【役に立たない】ウズベキスタン09（サマルカンド②）

2023/09/16 - 2023/09/16

帰国の日を指折り数える情けない状態に心が病み散らかす日々。
そんな私をときどき掬い上げてくれたのは、人々とのふれ合いでした。
この先おそらく二度と人生が交わることのないであろう人々との奇跡の瞬間。

孤独癖の強いはずの私は、その一瞬一瞬にどれだけ救われたことでしょう。


【旅程】
□9/03　ビビリたおして前乗り　　　　　　　　セントレア泊
□9/04　仁川経由でタシュケントへ　　　　　　タシュケント泊
□9/05　タシュケント観光　　　　　　　　　　タシュケント泊
□9/06　タシュケント→ヒヴァ　　　　　　　　夜行列車
□9/07　ヒヴァ観光　　　　　　　　　　　　　ヒヴァ泊
□9/08　ヒヴァ観光（おそらくコロナ感染）　　ヒヴァ泊
□9/09　ヒヴァ観光（悪寒・発熱）　　　　　　ヒヴァ泊
□9/10　→ブハラ（食欲異変・死にかけ）　　　ブハラ泊
□9/11　ブハラ観光（食欲死亡）　　　　　　　ブハラ泊
□9/12　ブハラ観光　　　　　　　　　　　　　ブハラ泊
□9/13　ブハラ観光（味覚嗅覚死亡）　　　　　ブハラ泊
□9/14　ブハラ→サマルカンド（記憶喪失）　　サマルカンド泊
□9/15　サマルカンド観光（気力死亡）　　　　サマルカンド泊
■9/16　サマルカンド観光（やさぐれ始める）　サマルカンド泊
□9/17　サマルカンド観光（目眩までですか）　サマルカンド泊
□9/18　サマルカンド観光（やさぐれ続ける）　サマルカンド泊
□9/19　サマルカンド観光（やさぐれ続ける）　サマルカンド泊
□9/20　サマルカンド観光（やさぐれ続ける）　サマルカンド泊
□9/21　サマルカンド観光（匂いが!?）　　　　サマルカンド泊
□9/22　→タシュケント（気の所為だった）　　タシュケント泊
□9/23　タシュケント→仁川　　　　　　　　　機内泊
□9/24　仁川でトランジット地獄　　　　　　　空港の椅子泊
□9/25　帰国（力尽きる）

【レート】
1USD=148円=12000UZS

エリア サマルカンド(ウズベキスタン)

昨夜は謎の吐き気に悩まされ、更なる気落ちの朝。
やっぱり肉はまだ早かったか…

朝食。
カーシャはほとんど食べられず、宿の奥さんに謝られて恐縮します。
なぜか単純な甘みだけは感じられるので、メロンがとてもありがたい。
ブドウやスモモは渋みが異様に強調されてちょっとつらい。

残念ながらサマルカンドはあまり性に合わないようなので「ペンジケント」へ行くことを決意（結局行かないんですが）。当初の予定通り「タシュケントは最終日に1泊」と決め、新市街にあるカッサまで鉄道の切符を買いに行きます。「すまふぉ」とやらを持ってないので、紙のチケットが必要なのです。

窓口は空いていて、メモを見せて難なく購入できました。
アフラシャブ号や寝台以外なら直前でも空席があるようで、いざとなったら変更も出来そうです。

進行方向むきの席が良くて「ものすごいアホみたいな図」を描いてみましたが、ちゃんと通じて草

なにせ暇なので『MAKON MALL』まで足を伸ばしてみました。
旧ソ連っぽいモザイク壁が見られます。

轢き殺されそうな道路は、闇両替の男性が介助して渡らせてくれました。
基本、ウズベキスタンの人々はとても優しい。

ツム百貨店 (サマルカンド) 百貨店・デパート

4階フードコート。昼時ということもあって賑わっています。
トルコ料理店でデザートを注文しようとするも、ほぼ全滅で草。
どうりでそこだけ閑古鳥です。店員さんから1ミリのヤル気も感じられません。

仕方ないので、行列のお店でラグマン（小）を注文します。
19000ｽﾑ。

しかし、困ったのがこの「ラグマン」です。
なにせ食べたことがないので、味を想像することができません。
苦手なパクチーは余裕でクリアですが、「なんだか塩辛い」ということ以外まったくわかりません。
脳が混乱を起こし、苦痛過ぎて完食できず。

