ユーラシア大陸横断【陸路】27日目　カザフスタン　タラズ（ジャンブル）

2014/08/19 - 2014/08/19

＜行った所＞
タラズ：タラス川古戦場跡とテクトルマス廟、カラハン廟、アイシャ・ビビ廟とババジ・カトゥン廟

★

東京から、飛行機を使わず陸路・海路で、シルクロード経由でユーラシア大陸を横断する旅行です。

27日目は、キルギス　ビシュケクを出発して　5ヶ国目　カザフスタンに入国。

ビシュケクからマルシュルートカに乗って国境を越えタラズに向かい、簡単に観光をした後、シムケントに向かいます。

ちなみに、タラズという名前ですがキルギスにも似たような名前の町があるため混同しないよう「ジャンブル」という州の名前を添えたり「カザフスタンのタラズ」と言うとよいと思います。

一応、カザフは"Taraz"、キルギスは"Talas"と表記しますが、カザフもかつて"Talas"だったことがあるようで発音で区別するのは避けた方がよいかも。

26日目　キルギス　トクマク、ビシュケク
http://4travel.jp/travelogue/10922054（公開終了）
の続きです。

-----------------------------27日目（2014/08/19）---
ビシュケク
　↓マルシュルートカ
===キルギス出国===
　↓徒歩
===カザフスタン入国===
　↓マルシュルートカ（同じ車）
タラズ（ジャンブル）
・タラス川古戦場跡とテクトルマス廟（見学10分）
・カラハン廟（見学5分）
・アイシャ・ビビ廟とババジ・カトゥン廟（見学15分）
　↓マルシュルートカ
シムケント　　　　　　≪シムケント泊≫


＜写真はテクトルマス廟からのタラス川の眺め＞

全体のルートはGoogle mapで↓
https://www.google.com/maps/d/viewer?mid=z1Gu1WLgvovM.k5bW8XTFkRBI

エリア その他の都市(カザフスタン)

• 旅行の満足度: 2.0
• 観光: 2.0
• ホテル: 4.0
• 交通: 2.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円

27日目（2014/8/19）
7:30

おはようございます。
キルギス・ビシュケクの朝です。

今日も良く晴れてるー！

ホテルの朝食を簡単に済ませ、チェック・アウト。

9:37

Rich Hotelという全然Richじゃないホテルから歩いて約20分。

マルシュルートカっぽいのが多くありますが、これがどうやら西バスターミナルっぽい。

随分奥にターミナルっぽい建物がありました。

お目当てのマルシュルートカがどこにあるのか全然わからず。。

「カザフスタン！ジャンブル！タラズ！」といろんな人に尋ねまくってたら、案外ターミナルのビルのそばにありました。

国際便なはずですが、乗るときにパスポートやビザのチェックはありませんでした。


マルシュルートカ
ビシュケク西ターミナル→タラズ（ジャンブル）
KGS 350

9:50、着いてあっという間に出発。

路上では散発的にマーケットがありました。
スイカにメロンにトマト！

シルクロードっぽい！

遠くには山が見えます。

道路もかなり快適。

11:24

ビシュケクから1時間30分ほどで国境到着です。

キルギス出国ー！

あっけなくスタンプいただいて、カザフスタン側のイミグレの建物へ向かいます。

続いてカザフスタン入国！

カザフのイミグレは係官が難癖をつけて賄賂を要求する最低クズ野郎として世界的に有名だったのですが、イミグレや税関とは一言も話すことなく淡々と入国処理をされました。

ウワサによると、カザフの大統領が自国の悪評を嫌いだいぶ改善されたんだとか。

おかげで嫌な思いすることもなくてよかった！

ビザは日本で取得済。郵送で取得できて簡単です。

スタンプと一緒に渡されるMIGRATION CARDは出国までずっと持っていないといけません。
空路入国だとスタンプが2個押されるらしいのですが、陸路だとスタンプが1個しか押されません。

