2023/10/01 - 2023/10/14
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mirilinさん
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退職したら、貯めたANAマイルを使ってビジネスクラスでウィーンへ飛び、ウィーンとプラハのアール・ヌーボー建築を巡って歩き倒そうと楽しみにしていたのに、コロナ禍襲来で4年もお預け。
どうにか海外旅行は解禁されたものの、ANAのウィーン直行便はいまだ飛ばず、乗継便に変更してもビジネスクラスの特典航空券は全く取れず…。
でも、どんどん年は重なって行く(←老化が進む)し、マイルの有効期限も迫ってきてるし…ってことで、直行便もビジネスクラスも諦め、プレミアムエコノミーでロンドン経由で行くことにしました。
でも、いろいろ諦めはしましたが、4年ぶりの本場のアール・ヌーヴォー、美しい街並みを目の当たりにすれば、老化が進んでいることも忘れ、テンションMAXで町中を歩き倒したことは言うまでもありません。
この旅行記はその4日目、今回のプラハ訪問の本丸、建築巡りの歩き倒しの様子【後編】です。元々アール・ヌーヴォー建築が大好きな私の旅ですが、野外建築博物館と言われるここプラハには、アール・ヌーヴォー建築のみならず、ゴシック、ロマネスクはもちろんのこと、プラハでしか見ることのできないキュビズム建築や斬新な現代建築まで、いたるところに散りばめられていて、歩数も写真数もが嵩んでしまったのは必定。見どころ満載なのでなんと前・中・後編に分けることとあいなりました。
【21,462歩】
今回の旅のスケジュール
10/1(日) 羽田発 9:55 → ロンドン着 16:20
10/2(月) ロンドン発 10:10 → プラハ着 13:15
旧市街広場 ユダヤ人地区
10/3(火) AM プラハ城
PM フラチャニ地区・マラーストラナ地区
10/4(水) AM キュビズム建築 マサリク堤防、ダンシングハウス、
新市街アール・ヌーボー
PM プラハ中央駅 ミュシャ美術館 市民会館 旧市街広場
10/5(木) プラハ駅 12:45→ ウィーン中央駅 16:49
見落とし救済
10/6(金) シュテファン大寺院 ホーフブルク宮(シシイ博物館・国立図書館・アルベルティーな教会など) 建築巡り(リンク界隈)、ブルク劇場
10/7(土) AM ベルヴェデーレ宮殿
PM 建築巡り(アール・ヌーボー建築など)夜景見物
10/8 (日) フンデルト・ヴァッサー建築 美術史博物館
10/9(月)シェーンブルン宮殿 見落とし救済
10/10(火)ウィーン発 11:25 → ロンドン着 12:55
ビックベン
10/11(水)ウエストミンスター寺院 グリニッジ タワーブリッジ レドンホールマーケット ミュージカルWICKED(アポロシアター)
10/12(木)ホースガード 大英博物館 メイフェア地区
10/13(金)リージェントストリート ヴァッキンガム宮殿 セントジェームスパーク ウエストミンスター教会
ロンドン発 19:00 →
10/14(土)羽田着 14:50
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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「市民会館」堪能後は、旧市街広場方向へと戻りながら、建物見ていきます。
アール・ヌーヴォー建築の粋を集めた華麗な「市民会館」の隣には、長い年月を経て黒ずんでいるゴシック様式の「火薬庫塔」が建っています。このアンバランスな感じが、かつて「市民会館」建設時に物議をかもした要因のようです。
歴史ある「火薬庫塔」が霞んでしまう…というか、単に汚れた建物に見えちゃうじゃないか!ってわけです。市民会館 建造物
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1475年に造られた高さ65mの「火薬庫塔」は、後期ゴシック様式の最も注目すべき建物の一つで、17世紀には銃の火薬庫として使われていたそうです。
チェコの王様の戴冠式の行列が街に入る際に通った、旧市街への入り口だそうですので、私も王様気分でここを通って旧市街へ入って行きます。火薬塔 (火薬門) 建造物
