道東のドライブ旅3 日本で最後に咲く桜を探しに (Last Sakura blossom season in Japan)

2018/05/20 - 2018/05/23

久しぶりの日本滞在では、北海道へ5月下旬に4日間のドライブ旅に出かけてきました。この時期の北海道は長い冬を終えた春の雰囲気で緑に溢れています。

今回の旅のテーマは
1.何でも先端と言える場所(岬めぐり、終着駅、山など)
2.アイヌ文化
3.日本で一番遅く咲く桜など季節の花

旅行記は3つのテーマ別にまとめます。この最後の旅行記では北海道での日本で最後の桜・芝桜など、5月下旬の北海道の旬の花を探しに行く旅です。桜は日本のどこでも見られるので敢えて旅先で桜を見ようとは思わないかもしれません。しかし海外在住者にとって桜の花見を楽しむには4月上旬にピンポイントで日本に行く必要があります。桜の花見は外国人にも最近とても人気があり、この時期に日本に行くのは年々難しくなっています。そこで、時期と場所をずらす事で季節はずれの桜を探してみました。桜が満開になる時期は日本国内でも地域によって異なり、最も早いところと遅いところでは3ヶ月以上の差があり、日本最後の桜は5月下旬の根室と言われています。ちょうどその時期に日本に滞在するので、道東を一周して日本で一番遅く咲く桜などこの時期にしか見られない花を楽しんできます。

エリア 根室(北海道)

• 旅行の満足度: 4.0

千歳空港からレンタカーで出発です。道東地方に直接向かわず、まずは日高地方を目指し南下します。しっかり予定を立てていた訳ではなく、結構行き当たりばったりの旅です。この旅の日程は以下の旅行記を参考にしてください。

道東のドライブ旅1 10個の先っぽを目指す
https://4travel.jp/travelogue/11387451

最初の花見ポイントは判官館森林公園です。写真の桜ではないですがピンクの花があちこちに咲いていて目立ちます。

判官館森林公園 公園・植物園

近くで寄った写真。判官館森林公園では5月はオオバナノエンレイソウが有名みたいですが、勉強不足で気が付きませんでした。

エゾヤマザクラもちらほら見かけます。綺麗に咲いています。

桜の花びらに近くで寄った写真。

静内二十間道路桜並木は、この辺りでもっとも有名なエゾヤマザクラの名所です。5月上旬のゴールデンウィーク周辺がもっとも見所で、もう桜の時期は完全に終わっています。散ったピンクの花びらすら残っておらず、ただの緑の並木です。

二十間道路桜並木 自然・景勝地

更に南下して様似駅にポツンと咲く1本の桜。この時期の日高では遅咲きの桜が単独でぽつぽつ見られる程度です。やはり日高地方ではもう桜の時期は終わってしまっている感じです。

様似駅 駅

十勝川を越えて道東地方に入ります。道東地方は、日本一遅咲きの桜が咲いていることを期待します。

2日目、この日も快晴です。釧路から根室方面に向かう道中、あちこちで桜が見られます。写真は釧路市郊外の茅野公園です。狙いとおり、道東では今が桜のベストシーズンです。

厚岸駅にも桜が植えられており、満開です。

厚岸駅 駅

しかし厚岸町郊外の子野日公園ではまだ5分咲きです。日当たりなど別の要素が影響しているのでしょうか。後で知ったのですが、ここでは毎年あっけし桜・牡蠣まつりが開催(2018年は5/12から5/20)されるそうです。昨日まででちょっと来るのが遅かった様です。

子野日公園 公園・植物園

根室市に着きます。根室での桜の名所は清隆寺で、この写真の場所を右に曲がって100m先だったのですが、事前調査不足で根室のどこに桜の名所があるか知らず行けませんでした。結局何の情報もなしに市内の大きな公園を廻って桜を探します。

そして桜を見つけたのが明治公園。ピンクのエゾヤマザクラが咲き乱れています。ここが日本最後の桜が見られる根室市内の桜です。

サイロが並ぶ明治公園に桜は咲いており、北海道ならではの組み合わせが印象的です。根室の清隆寺の花見はどこでも見られる日本的な感じの様ですが、こちらは海外の雰囲気がします。

明治公園 公園・植物園

花見をしている人は誰もおらず、緑の芝生に座って桜を独占することができます。外国人観光客もいません。本州の有名どころの混雑はなく、ゆっくりと楽しむことができます。

明治公園には、他にも白っぽい桜もあります。

これはチシマザクラで、根室市の木です。北方領土が原産の北国の桜です。1時間程花見を楽しみます。

根室から北上して、知床を目指します。知床峠には、文字通り日本で最後の最後の1本の桜の木があるとのことで、峠越え中に道沿いをよく探したのですが、残念ながら見つかりません。写真は知床峠の麓の羅臼町の中心に咲く桜、現在5分咲きで、日本で最後に咲く桜の木のひとつでしょう。

3日目、次に目指すは東藻琴芝桜公園です。芝桜も5月下旬がベストシーズンです。そこにはピンクのカーペットの芝桜が一面に広がり圧巻の光景です。

ひがしもこと芝桜公園キャンプ場 キャンプ場

一面のピンク、ピンク、ピンク。眩しいです。

東藻琴芝桜公園は海外でも有名な様で、東京からのツアー団体の他にも海外アジアからも多くの観光客が集まっています。人が写らない様に撮っていますが、実際は結構な人混みです。

白い芝桜もあります。ここに来る途中も、民家に芝桜が植えられているのをたまに見ましたが、ここまで大規模に咲いているのは東藻琴芝桜公園だけです。

4日目、最後は富良野へ向かいます。ここは夏の間はラベンダーなどの花で誰もが知っている有名観光地ですが、5月には何の花が見られるのかあまり情報がなく、それを確かめるために寄ってみます。

途中で見かけたフラワーパークは、チューリップが少し咲いている程度です。

フラワーランドもご覧の様子でまだ準備中といった雰囲気です。やはりここは夏に来るに限る様です。

フラワーランドかみふらの テーマパーク

紫のお花畑。最初は早咲きのラベンダーかと思いましたが、茎の部分の形状が違うので、やはりラベンダーではない様です。花の名前は後で調べてムスカリということが判明します。

5月下旬は、北海道ではチューリップが見ごろです。しかし一面にチューリップが咲いているという場所は富良野では見つからず、一部で見られるだけという感じです。北海道で一面のチューリップを見たいなら、富良野ではなく道東の上湧別チューリップ公園に行くべきです。芝桜公園から北西に100kmほどの距離です。

道端には地味ですがタンポポが咲いています。また写真を撮り損ねたのですが、旭川や札幌周辺では一面の黄色の菜の花畑もあちこちに見られて今が一番の見ごろです。

5月下旬の道東の旬の花は、桜、芝桜、菜の花、チューリップです。北海道はどの時期に来ても楽しみがあり何度来ても飽きません。反省点として、あまり花の知識がなく、また事前の調査不足のため花が見られる場所を探すのにも苦労しました。最初は日本で一番遅く咲く桜のみが目的でしたが、他にも旬の花が色々見られた5月下旬の北海道の旅でした。