1個だけだと滞在登録が済んでいないということで、5日以上カザフにいる場合は自分でオビールという役所に出向き外国人登録をしなければいけません（2014年現在）。
4日以内なら不要です。

今回はそれを考慮して3日しか滞在しない予定。
（1日短いのは何かあったときの予備のため）

ソビエトのシステムがこんなところに生きているんですね・・・

キルギス出国からカザフ入国まで30分程度でした。
マルシュルートカは通過に1時間程度かかり、結局12:24再出発！

入国後はそのままイミグレのエリアを抜けて柵の外に出た所でマルシュが来るのを待ってればいいようです。

周辺にシェア・タクシーが待ち構えているので、マルシュが国境を越えない場合でも一応大丈夫かと。

両替所はキルギス側・カザフ側ともにあるようなのですが、いつ来るか分からなかったのでここではパスしました。

あと144km！

タシケントまでは506kmもあるんですね。。

ふと横に目をやると完全な地平線！

まったくのぺったんこな大地が続きます。
最初のうちは地平線に感動できたりしますがじき飽きてきます。

なんて思ってたらバンッ！という音が。

なになに？撃たれるのはやだよ？

パンクでした。。

タイヤチェンジまでしばし休憩タイム。

手馴れているのかすぐに終わりものの数分で出発です。

さっきまで何も見えない茶色の景色だったのに緑が近づいてきました。

あれがタラスの町。
そこそこの大きさなのかな。

14:38

タラズのバスターミナル前で降ろしてもらいます。
中心より北西方向に離れた所にあり、ちょっと不便。。

降りたところにいた白タクのおじいちゃん。

行き先を伝えて交渉。
アイシャ・ビビは遠ぉーーーいよ！などと言われましたが、カラハン廟からアイシャ・ビビ廟までは17km程度なので冷静に交渉→3,500テンゲで決着。

高いんだか安いんだか不明です。。

タクシー
KZT 3,500

運ちゃんに「テンゲ持ってないよ！」と言ったら両替所に寄ってくれました。

見た感じ、これ大丈夫かな・・・と思ってしまいますが、大丈夫でしたｗ
そりゃ後で運ちゃんに渡すわけだから偽札よこすわけないか。。

まずは、タラス河畔の戦いにちなんでタラス川を一望できるテクトルマスの丘へ。

この建物が見えてきたらもうちょい。
「聖テクトルマス」って書いてあるのかな？

おー、見えてきた！

15:08

到着！
ここだけ丘になっているんですね。

ちなみに手前がマンデット・バラル廟、奥がテクトルマス廟です。

タクシーで来る場合はテクトルマス廟と言った方が通じると思います。


テクトルマスの丘
Google mapはこのへん→42.877236, 71.418130
見学無料

カザフ全土なのかは不明ですが、今回寄ったところではすべて遺跡のパネルがこのような本の格好をしていました。

おしゃれ！

まずはマンデット・バラルの廟。
ずいぶんと細長い！

パネルによると、マンデット・バラルの生没年は1715-1819だそうで、比較的最近の英雄のようです。

何をした人なのかは調べたもののわからず。。

その奥に見えるのがテクトルマス廟。
10世紀の英雄とのことですが、こちらも詳細はよくわからず。。

内部はこのような感じになっていました。

それはそうと、ここからのタラス川の眺めはかなりきれい。

751年に起こったタラス河畔の戦いは、この川沿いのどこかで起こったようですが詳細な場所は不明なんだとか。
キルギスのタラスという説もあるのですが主にツアーではカザフ側を訪れるようです。

