2025年日本の冬巡り(10）期待以上の秋田県立農業科学館　秋田の夜はちょっと残念

2025/02/12 - 2025/02/12

横手市のかまくらを見学した後は、本日の目的地秋田市に向かいます。大曲駅でレンタカーを返却する道すがら、面白そうな所があったので寄り道しました。

大雪の中でも咲く美しい花々と興味深い農業と花火の展示が見られました。

エリア 横手(秋田)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 3.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: レンタカー 新幹線
• 旅行の手配内容: 個別手配

大仙市にある秋田県立農業科学館です。

秋田県立農業科学館 美術館・博物館

右側に積み上がっている雪にびっくり。

職員の方が作ったんでしょうか。

まずは熱帯温室へ。約473㎡の広大な温室は年間を通して温度を一定に保っており、季節に関係なく観賞することができます。

熱帯温室、とはいっても実際の室温は19℃でした。植物の種類によって、15-25℃の範囲で設定するのが一般的です。この温室には、熱帯・亜熱帯植物が約200種類植栽され、四季を通じてさまざまな花や果実を観察できます。

19℃という気温は、この地域では6月か9月くらいの気温ですね。
色とりどりの花を見るのは楽しいものです。

こちらには秋田犬がたくさんいました。

本館も見学しました。

本館第一展示室は、江戸時代から昭和30年代までの秋田県の農業の変遷と、
昭和30年頃の稲作機械化以前の農山村の姿について学ぶことができます。稲作機械化以前の農作業風景や農村の祭事のようすが模型とジオラマで示されていました。

昭和30年代の写真や、当時の農家にあった調度品や道具類の展示もありました。

雪深い中を、こうやって米を運んでいたんですね。後ろは女性かな？俵が４つということは240kg、いくら雪にソリとはいえ、重労働です。

時代劇でよく見る「箱膳」の実物です。「水で洗うのは月に数回ほど」だったとは知りませんでした。私たちが住んでいるオーストラリアでも、パンでぬぐってそのまま戸棚に入れていた、という話は聞きますが、日本だと水は豊富な事が多いので洗っても良さそうですが・・・

ジオラマと模型、昔の道具類、このあたりの展示はオーストラリアの田舎の町にある博物館と同じですね。

第二展示室はうってかわって、科学・情報という観点から見た農業についての展示から始まりました。イネの伝来ルート、イネの生育、水田の仕組みと利点、そしてイネの品種について。

日本の米料理は、粥や雑炊という「少ない米をのばして使おう」系のものが多いのが特徴です。色も全体に地味。

一方、世界の米料理というと、パエリア、ライスケーキ、シチュー、ココナツミルクと砂糖で煮たデザートなど、いろいろです。とりあえず、色がついてますね。

大根の「改造」についての図解、裏庭で宮重大根を育てている私には、とても興味深いものでした。それにしても、なんで「伝統野菜」の宮重大根がオーストラリアで普通に種が売られているんだろう？？？

いやいやそれ以前に、「シルクロードを旅して」とは？
調べてみたら大根の原産地は地中海地方または中央アジアとのこと。知らなかったなぁ。旅の醍醐味の一つはこうやって、知らなかった多くのことに出会うことです。

秋田といえば天然秋田スギも有名です。各部の名称を記した標本がありました。

数々の盆栽。盆栽はオーストラリアでも人気で、アデレードでも定期的に展覧会やコンペが開かれています。愛好家がこれを見たら大喜びでしょう。オーストラリアへの個人での生きた樹木の持ち込みはまず不可能ですし。

樹木園、果樹園、バラ園、遊歩道、炭焼き小屋といった魅力的な屋外施設もあるのですが、当然のことながら見学は不可能。春か秋に来る機会があればぜひまた来てみたい施設でした。

まだ少しだけ時間があるので、花火伝統文化継承資料館「はなび・アム」にも寄ってみました。「はなび・アム」は、「花火 + Museum（ミュージアム）」を組み合わせた造語だそうです。平成30年8月にオープンした、花火を知り、学び、体験できる施設です。

花火伝統文化継承資料館 はなび アム 美術館・博物館

実物と同じ重さで作られた花火模型たち。

現役花火師が制作した、花火玉の断面模型もありました。

花火のテレビ中継でお馴染みの「スターマイン」、速射連発という打ち上げ形式の名称だそうです。

花火の歴史に関する展示や花火シアターなどもありました。年に何回か、大曲の花火に関する企画展も行われているとのこと。

丸子川に面して建っているので、眺めもいいですね。

レンタカーを返却して大曲駅へ。急げや急げ。

無事ホームに到着。大曲駅は1904年（明治37年）の開業で、2024年12月21日が120周年だったようです。

大曲駅 駅

無事に予定通りの列車に乗ることができました。

久しぶりの秋田駅です。秋田と言えば秋田竿灯まつりに、秋田犬、そしてお米はどうやら「あきたこまち」に変わる秋田米の最上位品種らしい、サキホコレをPRしていました。コンセプトは「コシヒカリを超える極良食味品種」だそうです。今回の秋田滞在中に食べられるかなぁ？

昔なら迷うことなく買って帰るところですが、残念なことに2020年からオーストラリアへの米の個人輸入はできなくなってしまいました。

秋田駅 駅

とりあえずは、秋田での宿、ホテルメトロポリタンへ。駅ビルの横にあります。

ホテルメトロポリタン秋田 宿・ホテル

秋田の地酒と旨い魚を求めて出かけました。

ここはちゃんと駅前のロゴのリンゴが見えていました。

随分前から予約しておいた魚一家というお店へ。これで「うおっか」と読むそうです。普段は人気のお店のようですが、今はガラガラ。まぁ、大雪の予報で東北方面は旅行をキャンセルした人も多いようだし、地元の人もわざわざ外で飲む人もいないのでしょう。

魚一家 グルメ・レストラン

料理は悪くなかったです。日本酒の品揃えも豊富でしたし。
ただ、我が家が好きな雰囲気の「居酒屋」ではありませんでした、いろんな意味で。
余り長居をする気分ではなくなったので、早々に退散。

来た道をぶらぶらと戻ります。

「あきた光のファンタジー2024」というイベントが昨年11月末から、今年の2月末まで開かれているそうで、どうりで駅前がきれいな光で飾られているんですね。

駅で明日の列車の運行状況を確認しました。すでに運休が決定している区間、列車が多数、そして「発生する可能性」はほぼ全ての路線で。

おみやげ処こまち苑、という秋田駅２階のお店で日本酒を購入。少し食べ応えのある肴はないかと物色するものの収穫なし。

おみやげ処 こまち苑 お土産屋・直売所・特産品

到着したときは見かけなかったなまはげもちゃんとありました。
でも、駅ナカにも、駅のすぐ近くにももう少し軽く飲めそうな店は見つからず。

魚一家で刺身と薩摩揚げしか食べなかったので、さすがにちょっと物足りない。ということでもう一度寒い中を歩いて、さっき見つけた中華料理屋へ。うーん、ここも今ひとつですなぁ・・・・今夜はかなり物足りない結果に終わってしまいました。秋田ではこういうのは初めての経験です。