今写真を見ても、味を脳裏に全く蘇らせることができない不思議な理不尽さ。
いったいどんな味がしたのだろう…

制服姿の美少女から相席を求められました。
ばばぁで良かった。おっさんだとこうはいきません。
BTSファンだという彼女が韓国料理店から運んできたのがコレ。

…韓国料理…ではないように思いますね。

彼女から「一緒に食べよう！」とめっちゃ勧められますが、そんなワケにも…なにせコロってますし…
断り続けましたが熱意に負け、一切れいただきました。
イスラム圏に於いて「食べ物をめっちゃ勧められて断れない」というのはあるあるですね。
この美少女が睡眠薬強盗だったらなかなかオモロいのですが。

ワサビと紅生姜に全く手を付けない彼女に食べてみるよう強要してみたところ、「ぼぇー」ってなってました。ごめんごめん。

別れを惜しんでくれた彼女とお別れし、新市街を散策します。
楽しい時間をありがとう！

ちなみに『MAKON MALL』のトイレは無料でした。

普通に道路を歩けばいいのに、アホが公園に突入します。
ワンチャン、緑に癒やされ尚且つショートカット…

私にそんな奇跡は起きませんからご心配なく。

セントラル パーク 広場・公園

めっちゃかわいいジューススタンド。
中身が「強面のおっちゃん」というところも抜かりありません。

さて、もはや恒例ですが、ここから鬼のように迷い散らかします。
（マジでもうええっちゅうねん）

アルメニア教会を目指しているはずが、どうしても公園から出られません。たぶん一生出られません。死んでも出られません。

ここでまた暇そうな若者（失礼すぎる）に泣きつき、案内していただきました。
イスラム圏の若者の多くは「瀕死のばばあ」を見殺しにはできないことを知っています。ふふふ。

なぜか最後に立ち寄る予定だったロシア正教教会『Church Of St. Alexius Metropolitan』に到着しました。

良いです良いです！やっと魔界から脱出できました！
ご親切に心より感謝です！

それにしても…毎回毎回本気で絶望するほど迷うのはなんでやねん。
地図が難解すぎるのか、オツムが残念すぎるのか。

それでも。方位磁石と紙の地図で乗り切る自分が好き。
（ゆうとりますけども）

美しいイコンが並ぶ祭壇。
そして、この人口密度の低さ！

次は『Roman Catholic Parish of St. John the Baptist』へ。

すぐ近くにあるので、1つ目の教会にたどり着けたらこっちのもんです。
（ハッタリ）

こちらもレンガ造りの美しい教会です。
扉に鍵はかかっておらず、中に入ることもできました。

迷い散らかしてヨレヨレになった脚を休めさせていただきました。

キリスト像

次は『Armenian Apostolic Church』へ。

直線で辿り着けるはずが、実は「ちょっとだけ迷う」という快挙です。
我ながらこれはもはや「特技」と呼んでいいのかもしれません。

こぢんまりしたかわいい教会。
ここも中に入れていただけ、しばし休息（しすぎ）

最後に立ち寄るはずだった教会が最初になり、無駄に往復しましたが、3つの教会を巡ることができました。
これもひとえに親切な人々のおかげです。

並木道を抜けて『アミール ティムール廟』へ。

尋常ならざる数の観光客で賑わっていたので素通りします。
自分も観光客のくせに何言ってんだか。

しかし素通りします。

アミール ティムール (グリ アミール)廟 城・宮殿

その裏にある『アクサライ廟』

敷地内にこっそり侵入して外観の写真を撮っていると、中から管理人さんが出てきてバレました。
おそらく暇だったのでしょう。

苦し紛れに料金を尋ねてみると10000スムとのこと。
他に誰もいなくて（管理人さんがちょっと寂しそうだったし）逃走しそびれました。

シンプルな外観からは想像できない美しさ。
修復された美しさにはあまり心が動かないタイプですが、アートとして鑑賞します。

フレンドリーな管理人さんから「あなたのスマホで素敵な写真を撮ってあげよう」とのお申し出をいただきました。
ガラケーを見せたらドン引きしてました（ドヤ顔）

武器と間違えて叩き落されなくて良かったです。

壁に残るタイルはオリジナルだそうです。

ここで別の観光客がやって来て、全人口が3人になりました。
管理人さんが床に寝そべり、彼女のスマホで天井を撮影。
その素敵な写真を見せてもらい「へぇぇ！」と感心したことは憶えているのですが、どんな写真だったのかはキレイサッパリ忘れてしまって残念です。

