2023/10/01 - 2023/10/14
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mirilinさん
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この旅行記のスケジュール
2023/10/07
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ケッテンブリュッケンガッセ駅
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旧陸軍省
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この旅行記スケジュールを元に
退職したら、貯めたANAマイルを使ってビジネスクラスでウィーンへ飛び、ウィーンとプラハのアール・ヌーボー建築を巡って歩き倒そうと楽しみにしていたのに、コロナ禍襲来で4年もお預け。
どうにか海外旅行は解禁されたものの、ANAのウィーン直行便はいまだ飛ばず、乗継便に変更してもビジネスクラスの特典航空券は全く取れず…。
でも、どんどん年は重なって行く(←老化が進む)し、マイルの有効期限も迫ってきてるし…ってことで、直行便もビジネスクラスも諦め、プレミアムエコノミーでロンドン経由で行くことにしました。
でも、いろいろ諦めはしましたが、4年ぶりの本場のアール・ヌーヴォー、美しい街並みを目の当たりにすれば、老化が進んでいることも忘れ、テンションMAXで町中を歩き倒したことは言うまでもありません。
この旅行記はその7日目、いよいよユーゲントシュティール(オーストリアのアール・ヌーヴォー)の世界を求め、地下鉄、トラムと2本の足での東奔西走の様子の【後編】です。な、なんとこの旅最高歩数、27000歩近く歩いちゃってたんです(汗)
旅行記も、前・後編に分けないと、途中で飽きちゃいますからね。
にしても、旅行アドレナリン恐るべし!
【26,819歩】
今回の旅のスケジュール
10/1(日) 羽田発 9:55 → ロンドン着 16:20
10/2(月) ロンドン発 10:10 → プラハ着 13:15
旧市街広場 ユダヤ人地区
10/3(火) AM プラハ城
PM フラチャニ地区・マラーストラナ地区
10/4(水) AM キュビズム建築 マサリク堤防、ダンシングハウス、
新市街アール・ヌーボー
PM プラハ中央駅 ミュシャ美術館 市民会館 旧市街広場
10/5(木) プラハ駅 12:45→ ウィーン中央駅 16:49
見落とし救済
10/6(金) シュテファン大寺院 ホーフブルク宮(シシイ博物館・国立図書館・アルベルティーな教会など) 建築巡り(リンク界隈)、ブルク劇場
10/7(土) AM ヴェルデベーレ宮殿
PM 建築巡り(アール・ヌーボー建築など)夜景見物
10/8 (日) フンデルト・ヴァッサー建築 美術史博物館
10/9(月)シェーンブルン宮殿 見落とし救済
10/10(火)ウィーン発 11:25 → ロンドン着 12:55
ビックベン
10/11(水)ウエストミンスター寺院 グリニッジ タワーブリッジ レドンホールマーケット ミュージカルWICKED(アポロシアター)
10/12(木)ホースガード 大英博物館 メイフェア地区
10/13(金)リージェントストリート ヴァッキンガム宮殿 セントジェームスパーク ウエストミンスター教会
ロンドン発 19:00 →
10/14(土)羽田着 14:50
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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「カールスプラッツ駅」から地下鉄U4に乗り1駅2分で、「オットー・ワーグナー」の代表作の一つ「マジョリカハウス」の最寄り駅「ケッテンブリュッケンガッセ駅」に到着です。
この駅も、「オットー・ワーグナー」の設計によるものです。
ただ、こちらは「カールス・プラッツ駅」のような優美さはありません。どちらかというと石造りのどっしりとした感じです。 -
全体的にどっしとした感じとはいえ、柱や庇などにや鉄が多用され、アール・ヌーヴォー的要素もモチロン見られます。
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個人的にはこの階段の手すりの湾曲具合が気に入りました。
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駅の向い側には、「ナッシュマルクト」の市場事務所の建物があります。
