2008/11/15 - 2008/11/20
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モスタルはサラエボから2時間半、モスタルというクロアチアとの国境にも近い山間の小さな町。
小さな町で、街だけ見るなら1時間もあれば見て回れるので、滞在する必要はないと思った。(が、おばちゃんにつかまってしまったので、やることもなく半日ぼけっとすごしてしまった。)
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サラエボからのバスはとてもきれいでした。走り出してすぐ山道へ。
どこまでも戦争の傷が残るのが痛々しかった。 -
サラエボからの道中はずっと山岳地帯。そして後半は岩に囲まれた渓谷地帯へ。
水が緑っぽく、まるで中国みたい。
全く期待していなかったので、絶景に感動した。 -
教科書に掲載されそうな断層?
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日本ではなかなか見られない絶景!
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戦争で廃墟になった建物かな
空爆を受けたらしい廃墟は道中たくさんあった。 -
渓谷を超えると葡萄畑地帯。
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牧歌的な雰囲気にしばし心が癒される。
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みかんかな?アジア売りしてる。
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一般家庭
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ヒッチハイカー?
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10時半ごろモスタル市内へ。ここはとにかく戦争の傷がすごいと聞いていたが、いきなり入り口にあるマンションからして、銃弾の後がすごかった。
バス停で、サラエボで二度会った有名なおばちゃんと三度目の再会。
バスが着くや否や、またしても彼女は私の目の前に現れたのだ。
『日本人一人いる、あとで別の日本人一人予約予約』など、次から次へと日本人を売り文句に客引きを始めるおばさん。
私も私で今後の旅行の情報がほしかったため、日本人の存在はありがたい。
そしてあっさり客引かれる私。まことに鮮やかな手口である。もちろんそんな日本人はいなかった。
なんでもおばちゃんは『今日モスタルでやるコンサートを見に』朝一の電車に乗ってモスタルまでやってきたのだという。
でもそれまで時間があるから、適当な宿に出入りし、即席の客引きになって宿代をただにしてもらったのだという。
すぐにバスターミナルに戻り、次なるターゲットを探しにいったおばちゃん、と思ったら1時間もしないうちに日本人男子を連れて宿に舞い戻ってきた。客引きとしては一流のようだ。 -
こちらが本日のお宿。ありあわせのベッドやら掛け布団など手編みかなと思うようなものもあった。写真にも写っている木製のすだれみたいな日よけが日本ぽくていい。
ちなみに、この部屋の窓から銃痕が見える。 -
宿の前にも銃弾の家が。そんなモスタルでの夜はとっても怖かった。おばちゃんに捕まらなかったら多分移動していたと思う・・・
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モスタルといえば風光明媚な田舎町を売り出しているが、それは別の顔。
私にとっては、激しい戦闘の跡が残る町。
メインストリートの損傷が特に激しいと聞いていたが、銃痕の大きさがサラエボより大きい。
空爆を受け、廃墟となった家も多く残るし、この家は激しく銃痕が残る。
窓ガラスは吹き飛んだまま。 -
車にも銃弾の跡
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こんな小さな町が戦場になったなんて、まさに地獄。
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空爆を受けたと思われる建物がたくさん放置されている。
この町はサラエボほど復興が進んでおらず、戦争で被害を受けた建物の多くが今もそのままになっていた。 -
旧市街の家ムスリム地区は特に損傷が激しいと聞いているが、今はもう端もその周辺もきれいに修復されていて、土産物屋が並ぶ。穏やかな観光地となっていた。
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銃より大きな何か。
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この壁もひどい
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自分の家が安全じゃないなんて、想像したくもない。
この部屋にいたって安全とは言えない、いつ銃が撃ち込まれたり敵が攻め込んでくるか分からない恐怖。
戦争に興味のない国の人も、戦争をしようとしている国の人も、これが自分の家だとして一瞬だけでも狙われる恐怖を考えてみてほしい。 -
屋根が落ちた家