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「火薬庫塔」から王の道を2分も歩くと、キュビズム建築の「黒い聖母の家」が現れます。王様気分は2分で終了。単なる建築オタクに戻ります。
「黒い聖母の家」は、キュビズム様式の初めての建物として「ヨゼフ・ゴチャール」によって、1911年から1912年にかけてデパートとして建築されました。歴史的な地区に建てられたため、景観を壊さないようにという要望のもと建てられたものだそうです。そのせいか、午前中に見てきたキュビズム建築たちと比較すると、プラハらしい赤レンガ色の屋根に同色系の壁で、完全に風景に溶け込むおとなしめのデザインでした。黒い聖母の家 建造物
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建物の名前の由来となった黒い聖母が2階の角に飾られています。
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この螺旋階段も有名です。
手すりの装飾も、階段自体のフォルムも一筋縄ではありませんね。 -
螺旋階段を上がり2階には、昔のカフェを再現している「グランド・カフェ・オリエント」があります。
休憩もかねて入ってみたのですが、なかなか注文を取りに来てくれなかったので、写真だけ撮って失礼しました。
かつてのカフェを再現しているそうですが、一番印象的だったのは、この照明器具。キュビズムの照明は、加工しやすいセラミックと金属、また破損しにくいガラスによる構成で発展してきたそうです。
この照明器具の釣下げ部分もキュビズムデザインの金属製で、とても目を引きました。カクカクした下にお花のようなふんわりとした傘がついている感じがいいですよね。グランド カフェ オリエント カフェ
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「黒い聖母の家」から王の道をさらに4分ほど行くと、「旧市街広場」に到着します。
「旧市街広場」の入り口には、美しい壁画が目を引く「 シュトルヒの家 」があります。「石の聖母の家」とも呼ばれる「シュトルヒの家 (Štorchův dům) 」は、15 世紀に建てられ、その後 1896 年から 1897 年にかけて書店兼出版社の「アレクサンダー・シュトルヒ」によってネオ・ルネッサンス様式とネオ・ゴシック様式で修復されたそうです。
ファサードのフレスコ画は、下部には科学と天文学の研究が描かれ、中央部には4つの窓に囲まれたプラハ市の紋章と馬に乗った「聖ヴァーツラフ」が描かれ、上部には三人の王が描かれています。シュトルフの家 建造物
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「旧市街広場」はプラハ初日にもちょこっと見学しましたが、いつも多くの観光客で溢れています。
この広場は、さまざまな建築様式の歴史的な建造物が建ち並んでいて、どこから見たらいいのやら…
中央に建つ「聖母マリアの柱像」の左側に見えているのは、プラハ初日に見学した「聖ミクラーシュ教会」ですね。旧市街広場 広場・公園
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観光客はいっぱいいますが、広場がとても広いので、ごみごみした感じはしませんでした。
「聖母マリアの柱像」の右側に見える2つの塔は「ティーンの前の聖母教会」です。一番目立つこの教会のある、広場の東側から見ていきたいと思います。 -
「ティーンの前の聖母教会」の前には「旧市街広場」に面して2つの建物が建っています。これらは共に教会とは別の建物で、向かって左側が「ティーン学校」、右側がかつて「一角獣の家」と呼ばれた建物です。
なんと、教会の入口はこの左側の建物を通り抜け細い通路をまっすぐ進んだところにあります。
存在感のある高さ80m程の幅が異なる2つの鐘楼は、向かって右側のわずかに太い塔が「アダム」、左側のわずかに細い塔が「イヴ」と呼ばれているそうです。
絢爛豪華な教会内部はバロック様式の装飾で飾られているそうで、見どころもいっぱいあるそうなのですが、疲れがピークに達していたこともあり、入り口前まで行きましたが、中には入りませんでした。ちょっと残念。ティーン教会 寺院・教会
