2023/09/21 - 2023/09/22
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bajicoさん
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チロルを離れる時がやってきました。今回行けなかった所もいっぱいあります。いつか、夏のチロルでゴンドラ、ロープーウェイを乗りまくり、緑の草原や森をハイキングしたいな。
21日は、まず鉄道でザルツブルクまで行き、そこからバスでザンクト・ギルゲンに向かいます。昼過ぎにはザンクト・ギルゲンに着き、青空に映える湖畔の街並みを散策しました。
21日はすばらしい天気だったのですが、翌日は天気が崩れ、午後から、今回の旅で初めて雨粒が落ちてきました。ここまでは、天気予報の雨マークがはずれ続けてラッキーだったのですが、ついに雨予報のとおりになる時が来たのです。
雨や霧では、登山列車やゴンドラで山に行っても何もできないし、何も見えません。どうしようか思案していたら、モーツァルトハウスの前で思い出しました。ザンクト・ギルゲンに来ようと思った元々の理由、それは、登山鉄道やハイキングではなく、モーツァルトの母と姉ナンネルゆかりの地訪問でした。雨なら、本来の目的を実行しましょう。
旅行日程
9月12日 羽田からルフトハンザ機でミュンヘンへ
13日 バスでインスブルックへ移動
13日~18日 インスブルックに5泊
18日 バスでリエンツへ移動
18日~21日 リエンツに3泊
21日 鉄道とバスでザンクトギルゲンヘ移動
21日~24日 ザンクトギルゲンに3泊
24日夕方 鉄道でウィーンへ移動
24日~10月3日 ウィーンに9泊
3日 オーストリア航空機で成田へ 4日午前成田着
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 50万円 - 100万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
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21日、朝のリエンツ駅で、リェンツァードロミテに最後の挨拶。
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まず、8時24分発の普通列車でSpittal-Millstätter Seeに向かう。
始発だったので席はあったが、乗客は結構多かった。 -
Spittal-Millstätter See駅には9時20分頃到着、9時40分発の特急に乗り換える。列車は5分程度の遅れでやって来た。
乗った特急はユーロシティ(EC)でドルトムンド行きだった。
前もって座席指定しておいたので座れたが、かなり混んでいた。
リエンツからザルツブルクまでのチケットは、公式ホームページで3週間くらい前に購入して、二人で約56ユーロ(9000円)だった。 -
鉄道はかなり標高の高い山間部を走っていく。そのためか、あまりスピードは出ない。また、ユーロシティとは言うが、結構多くの駅に停車していた。
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そのかわり、窓から眺める景色は素晴らしい。
沿線の駅は人気のリゾート地かもしれない。 -
座りながら、絶景を楽しむことができた。
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ザルツブルク駅に着く直前まで、列車は山の間を抜けて走っていた。
ザルツブルク駅には20分近く遅れて、12時過ぎに到着したが、後の予定はないので問題ない。
ザルツブルクはさすがの観光地だ。今までのチロルの街と観光客の数のレベルが違う。
人混みの凄さに恐れをなして、すぐに駅前からバスでザンクト・ギルゲンに向かう。乗車するバスはバート・イシュル行きで、30分おきに出ている。
チケットは、バスの運転手さんから直接買った。車内でもクレジットOKで、料金は1人7.3ユーロ(約1160円)。
スーツケースを入れるトランクの開け方がわからなくて、ぐずぐずしていたら、見かねた若者が開けてくれた。感謝! -
満席のバスに乗ること50分位で、ザンクトギルゲンに到着。
ホテルに荷物を置いたら、街を散策しよう。
いたいた、さっそくモーツァルト。
ここのモーツァルトは可愛い。モーツァルトの泉 モニュメント・記念碑
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今日もピーカンで暑い。
やっぱりアイスクリームが食べたい。木陰のベンチで食べるとホッとする。
これを買ったアイスクリームスタンドもそうだったが、今回の旅では、クレジットカードが使えない、或いは嫌がる店がチラホラあった。あくまでも個人の感想だが、イギリスやフランスに比べて、オーストリアは現金が活躍する場面が多いと思う。 -
ヴォルフガング湖の向こうにはシャーフベルクがくっきり見える。絵葉書のような百点満点の景色だ。
こんな近くに見えるシャーフベルクなのに、今回は運がなくて、たどり着けなかった。 -
