2022/10/30 - 2022/11/06
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ミズ旅撮る人さん
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コロナ禍を経て、2022年ようやくカンボジアに行って来ました。
9回目は、素晴らしく美しい彫刻で有名なバンテアイ・スレイです。
硬質な赤色砂岩で造られた寺院のため、アンコール遺跡群の他の寺院より
壁や破風を飾る彫刻の彫りが深く、図柄が優美で「クメール美術の至宝」と呼ばれています。
実際に見ると一目瞭然ですが、他の寺院とは彫刻のレベルが違います。
「東洋のモナリザ」と呼ばれるデヴァターを目当てに訪れる人が多いと思いますが、
その他の彫刻も他に例を見ない程卓越しています。
バンテアイ・スレイは、王が建てた寺院ではないためか、こじんまりとした敷地と建物で、アンコール王朝が衰退して以来忘れられていました。
野焼きをしていて、1914年に発見されました。
その焼き跡が残っているのも、特異な経歴を物語っています。
現在、中央祠堂周辺にはロープが張られて立入禁止となっています。
「東洋のモナリザ」は、少し遠ざかってしまいました。
バンテアイ・スレイ見学後、プレ・ループに移動して夕日鑑賞をしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- クラブツーリズム
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-
プノン・クーレンから降りて来て、バンテアイ・スレイにやって来ました。クーレン山地からは、どの遺跡よりも近いです。
大人気の観光地なので、駐車場の周りには土産物店や食堂が並び、観光客が大勢歩いています。バンテアイ スレイ 史跡・遺跡
-
バンテアイは砦、スレイは女で、「女の砦」を意味するからでしょうか、東門の上部は城門のように鋭角的です。
この形は、他のアンコール遺跡群では見られません。 -
尖がった部分には、マカラの口から出たナーガがいます。
アンコール・トムの南大門の欄干もナーガです。
ナーガはクメール文化には無くてはならないモチーフです。 -
東門の柱には、カーラとガルーダがいます。
カーラは口をがばっと開いた顔で、時間を象徴する神であるとともに、
死者の王として「閻魔大王」に相当します。
ガルーダはヴィシュヌ神の乗り物である怪鳥です。
ナーガの天敵で、両者が格闘する場面が多く描かれています。 -
そのガルーダの上、仏像の蓮弁のようなモチーフとの間にある丸い物は、ベン・メリアでも紹介したカンボジアの国花Rorm doulです。
なんとなく、ポケモンのカプセルみたい?
たいへん香りのいい花だそうです。これを彫り付けることで、香りも共に奉納しているのかもしれません。 -
左右のナーガの胴体のような曲線に囲まれた破風には、カーラの上に座るヴィシュヌ神が非常に細かいレリーフに刻まれています。
この曲線がとても優美で、その中に描かれる唐草模様が精緻を極め、溜息が出るほどです。 -
ところが、アンコール・ワットで有名な連子(れんじ)格子は、何故か稚拙です。
確かにバンテアイ・スレイは、967年に建て始めた、アンコール・ワット(12世紀初頭)より古い寺院です。
しかし、他の彫刻がこれほど見事なのに、連子格子だけが何故こんなにお粗末なのか。
これは、ラテライトを加工して格子窓を作った最初期の建物だからで、ここから連子格子へと発展して行くのです。
これ以上はない程の彫刻を散りばめながらも、新しい窓の様式を創り出している美術史上、興味深い寺院でもあります。 -
ヴィシュヌ神は、3つの頭を持つ象の上に座しています。
このモチーフは象のテラスでも見られました。
下部のカーラは、頭と手しかありません。
「乳海攪拌」の神話では、不老長寿の薬アムリタを飲み込んだカーラは、ヴィシュヌ神によって首を切り落とされますが、飲み込んだアムリタのせいで、首だけが生き残ったとされています。
また、一説には、食いしん坊のカーラは自分の体までも食べてしまったのだと言います。
どこにでも見られるカーラは、いつも何かを掴み、かぶりついています。 -
東門をくぐると150mのラテライトで出来た参道があります。
石灯篭のように見えるのは、シヴァ・リンガを模したものです。
これと同じ物は、後日訪れるプリア・ヴィヘア(9世紀末)にもありました。 -
参道の脇に立つ柱。ここにも蓮弁と国花ロムドゥオルが見られます。
