今年最初の山中湖ロッジ滞在　その2　山梨県北西部へ桜巡り遠征

2025/04/10 - 2025/04/10

山中湖ロッジ滞在の2日目は、4年ぶりに山梨県北西部に桜巡りの遠征に出かけた。目的地は韮崎市のわに塚の桜、近くの韮崎大村記念公園内の日帰り温泉「白山温泉」とそば処「上小路」でランチ。
午後は、さらに足を延ばして山高神代桜がある実相寺へ。

エリア 韮崎(山梨)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 自家用車

わに塚の桜の駐車場の隣りにある武田廣神社境内の桜の大木

わに塚の桜の近くに寄るまえに、周辺を散策。このアングルは、わに塚の桜の背後に富士山が聳える絶好の撮影ポイントなのだが、この日は春霞と雲が広がり、富士山は見えない。残念！

周囲の里山では山桜が見頃を迎えている

近くの道路上、北東方向から見たわに塚の桜。
孤高のエドヒガン一本桜である。樹高１７ｍ、幹回り３．６ｍ、樹齢３３０年の老木だが、枝を支える支持棒がひとつもない端正な姿が素晴らしい。まもなく後期高齢者の仲間入りを控えた我が身も、この桜の如く、いつまでも元気でいたいと思う次第である。

西の方向には青空が広がってきた。

老木のわりには、花付きがよく、元気な桜である。

例年だと、満開は5日から一週間ほど早いのだが、今年は4月前半の寒の戻りのせいか、開花が遅れたため、グッド　タイミングだった。

幹の周りには、水仙やダイコンソウの花が咲き誇っている。

四方にのびのびと伸びた枝ぶりがなかなかよろしい。

水仙に覆いかぶさるように枝が伸びている

しつこく、もう一枚！

撮影ポイントを変えて北西方向を望む。画面の右下に八ヶ岳の山並みがあるのだが、ちょうどその位置に雲があり、八ヶ岳は見えない。
わに塚の桜は、桜そのものも見事なのだが、撮影ポイントとしては富士山や八ヶ岳とのコラボが一層値打ちがあるのだが、今回は画龍点睛を欠くといったところである。

樹齢300年を超す老木なのに、ボリウム感がある花付きは見事である。

アップでパチリ

わに塚の桜を近くで一時間ほど撮影を楽しんでから、駐車場に戻ってきた。隣接する武田廣神社の鳥居越しに、神社と桜を撮影。

近づいてもう一枚

この神社の創建は、日本武尊の子の武田王（タケダノオオキミ）を祀った古社云々という説明書きの看板が立っていた。平成28年に社を新築したとある。

神社の桜の下からわに塚の桜を遠望

付近をしばし散策。
バス停のそばの枝垂れ桜のピンクが美しい。田舎らしく、バスの本数は上下一日5本だけ。

バス停の近くに、散り始めている桜が数本

花の色が白、薄いピンクと濃いピンクの桜の競演。わに塚の桜には大勢の人が見に来ているが、ここにはだれも来ない。

アップで一枚。　同じ枝に色が違う花がついている

用水路の枝垂れ桜

民家の前の桜

まだ冬枯れの木の枝からわに塚の桜を遠望

散策を終えて、武田廣神社の境内に戻ってきた

わに塚の桜駐車場から車で10分もかからないところに韮崎大村記念公園がある。園内には、日帰り温泉「白山温泉」、蕎麦処「上小路」、韮崎大村美術館、蛍雪寮、創新苑といった施設がある。
大村とは、2015年にノーベル医学生理学賞を受賞した大村智博士のことであり、ノーベル賞賞金や、製薬会社とのライセンス契約料などを地元韮崎市に寄贈して設立した大村記念財団が整備・運営している公園である。
大村博士は美術にも造詣が深く、自身が収集した絵画、特に女流作家の作品が多く集められている。3年前に一度見ているので、今回はパス。
この日は、まず昼食をそば処「上小路」でいただく。

地元の野菜を使った天ぷらをのっけたぶっかけ蕎麦をオーダー
量はやや少なめだが、年寄にはちょうど良い

食後は、となりの日帰り温泉「白山温泉」へ。我が家好みのやや温めのアルカリ性ナトリウム炭酸水素塩泉である。
御年90才になる大村博士も月に一度は帰省して、この温泉に入っていくそうだ。

