2023/09/03 - 2023/09/03
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るびこんさん
国立西洋美術館は、1959年にしゅん工し、2016年に「ル・コルビュジエの建築作品ー近代建築運動への顕著な貢献ー」が世界遺産に一覧表に記載されました。(7か国、17資産)
建築ツアーは、美術館職員によるガイドで毎週開催されています。時間は約50分で、イヤホン付きで聞きやすかった。
常設展の入場券(500円)が必要ですが、本日は幸運にも無料観覧日でした!それでも常設展はそれほど混んでいません。
国立西洋美術館が何故世界遺産に登録されたのか疑問でしたが、このツアーに参加して、少しわかったような気がします。
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19世紀ホール
北向きの天窓からやわらかな自然光が差し込む吹き抜けのエントランス。
4cm幅のコンクリート型枠を使った美しい木目が浮き出ている。
白地の壁には写真壁画を描く構想だった。 -
スロープを上って2階へ
使われていない3階は、赤い防火シャッターで閉じられている。 -
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バルコニーから19世紀ホールを望む。
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当初はスロープはバリアフリーのためでなく、「建設的プロムナード」として設計されたもの。コルビュジエの多くの作品に用いられている。
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中3階への階段は3か所に設置されており、モデュロールの寸法をもとに幅が70㎝となっているが、現在の建築基準法に適合していないため、使うことができないそう。上ってみたかった。展示室の床にはQRコードが張られており、バーチャルで覗くことができる。
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建物を支えているのはは壁ではなく、室内に設置された丸い柱。縦横7×7、計49本あり、そのことで展示室の仕切りが自由に変えられる。
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2階展示室は19世紀ホールを取り囲むように配されている。その上は照明ギャラリーになっていて、屋上から自然光を採り入れるための回廊上の小部屋となっている。(現在は人工光のみ)
モデュロールの寸法から、天井の高さは226cmで、183cmの男性が手を挙げた高さになっている。 -
屋上まで続くこの階段は中央の板状の柱のみで支えられている。
3階は館長室として使われていたが、立ち入りができない。 -
階段は厳重にガラスに覆われていている。特別なツアーでも入れない。
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柱の隣には雨どいの筒(左)が屋上から室内を貫通し、外観に配慮された構造に。
元々はこの窓から無限成長美術館として拡大する構想だったらしい。 -
新館はコルビュジエの弟子の前川國男が「無限成長美術館」のコンセプトを実現するように手掛けている。無限成長美術館とは、エスカルゴのように外側に成長していくコルビュジエの構想のこと。
新館の照明はもともと自然光を採り入れ、カメラの絞りのように明るさを調整できるようになっていたが、いまは人工光になっている。 -
展示室の照明は自然光を採り入れていたが、現在は光の調節ができないため、人工光に替わっている。
クロード・モネ「睡蓮」自然光でみると見え方が変わるのだろう。 -
新館では柱も継承されている。
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【近代建築の5原則】
①ピロティ
地上階には閉ざされない解放された空間をつくることができる。
②屋上庭園
こう配のない屋根は、屋上庭園として都市を自然に戻すことができる。
③自由な空間
構造体から切離れた間仕切壁には、自由に設置できる。
④横長の窓
荷重から解放された外壁には、大きな窓が可能となり、自然光を採り入れられる。
⑤自由な立面
壁に厚さや形状、素材に制限がなくなり、壁面パネルやガラス壁が可能となる。 -
新館1階から中庭を望む。
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中庭の樹木と調和した柱。
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免震装置
1995年の阪神淡路大震災をきっかけに免震工事を行った施設。
その結果、東日本大震災ではほとんど被害はなかった。 -
開館当時のパネル展示
前庭には庭園はなかった。
手前には東京文化会館の建設が始まっている。 -
2016年世界遺産登録時のパネル展示
世界遺産に登録された際に前庭の改変で価値を損ねていると指摘されていたため、2020年から1年半の休館期間に前庭を可能な限り本来の姿に戻す復原工事を行った。 -
免振構造のわかる建物模型。
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コルビュジエの初期全体計画案のスケッチ(1956年)
東京文化会館の場所も構想に入っていたが、実現しなかった。
弟子の前川国男、坂倉准三、吉阪隆三が実施設計を行った。 -
柱を内側に配置することで、外壁はパネルやガラスで自由にデザインすることができる。
外壁パネルには玉石が埋め込まれていて交換できる。幅は下段が長く、上段が短く、中段2枚は同じサイズになっている。
表面はまるでお菓子の「雷おこし」のようで、ミュージアムショップでも商品化されて売っていた。 -
バルコニーの階段。現在は使っていない。
ピロティはコルビュジエの「近代建築5原則」の一つ -
正面玄関から東京文化会館方向の動線。
石畳の模様に注目。 -
当時の西側の正門から「地獄の門」の方向に伸びる動線。(現在の位置は、ずれている)
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東京文化会館はコルビュジエの弟子の前川國男が設計したが、窓の格子は西洋美術館の前庭の石畳の模様を採り入れたデザインとなっている。
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