2015年に国花として認定されました。
現地ガイドが「国花」を連呼していたのは、認定されてから間がないからなのでしょう。 -
参道の左と右には、そっくりなお堂があります。
-
右(北側)のお堂の破風には、ヴィシュヌ神の10の変化(へんげ)の4番目であるナラシンハが描かれています。
ヴィシュヌ神の化身はアヴァターラと言い、現在では自分の分身を表す「アバター」の元となっています。
これはヴィシュヌ神の化身ナラシンハがアスラを殺そうとしている場面です。 -
左のお堂は、殆ど崩れてしまって、しっかり残っているのは入り口付近だけです。
-
こちらにはナンディに乗ったシヴァ神と妻のパールバティの化身ウマーが描かれています。
でも、おもしろいのは左右の先端。マカラの口から出て来たナーガにガルーダが襲い掛かっているモチーフです。
ヒンドゥーの神話では、架空の動物が生き生きと活躍しています。 -
東門を振り返って見ています。
バンテアイ・スレイは、967年ラージェンドラヴァルマン2世が臨席して着工式が行われ、息子のジャヤーヴァルマン5世の代に完成したとされています。
ラージェンドラヴァルマン2世はアンコールの北東約105㎞のコー・ケーにあった都(921~941年)を、再びアンコールの地ヤショーダラブラに遷都した王です。
アンコール・トムの南側400mに位置するプノン・バケンを中心とした、
一辺が4㎞の堀で囲まれた大きな都であったと推定されています。
東バライの改修工事や、プレ・ループ、東メボンも建立しました。 -
参道の最後に、地面に破風が置かれています。
元には戻せないけれど、見事な物なのでそのまま展示されているのです。
「ラーマーヤナ」の一場面で、ラーマ王子の妻シータを魔王ラーヴァナが連れ去るところです。
ラーマ王子は、シータ奪還のための旅に出て、猿の王スグリーヴァの協力を得て魔王を倒し、シータを取り戻しますが、その貞操を疑ったためシータは火の中に飛び込んでしまいます。
この場面は、ベン・メリアで見ました。 -
ふと「路傍の石」という言葉が頭に浮かびましたが、バンテアイ・スレイでは、どんな石にも見事な彫刻が見られます。
ありきたりな石(材)などないのです。 -
第一周壁の門を入ると、左右に池のある参道が現れます。
バンテアイ・スレイの伽藍は、環濠に囲まれていて、東西にある参道で繋がっています。 -
第二周壁と中央祠堂が見えて来ました。
アンコール王朝では王が即位すると新しい寺院を造る慣例でしたが、
この時代は王以外の有力者も寺院を建てていました。
その代表的なものがバンテアイ・スレイです。
ジャヤーヴァルマン5世を教え導いた高僧ヤジャニャヴァラーハが建立しました。
バンテアイ・スレイ以外にも、有力者が建てた寺院があるのなら、
是非見たいものですが、少なくともツアーで訪れる中では聞かないです。
もっと広範囲で野焼きでもするか。
バンテアイ・スレイは、野焼きをしていて発見されました。 -
なんと素晴らしい門でしょう!その意匠には、うっとりする程です。
他の寺院では見られない、直線的な三角形の破風のラインと、それが交わった部分の菱形。
更に、仏像の光背のような先端が天に向かって伸びます。 -
その破風の彫刻は「バンテアイ・スレイで最も美しい」と言われる
「カーラの上に乗るヴィシュヌ神」です。 -
なんてキュートな渦巻きでしょう。通常ここはナーガなのですが、そうではないようです。渦巻きの中に刻まれたモチーフや、周囲を取り巻く装飾が素晴らしいです。
アンコール遺跡群には、このような優美なモチーフはありません。
どうして、これだけ全然別個なのでしょう。発注者が王でないと、設計者が違うのでしょうが、言っては悪いけれど、力量が雲泥の差のような気がします。
カンボジアのルネサンスに成り得たかもしれません。どうして他が追随しなかったんだろう。
バンテアイ・スレイ様式が継承されていたら、アンコール遺跡群はまったく違っていたかもしれません。 -
第二周壁の門です。ここでも「最も美しい塔門」という形容が為されています。
バンテアイ・スレイは、どこにでも「最も美しい」ものが在ります。
とは言え、この二重の破風は、本当に美しいバンテアイ・スレイ様式です。 -
カーラの口から出るマカラ。バンテアイ・スレイには、特にこのモチーフが多いです。
しかし、カーラとマカラはあちこちに単独でも現れるので、その違いがわかりませんでした。
現地ガイドは、いとも簡単に区別します。そこで見分け方を聞きました。
「カーラは頭と手しかなく、マカラは胴体がある」なるほど。