この戦いはアッバース朝が唐に勝ち、抑留した中国人により製紙法がイスラム側へ伝わったということで有名ですね。

テクトルマスもマンデット・バラルもこの戦いには関係ありません。
（単にここからの眺めがいいということで紹介しています）

川遊びしている人もいて少なくとも今のタラス川は平和ですね。

15:32

続いてカラハン廟にやってきました。
これは中心地にあります。


カラハン廟
見学自由

これがカラハン廟。
カラハン朝の君主、その名もカラハンの墓だそうです。

ここにもきれいなバラが。
シルクロード沿いはバラ率が高い！

が！

なんと閉店ガラガラ状態で内部見学はできず。残念。。

まあ、バラが綺麗だったからよしとしよう。。

仕方がないので、次へ向かいます。

たまに見かけた「カザフスタン 2050」の看板。
中国の「シルクロード経済ベルト」政策に乗っかり、カザフも2050年までに世界で最も発達した30カ国の中に入ることを目標にしているんだそうです。

中央アジアは中国や韓国の影響がかなり見られます。
日本はリーダーシップがないのか、こういうことで影響力を持ったと聞きませんね。。

途中、アリーナがありました。

こんな偏狭の地に！？
なぜ・・・

16:06

アイシャ・ビビ廟に到着しました。


アイシャ・ビビ廟とババジ・カトゥン廟
見学自由

左がアイシャ・ビビ廟で右がババジ・カトゥン廟。

かなりこじんまりとしています。

まずはかわいいアイシャ・ビビ廟へ。

カラハンとの結婚を父から反対されていたアイシャ・ビビが乳母のババジ・カトゥンと共にこっそりカラハンのいるタラズへやってくる
　　↓
川で身を清めてから会おうとしたところ蛇にかまれて瀕死状態に。
　　↓
カラハンは慌てて結婚式を行い、廟をつくることと、他の妻をもたないことを誓い、アイシャ・ビビが妃になったところで亡くなったという伝説があるそうです。

