまで墓地を抜けて歩いてくるのはちょっと気が引けますね。
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しばし時の立つのも忘れてぼんやり海を眺めてしまいました。
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対岸に見えるのは函館市外方面
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立待岬のすぐ近くには、自然の岩を利用してつくられた与謝野寛、晶子の歌碑があります。これは昭和6年に啄木の墓参りに訪れた際に詠んだものの中から刻まれたもので、「浜菊を郁雨が引きて根に添ふる立待岬の岩かげの土 寛」「啄木の草稿岡田先生の顔も忘れじはこだてのこと 晶子」とあります。
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与謝野寛、晶子の歌碑の裏側から下に降りる道があります。ちょっと降りてみましょう。
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岬の足元は岩場になっています。透明度の高いきれいな水です。
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砂浜のビーチと違い岩場の海ってなんかもの悲しげな感じがありますね。
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正面が大森浜方向のようです。
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ちょうど岩場の先を漁船が走り抜けていきます。谷地頭の東側にはそう言えば小さな漁港がありました。
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ベンチに座ってぼんやりと海を眺めるのもいいもんですね。
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帰りはルートを変えて碧血碑の案内看板を見つけ途中木々の間からこんな眺望を眺めながら九十九折の山道を下って行きました。
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函館では夏のこの時期にまだアジサイが咲いています。
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この黄色い花、北海道のいたるところで見かけましたが、結局名前がわからず、どなたかご存知の方教えてください。
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函館山の中腹にある碧血碑は箱館戦争の際に 官軍との交戦で倒れた 新撰組の土方歳三ら 旧幕府軍の戦死者 約800人の霊がまつら れています。
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東京では梅雨時のアジサイが函館では1ヵ月半は遅い夏の時期に咲いてるんですね。
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最後は先ほど紹介した谷地頭温泉。市営の温泉で入湯料は390円。銭湯並の金額で温泉気分を味わえます。お湯は茶色く濁って海が近いせいか塩分を含んだしょっぱい温泉です。しばらく浸かっているとお肌つるつる いい感じでした。時間に余裕のある方お奨めです。
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この旅行記へのコメント (3)
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- たらよろさん 2008/09/13 23:33:45
- 立待岬
- こんばんは〜〜
立待岬の旅行記を拝見させていただきました。
石川啄木一族のお墓がまず目に飛び込んでくるんですね。
啄木のお墓がこんなところにあるなんて
なんかビックリしました。
そして、岩場でロッククライミングを楽しむ人たちを見て
本当に岩場を登る人がこんなにいっぱいいるんだと驚きでした。
遊び感覚でやってみたいなという気持ちはあっても
ここまで岩場を登るなんて到底考えられない私です。
そして、海がとっても穏やかで綺麗ですね。
少しだけ漣立っているところがこれまた絵になる素敵な風景です。
たらよろ
- ぬいぬいさん からの返信 2008/09/16 00:16:41
- 啄木の足跡いっぱいの函館でした
- たらよろさん こんばんは
啄木はわずか4ヶ月しか函館に住んでいなかったようですが、函館の町をいたく気に入って、生前こよなく愛した大森浜を見下ろせるこの地に、友人たちの協力により埋葬されたそうです。
啄木の旧住居跡のある通りを啄木通りと読んだり、立待岬には墓地があり、大森浜には銅像が建っていて函館のいたるところに啄木足跡が残っていて、この旅でもまだ紹介していませんが足跡をたどって散策しました。
ところで沖縄から今日戻ってきましたが、台風で雨の天気予報でしたが何とか青空も見ることができて楽しんできました。
ダイジェスト版をまとめ中です。
北海道完結する前に沖縄になってしまいました。
ゆっくりまとめていきますのでまたのぞいてみて下さい。
- ぬいぬいさん からの返信 2008/09/20 22:35:46
- RE: 立待岬
- 確かに立待岬のこの光景演歌が似合いますね。
この翌日小樽の祝津の鰊御殿に行ったときは石狩挽歌のフレーズが頭の中で流れていましたが・・・。
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