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気分を変えて、ここからは旧市街。
世界遺産だそう。 -
ここでびっくりしたのが川の色。昨日エメラルドの側でラフティングする夢を見たら、モスタルの皮がエメラルドっぽくてびっくり。日本人男性によると、本当はもっとエメラルド色なのだそう。
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かつてオスマントルコに支配されていた町。
ボスニアでは、ミナレットとヨーロッパ風の街並みが同居する景色が見られました。 -
ちょっとだけ散歩してみよう。
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この柄、ボスニアユリなんだそう。
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旧市街の土産物通り。サラエボのそれとちょっと似ている雰囲気。
11月の今は完全に閑古鳥。
あいにくの天気でどんよりに見えるけど、夏は賑やかなんだろうな。
なんといってもここはクロアチアも近い。ドブロブニクから抱き合わせで行くにもちょうどいい。
最近ボスニアやセルビアの人に聞いたら、彼らにとっても旅行はクロアチアやイタリアに行くのが人気なんだそう。
きっと、このときよりももっとにぎわっていると思う。 -
川沿いがモスタル最大の見どころ。
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有名なオスマン時代(1500年代?)アーチ状の橋。
戦争で破壊されたものを、落ちたがれきを使って修復したんだそう。
戦争で大打撃を受けたモスタルだが、観光の目玉である旧市街はかなり復興が進んでいる。
昔のような趣はなくなってしまったものの、緑色の川とレンガ造りの家並みがなかなかよい。 -
ここは乾いた山に囲まれていて、モスクも多い。
山は所々緑が生えていてアンダルシアを思わせる。なぜか、中国の西寧からイ同仁に向かう道を思い出した。ずっと忘れていた景色だけど。 -
モスク
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この川は、天気がよければエメラルドグリーンに見えるらしい。モスタルに緑の川があるなんてまったく知らなかったのに、なぜかここに行く前の日にエメラルドグリーンの川でラフティングをする夢を見た・・・
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映画に出てきそうな中世の街並み。
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晴れていたらかわいい写真が撮れそう。
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『ここだけ見ると中世みたい』と思った一角。ほんとにここだけ。
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日本人男性が話したがったので、地元の女の子達と少し国際交流。
ドイツの女の子たちと変わらぬ服装やファッション。英語を話し、好意的な対応してくれた。
こんなところで友達同士でピクニックなんてうらやましい。 -
日本風のかわいい軒先発見。
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下から、橋。
見事なアーチ。
復元して10年程度なので古さはないが、またいつか味のある景観を作り出してくれると思う。
御多分に漏れずバンジースポットでもあるらしい。 -
これは小さな橋。
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塔?
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家屋
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ヨーロッパの秋にたまに見かける赤い蔦
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日が暮れた旧市街は少しふいんきが不気味というか。
モスクでお墓を見て空爆のあとやら公園を見つつスーパーへ。
久々にビールを買おうと、いつもの癖で瓶をもらったらデポジットを取られそうになった。
突然言われてもよく分からない。
ここでも親切な人たちが頑張って教えてくれた。 -
ボスニア・ヘルツェゴビナの国旗には色々な意味が込められているとか。
ヨーロッパに属していることを強調した色調、主要3民族の協調、見切れた星は、発展が続くことを意味してらしい。
そして初めて掲揚されたのは日本なんだそう。へーーー。 -
日本人男性からサラミとルーマニアでよく食べたひと口クロワッサンをいただく。彼は某国の観光開発のボランティアをしていたとのこと。
その国は周辺国の中で一国だけ観光が遅れている国なので、ボランティアは入るべきだと思った。
たいして美味しくもないのにぼられたスープ。 -
虫とともに部屋に戻り、晩酌しようかと思ったら、またしてもおばちゃん登場。
ほっておいてはくれないらしい、しっかり魚の缶詰を持っているではないか…。
日本人男性氏を釣りに来たのかな?