カーラは、自分の胴体も食べちゃったからね。
「乳海攪拌」の時に、カーラがアムリタを飲んでしまった事を、月と太陽がヴィシュヌ神に告げ口しました。
それを恨んでカーラは月と太陽を飲み込みましたが、首から先が無いのですぐに出て来てしまいます。
これが月食と日食の謂(いわ)れなのだそうです。う~ん、おもしろい。
更に両者の見分け方は、鼻の長さに違いがあって、マカラの鼻は長いのだそうです。 -
第二周壁の手前の門を入ったところの2つ目の破風です。
上下にモチーフが分かれていて、上はヴィシュヌ神の妻ラクシュミーが象から聖水を掛けられています。
下はナーガを抱えるガルーダ。ガルーダはヴィシュヌ神の乗り物なので、インドネシア国営航空のシンボルともなっていますね。
インドネシアはイスラム教国なのに、ヒンドゥーの神様なのがおもしろいです。 -
第二周壁を入るとすぐ脇の左右に小さなお堂があります。
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両者ともに同じレリーフで、カーラの上に乗るヴィシュヌ神。渦を巻く唐草模様です。
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第二周壁の塔門の中には、シヴァ神の乗り物であるナンディ(雄牛)像があります。
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ナンディ君が跪く先にはシヴァ神がいます。第三周壁の門の破風には「踊るシヴァ神」が描かれています。
珍しく10本の腕を持ち、インドに比べると随分控えめな踊りですが、この破風にはもう一人重要人物が描かれています。
向かって左下の隅に胡坐をかいて座る醜女(しこめ)がいます。
彼女は美貌の王妃として知られたカリーカラミヤです。
夫が亡くなると、美女を得んとする争いが起こり、シヴァ神に美貌を破壊してくれるように頼んだのです。
普通の容貌にすればいいだけではないかと思うのですがね。
寧ろ美貌を活かして男を手玉に取るとか。
ヒンドゥーの説話は女性に対する扱いが貧しく、西洋のような逞しい女性はいない気がします。 -
お堂の入口を飾る柱は、もう怖い程の芸術品です。
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壁と屋根の境も、これまで見られてきたモチーフがふんだんに用いられています。見事な統一性です。
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さあ、守衛が守る中央祠堂にお目見えです。
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先ず左右に経蔵があります。この伽藍配置はアンコール遺跡群にも継承されました。
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北側の経蔵です。バンテアイ・スレイは、小さな寺院にたくさんの観光客が押し寄せるため、警備員があちこちにいて、見学順路が定められています。東門を入って来て、第二周壁の中に入ると第三周壁の外側を右回りに歩きます。
バンテアイ・スレイは、東西115m、南北95mで「宝石箱」と呼ぶに丁度いい規模です。野焼きの影響で寺院のところどころには黒く焼けた跡が残っています。 -
経蔵は、それぞれ東側の偽扉と西側の入口を持ち、三重の破風で飾られています。
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破風の一段目の端を飾る聖獣たち。
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幾重にも重なる細工で埋め尽くされた屋根。ほんのわずかに何もない隙間がありました。
アンコール遺跡群もそうですが、クメール芸術には余白がありません。 -
北側から第三周壁の東門を見ています。この内側は立入禁止になっています。
第三周壁は、ほんの一部しか残っていないため、外側からしか見学は出来ませんが、支障はありません。 -
何故、この第三周壁の東門だけを残して、他の壁は無いのでしょう?
修復する時に取り払ってしまった(わざと復元しなかった)と考えられます。お陰で中央祠堂の見学はしやすいです。 -
門の先にはすぐ中央祠堂の入り口があります。
奥に見えるのが南側の経蔵です。 -
中央祠堂を守護する対の守衛たち。ちょんまげなのは、当時の髪形なのかな?
