2015/09/17 - 2015/09/26
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kunyuさん
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2015年の9月にインドネシアに行ってきました。
アンコールワットを訪れて以来、東南アジア最大級の仏教遺跡ボロブドゥールをどうしても見たくなったのです。
また、ここ数年首都ジャカルタの通勤電車には元JRや東京メトロ、東急などの日本の中古電車が大量に導入され、東南アジアの町中を日本の電車が走るという不思議な光景が見られるようになっています。
広大なジャワ島を走る長距離列車にも載ってみたいですし、インドネシアのローカル線にも興味があります。
せっかく外国を旅するのですから、その国の鉄道に乗って土地の雰囲気、空気、景色を肌で感じたいのです。
幸い国内外問わず何度も旅行に行ったおかげでJALのマイルが貯まっており、航空券代はかかりません。
そこで、ジャカルタを起点にしてジャワ島を鉄道で一周するルートを考えました。
まずジャワ島の西側のジャカルタから東側のスラバヤまで北側の路線を走る特急列車に乗ってスラバヤで宿泊。スラバヤからは避暑地マランに足を延ばします。
スラバヤからは南側の路線に乗り、ジョグジャカルタとバンドンに宿泊してジャカルタに戻るという8泊10日の日程です。
首都ジャカルタはあまり観光するところが無いので日本の中古電車への乗車がメイン。ジャワ島の東側のスラバヤも観光地はありませんが、近くの高原都市マランは散策に向いていそうです。
中央部のジョグジャカルタは仏教遺跡ボロブドゥールやヒンドゥー教の大寺院ブランバナン、王宮など様々な文化遺産があり、見どころ多数です。ソロの山奥にあるスクー寺院とチュト寺院というミステリアスな寺院も気になります。特にスクー寺院はガイドブックに「エロティックな寺院」と書かれています。エロい寺院とは何か。ぜひ行かねばならないでしょう。
ルートを決めたら次は切符です。
発展途上国の鉄道は情報量が不足していることが多く、切符の購入もままならないことが多いのですが、インドネシアの鉄道については『インドネシア鉄道の旅―魅惑のトレイン・ワールド 古賀 俊行 (著)』という素晴らしい本があります。
在スラバヤ日本国総領事館首席領事である著者がインドネシアの鉄道全路線を乗り潰した経験をこの1冊にまとめられています。
300ページ以上もあり、路線や車両、インドネシアの鉄道の歴史など、この本を読めばインドネシアの鉄道がすべてがわかる貴重な資料なのです。
読み進めるとソロという町には線路と道路の併用軌道があり、ディーゼルカーが道路上を走っているのだとか。
ソロのプルウォサリ駅とウォノギリ駅を結ぶ1日2往復のローカル線だそうで、それがとても気になります。行きたい!
巻末には時刻表もついており、旅の予定もこの本を参考にして計画することができました。
列車の切符は現地の駅や旅行会社でも買えますが、私はインターネット経由で買いました。
Tiket.comというホームページは英語で予約と支払いができて便利です。
最後の難関はジョグジャカルタ周辺の観光地巡りの足。
インドネシアのバスなどの公共交通機関は外国人観光客にとって利用しづらく、また情報も少ないです。
ボロブドゥールやスクー寺院やチュト寺院はバスやミニバスなどを乗り継いで行けないこともありませんが、時刻表が分かりませんから時間を大幅にロスするというリスクがあります。
それならば少々高くつきますが、現地で車をチャーターして行きたいところを回った方が効率よく時間を使うことができます。
インターネットで調べた結果、Bagus Bintang Tour & Travelという旅行会社にお願いすることにしました。
インドネシア人の社長と日本人の奥さんが経営する旅行会社で、メールなどの問い合わせを日本語で行うことができます。
また運転手も日本語が話せるので何かあっても安心。料金も良心的でした。
ボロブドゥールで日の出を見て午前中にホテルに戻るプランと、ソロの山奥にあるミステリアスなスクー寺院とチュト寺院、そしてソロのプルウォサリ駅とウォノギリ駅を結ぶローカル線に乗るプランをお願いし、2日間車をチャーターすることにしました。
あとは空港からジャカルタ市内への足。
2018年現在は空港からジャカルタ中心部まで鉄道が開通して便利になりましたが、2015年当時はバスかタクシーしかありません。
帰りはバスで良いのですが、行きは到着が深夜になりますから不安です。
ジャカルタのタクシーはぼったくりや強盗が多く、あまり評判が良くありません。
