大阪 夢洲 大阪・関西万博 日本館ファームエリア(Japan Pavilion Farm Area,Expo 2025)

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2025年7月8日(火)、午後の3時35分過ぎ、日本館の第2のエリア「ファームエリア」へ。このエリアは、物質やエネルギーがものづくりの素材や原材料へと転換される場所。藻類やカーボンリサイクル技術などを用いて新しい素材を生み出す展示が行われている。

微生物が生ごみを分解することで生まれた水やCO?は、ここでものづくりの素材として生まれ変わり、目には見えない存在から、さまざまな「かたち」に変わる。その主役は微生物たち。「分解」だけでなく、「生産」でも発揮される彼らの無限の可能性を紹介している。

このエリアでも最初に迎えてくれるのはFarm-01「いのちといのちのあいだを見つめる砂時計」。その奥がFarm-02「リレーはめぐる姿を変えて」。暗い空間の壁や床をプラントエリアからやって来たBE@RBRICK(ベアブリック)が動き回っている。

隣りの部屋へ進むとFarm-03「CO?でなに作ろう？」。トンネルを抜けて出て来る「JAPAN PAVILION」のロゴが入った緑のボンベに詰められているのは生ごみ由来の二酸化炭素。二酸化炭素といえば、排出量の問題が話題に上ることが多いが、ここでは、ものづくりの原料で、新たな素材やエネルギー源として生まれ変わる。

その象徴とも言えるのが、ボンベの列の先に置かれた「生分解性プラスチック」の器。プラントエリアにその過程が展示されていたが、このプラスティックは微生物によって分解され、二酸化炭素と水に戻っていく。

その先にFarm-04「ここは水族館住んでいるのは、誰？」。階下を見下ろすと、多様な緑色で発光する水槽が点在している。一見、何も生物がいないように見える水槽の中では、世界中に生息しているボツリオコッカス(Botryococcus)という緑藻類の一種を育成中。このボツリオコッカスは石油を作る藻類とも云われ、石油に代わる資源の有力候補とされている。

そこから壁を奥に進むとFarm-05「個性いろいろ藻類のフシギ」。多種多様な藻類たちの特徴に合わせて、32通りに変身したハローキティが左右の壁に16匹ずつ並んでおり、圧巻！

奥に向かって右手の16匹、一番上の列、左から。
カサノリ、コナミドリムシ(クラミドモナス)、ミスミケイソウ、ワカメ
クロレラ、ネオフラギラリア、ボウアオノリ、イカダケイソウ(クサリケイソウ)
サンカクガサネケイソウ、モズク、コエラストルム、シアワセモ
ミカヅキモ、フクロノリ、ボツリオコッカス、カザグルマケイソウ

ワカメとかクロレラ、モズクとかは私も分かる。シアワセモって面白いネーミング。

奥に向かって左手の16匹、一番上の列、左から。
ウチワヒゲムシ属ヘリコイデス種、ヒジキ、ウチワヒゲムシ属ギカス種、ミノヒゲムシ
スジタルケイソウ、クビレヅタ、ブラールドスフェラ、オオヒゲマワリ(ボルボックス)
マリモ、マコンブ、レンマーマンニア、クシダンゴケイソウ
トゲイカダモ、カルシディスクス、オカメケイソウ、スピルリナ

こちらもヒジキ、マリモ、マコンブなどは知ってる。

キティちゃんたちと別れて先に進むとFarm-06「比べてナットク、藻類の秘めるポテンシャル」。藻類の秘めるチカラをほかの植物や食品と比較して、分かり易く可視化している。油の生産効率はひまわりの14倍、CO?吸収量は杉の14倍、たんぱく質の生産効率は大豆の36倍、同量の水の消費で生産できるたんぱく質は、牛肉のなんと50倍。

次の部屋に進むとFarm-07「いのちみなぎる藻のカーテン」。緑のチューブが織りなす幻想的な空間。この緑のチューブは、フォトバイオリアクターと呼ばれる巨大な装置。光エネルギーを効率的に吸収しながら、少量の水で藻類を育てている。育っているのは、スピルリナという藍藻類の仲間。ビタミン、ミネラル、たんぱく質などの栄養素が豊富で、食品にもなる藻類。

ファームエリアの最後はFarm-08「おみやげに「循環」をどうぞ」。シェルフに整然と並ぶのは、日本館で育つ藻類と同じ「スピルリナ」の粉末。スピルリナは、肉や大豆と比べてもたんぱく質の含まれる割合が高く、貴重な栄養源として重宝されてきた。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.31955472324096053&type=1&l=223fe1adec


最後のファクトリーエリアへ進むが、続く