こちらの建物も可愛らしい雰囲気で気になりましたが、すぐその先にお目当ての「マジョリカハウス」が見えていたので、写真だけ撮って先を急ぎました。
後で調べたところ、1916年に「フリードリッヒ・イェッケル」が設計した建物のようです。 -
イチオシ
そしてこちら、今回のユーゲントシュティール巡りのメインと言ってもいい建物、1899年の「オットー・ワーグナー」作、「マジョリカハウス」(左)と「メダイヨン・マンション」(右)です。
「ケッテンブリュッケンガッセ駅」の目と鼻の先、駅舎を出ると左手に見えます。マジョリカハウス 現代・近代建築
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まず、左側の建物は1898年に建てられた「マジョリカハウス」。「オットー・ワーグナー」関連の図書の表紙にもされている、彼の代表作の一つです。
無機的であるはずの建物に、青空のもと、優美に咲く赤いバラの絵画的な美しさが際立って、表紙を飾るにふさわしい華麗なファサードの装飾が、華やかに街を彩っていますよね。
【Linke Wienzeile 40】 -
この建物の壁は、「Wienerberger社」のマイオリカタイル(マジョリカタイル)が使われています。花をモチーフにした色タイルがファサード全体を飾り、とても華やかです。
マイオリカタイルは、耐候性がありメンテナンスが容易で衛生的であることから、このタイルを用いることは、単なる装飾を超えて近代性の象徴的な面も備えていることとなり、近代建築への脱却を目指していた「オットー・ワーグナー」の心に響いたようです。
確かに120年以上たった今も、色褪せることなく美しさを保っているのは素晴らしいですよね。21世紀の今も美しい姿で建っているこの家を見て、ドヤ顔している「ワーグナー」の顔が目に浮かびます。←顔知らんけど。 -
イチオシ
美しい装飾は、壁だけでなく庇の裏にも施されています。
「カールスプラッツ駅」も庇部分に装飾がありましたが、金の単色だったので、色鮮やかなこちらの装飾は、一層華やかです。 -
そして忘れてならない手すりのアイアンワーク。
お花の柄の壁に合わせてか、モスグリーンの手すりで、壁面のタイルと綺麗に調和しています。
1、2階は店舗、3階から上は今も現役の集合住宅として活躍しているアパートメントなので、残念ながらよそ者は内部を見ることはできません。内部の装飾もとても見事だということなのですが、残念です。家賃はいかほどなんでしょうか?←住めないけど
バルセロナのガウディ作の「カサ・ミラ」も100年選手の現役アパートでしたが、家賃は当時のままと聞きました。
それにしても、ヨーロッパの建物は長持ちしますよね~
、 -
「マジョリカハウス」の右隣は、「メダイヨン・マンション」と呼ばれる館です。
上部に9個の黄金の「メダル」の装飾があることから、「メダイヨン・マンション」と呼ばれています。
壁面を飾る豪奢で美しい金細工は、ウィーン分離派の「コロマン・モーザー」によるものです。「オットー・ワーグナー」のお気に入りだった方です。
【Linke Wienzeile 38】メダイヨン・マンション 建造物
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イチオシ
金色のメダルには女性の顔が描かれているのですが、すべて違う表情をしています。
孔雀の羽のようでもあるこの飾り、金の首飾りのようにも見えますし、とても素敵です。 -
「メダイヨン・マンション」の手すりは2階と3階で全く違っていました。
よく見るアイアンワークとはちょっと違った感じで、比較的スッキリしたデザインです。 -
イチオシ
「メダイヨン・マンション」は角地に建っているので、そのコーナーもとても素敵なデザインになっています。
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「マジョリカハウス」の両サイド、隣の建物との間はグリーンのタイルで覆われています。近づいてみると、蓮の葉のように見えます。正面全体はバラの花ですので、ちょっとコンセプトが違っているのですが、その意図はいかに?
ま、アクセントになって、これもまた綺麗ですよね。
コンセプトが違うといえば、「メダイヨン・マンション」も建物の端の装飾は、植木鉢から金色の木が伸びています。建物正面にはあまり植物感がないのですが、その意図はいかに? -
その意図はいかにの代表格としては、「メダイヨン・マンション」の屋上で何かを叫んでいる女性の胸像ですね。「オトマー・シムコヴィッツ」作によるものです。
四隅に一人ずつ、4人がそれこそ四方に向かって叫んでいます。何を叫んでいるのかしら?