ものすごい急な地下への階段。ぜったい押すなよ。

お墓が2つ。
赤い賽銭箱のアピール度が高すぎる。

めっちゃ物思いに耽りたくなる空間。

けれど全人口たった3人では、かえって長居はできません。
ひんやりと寒くて腹も痛くなりそうですし。

変わらぬ人気の『アミール ティムール廟』

私が観光客てんこ盛りのところを避けがちな理由に「無駄に気を遣いすぎて疲弊する」ということが挙げられます。

世の中「人より良い写真を撮ろう」ガチ勢が多すぎです。
彼らのその尋常ならざる情熱の妨げにならないよう右往左往して、自分はさっぱり楽しめません。
そこまで気を遣った挙げ句「退けろ」みたいな仕草をされた日には、もうどういう感情で受け止めればいいのかわかりません。

昔から「撮影に夢中になって崖から落ちた」みたいな話はときどき聞きましたが、SNS全盛の今は「写真に命をかける」ガチ勢が格段に増えたと思います。

結果「混み合う観光名所」に対して恐怖を感じるようになってしまいました。

午前中なら空いているかもしれないので、またね。
（来ないんですけどね）

『ルハバット廟』の建つ敷地を通り抜けます。

ルハバット廟 史跡・遺跡

ここは無料ですが、傍らに座っているおばさんに何か売りつけられそうな気配がめっちゃするので入らず。


　
…逆に何か売りつけてやったらどうか。

…The ツーリスティック…

日も傾いてきたことですし、そろそろ帰るかな（も、もう？）

今日も不甲斐ない一日でした。

アパートの壁画が素敵。
フィーコさんもこの写真を撮っておられましたね！

ブルガリアでもこれにそっくりな壁画を見た記憶があります。
たしかヴェリコタルノヴォ。

同じ宿のツインルームが空いたので引越です。
2泊で28ドル。
部屋が狭くなった分、エアコンがよく効いてありがたい。
いったいいつになったら平熱に戻るのか。もう一生戻らないのか。

『レギスタン広場のライトアップショー』

宿の奥さんから「昨夜は無かった（無かったんかい）から、きっと今日はあるわよ」と教えられ、目一杯厚着し、重い体を引きずり、20時に合わせてやって来ました。

到着寸前に周囲の街灯まで消えて真っ暗になり、すっ転びそうになりました。

レギスタン広場 広場・公園

レギスタン広場のライトアップショーは2パターンあるそうです。
ついでに言うなら、どうやら「何もない」日もあるらしい。ﾏｼﾞﾃﾞ?

今日はプロジェクションマッピング。

写真も動画も全滅で草。

昨夜の吐き気にビビり、夕食はポテチ（小）とファンタで済ませました。
とっとと就寝。やたら寝る。

この旅行記へのコメント （10）

• 唐辛子婆さん 2023/12/24 21:44:14

  ビビリがうつった

  小心者さん
  
  私もよく迷うので現地での不安な気持ちよ～～くわかります。
  それに、好意でも、よくわからないお食事分けてくれるのビビっちゃいますね。
  特にお腹の調子の悪い時は。
  でもワサビと紅ショウガで応戦なんてひっど～～い、おもしろ～いわはは。
  
  唐辛子婆

  小心者さん からの返信 2023/12/25 11:24:45

  「パキ腹」が怖すぎる

  
  唐辛子婆さん、こんにちは！
  書き込みありがとうございます。
  
  「寿司と言えばワサビとガリだろう！」とゴリ押ししてしまいましたが、あの時の彼女の表情が秀逸すぎて…今思い出しても…うぷぷ（反省の色なし）
  
  こんなんしとるからバチあたるんでしょうね。
  
  小心者

• まみさん 2023/12/13 12:35:40

  ものすごいアホみたいな図

  気になって仕方ありません。
  そのせいで昨夜寝る前に炊飯器のタイマーかけ忘れました。
  復元掲載よろしくお願いします。
  
  まみむし

  小心者さん からの返信 2023/12/13 12:56:59

  タイマーかけ忘れはアレやでアレ

  
  原本は窓口のおにいさんが持ち帰って家宝にしてしまった（気持ちはわかる）ため、復元は困難です。
  「そらもうたまらんで」とだけお伝えしつつ煽っておきます。おほほ。
  
  小心者
  

• フィーコさん 2023/12/13 10:53:49

  ヴェリコタルノヴォ

  小心者姐さん　おはよー
  
  サマルカンドの新市街よく歩かれました！
  ロシア正教会も行ったんやー
  私がネットで見たのとは違うか？
  ええ感じです、内部写真もよかったんね。
  
  私、グーリ・アミール廟のキンキラみて満足し、帰りになんか忘れているような気がしたけれど
  「アクサライ廟」→シャフリサブスの「アクサライ宮殿跡」と混同してて見なかったの。
  これで内部見られて嬉しいかった。
  
