はちのすけさんのクチコミ(166ページ)全3,564件

　都道府県庁舎の名建築の一つだ。文化財にも指定されている北海道、三重、京都のほか、山口、山形、大阪、富山、宮崎などに並ぶ建築だ。中央のドームを挟んで両翼の建築物が左右均等に広がる。緑青の色のようなドームは白壁に映えてとてもモダンだ。

　いよてつ高島屋の屋上にある観覧車。いよてつの一日券を購入すると無料チケットがついており、今回はそれで楽しんだ。天気は良くなかったのだが、気持ちはよかった。松山城が真横に見える場面では何度もカメラのシャッターを切った。子どもの頃、観覧車はあちこちのデパートの屋上にあった。次第に娯楽が派手になり地味な観覧車は姿を消していったかもしれないが、この街が今まで大切に観覧車を乗り継いでいることは街からの贈り物のような気がした。

　毎正時にあるからくり時計の演出を見ようとこの会館に入った。座るところが多く、寒さをしのいで待つには好適だったからだ。この会館そのものにはあまり用はなかったのだが、スタッフの一人がすかさず案内地図を勧めてくれた。こういう気遣いが、この温泉地の人気を支えているのだろうと思う。館内にはパンフレットや地図の類が多数集められており、数多い温泉街の見どころを回る作戦会議にもってこいのスペースだ。

　商店街ではあるが、日常生活ではなく、完全に観光商店街だ。アンテナショップを兼ねたような総合観光物産店のほか、鯛めし、そば、雑貨、フルーツ、今治タオルと愛媛県を代表する物産をおしゃれに取り扱う店が軒を連ねている。海外向けも随分と意識されており、可処分所得が多い層に向けた高額商品も目に付いた。

　大街道と接続して三越といよてつ高島屋を結ぶアーケード商店街だ。いよてつ松山市駅側のアーケードは正面の横断歩道ではなく、地下のまつちかタウンからいよてつ高島屋へ誘導するように工夫されており、珍しい形だ。乱暴かもしれないが、接続する大街道が全国チェーン、観光型ショップが多いのに比べ、銀天街は日常生活により近いショップが集まっているように感じた。

　伊予鉄道の松山市駅バスターミナルを中心に路線が四通八達している。石手寺まで乗ったが、電車がフォローできない郊外をカバーしている印象だ。みかん色の車体はよく目立ち、いよてつ高島屋からバスターミナルを見下ろすと一帯はみかん色一色だ。ラッピングバスも観光客の目から見ればかわいいデザインが多く、何枚も写真を撮った。

　四国四県の県庁所在地にあるＪＲ駅舎としては、高知が新築された現在、最も小規模な印象を受ける。いよてつの松山市駅が短距離運送を担っているので、実質的には長距離客しか乗降しないからかもしれない。そのため、駅前の商業集積は寂しく、どちらかといえばマンションの姿が目立つようだ。JRを利用する場合、お土産物などの買い物は大手町～松山市駅周辺で済ませてから向かうのが、無難。

　松山城ロープウエー商店街にある。研究不足だったが、午後に行った時はすでに売り切れていた。この日は連休で、開店前から列ができていたという。翌日は日程が合わず行くことができず。お取り寄せをチャレンジすることにする。

　松山城近くのロープウエー商店街から一本入った静かなエリアにある。秋山好古の乗馬像があるので、すぐ目に付くところだ。兄弟の生家跡だが、兄好古が晩年を過ごした場所でもあるという。司馬遼太郎の小説から秋山兄弟を知った身としては、数多く飾られている兄弟の写真が新鮮だった。

　郷土の偉人記念館は、その人の実績を強調するあまりどこかしら地域の文脈とは分断されていて存在感が浮いているような印象を覚えるものだが、ここは違うようだ。さすがは俳句のまち、なのである。観光客にとっては展示室とミュージアムショップしか関連がないが、そのほかにも句会向けの和室や会議室、視聴覚室などの貸し出しがあり、俳句の殿堂的な役割を果たしている。訪れた時は子規の俳句書道展が行われていたほか、母親が子供の俳句を投句する姿を見かけるなど俳句が市民の間で身近なことをひしひしと感じさせた。