夕刻にもう一度湖畔に出ると、昼間の喧騒が嘘のように、静かな湖面が広がっていた。
ヴォルフガング湖 滝・河川・湖
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ヨットが止まっている。
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噴水も上がっていて、チビレマン湖?(レマン湖行ったことない。)
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ザンクト・ギルゲンの宿はFalkensteiner(ファルケンシュタイナー)。
ホテルというよりもペンション。
私たちが泊まったのは、向かって左の建物の3階の部屋。
エレベーターはない。Hotel-Pension Falkensteiner ホテル
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ペンションなので部屋はそんなに広くないし、設備も最小限だが、清潔で、水回りも問題なく。困ることはなかった。
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ベランダはあるが、庭を隔てて坂道の道路が見えるので、ちょっと殺風景だ。
実はトイレにも窓があり、そこを開けると、街並みの向こうにシャーフベルクが見えて景色が良い。霧から出てこないシャーフベルクを眺めてはがっかりしてた。 -
朝の食堂の風景。
きちんとして、気持ち良い感じだった。 -
ごく普通の朝食だが、カッテージチーズを、マヨネーズ代わりにキュウリやトマトと合わせて食べると、おいしかった。
ここも朝食が宿泊料金に含まれていて、1人1泊1万円しなかったと思う。この程度の料金なら、多少のことは我慢する。 -
22日の朝、雨は降ってはいないが、どんより曇って、シャーフベルクは霧の中。これでは遊覧船でザンクト・ウォルフガングに渡って、登山鉄道に乗っても景色は期待できない。ザンクト・ウォルフガング行きはあきらめた。
とにかく、モーツァルトハウスに入ろう。
この建物はモーツァルトの母アンナ・マリアの生家で、姉のナンネルも結婚してここに住んでいた。
こんな静かで風光明媚な村がモーツァルトの母親の故郷だとは、不思議な感じだ。彼女はモーツァルトと二人で訪れたパリで亡くなっている。生まれた所と亡くなった所のギャップの大きさが凄い。
中はモーツァルト一家に関する博物館になっている。オープンする日時は限られているようだ。少なくとも今年の夏は、金・土・日の10時から4時が開館時間になっていた。モーツァルトハウス 博物館・美術館・ギャラリー
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モーツァルト本人がここに来たことはないが、彼に関する展示もある。
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楽譜や手紙は、ドイツ語の解説ではよくわからない。
展示スペースはそう大きくないので、見学はすぐに終わる。
むしろ面白かったのは、展示コーナーの一角で鑑賞できたビデオ。
モーツァルトの一生を、母親とナンネルの視点から描いていて、なかなかの出来だった。何で内容がよくわかったかと言うと、日本語の音声もあったから。
朝一番で入館したら、誰も見ていなかったので、30分のビデオを日本語で鑑賞してしまった。後半にはヨーロッパの人も数人来て、ちょっと申し訳なかったが、日本語再生が終わるまで待ってもらっちゃった。 -
ナンネルの若いころの肖像。(これは絵葉書の写真)
彼女本人もピアノの才能があり、幼い頃から、弟のモーツァルトと共に演奏旅行をしていた。
数年前、ミュンヘンのニンフェンブルク宮殿を訪れた時、彼女の日記の宮殿に関する記述が、今の宮殿の姿とぴったり一致して、驚いたことを覚えている。そんな的確な表現ができる賢い少女が、天才少年の影に隠れてどんな一生を送ったのか、父親の関心がどんどん弟に向かっていくのをどんな気持ちで見ていたのか、気になっていた。 -
これは、かなり後になってからのナンネルかな。
この肖像画を見て、私はちょっとがっかりして、ちょっとホッとした。
彼女は結局、父親の薦めるザンクト・ギルゲンの役人(裁判官?)と結婚して、この家に住んだ。相手はかなり年上の子持ちだったそうだ。夫の死後はザルツブルクに戻り、ピアノを教えながら、夫の年金で余裕のある老後を送った。死亡したのは78歳の時、当時としては長寿だ。
この肖像画の彼女は、かなり贅沢な服装をしている。そして自信に満ちた様子だが、ちょっと意地悪な感じもする。そんな姿を見ていると、彼女の一生は決して不幸ではなく、それなりに納得のいくものだったのかと思う。心の葛藤に苦しむ人生を期待した私はがっかり、でも幸せで良かったと思うとホッとした。 -
せっかくナンネルの一生に思いを馳せたのだから、ザルツブルクに墓参りに行こう。
ザンクト・ギルゲンのバス停からバスに乗る。バス停は湖畔から徒歩10分位の、ゴンドラ乗り場のそばだ。
バスに乗って、料金を払おうとしたら、運転手さんがいらないと言う。またバス代が無料!