  公園にいたトラ2匹
  絶対撮るよね！
  その向かいの壁画、アパートでしたか！
  なんかのモニュメントかと思ってた。
  ブルガリアで見た
  「ヴェリコタルノヴォ」
  バスでソフィアから？ブカレストから？
  後で旅行記ググってみまーす。
  いろいろ行かれてますなぁ。
  
  フィーコ
  
  

  小心者さん からの返信 2023/12/13 12:17:23

  ヴェリコタルノヴォはまた行きたい

  
  フィーコさん、こんにちは！
  いつも書き込みありがとうございます。
  
  サマルカンドの新市街、道が放射状で死ぬほど迷いました。
  一本でも間違うと大惨事です。
  …ってまぁ、なんであろうと迷いまくりますけどね！
  
  言われてみれば『アクサライ』って付く建造物、あちこちにありますな。
  『アクサライ廟』は小さなお廟やし、『グーリ・アミール廟』を観られたんなら行かなくても良いと思います。確かに人口密度は超低かったけど（それだけ人気がないってことか）
  
  ヴェリコタルノヴォはブカレストから行ったと思います（大変だった記憶）
  でも、見ていただく価値は一切ないよー。探さんでー。
  
  シャフリサブス旅行記、お待ちしております！
  
  小心者

• さとぴ。さん 2023/12/12 21:15:26

  うっかり八兵衛でしょーもないもん読んでしまいました。

  小心者さま、こんばんは！
  
  国内外問わず
  道迷い散らかす
  →地元ヤングに助けられ
  →結局そこは目的地ではない。
  毎回オチが同じなのに笑かすわぁ。ベテラン漫才か。
  
  平熱なんて
  人が決めるものではない。己が決めるもんだわ。
  と言えるほど(言ってない
  お元気になられてホントよかったです(涙)
  
  さとぴ。
  
  

  小心者さん からの返信 2023/12/13 11:58:55

  しょーもないって言うな！

  
  八兵衛会長、おはようございます！
  書き込みありがとうございます。
  
  毎回オチが同じなのに笑ってしまうとしたら、残念ながらアレやでアレ。ほれ、アレ。
  
  >平熱なんて人が決めるものではない。己が決めるもんだわ。
  
  なんやねん。このちょっと「ええこと言うたった」みたいな文章。
  ていうか体調は悪化の一途。もはや死にかけです。コロナは後が怖い。
  香典は先にもらっとくわ。
  
  小心者

• ねこ6500kgさん 2023/12/12 19:13:59

  またドラクエでしか例えられない病です

  小心者さん、こんばんは！ねこ6500kgです。
  
  小心者さんの中央アジア旅行記で何度も登場する
  「お墓」ですが、私のセンサーは反応してこなかったんですが
  ついに？！赤い賽銭箱が際立つお墓の写真を見て
  良い！と心ときめきました！
  
  本当にドラクエの世界のようで最高です。
  ドラクエなら緑の中から絶対モンスターが1体ずつ出てきてバトルです。
  
  私も先日香港旅行に出発する前に、不穏な喉の痛みを感じました。
  奇しくもその時に、小心者さんの旅行記を読み進めていまして
  風邪じゃなくてコロっていたらマズい…と思い抗原検査をしました。
  幸い風邪の前兆だったようで、香港からも無事帰宅いたしました。
  
  女子にワサビと紅生姜をお見舞する、お茶目な小心者さん。
  このシーン好きです！
  
  ねこ6500kg

  小心者さん からの返信 2023/12/13 11:08:41

  バトルのBGMが頭から離れなくなりました

  
  ねこ6500kgさん、おはようございます！
  書き込み、ありがとうございます。
  
  >ドラクエなら緑の中から絶対モンスターが1体ずつ出てきてバトル
  
  たたた確かに！洞窟の中でね！
  私も（かつて）死ぬほどドラクエやり込んだクチですが、ねこ6500kgさんも相当ですね！
  
  香港旅行記、楽しく羨ましく拝見しています。
  出発直前に体調崩すとマジで焦りますよね。
  ご無事で良かったです（風邪も侮れませんが）。
  東海オンエアのTシャツ着ていかれるあたりにもほっこりしました。
  香港の隙間にでも、ぜひ岡崎にお越しください。
  
  小心者