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中央祠堂正面玄関の破風。3つ頭の象の上のヴィシュヌ神。
ヒンドゥー教は、シヴァ派とヴィシュヌ派に分かれて対立することもありましたが、ここでは両方の神を祀っています。
両者の対立は深刻だったので、二神の合体したハリハラ像が造られ融和を促しました。 -
中央祠堂の正面に伸びる前室を北側から見ています。
本当にこれほど美しい建築様式はカンボジアでは類を見ません。
何故、ここだけなのか。何故、継承されなかったのか。あまりにもったいない。
これを建立したヤジュニャヴァラーハが失脚して、放棄されたのか。
歴史の謎ですね。 -
中央祠堂は、名にし負う「東洋のモナリザ」をはじめとするデヴァター像が壁面を飾ります。
-
残念ながら、内陣には立ち入れないため、デヴァター像は遠いです。
先程の写真が標準で撮れるものです。 -
中央祠堂の脇に第三周壁の西門の破風が見えました。
ここには「ラーマーヤナ」の場面が描かれています。さらわれたシータを探して旅をするラーマ王子が、兄に王位を奪われた猿王スグリーヴァに加勢しています。
中央が猿の兄弟で、向かって右側で矢を射かけているのがラーマ王子です。 -
そのレリーフを見た後では、この守衛たちは猿に見えます。
ラーマ王子は、ヴィシュヌ神の5番目の化身とされているので、
スグリーヴァの兵かもしれません。 -
中央祠堂はデヴァター像で有名で、その姿の写真しか見掛けませんが、
実は同じくらいの頻度で、男性像も彫られています。 -
北側から見た中央祠堂。南北に並んだお堂の上にも塔があるので、3本並んで見えます。(南の塔は陰になっています)
-
中央祠堂には、ちょっと草が生えていますが、隠し果(おお)せないのがびっしり彫り込まれたレリーフです。
でも、草むしりとカビ取りはしたい。 -
中央祠堂の前室を真北から見ています。屋根の上の草が草堂と呼ばせそうです。
ちょっと古い中国のお堂の様に見えるからかな。 -
こうした男性像が彫り込まれているのは、珍しいような・・・
デヴァターで有名なアンコール・ワットでは見掛けないと思います。 -
北の経蔵は西側に入り口があります。
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こちらの破風のレリーフも見事。建物が描かれているのが珍しい。
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この部分(頭の上)は見つからなかったのかな?
1914年に野焼きをしていて、再発見されたバンテアイ・スレイですが、
1923年にはフランス人のアンドレ・マルローがデヴァター像を盗み出して逮捕されました。、
マルローはこの体験を基に小説『王道』を書き、後にシャルル・ドゴールに協力して文化相となりました。
他国の文化財を盗掘して、文化相とは驚きですが、当時のフランスのインドシナ政策はそういうものだったのでしょう。 -
デヴァター像は全部で16体あるそうですが、近くに寄れないため、見えないものもあります。
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中央祠堂の塔。
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中央祠堂の裏(西)側にも正面と同じ守衛たちがいます。
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隙間の全くないレリーフで埋め尽くされたお堂。
赤色砂岩は他で使われている灰色砂岩より硬いため、バンテアイ・スレイのレリーフや彫像は深く立体的に彫ることが出来、その硬い岩質のために保存状態が良かったと言われています。 -
全部で16体あると言われているデヴァター像の中で最も美しいと言われ、
マルローが盗掘した「東洋のモナリザ」は中央祠堂の北塔壁にあります。
(この像ではありません) -
ガイドブックに載っているのは、これとほぼ同じデヴァター像ですが、若干違います。
我が心のデヴァターは人それぞれでいいと思います。(私は1つ前の像が好き) -
破風のレリーフの中には、シヴァ神とその妻パールバティとの結婚の様子を描いたものがあるそうです。(見つけられませんでした)
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デヴァターは壁面だけでなく、塔部分にも隠れています。
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伽藍の裏(西)側に来ました。こちら側には前室も塔門もないので、3つの塔がスッキリ見られます。西側は偽扉です。
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中央祠堂。
あれ?ここは全部男性像?両側のお堂がデヴァター?そういう事? -
覗き見デヴァター。アンコール遺跡では、窓枠を使って額縁デヴァターを撮るのが楽しみ。
これはちょっと遠かった。バンテアイ・スレイでは難しいかもしれません。(そもそも窓がない) -
西門は工事中で通れませんでした。
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第三周壁の西門のまぐさ石。隣にはレンガ造りの聖堂があります。
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西側のデヴァターは近いので、標準レンズでこれだけ撮れます。
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見つけたデヴァターは大抵撮っているけれど、とても16体にはならないなあ。
角は90度違う方向を向いているので、隣のデヴァターは同じ方向からは撮れないのが難しい。 -
角の2辺を飾るデヴァターを一度に撮ろうとするとこうなります。
苦しいなあ。右のデヴァターはかなり好みです。
ひょっとして向かって右向きの方が好きなのかな? -
南西の角から撮るとすっぽり伽藍が画面に収まります。
あれだけ中身が濃いのに、全部でこれしかないんです。 -
今回の表紙。やっぱり右向きだわ。
