インバウンド外国人激増の京都(大阪・岡山)の花見と魚市場に突撃 2 (Sakura overwhelmed in Kyoto 2)

2025/04/03 - 2025/04/04

2025年の京都で花見をしました。インバウンド観光客が過去最大数となり、日本のどこでも外国人を見かけます。特に京都は特に観光客が多く、地元の住民は混雑に悩み日本人観光客は京都を避けるというニュースを聞きます。しかしSNSの誇張情報に大きく影響を受けた最近のニュースを私は懐疑的に見ており、本当に京都はインバウンド外国人で激混みなのかを確かめに、敢えて桜が満開な時期に京都へ突撃してみます。

嵐山・祇園・清水寺など京都の有名観光地へ週末の午後に行けば大混雑は間違いないでしょうから、平日の早朝を狙ってできる限り人混みを避けます。他の京都の花見の名所も平日に訪れます。この後半の旅行記では、京都の祇園周辺・円山公園周辺・清水寺と、大阪の桜ノ宮公園・大阪城公園と、岡山の後楽園・旭川沿いで花見をします。2年ぶりの日本訪問です。ガイジン目線のコメントもありますが、予めご了承ください。

関連旅行記：
桜の咲き始め時期に満開を探しに日本横断の旅
https://4travel.jp/travelogue/11818700
道東のドライブ旅3 日本で最後に咲く桜を探しに
https://4travel.jp/travelogue/11471867
春のシドニーで旬の花見 桜とジャカランダ
https://4travel.jp/travelogue/11661865

エリア 東山・祇園・北白川(京都)

• 旅行の満足度: 4.5

この旅行記を書いている2025年GWの直前、日本のニュースでは国内の宿泊料金が高騰して、GWに日本人が旅行に行けないと話題になっています。私も早速楽天トラベルで調べてみると、これは極端な例ですが東京の下町の室内テント泊が何と1泊95000円！これには驚きです、一桁違う！

2025年花見シーズンの京都のホテルも高騰していましたが、GW程ではないです。GWはインバウンド需要に日本人需要も加わって、とんでもない状況になっています。GW中は外国人来ないでくれと宣伝した方がお互いの為だと思います。2025年コメとホテルの価格の高騰には本当に驚きます。今後も日本で需要と供給が逆転したら、価格が高騰する物やサービスが続出するのでは。

4/3午前6時、早朝から行動を開始します。京都の祇園のホテルの宿泊費は高いですが、この早朝の人のいない時間帯の祇園にはプライスレスの価値があります。まずは祇園白川筋で日の出を見ます。私の様なカメラマンが数人いるだけで静かで写真撮り放題。

白川南通 (祇園白川) 名所・史跡

外国人が日本をイメージする典型的な風景は京都と桜の組み合わせ、とても美しい。

昨晩と同じ構図で撮ってみます。

鴨川沿いの桜。ここはまだ満開ではないです。時々ランナーとすれ違うだけで静かです。

鴨川 自然・景勝地

誰もいない早朝の先斗町通。昨晩は人で溢れていました。

先斗町 名所・史跡

その隣の木屋町通です。昨晩は物騒な繁華街の雰囲気でしたが、早朝は静かな桜並木です。

木屋町通 名所・史跡

ここも昨晩歩いた四条花見小路です。人は誰もいなくて、まるで映画のセットの様です。こういう景色が見たかった。

花見小路 名所・史跡

この道の先にあるのは建仁寺で、桜が見られます。

建仁寺 寺・神社・教会

ホテルに戻り朝食。祇園の街並みを上から眺めます。低層の瓦の家が立ち並び、大きな通り沿いには中層ビルが立ち並んでいます。高層ビルがないのは京都市の厳しい制限のお陰です。

午前8時半ごろに四条周辺の散歩に出かけます。ここは丸山公園の枝垂れ桜。昨晩はすごい人混みでしたが、朝はまだ静かです。そろそろ観光客が行動開始の時間です。

円山公園 公園・植物園

ここは桜の宴会場で昨晩は大騒ぎでしたが、朝までに綺麗に掃除されています。さすが日本。営業時間外に使われない様にテーブルがひっくり返されています。

すぐ北側の知恩院の入口。門の前の桜が綺麗です。

知恩院 寺・神社・教会

知恩院の立派な本堂。しかし敷地内に殆ど桜はありません。ライトアップ開催中ですが、肝心の桜の木が見つからないです。

続いて高台寺。丁度9時の開園で並ばず入れます。

高台寺 寺・神社・教会

高台寺の桜の見どころはこの1本のすだれ桜です。わずか1本ですが芸術的な美しさ。高台寺もライトアップ開催中ですが、見どころはこの1本の桜で、他の桜は少ないです。

チベット仏教のマニ車、日本では珍しいです。どういう経緯で高台寺に設置されたのかは不明。

ねねの路を歩きます。まだ混んでなく道を独占します。時代劇の舞台の様な完璧な景色です。

ねねの道 名所・史跡

三年坂を通り清水寺へ向かいます。少しずつ人が増えてきます。午前10時ごろには店も開いています。買い物したければこの時間がお勧めです。

三年坂 (産寧坂) 名所・史跡

清水寺に到着、入口付近には沢山の桜があります。

平日の午前10時ですが、思ったより混雑はありません。桜の下がチケット売り場ですが、行列は僅か。桜満開の清水寺でも平日の午前10時なら、比較的混雑は少なめです。清水寺は午前6時から開いています。