もしかして「芸術は爆発だ~」? ←この言葉知っている人も、今は少ないか。。。 -
バロック風の建物が並ぶ当時のウィーンでは、完成当時は保守的な市民からの反発が強く、このように華やかな装飾が描かれた集合住宅がほかに造られることはなかったそうです。
「ワーグナー」はこうした美しい建物を並べてシャンゼリゼ通りのような目抜き通りを作りたかったのだそうですが、その夢は叶わず、いまはこの2軒がポツリと建つだけとなってしまいましたが、21世紀の今ではそれがまた美しさを際立たせているように思えます。 -
「メダイヨン・マンション」の隣に立つ建物は、ばりばりバロック風の建物です。
これはこれで美しいですが、確かに隣のワーグナー作の2軒は趣が全く違いますね。 -
さて、「マジョリカハウス」と「メダイヨン・マンション」から「カールスプラッツ」方向に戻る形で道なりに8分程歩いて行くと、ユーゲントシュティール好きにはおなじみの建物が見えてきます。
この8分の道のりですが、有名な市場「ナッシュマルクト」が並行していますので、その中を冷やかしながら進んでいけば、あっという間です。
ま、人混みが苦手な方は素直にひたすら道を歩いて行きましょう。土曜日でしたが、市場はとにかく混んでいて、私は途中離脱しました。セセッシオン 劇場・ホール・ショー
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この「金のキャベツ」(←公的な通称です)がトレードマークの建物は、1898年に建設された「セッセシオン=ウィーン分離派館」。画家の「グスタフ・クリムト」をリーダーに1897年に旗揚げされた「ウィーン分離派」の活動拠点として、ウィーン分離派創設メンバーの一人である建築家の「ヨーゼフ・マリア・オルブリッヒ」の設計で建てられました。特徴的な金色のドームなどのデザインは、リーダー「クリムト」のスケッチに倣っているそうです。
「ヨーゼフ・マリア・オルブリッヒ」は「オットー・ワーグナー」の弟子です。
【Friedrichstraße 12】 -
特徴的な金のキャベツは、4本の小塔の間にはめ込まれている感じですが、建築史家の倉片教授によれば、「支持されているというよりも天に昇るものをつなぎ止めているよう」とのこと。確かに球体を形成している月桂樹のレリーフの隙間からは、向こうの空がのぞき、重々しさは感じられません。
この金のキャベツは、 3,000枚の月桂樹の葉と700個の実に金メッキが施されて造られているそうです。
金のキャベツの下、エントランス中央の上部の目立つ場所には、美術評論家「ルートヴィヒ・ヘヴェジィ」の言葉「Der Zeit ihre Kunst. Der Kunst ihre Freiheit(時代には芸術を、芸術には自由を)」が掲げられています。これは建築上の主張が反映された、重要な政治的メッセージとなっているそうです。 -
エントランス回りの装飾も見どころ満載です。
金が使われた装飾は、「カールスプラッツ駅」や「メダイヨン・マンション」にもみられるユーゲントシュティールではおなじみに装飾方法と思いますが、「金」には聖なる色彩というイメージがあるからだろうといわれています。分離派のリーダー「クリムト」の絵画にも共通しますよね。
エントランス周りを取り囲む黄金の木の装飾は、「ヘルメスの樹」というそうで、「オルブリッヒ」の十八番の装飾だそうです。
中央の3人のメデューサの顔とヘルメスの樹をエントランスに置くことで、ここの神聖さを強調しているとのこと。
建築年が書かれた文字も、アール・ヌーヴォー調です。 -
アール・ヌーヴォーでよくみられるモチーフとしてはフクロウがありますが、ここでも側面に賢者の象徴として3羽のフクロウのレリーフがありました。
このレリーフは「コロマン・モーザー」がデザインしたものだそうです。白いフクロウの肩口から緑の月桂樹が伸びているデザインは洒落ていますよね。 -
建物側面にも漆喰装飾でヘルメスの樹が描かれていました。真っ白な壁に緑の縁取りが、とても清廉な雰囲気を出しています。
入口正面のユニークな鉢植えも、ヘルメスの樹の象徴なのでしょうか?