女性のお墓らしく、レースがかぶさっています。

中央アジアはお墓めぐりが多くなりがちで、他のに比べるとここは規模で言えばショボいかもしれませんが、可愛らしさだったら負けないと思います。

右隣にあるのはババジ・カトゥンの廟。

さっきの伝説にでてきたアイシャ・ビビの乳母ですね。

お祈りの真っ最中。。

しばし待ちます。

あれ！？中には特に何もない？

ここは建物を見て感銘を受けるというよりは、伝説を聞いて、手入れされた庭と建物を見てほっこりするような感じの場所かもしれません。

16:38

アイシャ・ビビ廟から走ること18分。

計画段階では、国境越えや観光に時間がかかるかと思い25:49（翌朝1:49）発の夜行列車を予約していたのですが9時間もある。。

観光や時間を潰す場所を調べるものの特になく、結局先に急ぐことに。

切符はとっちゃってたけどUSD47だったし捨ててもまあいいかなというのと、ベッドで寝るのを優先します。

シムケント行きのマルシュルートカ乗り場で降ろしてもらいました。
詳しい場所は実はわからず・・・すみません。

マルシュというのですが、見た目大きめの乗用車っぽい。。
これがカザフのマルシュなのかなぁ。

なんとたった8分で人が集まり出発です！


マルシュルートカ
タラズ→シムケント
KZT 1,000

しばらく平坦な道が続きますが→

後半は結構坂が多かったです。

17:25

いい眺めが続きます。

でも西日に向かっていくから日差しがきつい！

紫外線どうこうというより、光線がささってくる感がきついんですよね。。

シムケントが見えてきた！
大都市っぽいですね。都市、久々に見るなあ・・・ｗ

19:18

タラズから2時間30分ほどでシムケントのバスターミナルに到着。

シムケントにはいくつかバスターミナルがあって最初ここがどこだかわからなかったのですが、サマル・バスターミナルというらしい。

19:20

初めての町で電車やトラムがないとバスになるわけですが、どこで乗るのかも全然分からず、疲れてきたこともありぼったくり覚悟でタクシーでホテルに向かうことに。

タクシー
サマル・バスターミナル→Canvas Hotel
KZT 700

19:36

明日の夜は予約があるのですが今日は予約がなく、とびこみです。

→　空室ありました！

久々のちゃんとしたホテルでかなりびびりますｗ


Canvas Hotel Shymkent
1泊 KZT 15,999（カード支払可）
（通常価格ではないらしいが詳細不明）

こういう部屋は超落ち着く・・・

やっぱ先を急いで正解だった。。

スタッフは英語話すしフレンドリーだし、情報は正確だし、キルギスとは大違い。

シャワールームも清潔。

シャワーの強さはやや強めでお湯もしっかり出ました。

部屋に荷物を置いてお金がなくなって銀行へ。

このスベル・バンクでは日本発行のカードを受け付けてくれました。
シムケントでキャッシングをしたい方はここを探すと良いでしょう。

★☆★シムケント泊★☆★

まとめです。

＜タラズ＞
タラス川古戦場跡とテクトルマス廟
・実はタラス川の戦いがここだったという保障はない。
　地元ではテクトルマス廟の方が有名らしい。
　→来る価値があるのかは不明。。
・ただ、ここからのタラス川の眺めはきれいだと思う。

カラハン廟
・閉店ガラガラでわかりません。。
・アイシャ・ビビに行くならカラハンも寄らないと片手落ち感がある。

アイシャ・ビビ廟とババジ・カトゥン廟
・かなりこじんまりとしている。
・アイシャ・ビビは、お祈りや、廟の形、墓石にかかる布から地元信者の愛情が感じられてちょっとほっこりする。
・ババジ・カトゥンは、正直地味。

---------------------------
28日目　カザフスタン　トルキスタン
http://4travel.jp/travelogue/10922060
へ続く→→→

この旅行記へのコメント （2）

• 哈桑湖さん 2016/09/25 10:36:13

  タラズへぜひ行きたいです。

  worker antさま
  タラス河という地名は世界史の教科書に載っていたぐらいで、それほど興味をもったことがありませんでした。
  タラス河、worker antさまのブログを見てから、どうしても見たくなりました。
  
  マンデット・バラル廟、テクトルマス廟もこのブログを拝見させていただき初めて知りました。
  この近辺は見どころ満載ですね。
  
  アイシャ・ビビ廟、ババジ・カトゥンの廟についてですが、一夫多妻が当たり前のイスラムの世界での純愛物語、胸打つものがありますね。
  ぜひに行きたいです。
  
  ところで、タラス河の流域都市としてキルギスのタラス市（露語表記Талас）とカザフスタンのタラズ市（露語表記Тараз）があるんですね。
  キルギスにタラス市があるのにはworker antさまのブログで初めて知り、驚きました。
  露語表記Таразをローマ字にそのまま置き換えるとTarazとなります。
  しかし発音はこの場合のзは「ズ」ではなく「ス」と発音します。
  ロシア人に確認をとるとこの町を「タラス」と呼んでいました。
  ウィキペディアをみるとカザフ語では「タラズ」の発音のようですが。
  
  オトラル遺跡については、観光案内版がないので、ガイドさんをつけないと
  難解なんですね。
  オトラル近辺のアリスタン・バブ廟もぜひ行きたいです。
  
  今回はタラズ旅行の詳しいご説明有難うございました。
  

  worldhusiastさん からの返信 2016/09/25 22:02:50

  RE: タラズへぜひ行きたいです。

  哈桑湖さま、ご無沙汰しております。
  昨年お話したスカスカ、旅行記拝見いたしました。
  大地と湖の青のコントラストがやっぱりきれい、
  何より晴天でよかったですね。
  
  ジャンブルのタラズとアイシャ・ビビ村、
  素朴すぎるというかいかにも寒村というか
  一見素通りしてしまいそうな場所なのですが、
  小さな廟を地元の方が大事にされている様子をみると心なごみました。
  
  トルキスタン近郊のオトラルは
  遺跡見学というより発掘現場訪問のようでした。
  ガイドがいないと到底理解不能です・・・
  今どうなっているかわかりませんが、
  ぜひ行って確かめてみてください（笑）