すこしの時間お参りします。観光客は多いですが大混雑という程ではなく、流れは早いです。

清水寺の本堂からの眺め、中に入るとこちらも意外と桜の木が少ないです。入口には桜が多くとも敷地内に入ると少ないのは、この辺りの寺に共通しています。

僅かに咲いている桜を入れて、清水寺を撮ります。

清水寺 寺・神社・教会

もう一枚。残念ながら清水寺は一面の桜ではないです。

桜を入れて清水寺を下から見上げます。

出口付近には桜が沢山あります。知恩院・高台寺・清水寺はどこも夜のライトアップしていますが、内部に一面の桜が咲いている訳ではないです。桜が満開の期間以外でもライトアップすれば集客できるがその理由でしょう。もし桜の満開時期以外に京都を訪れるならライトアップがお勧めです。緑の木でも鮮やかなピンクに見せてくれます。

平日午前11時ごろの清水寺の坂は人でいっぱい。新宿や難波の様な混み具合は予想通りです。まあ京都の桜シーズンは昔から激混みが普通で、変わったのは日本人と外国人の比率でしょうか。前回来た15年前は7:3位でしたが、これが逆転しています。午前10時前なら、比較的空いています。

これぞThe京都の景色。外国人が憧れる日本のイメージをそのまま現しています。

本日4/3の午後2時、清水寺では何かお祭りがあるようです。事前に知ってればこのイベントに合わせて来たのですが。大混雑の清水寺にもう一度行く気にはなれません。

桜以外の京都名所は錦市場、最近外国人向け人気観光スポットとなっています。私にとって初めて訪れる場所、ガイジン目線でコメントします。

錦市場 名所・史跡

店には食べ物が並んでいますが、精巧に作られた模型です。昔の日本ではレストランの前にこんな模型が並んでいましたが、海外では殆ど見たことが無いです(韓国くらい)。外国人には珍しくて新鮮でしょう。日本人には店に並ぶ商品が偽物ばかりで、良い印象ではないかも知れません。

これが噂の超激高の牛串(模型)、最高で6000円。最高額の牛串には和牛の上にウニ・イクラがかけています。これらは風味が正反対でマッチしないのでは。まるでバブルの頃の成金が食べていた、ただ高いだけの食べ物。さすがに外国人でもこれは変だと思います。

錦市場ではこういう高額で外国人向けの食べ物ばかりが話題になりますが、そうでない物もあります。ここでは会員料金300円(一般料金380円)でタコ焼きが食べれます。この値段は私が日本滞在中に見たタコ焼き最安値です。そして十分美味しいです。私にとって最後にタコ焼きを食べたのは、、思い出せない程の遠い昔です。

今でも残る魚市場では、新鮮な魚介類をその場で刺身にしてくれます。私にとっては珍しい日本の海産物を満喫します。こういうのは日本らしくて良いですね。

錦市場は外国人向けと言われますが、日本人の観光客が行っても値段が少し高いかも知れませんが楽しめると思います。地元の京都の人にとっては、昔とすっかり雰囲気や商品が変わって残念かも知れません。。

バス206に乗り祇園から京都駅へ着きます。次は大阪へ向かいます。平日午後1時に京都駅北口から清水寺・祇園行きバス停は15-20分待ち、混んでいますが大混雑ではありません。しかし京都駅から清水寺へ途中の各バス停でも数十人が並んでおり、バスは満員で全く乗れず途方に暮れている観光客たちが。この沿道に住んでいる地元民は、これが毎日の日常で本当に困っているでしょう。

京都駅烏丸口バスターミナル 乗り物

京都から大阪へ到着します。本日宿泊するホテルがある日本橋へ行き、ホテルに荷物を置き近くの黒門市場へ。黒門市場も錦市場と並び今や外国人しかいない観光名所です。

評判通り日本人はごく僅かな雰囲気。日本らしい雰囲気なのに日本人が居ない不思議な場所。日本人が言う外国人(欧米系・中韓系・インド系)は、私にとっては日常の隣人なので、私には違和感ないですが。。ただし観光地でない一般の場所も日本在住者らしい外国人を多く見かけます。日本も同じくグローバル化しているのは複雑な心境です。