その鉢を亀さんが支えているの、見えますか?東洋では亀は神聖な生き物として信じられてきた動物ですが、それと関係しているのでしょうか?まさか中国の伝説上の「贔屓」(重いものを支えるのが得意な亀に似た龍の子供)ではないと思うのですが…。 -
「セセッシオン」を過ぎると、道と並行してあった「ナッシュマルクト」も終わり、「カールスプラッツ」に到着です。地下鉄一駅分を建物を見ながら歩いて戻った形です。
この写真は、「ナッシュマルクト」の「カールスプラッツ」側の入口。お昼をここで食べてもいいかなと思っていたのですが、あまりの混雑で止めました。ナッシュマルクト 市場
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結局、お昼を食べたのは、「カールスプラッツ」を越えたところにあった「カフェ・ムゼウム」。交差点のところから赤い庇が目立っていたので、入ったカフェなのですが、帰国後そこが「アドルフ・ロース」の最初に手掛けた建物であったことを知りました。縁があったのか、なかったのか…。「アドルフ・ロース」設計だけあって、外観・内装共に特段装飾もなくシンプルだったので料理の写真しかありません(笑)
サーモンのオープンサンド、チーズのオープンサンド、ビール(0.5l)、レモンスカッシュで39.4ユーロ、チップを10%つけて43.3ユーロ(≒5629円)でした。
ま、二人でこの値段、場所も場所ですし、有名カフェだったみたいだし、適正価格とします。(この頃には、円安、ヨーロッパの物価高にマヒしてきています)
味は普通でしたが、昨日のカフェ「burg.ring1」の方が美味しかったかも。カフェ ムゼウム カフェ
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腹ごしらえを終え、次なる目的地「オットー・ワーグナー」の代表作の一つ「郵便貯金局」に行くため、トラムの停留所「Oper, Karlsplatz U」へ向かいます。
と、とても立派な建物がありました。ユーゲントシュティールではありませんが、威厳ある建物です。
それもそのはず、「ウィーン美術アカデミー」の建物でした。1877年に完成したルネッサンス様式の建物です。
【Schillerplatz 3】造形美術アカデミー絵画館 博物館・美術館・ギャラリー
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オペラ座前のトラム停留所「Oper, Karlsplatz U」からトラム「2」(Friedrich-Engels-Platz行き)に乗って4駅6分で「郵便貯金局」最寄りの「Julius Raab Platz」停留所に到着です。
リンクを先日と逆回りで進んだ感じで、途中、市立公園の「ヨハン・シュトラウス」の金の銅像や、1871年に「ハインリヒ・フォン・フェルステル」が建てた「オーストリア応用美術館」を車窓から見ることもできました。
そして、到着した停留所の前には、バロック様式の重厚な建物がありました。
これは「旧陸軍省」の建物で、今は「連邦政府庁舎」です。
ファサード中央上部にある大きな鷲が、強さを象徴し威圧してきます。そして建物の前にはラ「ラデッキー行進曲」で有名な、オーストリアの名将「ラデッキー将軍」の騎馬像があります。
【Stubenring 1】 -
そして、「旧陸軍省」のところで回れ右をすると、お目当ての「郵便貯金局」があります。1904年から1912年に8年かけて完成した「オットー・ワーグナー」の代表作です。
先ほど見てきた「マジョリカハウス」の色鮮やかで華やかな建物と同じ人の作品とは思えませんが、6年の時を経て、機能性と美しさを兼ね備えた建物を目指していた「ワーグナー」が辿り着いた、最高傑作と言えます。
機能主義的な建築は斬新で、大きく注目されたそうです。
1、2階部分は花崗岩、3階から上は大理石でできており、正面の装飾には当時の最先端の素材アルミニウムが使用されています。また、建築後期に造られた後ろ側は、これまた当時の最先端の素材であるコンクリートで造られているそうです。
壁をよく見ると、ボツボツと点状の装飾がありますが、これは無数のアルミニウム製のリベットが装飾として埋め込まれているのです。郵便貯金局 現代・近代建築
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建物の屋上には2体の大きな天使が立っています。屋上に彫像があるのは、昔からの手法ですが、この天使はアルミニウムでできています。当時の最先端の素材であり、さびない機能的な素材です。
手に持つ輪っかは、何を意味しているのでしょうかね。 -
斬新と言えば、この入口庇を支えるような柱。ネジの形をしてますよね。
あんなに可愛らしい花柄の家や駅舎を作った人とは思えない、思考の方向転換です。 -
内部に入ると、さらに無機質な空間が広がっていて、もはやアール・ヌーヴォーというより、アール・デコ…それを通り越して、現代でも「近未来的」と言われるような感じになっていました。
柱ごとにに建っている細長いアルミニウムの筒は通風孔で、現在でも活用されているというから驚きです。 -
天井は2重ガラス構造になっていて、天から自然の光が注ぎ込む感じです。
そして、この写真では見ずらいですが、床もガラスタイルになっているそうです。
鉄とガラス、更にアルミ、近代のマテリアルを最大限に活かした研ぎ澄まされた空間が広がっていました。
。 -
建物内部の壁にもリベットが打ち込まれていました。
階段の手すりも、これまで見てきたアール・ヌーヴォーの装飾とは異なり、直線的なデザインになっています。 -
入口階段の壁には時の皇帝「フランツ・ヨーゼフ1世」の胸像が飾られていました。
そして背後には、この建物で唯一の色タイルがありました。皇帝の背景だけは華やかにしようとしたのでしょうか?