　松山城二之丸跡の敷地に整備された。古い絵図や調査に基づき、藩主の邸宅だった二之丸の間取りが再現され、その中を水が流れる「奥御殿跡流水園」が美しい。さらに「林泉庭」「大井戸」の遺構など見どころがある。結婚式の前撮りの場所として年間500件ほどの撮影が行われており、2013年に「恋人の聖地」に認定された。松山城天守閣を挟んでロープウエー・リフトと反対側にあるので、旅程に工夫がいりそうだ。この日は東雲神社に参拝した後に天守閣まで上り、二之丸公園までは下りのルートをゆるりと歩いたので、一筆書きの旅程が組めた。

　昔、伊佐爾波神社の放生池があった場所を埋め立てて造成した広場だという。場所の名前は池の名勝に由来する。小説『坊っちゃん』をモチーフにしたからくり時計や足湯などが配されている。足湯には道後温泉本館と同じ湯釜があり、温泉気分満点だ。

　道後温泉本館の斜め前にある広場だ。訪れた昼間は何も催されておらず、テーブルといすが置かれ、近くにジューススタンドやじゃこ天のショップを見つけたので、フードコートかと思った。後から聞くとイベント広場が本当の姿で、スペースを時間貸ししているという。小説『坊っちゃん』の登場人物の人形が置いてあったが、からくり時計の登場人物に似ていた。

　路線バスの拠点と電車の松山市駅を擁する交通ターミナル型百貨店。売り場は新しく、周遊が楽しいきれいな店内だ。特に屋上の観覧車がいい。子どもの頃、観覧車はあちこちのデパートの屋上にあった。次第に娯楽が派手になり地味な観覧車は姿を消していったかもしれないが、この街が今まで大切に乗り継いできたことは、観覧車そのものが街からの贈り物のような気がする。

　松山市の歴史、文化、スポーツを一カ所に集約したような公園だ。松山城、県立美術館、野球場、NHK、散策路。城下町として発展しただけに、中心部にあるのは当然城跡だ。それをどのように活用するかはその町の英知だが、県庁や大学、高校に使う例が多い中、こうした公園に使ったのは町の民度の高さを感じる。

　大国主命がこの地を訪れた時、病にかかった少彦名命を温泉に浸したところ、たちまち回復。喜んだ少彦名命がこの石の上で舞った―という神話に基づき、この石にお湯をかけて願い事をするとかなうという伝承がある。道後温泉本館のすぐ横にあり、長いひしゃくでお湯がくめるようになっている。

　道後温泉本館の横にある「玉の石」伝説でも登場する大国主命と少彦名命の二柱を祭った神社。さらに素戔嗚尊、クシナダヒメと出雲神話に登場する神々ばかりが祭られている。その縁からか、参道の碑は出雲大社の宮司にあたる出雲国造の揮毫によるものだ。江戸時代、地震で道後温泉の湯が止まった時にこの神社で祈祷したところ再び湯が出るようになったという。高台にあるが、道後温泉本館横の坂からも登れるし、伊佐爾波神社参道からも参拝できる。

　全蓋型アーケードではあるが、真ん中の大きな通りと両側に側道があるような造りだ。大分のガレリア竹町ほどではないが、道幅は15メートルもあるという。三越、高島屋という二つのデパートの間を大街道と銀天街というアーケード商店街で結んでいる。大街道を縦糸とすると、横糸にあたる通りはいわゆる飲み屋街が続く派手な通りだ。三越のほか、無印、マクドナルドなど全国チェーンの大型店が目につく。

　冷たい大雨に見舞われて短時間の滞在しかできなかったが、見どころが多い寺院だ。参道は茶店のほか仏具店、土産物店などが「全蓋型アーケード」を設けて軒を連ねており、やや暗く雰囲気たっぷりだ。あちこちに墨痕鮮やかな大書が見え、メッセージを放っている。本殿背後から裏山に向けてマントラ胎蔵界などになぞらえた洞窟があり、パワースポットとして有名だという。境内には本堂や三重塔がそろい、本格的な伽藍配置だ。三重塔の周辺には八十八カ所の砂があり、一周すれば簡便な結願となる。などなど短時間の滞在では咀嚼しきれないものばかりだ。境内の中心には弘法大師が投げたとされる三鈷杵のオブジェも。少し時間を確保してじっくりと回るのがいい札所だ。

　明治時代を思わせるレトロな駅舎で、道後温泉を代表する景色の一つでもある。一角にスタバも入居していて、ホームからはスタッフが働いているところが見える珍しい展開だ。中にはグッズのショップもある。終着駅であり、汽車を復元した「坊ちゃん列車」が夜間停車しているなどその姿を見るチャンスが多い場所だ。