黒門市場 名所・史跡

黒門市場には庶民的な料理を売る店もあってすべてが高い訳ではありません。ただし多くの店は外国人向けで、日本の庶民の市場だった昔を知る日本人にとって残念な状態なのかもしれません。

黒門市場で目立つのが巨大なキングクラブのなどカニ類や、今まで見たことがない特大なエビ。日本産ではないと思いますが、外国人には映えますね。

日本人向けの昔の魚屋を探しますが、カニが沢山並んでいるのを見ていると我慢できず4500円のカニを食べます。

外国人は日本が激安とよく言いますが、カニは私の国では売っておらず値段比較ができません。唯一高級飲茶店に生きたカニが水槽に並んでいますが、時価なので庶民に値段は分かりません。自国産のロブスターは全て中国に輸出で現地人は食べられません。

日本人にとっては地元でもっと安い店を知っているので黒門市場がぼったくりに感じるのでしょうが、外国人は自国と比較すると激安・プライスレスに感じるのです。日本人は日常の食事でも、とても豊かで恵まれているのです。

大阪で花見をします。まず向かったのは桜ノ宮公園。平日の午後でしたが、外国人もいないし日本人の花見客もいない、普通の地元の公園という雰囲気。大都市の花見スポットはいつも大混雑というイメージがあったのですが、そうでもないです。大体の日本人は平日昼間に働いています。

毛馬桜之宮公園 公園・植物園

西側の川向いに造幣局があり、そこは花見の名所で屋台が並んでいます。しかし造幣局側は事前予約制で私は予約が無いので行けませんが。東側の桜ノ宮公園の花見でも人が少なくゆっくり楽しめます。

川沿いを南に歩くと大阪城に到着。これは城の北西側から夕陽が当たる大阪城と桜。映える場所です。外国人・日本人と人が沢山いますが、混雑という感じではありません。

大阪城公園 公園・植物園

これは城の南側から見た大阪城と枝垂れ桜。

これは城の南東側から見た大阪城と桜と夕日。一面の桜ではないですが、少ない桜と大阪城を一緒に撮ってみます。

城の堀沿いにも桜並木が。大阪城公園はとても広くて分散しているので、人混みはそれほどなくゆっくりできます。屋台が開店準備中です。平日の昼間から混雑する花見スポットは京都の清水寺などごく一部、大半は日本人向けで平日の夜か週末のみ混雑するのでしょう。

桜のトンネルですが、人はそれ程いなくむしろ閑散としています。シート敷いて花見する人がいなくて、ここでは禁止されている？

森ノ宮駅の近くでは桜の下でシートを敷いて花見するグループをちらほらと見つけます。昔の花見は会社の宴会する人たちが大人数で溢れていたイメージがありますが、今は若者同士で少人数で食事しています。2025年の会社は氷河期世代が上司で、この世代はお金がなくパワハラしない様に厳しく注意されているので、若手を集めて会社の宴会などできないのでしょう。時代は変わりました。

4/4、この日は奈良県の吉野山に行く予定が、桜はまだ5分咲きの桜予報です。1週間前の桜予報では標高の高い吉野山と京都が同じ時期に満開予報で、おかしいなと思っていました。私は吉野山へ行ったことが無いので、楽しみだったのですが。。

予定変更して新幹線で岡山へ向かいます。この写真は岡山駅で見かけた500系、もうすぐ引退が決まっています。30年間お疲れさまでした。

岡山の花見は比較的マイナーなので、混雑や外国人は少ないでしょう。週末のホテル価格も安めです。

岡山の後楽園です。日本三大庭園のひとつで、隣には岡山城がそびえます。しかし桜と城を同時に撮れるスポットは少なめです。

岡山城 名所・史跡

後楽園の一部に桜が集中しています。他の場所には桜は少ないです。まあ花見の名所ではないので、平日なので人も僅か。岡山も外国人比率は高いですが、京都・大阪と比べて人が少ないので静かに花見できます。

岡山後楽園 公園・植物園

むしろ桜が多いのは後楽園の周囲を囲む旭川沿い。満開の桜並木が続きます。

旭川の両側に桜が綺麗です。今晩はこの周辺で桜祭りが開催されるので、右側のホテルのレストランへ行きます。

夜のホテルからライトアップした岡山城と桜並木が見えます。左側は屋台街です。

夜桜の下に屋台が並んでいます。岡山ではまだ会社単位での大人数の花見もあって昔の雰囲気を感じます。しかし2025年の花見に来ている多くは若者で、意外にも日本の伝統的な花見は若者向けのイベントとなっています。圧倒的多数の高齢者はどこへ行っているのでしょう。

翌日4/5に日本を出国して3日間の京都・大阪・岡山の花見を終えました。個人的には桜と雪山がある3月下旬が日本のベストシーズンと思います。合計1週間の短い日本旅行でしたが、これ位の短期間が丁度良いです。ガイジン気分で2年ぶりに日本の花見を楽しみました。

岡山さくらカーニバル 花見