近未来的建物ではありますが、皇帝には敬意を表していたんですね。 -
「郵便貯金会館」から宿までは、歩いて10分ちょっとなので、フラフラと散歩しながら帰ることにしました。宿の前の道「ローテントゥルム通り」にも、美しい建物がたくさんあります。その中で、私が気に入っていたのがこの館。色もデザインも好みでした。
入口に顔入りのプレートが付いていたのですが、どなたか有名な方が住んでいたのでしょうか?
【Rotenturmstraße 21】 -
宿の近くに有名なアール・ヌーヴォーの時計「アンカー社のからくり時計」があることを思い出し、寄って行くことにしました。
「アンカー社のからくり時計」は、アンカー保険会社の二つの建物を結ぶ空中回廊に設置されている幅10m、高さ7.5m、時計自体の直径4mの仕掛け時計で、ユーゲントシュティールの画家、「フランツ・マッチュ」が設計し1914年に完成したものです。
これは裏側です。「ローテントゥルム通り」を一本早く曲がってしまい、裏からのアクセスになりました。
でも、裏も綺麗です。
【Hoher Markt 10-11】アンカー時計 建造物
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時計が時報を告げるごとにウィーンと関係の深い歴史的人物を模した人形が現れ、人形たちは12時間で一周し、正午には全ての人形たちが音楽の伴奏とともに時計の文字盤をパレードするそうです。
時計に着いたのは14:30で、人形が動くまでは時間があったので、時計だけ拝見して帰りました。
宿からは歩いて3分ほどでしたが、ヨーロッパのからくり時計は、「え?」っていうものしかお会いしたことないので、その後もわざわざ見に行くことはしませんでした。でも、ちょっと今は後悔してます。。。 -
時計の下にも美しいレリーフが彫られています。
真ん中は黄道十二宮のレリーフで、たくさんの星が散らばる円の真ん中の道(黄道?)に星座が並んでいてとても素敵です。 -
そして時計の下両サイドの家の壁にある顔は、何を意味しているのでしょうか。
頭の上で金の十字架が輝くお祈りする美しい女性と、何かを考えている男性、そしてその向かいには、リンゴを食べる女性と怪物の顔。
はじめはアダムとイヴかなと思ったのですが、何で怪物がいるのか??? -
「アンカー時計」は、ウィーン最古の広場「ホーアーマルクト広場」にあります。
この広場は、今のウィーンの原型である古代ローマ帝国の時代に置かれた都市「ウィンドボナ」の中心地だったところで、古代はドナウ川がすぐそばを流れていて、そのドナウ川が帝国の境界線だったそうです。その後、13~14世紀は交易の中心地になり、処刑場やさらし場としても19世紀まで使われていた場所です。
そんな由緒ある広場の中心に、とても立派な噴水があります。バロック様式の美しい噴水で、「結婚式の噴水」と呼ばれています。が、なんと絞首台跡に建てられているそうです。
そもそもは、レオポルド1世が、戦地に赴いていた長男のヨーゼフ 1 世の必勝祈願で、生還したら聖ヨセフの記念碑を建てると誓っていたことから造られたもので、当の本人が建設よりも前に亡くなってしまったので、生還したヨーゼフ自身がバロック建築の巨匠「フィッシャー・フォン・エルラッハ」と共同で設計、建築した木製の記念碑が1707年に建てられたそうです。
この記念碑を立てるために絞首台を撤去したので、それ以降ここで処刑は行われなくなったそうです。
【Hoher Markt】ホーアーマルクト 広場・公園
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現在の記念碑は、風雨にさらされていた木造の奉納碑を、カール6世が1725年に撤去させ、「ヨハン・フィッシャー・フォン・エルラッハ」の息子「ヨーゼフ・エマニュエル」の設計図に基づいて、宮廷石工「エリアス・ヘーグル」が白大理石と青銅でできたコリント式円柱のある神殿に作り替えたものです。神殿中央には、聖ヨセフとマリアの結婚式の様子の彫像があり、神殿の両横に小さな噴水がついているので、「結婚式の噴水」なんですね。