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男性像は正面を向いているから、どれも印象が変わらないです。
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伽藍の西側。経蔵や前室がないので、ラテライトが敷き詰められた空間があります。
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レンガ造りの聖堂には一切レリーフがありません。元々彫られていなかったのでしょう。どうしてここだけレンガなんでしょうね。
他には屋根の一部にレンガが使われているそうです。 -
傷ついたデヴァター。
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南側から見た中央祠堂。
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やっぱりデヴァターは北塔と南塔に刻まれているようです。
ああ、今頃気づくなんて。因みに、守衛は東と南が人間、前室の両側が猿、南北の塔の前がライオンです。 -
南の経蔵。
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観光客はこのようにして、見学します。
今は少ないけれど、今後増えて行くからなかなかたいへんなことになりそう。 -
瞑想するシヴァ神。妻のパールヴァティーがくっついています。
シヴァ神の座る台座のように見えるのがカイラス山で、山を揺らして瞑想の邪魔をしようとする、20本の腕と10の頭を持つ魔王ラーヴァナが描かれています。
魔王なのですが、その姿は千手観音ですね。 -
カイラス山のような東塔門の屋根。
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南東から見る前室。そろそろ一周するので、見納めです。
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前室の東側手前には格子のない窓があります。
他の窓には連子格子がしっかり嵌っているのにどうしたのかな? -
南塔の東壁にいるデヴァター。
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扉を挟んで反対側のデヴァター。最後のデヴァターは傷ましい姿でした。
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東門から出て、池の間の参道を歩いて来ました。
池に写ったバンテアイ・スレイをと思ったけれど、よくわかりませんでした。 -
池には小さな花が咲いていました。
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第一周壁の外にも建物の跡があります。僧房とかだったのかな?
ここまででバンテアイ・スレイの見学は終わります。 -
プレ・ループに来ました。アンコール遺跡群の大回りコースに属する寺院です。バンテアイ・スレイと同年代にラージェンドラヴァルマン2世によって建てられました。ここで夕日鑑賞をします。
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3層のラテライトの基壇の最上部に5つの祠堂が立ち並んでいます。
あまり高さはないように見えますが、これで夕日のスポットなのかしら? -
最初の段は下から見るよりかなり広く出来ています。
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この段にある建物の壁面には、レリーフの跡が見えます。
ラテライトの上に漆喰を塗ったものが剥がれ落ちてしまったのです。
それを加味しても、同年代の建築物なのに、まったく様式が違います。 -
下からはわからなかった急階段が現れました。
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階段を上がった所から下を見下ろしています。
真ん中の四角いものは、かつて火葬を行った石槽と言われています。 -
プレ・ループは、下からは経蔵のある段までしか見えないのでした。
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とても大きな敷地を持つ寺院でした。
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中央祠堂です。
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四隅にある祠堂のうち、南西の祠堂は漆喰が残っており、そこに4つの顔を持つブラフマーの妻サラスヴァティーが見られます。
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こちらのデヴァターは最も保存状態がいいです。
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もう一人、判別できるデヴァターがいます。
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そろそろ日没なので、西向きの場所に座り込みます。
下を見ると、白い牛が歩いています。神様のお使いかしら? -
さほど期待していなかったのですが、太陽が落ちて来ると雰囲気が変わりました。
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あともう少し。ここで思わぬ邪魔が入りました。
なんと閉館時間(17時半)なので退出するようにと警備員が言って来たのです。あと5分で日没なのに。みんな口々に「あと5分待って!」と言いますが、聞き入れられません。 -
未練たらたらで北側の階段を降りる時に写した最後の写真です。
日が落ちる瞬間の前後5分が一番美しいのに、その手前で追い出されてしまいました。
カンボジアが、こんなに時間に厳正だなんて思ってもみませんでした。
彼は毎日、観光客と争っているのでしょうか。
夕日鑑賞の時は日没時間と閉館時間を確認しておきましょう。
次回は、5日目、いよいよアンコール・ワットです。
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