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「ティーンの前の聖母教会」の隣、少し奥まったところにひっそりと建っているのが、「石の鐘の家」です。建物右角に石の鐘がありますね。
「石の鐘の家」は、13世紀に皇族、特にカール4世の母親である「エリシュカ・プシェミスロヴナ」のために建てられたと言われ、後のボヘミア王でプラハを大きく発展させた「カール4世」はこの家で誕生したと伝えられています。
その後、何度も改修され一時バロック様式にもなったそうですが、今の建物は1980年にゴシック建築に改修されたもので、プラハ市営のギャラリーとして利用されています。石の鐘の家 建造物
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「石の鐘の家」の隣は、「ゴルツ・キンスキー宮殿」です。
「ゴルツ・キンスキー宮殿」は、もともとは別の3つの建物でしたが、1508年に当時の所有者であった政治家「アルブレヒト・フォン・コロヴラート」によって1つの建物に統合され、1560年には別のオーナーによってルネサンス様式の建物として拡張工事が行われました。そして1755年から1765年にかけて、「ゴルツ伯爵」によって現在の建物の外観に改装され、1768年に「ゴルツ伯爵」が亡くなると、オーストリア生まれの資産家「フランツ・ウルリヒ・キンスキー」がこの建物の所有者となりました。
現在の建物名は、「ゴルツ」と「キンスキー」2人の所有者の名前に由来して命名されたものです。
ロココ調のスタッコ細工で飾られた窓やペディメントをはじめ、屋上にそびえる彫像など、旧市街広場に立つ建物の中で、一番華やかな建物です。ゴルツ キンスキー宮殿 城・宮殿
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こちらは広場北側に並ぶ美しい建物、ネオ・バロック様式とルネサンス様式の「旧プラハ市保険会社」(現在は地域開発省 )です。
もともと建っていた3棟のバロック様式の建物を壊した跡地に、「オズワルド・ポリーフカ」によって1899年から1901年にかけて建設された建物です。
建物の左側(幅の狭いピンクの部分)は、バロック時代の家屋「U zlaté hvězdy(黄金の星にて)」のレプリカだそうです。
右側のクリーム色の建物に飾られている豪華なファサードの彫刻は、「ラディスラフ・シャロウン」、「F.ウルバン」、「F.プロチャーシュカ」、「B.シュニルチ」が参加し、装飾は「F. クラウマン」が担当したそうです。 -
最上部のペディメントのモザイクは、モザイクの巨匠「ルイージ・ソレルティ」が制作したものだそうです。
中央最上部左側は、ホースを掲げ女性を抱えた消防士、右側は大きな声で叫ぶ人(警告する人)の彫刻です。市の保険会社らしい彫刻ですね。 -
「旧市街広場」の中心近くには、宗教改革者「ヤン・フス」のとても大きな銅像があります。
「ヤン・フス」はカトリック教会の堕落を批判し、カトリックを破門された後も積極的に説教活動を続け、法王から思想や説教活動を絶つ事を要求されても、この要求を拒否したため、1415年に火あぶりの刑に処せられました。これが後に「フス戦争(1419年~36年)」と呼ばれるカトリックとフス派の戦いに発展していくわけです。
この「ヤン・フス像」は、彼の500周忌にあたる1915年に、チェコの彫刻家「ラディスラフ・シャロウン」によって制作されました。彫像の制作に掛かる費用は市民の寄付金によって賄われたとのことで、彼がいかにプラハ市民の誇りなのかが伺われます。宗教はお葬式の時だけな私には、宗教戦争が理解できませんが…。ヤン フス像 モニュメント・記念碑
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旧市街には、可愛い看板があちこちにあります。
これは、チェコスイーツの代表格「トゥルデルニーク」を売るお店の看板です。
全体的なデザインがとても気に入りました。 -
そして、マラーストラナ地区でもたくさん見かけた、かつての番地表示の代わりのプレートも、旧市街ではたくさん見かけました。
面白いもの、きれいなもの、不思議なものといっぱいあって、写真撮りすぎちゃいました。 -
このトラさんのプレート、凄い筋肉質なトラさんで、強そうですよね~
今はホテルですが、昔は何をしていた家なんでしょうね?
