2022年山中湖ロッジ滞在記6月編　（３）天と地の煌めき

2022/06/26 - 2022/06/28

先月に続き今年3回目の友人の山中湖ロッジ滞在。梅雨の真っ最中で天気が悪かろうと思い、キャンセルすることも考えたが、思いがけず梅雨明けの真夏のような天気になり、避暑生活を堪能することができた。
今回の旅行記は時系列ではなく、テーマ毎に3編にまとめてみた。ちょっとわかりにくい旅行記かもしれないが、本人の備忘録のつもりでまとめた旅行記なので悪しからず。

第3弾は、富士山と天の川、そしてかねてより撮影したいと考えていた姫蛍の撮影編である

エリア 富士五湖(山梨)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

6月26日
山中湖ロッジ到着の夜、さっそくかねてからの願望だったヒメボタルの撮影に出かけた。目指すは御殿場市内、箱根北麓のすそ野に位置する二岡神社の敷地内である。山中湖ロッジからは籠坂峠越えで45分ほどのところだ。
この神社、巨匠黒澤明監督の代表作「七人の侍」のロケとして使われた場所だという。神社入り口に、写真のような看板が立っている。

ゲンジボタルやヘイケボタルは夜8時ごろから光るが、ヒメボタルは10時過ぎから真夜中に活動することが多い。ここの姫様も同様だ。昼間、事前にロケハンしているので、撮影場所はおおむね把握している。そこで、おっとりとロッジを9時過ぎに出かけたところ、すでに撮影場所はホタル撮影のため、待機している人の三脚がビッシリ並んでいる。かろうじて隙間に割り込ませてもらっての撮影開始。

11時半過ぎになると、帰り始める人が増え、場所を移動できるようになったので、別の場所で、撮影継続。
姫蛍は、ゲンジボタルやヘイケボタルのように空中を飛びながら長い時間光るのではなく、ピカッ、ピカッと短時間で点滅を繰り返す。そのため、星のように点で写る。あたかも森の中に星空が出現したようで、幻想的な写真になる。

参考までに、ゲンジボタルの写真。適正露出では長時間露光になるので、蛍の光は点ではなく、飛行の軌跡が線となって写る。

零時過ぎに山中湖に戻ったところ、曇りがちだった空が晴れ上がったので、急遽、天の川撮影敢行。

今回は20mmf1.8とマニュアルフォーカスの14mmf2.8という2つの星空撮影のために手に入れたレンズ2本で撮影

縦構図でも撮影

少しづつ、天の川が富士山に近づいていく。だが、今の時期は、天の川が富士山頂上にかかるのは、夜が明けてからになってしまう。

6月の夜は短い。3時半には薄明が始まり、4時半には日の出を迎える。富士山上空に現れた吊るし雲が朝焼けでピンク色に染まった。

刻々と形は変えるが、場所は動かないのが吊るし雲の特徴。

空全体に薄雲がかかり、朝焼けで空全体がピンク色に染まる

頂上にかかった綿帽子と赤富士

沖合には白鳥が波間に戯れている。この日は風が強く、逆さ富士は見られず。

6月27位日
前夜に引き続き、二の岡神社敷地内の姫様に会いに出かける。
前夜は出遅れたので、この日は午後7時過ぎにロッジを出発、現地到着は7時半だが、驚いたことに、すでに大勢の人がホタル撮影に備えて待機中。いや～、皆さん熱心だ！

なんとか場所を確保して10時過ぎから撮影開始。なお、写真のように一度にこんなにたくさんのホタルが光るわけではないので、目では、このように見えるわけではない。比較明コンポジット合成というデジタルならではのテクニックを使った写真だ。一種の多重露光撮影のようなもの

姫蛍の撮影地は、蛍保護のためかあまりオープンにされていない。二岡神社は、ネットで公開されている数少ない撮影ポイントである。

この夜も1時過ぎになると雲が取れて、星空撮影日和になった。
昨夜とちがって、この日は風がなく、山中湖の湖面が水鏡になり、逆さ富士となった。

またまた、吊るし雲出現

同じ場所で形を変えていく吊るし雲。今回は2夜とも、タイムラプス動画が狙い。
これらの写真はすべて動画の中の一枚を抜き取ったもの。

薄明が始まり、ブルーアワーの時間帯になった。まだ、天の川は残っている。

3時間近く、水鏡が続いた。

赤富士。

2夜連続で計3時間超のHoly Grail Time Lapseを添付しておこう。なお、Holy Grail Time Lapseというのは、夜から朝、または夕方から夜のように、極端に明るさが変化する風景を、連続的に露光条件を変えて撮影された動画のことである。

https://youtu.be/Jitsqk7ArAM

6月山中湖滞在記　完

この旅行記へのコメント （2）

• 琉球熱さん 2022/07/20 18:29:17

  見事

  玄白さん、こんにちは
  
  毎度毎度、見事な作品
  楽しませてもらってます
  今回もまた力作ぞろいで、どれもこれも溜息モノです
  こんな写真や動画が撮れたら、さぞかし楽しいだろうな、、、などと
  写真のテクニックの無い私は感心よりも羨ましい
  
  それにしても、22時過ぎから始まる蛍公演に19時半に現地入りとは！
  ショウの開始までどうやってお過ごしですか？
  
  ---------琉球熱--------

  玄白さん からの返信 2022/07/20 21:54:13

  RE: 見事

  琉球熱さん、こんばんは！
  
  毎度、コメントありがとうございます。
  撮影場所は、狭くて暗く一度三脚をセットすると移動がままならないし、折り畳みの携帯椅子を持ち込むこともできず、蛍が光り始めるまで、立ったままでスマホとイヤホンで好きな音楽を聴きながら、じっと我慢です。ホタル撮影のマナーとして、虫よけグッズも使えないので（ホタルも虫なので・・・）蚊にさされるがまま、我が血を蚊どもに提供です。せめてもの蚊よけ防備で、厚手の生地の長袖、長ズボンを着こんでの撮影ですが、蛍は高温多湿のときに元気よく光るので、サウナ気分を味わいながらの待機時間です。
  でも、光り始めると、森の中が幻想的な自然のイルミネーションが繰り広げられるので、それまでの難行苦行を忘れます。
  
  玄白