温泉に浸かってから、近くの庭園へ。4年前にはなかった新しい施設として、創新苑という和風庭園が作られていて、自由に散策できる。創新とは、過去から本質を理解し、未来からの視点で創造するという「復古創新」から来ている。もちろん、命名は大村博士による。

創新門と名付けられた庭園への入り口

蛍雪寮。大村博士が山梨大学卒業まで過ごした生家で、養蚕農家だった生家の養蚕設備が保存されているが、改装されてセミナーや地域の集いなどに利用できるようになっている。韮崎市の登録有形文化財に指定されている。
園内のどこにも博士の銅像は見当たらない。数々の業績で得た資金を故郷の自治体に寄付したり、自身の銅像は作らせないなど、博士の人柄が偲ばれる公園である。

次に向かったのは、北杜市の実相寺へ。途中、わに塚の桜駐車場から5分ほど走ったところにある清哲公民館の敷地にある桜がみごとだったので、立ち寄ってみた。

公民館の駐車場は、散った桜の花びらで埋め尽くされている

時折、強い風が吹き、そのたびに花吹雪が舞う

さらに10分ほど走ったところにある実相寺に到着。

前回は、拝観料は取られなかったが、今年から入山料500円を徴収されるようになった。
ここからは、背後に南アルプスの鳳凰三山が見えるロケーションなのだが、あいにくの天気でこの日は見ることが出来なかった。

境内の水仙畑とそれを取り囲むような桜が素晴らしい。

ここもすでに満開を過ぎつつあり、地面は桜の花びらで埋め尽くされている

とは言え、まだ散りはじめなので十分桜を楽しむことも撮影することもできる。

拝観料を徴収される門から寺の本堂に向かう通路上の桜

散りゆく桜の花びら

宇宙桜。
実相寺の代表的銘木、山高神代桜から地元の小学生たちが採取した種118粒が、若田光一宇宙飛行士によって、2008年に国際宇宙ステーションに持ち込まれ、8か月宇宙に滞在したあと地球の戻り、そのうち2粒が発芽した。その一つが実相寺境内に植えられ、いまでは、これだけ大きく育っている。

日蓮宗総本山身延山久遠寺の枝垂れ桜の子孫の桜。ここの実相寺は、日蓮宗なのである。

本堂と桜

別アングルで本堂と桜の枝

手水鉢に浮いた桜花

御朱印所前の通路の桜。

境内の一部には全国の桜の銘木の子孫が植えられている。写真は、福島の滝桜の子孫である。そのほか、岐阜の薄墨桜、高山の臥竜桜の子孫も花を咲かせている。

すでに葉桜になりかけている。わに塚の桜と同様、ここの桜も4月上旬の勘の戻りで開花が遅れたので、見頃の桜を鑑賞できた。

桜の枝の間から日蓮の銅像が見える

ヒヨドリが桜の花をついばんでいる

空模様は、相変わらずの曇り空。晴れていれば、桜は一層引き立つのだが・・・

鐘楼と桜

山門と桜

メインイベント、山高神代桜。樹齢2000年といわれるエドヒガンザクラである。枝を支える多くの支持棒があり、痛々しい姿ではあるが、なお、きれいな花を毎年咲かせている。言い伝えでは、ヤマトタケルノミコトのお手植えだと言われている。

神代桜を見て、駐車場に引き返す。

手前の桜の枝を前ボケにして水仙と反対側の桜並木を遠望

料金徴収の門の方向をパチリ

水仙畑と桜

ユキヤナギと桜

塀越しの桜

塀の上から境内の水仙と桜を望む。雲で見えないが、右上には南アルプスの山々があるはず

駐車場から神代桜を見納め。幹が小山のように大きい。
さすがに衰えた神代桜の樹勢を回復させたり、境内の諸施設の老朽化対策のため、今年から有料となったのであろう。

実相寺近くの畑にあるハナモモと桜と水仙

げっぷがでるほど桜を堪能した一日であった。一路、山中湖ロッジに戻る。
翌日は、終日雨が降り続け、どこにも出かけず、ロッジでのんびりした今年最初の山中湖ロッジ滞在であった。

～完～