さて、歩き倒した建物巡りは、これにて終了です。
時刻は17:00前ですが、さすがに旅行アドレナリンも切れてきて、もうヘトヘト、フラフラ、ボロボロです。
が、プラハ最後の夜なので、ホテルに帰って休憩したら食事に出かけますよ! -
というわけで、ホテルで1時間ほど休憩して、プラハ最後の晩餐に出かけました。
今夜は相方も一緒です。コズロフナ アポロポス 地元の料理
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昨日行ったビアレストラン「Kozlovna Apropos」が安くて、近くて、美味しかったので、2連チャンで行くことにしました。
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お店の外には、写真入りのメニューが出ていますので、検討してから入ることもできます。
が、人気店なので、迷っているうちに満席になる可能性大です。 -
お店では、店名でもある山羊さんが出迎えてくれます。
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天井を見上げると、なんと、シャンデリアがビアグラスでできているではないですか。面白いですね~
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昨夜は1階のテーブルでしたが、今日は1階はすでに満員で、地下にあるテーブルに案内されました。
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地下にはビールの樽がありました。さすが醸造所直営店ですね。
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メニューは英語もあるので安心です。
ま、英語でもよくわからないんですがね(笑) -
昨日は不調法の私一人だったので、ビールは頼めませんでしたが、今夜は相方がチェコビールの人気銘柄「KOZEL」をオーダー。
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そしてこれ。食べたかったんですよ~。豚の膝周りの肉のローストです。
ブスッとナイフが突き刺さって出てきたのにはびっくりでしたが、お肉は柔らかく、味もあっさりしていて、とてもおいしかったです。お薦めです!とても量が多いので、二人以上でシェアは必須です。
おっと、相方のビールジョッキが早くもからですね(笑) -
付け合わせにサラダとマッシュポテトを注文したのですが、これまたとってもBIGサイズでした。美味しかったですけどね。
相方はKOZELの黒ビールを追加注文。有名ですもんね。
これらのビールたち、お料理と、私も挑戦した一番小さいサイズのビールで781CZK(≒5076円)でした。満腹満腹! -
昼間たくさん歩いて疲れ果てているはずなのに、美味しい食事を食べすぎちゃったので、腹ごなしを兼ねて夜景見物に向かいました。
ビアレストラン「Kozlovna Apropos」から5分も歩けばカレル橋の旧市街側橋塔です。
19:00過ぎだったと思いますが、夜景見物の人でとても賑わっていました。旧市街橋塔 建造物
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カレル橋から見たプラハ城の夜景です。
言葉はいりませんね。
o(*^▽^*)o~♪
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いや~美しいです。美し過ぎです。
プラハ最後の夜を飾るにふさわしい絶景です。
今まで、色々な国で夜景を見てきましたが、このプラハ城とその光で輝くモルダウ川の眺めは、絶対5本の指・・いや3本の指に入る眺めだと思います。
この景色は、さらに南に4~5分ほど進んだあたりから見ることができます。 -
モルダウの岸辺から見るプラハ城の夜景に感激して帰ってきたら、旧市街広場もめちゃめちゃ美しいではないですか。
再び旅行アドレナリンが出てきたので、ちょいと寄って行くことにしました。旧市街広場 広場・公園
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旧市庁舎の塔も、昼間とはまた違う美しさでした。
プラハ旧市庁舎の塔 建造物
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「聖ミクラーシュ教会」も昼間とは違う美しさを感じます。
神様が宿っている感じというか…。 -
闇に白く浮かぶ「ティーンの前の聖母教会」は、さらに厳かな雰囲気になりますね。オレンジ色に染まる家並みとのコントラストが素敵です。
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時刻は19:30。まだ宵の口ではありますが、明日はプラハを発つので、ホテルに帰って荷造りです。
美しい旧市街広場に後ろ髪をひかれながら、ホテルへの帰路につきました。3分ですけど…。
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