神殿に立っている聖ヨセフとマリア、大司教は「アントニオ・コッラディーニ」による彫刻です。 -
計らずも由緒ある記念碑なども見学し、宿に戻ると、例の通り相方は休憩、私は近所のお散歩と夕方まで自由に過ごし、これまた例の通りスーパーに買い出しに出かけて本日の夕食です。
毎日スーパーの食事で呆れてます?
でも、レンチンで食べるこのパスタ、なかなかおいしいんですよ。元々グルメではないんで、私たち。
部屋でのんびりと、「シュテファン大聖堂」の夜景見ながら食べるのもおつなもんです。Pension Sacher - Apartments am Stephansplatz ホテル
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イチオシ
さて、明日からは雨予報なので、夜景を見るなら今夜がラストチャンスということで、夕食後、リンク周辺の建物のライトアップを見に行くことにしました。
昔来た時に見た市庁舎のライトアップが取っても綺麗だったので、是非もう一度見たかったんです。
いつも相方は夜は出歩かないのですが、今回は夕方しっかり休憩できたからか、珍しく見に行くというので、二人で出かけました。
まずは、「シュテファン大聖堂」。毎晩見ていましたが、こちら側からは見てなかったので(笑)
たくさんの人が見学に来ていますね~。シュテファン大聖堂 寺院・教会
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そして、「国立歌劇場=オペラ座」です。
昼間見るオペラ座よりもきれいな気がします。
オペラ座前からトラムに乗って、市庁舎に向かいます。ウィーン国立歌劇場 劇場・ホール・ショー
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「市庁舎」に行く前に、一駅前で降りて、昼間見に行けなかった「国会議事堂」にも行ってみました。
新古典主義様式の威風堂々とした佇まいは、ライトアップされるとさらに神々しさが増すような気がします。
民主主義発祥の地アテネに因み、8本の大列柱が並ぶ古代ギリシャの神殿様式のような造りはアテネ育ちの建築家「テオフィル・フォン・ハンセン」が設計したものだそうです。ペディメントにはギリシャ・ローマの学者と政治家たちの像が並び、屋根にはギリシャの戦車が飾られています。国会議事堂 現代・近代建築
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正面エントランス前には、高さ5.5mの知恵の女神パラス・アテナが、右手に勝利の女神ニケを持って立っている噴水があります。
とても綺麗な建物で、昼間にも来ればよかったと思いました。 -
そして、こちらはブルク劇場。こちらは昼間にゆっくり見学済みです。
でも、ライトアップされると、また違った美しさです。ブルク劇場 劇場・ホール・ショー
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そしてラストはお目当ての「市庁舎」…
ガーン! ( *_* )
ライトアップしていないじゃないですか!なんで?なんで?
昔は光り輝いていたのに…他の建物はライトアップしてるのに…
相方に輝く市庁舎を見せたかったのに…
すっかり意気消沈して、帰路についた私です。
明日は午後から雨予定なので、午前中に建物見に行って、午後は美術史博物館をゆっくり見る予定です。室内なら雨でも大丈夫ですもんね。
気分を切り替え、明日に備えてお休みなさ~い。ウィーン市庁舎 現代・近代建築
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