青い車のブルーバードタクシーやシルバーバードタクシーは比較的信用できるとされていますが、初めての空港で目当てのタクシーに乗れるかどうかわかりません。
変なトラブルに巻き込まれるよりはと空港からホテルまでの送迎もインターネットで予約してしまいました。高いですが、深夜の空港は危険ですから安全第一です。
初日は少しでも早くホテルにたどり着き、翌日に備えてすぐに寝るべきなのです。
■ 日程
2015年9月17日~2015年9月26日
9/17 成田→ジャカルタ
9/18 ジャカルタ観光
9/19 ジャカルタ→スラバヤ
9/20 スラバヤ→マラン→スラバヤ
9/21 スラバヤ→ジョグジャカルタ
9/22 ボロブドゥール・ジョグジャカルタ観光
9/23 ウォノギリ支線、スクー寺院、チュト寺院見学
9/24 ジョグジャカルタ→バンドン
9/25 バンドン→ジャカルタ
9/26 ジャカルタ→成田
※ブログ『マリンブルーの風』に掲載した旅行記を再編集して掲載しています。
ブログには最新の旅行記も掲載していますので、ぜひご覧下さい。
『マリンブルーの風』
http://blog.livedoor.jp/buschiba/
2015年インドネシア旅行記
https://buschiba.livedoor.blog/archives/52519852.html
インドネシア旅行記の第1回です。
いざインドネシアへ。
深夜1時のジャカルタ・スカルノハッタ空港に到着し、ホテルへと向かいました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- 交通
- 5.0
-
■ 1日目 2015年9月17日 木曜日
出発の日を迎えました。昼過ぎに仕事を切り上げて帰宅し、夕方に自宅を出発します。
成田空港は大雨。18:55出発のJAL便でしたが、混雑と悪天候の影響で離陸が30分ほど遅れました。
幸いあまり揺れることもなく、深夜1時10分にジャカルタのスカルノハッタ航空に到着しました。
入国審査は長蛇の列。帰りの航空券を持っていないと入国を拒否されたり賄賂を要求されるという話を聞いていましたが、私は帰りのチケットを持っていますから特に問題なく通過できました。 -
なにやら見慣れたみずほ銀行の看板のあるスカルノハッタ空港。深夜でも30度はあるでしょうか。蒸し暑いです。
スーツケースを引き取り、到着ロビーで予約していた送迎のドライバーさんと合流しました。
すぐ車へと向かいます。両替していないと伝えたところ、
「空港はレートが悪い。町中の方がいいよ」とのこと。
ATMで現地通貨をキャッシングしたかったのですが、あいにく見つけられなかったのです。
ちなみに2015年9月時点では1インドネシアルピアは0.008円。両替するとだいたい1万ルピアが100円程度になります。 -
1:40ごろに荷物を車に積み込み出発。運転手とガイドと私の3人です。
今日と明日はジャカルタ中心部のホテル ボロブドゥール ジャカルタに宿泊します。
長距離列車の始発駅であるガンビル駅に近い5つ星ホテルで、1泊1万円程度。格式あるホテルで高いですが、ホテル代をケチって不快な思いをするよりは高くても便利で快適なホテルを選びます。
空港とジャカルタ中心部を結ぶ高速道路は渋滞がひどいので有名ですが、深夜なので空いていました。
快調に飛ばしながら、ガイドさんと色々話をして情報を仕入れました。、
「日本人多いですねー。連休ですか?」
「そうです。シルバーウィークですよ」
「9月になると日本は涼しいですか?」
「先週までは30度超えてたけど、ここ数日は涼しいですね」
「明日はどこに行きますか?」
「電車に乗ってボゴールという町に行きたいです」
「電車ですか。最近は治安が良くなったけど、スリは多いですよ。気を付けてください。リュックサックは背負っちゃダメですよ。、必ず前に抱えてください」
「わかりました。気を付けます」
「ほかに何か聞きたいことはありますか?」
「帰りなのですが、出発が22時前の便なんです。何時ぐらいにジャカルタのガンビル駅を出ればいいでしょうか」
「夕方は渋滞しますから、遅くとも18時。できれば17時頃にはタクシーに乗った方がいいですよ」
こんな話をしているうちにホテル ボロブドゥール ジャカルタに到着。時刻は2:15ですから40分ほどで到着しました。
バリ島で爆弾テロがあったおかげで警備が厳重です。ホテルの敷地に入る前に金属探知機で車の床下に爆弾などが無いかを調べられました。ガイドがチェックインも代行してくれたのでありがたかったです。深夜2時半。眠くてたまりません。 -
ホテル ボロブドゥール ジャカルタはインドネシアの要人も宿泊するらしく、警備がしっかりしています。
各階にガードマンがいて、エレベーター利用時と各階の入口でカードキーをタッチする必要があります。