あ、そういえば8時からコンサートがあってそれを見に来たんじゃないんですか?全部嘘なんでしょうけど。
日本人がいるのも嘘。
本当に嘘だらけの人だ。
でも1つだけ本当のことがある。おばちゃんは本当にやばかった。 -
そんなちょっと嘘つきだけどなんか憎めないおばさんと、ひょんなことからお茶をすることになった。
日本人男子氏(童顔、30代前半)もまたおばさんについては知っていたので、当然我々は真実を突き詰めるべく、誘導質問作戦で行こうと日本語で合図を交わす。
と思ったら男子氏、『いろんなところの情報ノートでクレイジーって言われてるけど、本当に日本人男子が好きなの?』と直球勝負。さすが外国で仕事していただけのことはある。
やや緊張ぎみの私たちに反し、おばちゃんはノリノリ。
『べいりーないす!!じゃぱにーずぼーいナイスね!!!私日本人男好きね、でも若いのだめね、情報ノートにクレイジー書く、私若いの嫌いね。』
とまくし立てるや否や、男子氏に向かってウインク投げキッス攻撃、おまけにほっぺにぶちゅーっとするべく、両手で男子氏の頭をがっちりホールド。
おばちゃんにとっては、ちょっと年上の男子氏がちょうどいいのかもしれない
この様子を見ているとそんなの朝飯前ぐらいな感じだ。
にしても、なんでこんなおばちゃんに日本人男性の餌食になってしまうのか。
夜中に寝込みを襲われたら抵抗できないと男子氏は言っていたが、私はそこに何か別の、大きな力を感じずにはいられない。
自称34歳ぐらいらしいという噂だが、今日のおばちゃんは旅先の開放感からか、あっさりと『60』だと認め、ついでにIDカードまで見せてくれた。その中には、ああ・・・若い日本人男性の証明写真が・・・
おばちゃんはそれを見つめながら、ぶちゅーっとしていた、あひぃ。
『ミー若いときミニミニ、(ミニスカートのことらしい)デスコたくさん男ミータッチ、でもミー言う、ノータッチ!!!』
その後もおばちゃんは自分の恋愛暦や結婚観など、饒舌にあれこれ暴露し、男子氏が部屋を離れると同時に名残惜しそうに部屋を去っていた。
そしてもう一度男子氏に厚い口づけを交わそうと、漫画みたいにピンクの唇を男子氏に突き出していたが、これまた漫画みたいに押し返されていてちょっと切なかった。
若い男の生き血を吸うってやつか・・・?
明日もまた新たな生贄がサラエボの町にやってくる・・・ -
やることもないのにここに一泊。
やることがなくて、お金でも撮影してみたんだと思う。ちなみに宿代のお釣りは庭からもいだみかんとお花だった。 -
そんなおばちゃんの心をがっちりつかんでしまった男子氏考案『ジャッキーチェンパス』
これを見せてジャッキーの兄弟だと言うと、いろいろと割引になるらしい・・・ -
11月18日
国境を越えてクロアチアに行く。
宿からしっかりウィンナーサンドをいただいてきた。いっぱいお金払ったんだもん、元は取らなくちゃ。
ドイツでもらって保存食にしていたレーズンケーキもここまで持ちこたえた。
節約のためのささやかな努力。 -
おばさん私たちを起こすって言っときながら勝手に出て行った。
きっと生贄到着タイムに合わせて始動したんだろう。
バスは確か朝7時発位だった。宿がバス停に近くてよかった。
ボスニア、最後の街まで戦争の後はあった。
国境が近づくにつれて、のどかな景色に
日本の田舎のよう。
そして海へ。いよいよ地中海だ。
山がちだが、景色はとても良く、天気にも恵まれた。 -
国境は何度か越えたみたいだが、入り組んでいるためよく分からない。
係りの人がバスの中に来てパスポートチェックをしだした。
そのうちどっちの領土にいるんだか分からなくなった。 -
山を抜けて平野に出た。穏やかそうな気候。
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もしかしたらこの辺りはもうクロアチアかも。
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海がみえた。
以上、ボスニアヘルツェゴビナ編でした。
いつもご覧いただきありがとうございます。
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