今回のバス代無料は理由が分かった。聖ルパートの日(9月24日)というザルツブルク限定の祝日のためらしい。どんな理由でも、無料はうれしい。
ザルツブルクで最初に訪れたのは、父レオポルトの墓。聖セバスチャン教会の墓地にある。
隣に眠っているのは、モーツァルトの妻コンスタンツェと彼女の二度目の夫ニッセン。
仲の悪かったレオポルトとコンスタンツェが一緒の墓にいる運命の皮肉を感じる!
始めは、ナンネルもレオポルトと同じ墓地に眠ることを希望してたけど、先にコンスタンツェがニッセンの墓をレオポルトの墓の隣に作っちゃったので、ナンネルは怒って聖ペーター教会に墓を作ったんだって。何となくわかる。 -
次は聖ペーター教会に向かう。
まずは教会の墓地内にあるMargarethen Kapelle(マルガレーテ チャペル)を訪れた。この後、聖ペーター教会の方に行ったら、葬儀のため2時まで入れない。時間があるので、旧市街を散策することにした。 -
ザルツブルク祝祭劇場
ここで、ザルツブルク音楽祭が開かれる。今は静かだ。 -
ゲトライデ通りから脇に伸びる路地に入って、カフェを捜す。
座れそうな店を見つけたので、ひと休み。 -
お腹が空いた。
これは夫のコルドンブルー。ハムとチーズを薄切り肉で包んで衣で揚げている。
シュニッツェルよりひと手間多くて、おいしい。
私はハンバーガーを食べた。 -
例の聖ルパートの日のため、広場には屋台やアトラクション小屋がいっぱい立ち並んで、すごい人出。
ゲトライデ通りも大賑わい。ゲトライデ通り 散歩・街歩き
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モーツァルトの生家。
ここは夫は2回、私も1回訪れているので、今回はパス。
混んでそうだし、今日はザルツブルクカードなしだからね。モーツァルトの生家 建造物
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やっと聖ペーター教会に入れた。
ここは以前訪れた時は中に入れなかった。今日入れて良かった。 -
モーツァルトは1783年、前年に結婚したコンスタンツェを連れてザルツブルクに帰り、ここでミサ曲を初演している。コンスタンツェも歌ったそうだ。
これが、モーツァルト最後のザルツブルク訪問だった。 -
なかなか華麗な装飾だ。
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白い壁に繊細な模様が描かれている。
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天井も絢爛豪華。
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聖ペーター教会に付属する墓地にはカタコンベ(洞窟)もある。
その入口にあるのがナンネルの墓。 -
墓石が変わった形で、私は好きだ。特に頭に付いている二つの卵型の石が印象的。
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最初に訪れたMargarethen Kapelle。
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下から見上げるホーエンザルツブルク城
ここの墓地は、崖と手入れが行き届いた庭が良い雰囲気。ザルツブルクで私が好きな場所の一つだ。 -
夕食はあまりお腹が空かないので、ザルツブルクで買ったケーキやクッキーで終わりとした。
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