謎の日本語の案内に従ってカードをタッチして部屋へ。広くて静かですが、設備は若干古めでした。 -
■ 2日目 2015年9月18日 金曜日
9時過ぎに起床し、9時半にホテル ボロブドゥール ジャカルタの1階のレストランで朝食。メニューの種類が多くチキンのソーセージなるものもありました。 -
食後の腹ごなしでホテルのプールの周りをぶらぶらします。
-
さて、食事がすんだら両替です。空港で両替せずにホテルまで来てしまったため、現地通貨のルピアを全く持っていません。
ホテルのATMではキャッシングができず、フロントに行っても両替できず。
ホテルの1階にある銀行を案内されましたが、銀行のカウンターで1万円札を差し出したところ、この1万円札はしわくちゃなので両替できないと断られてしまいました。普通に財布にいれていただけなのにひどい話です。 -
そうこうしているうちに10時半。そろそろ出発しましょう。
今日は日本の中古電車が走るというジャカルタの電車に乗って、ボゴールという町に行こうと思います。
ジャカルタの鉄道は大変不便にできており、長距離列車の始発駅のガンビル駅には通勤電車が止まらず、ガンビル駅の隣にある通勤電車用のジュアンダ駅は長距離列車が止まりません。
長距離列車から通勤電車に乗り換えるには1駅分タクシーに乗るかバスに乗るか歩くことになります。
同じ路線にあるのになぜこんなことになっているのでしょうか。
一説によると通勤電車は貧乏人が乗るので治安面の理由から長距離列車の客の動線と完全に分けているらしいです。
今は治安が向上して通勤電車の利用が激増していますから、早めの改善を期待したいです。
ホテル ボロブドゥール ジャカルタから通勤電車の止まるジュアンダ駅へは徒歩15分程度。道すがら現地通貨をキャッシングできるATMを探しましょう。 -
ジャカルタの道路は車であふれていました。歩道は穴だらけでボコボコ。非常に歩きにくいです。
おまけに信号も横断歩道も歩道橋もありません。道の反対側までどうやって渡ればいいのでしょうか。車はひっきりなしに走っています。
ジャカルタの道路事情は悪く、市内中心部の交通渋滞は世界最悪レベルとされています。
主要道路は片側2~3車線なのですが交差点が少ないため右折ができません。そのため目的地にたどり着くまでに相当遠回りしなけれなばらないことがあるそうで、道路の使い勝手の悪さや道路自体の不足が渋滞に拍車をかけています。 -
とりあえずジュアンダ駅の方に歩いてみます。現地通貨を持っていないのでタクシーにも乗れません。
10分ほど公園沿いの道を歩いていると道の反対側にATMの看板を見つけました。公共施設の建物の外にあるようで、ガードマンが立っています。利用者も多く安心して使えそうです。
ただ困りました。ATMは道路の反対側なのです。道を渡らないとATMに行けません。
車が途切れるのを待ちましたが、車はひっきりなしにやってきます。
しばらくすると現地の人が車が来るのもお構いなしに道を渡り始めました。
うそ!車にひかれるぞ!
驚くべきことにインドネシア人は走ってくる車に向かって手のひらを突き出し、手を振りながらゆっくりと歩いています。
すると車がややスピードを落としてくれるのか、インドネシア人は車にひかれることもなく渡り切ってしまいました。
そうか、ああやればいいのか。
って怖すぎる!
しかしやらなければ渡れません。意を決して手を振りながら歩き出しましたが、生きた心地がしません。無事に渡り切ったときは冷や汗をかいていました。
コツは走らないことだそうで、ゆっくり歩いた方がドライバーもスピードを調整しやすくなるとのことです。
命の危険を感じながらATMにたどり着き、ようやく現地通貨をゲット。
250万ルピアをキャッシングしました。インドネシアの最高額紙幣は10万ルピア。日本円にして1000円程度です。
ですから総額25000円程度なのですが、10万円札25枚ですから財布が膨れてしまいました。こまめにキャッシングした方がよさそうですね。 -
ようやく現地通貨をゲットし、ジュアンダ駅へ。立派な教会がありました。オランダの植民地だった時代の名残でしょうか。
-
道の反対側に巨大なモスクが見えました。東南アジア最大規模を誇るイスティクラル・モスクです。1978年に完成した比較的新しいモスクです。インドネシアのジャワ島はほとんどがイスラム教徒。道行く女性はみなスカーフをかぶっています。
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危ない道をインドネシア式に手を振りながら横断し、ジュアンダ駅にたどり着いたころには11時を回っていました。
次回はいよいよ日本の中古電車に乗ります。
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