時代順に巡る京都　その⑤ 【江戸時代：二条城】

2022/05/03 - 2022/05/04

学生時代の「団体・決められた旅」を経て、大人になった今、自分で選んで味わう京都をもう一度。
今回は、時代順にこだわって巡ってみることに。
そんな気持ちで改めて京都を旅してみると、違って見えてきた。
第5弾は、江戸時代からの歴史がある世界遺産：二条城。

エリア 二条・烏丸・河原町(京都)

京都の地下鉄　東西線に乗車。
突然、琴の雅やかなメロディーが。
地下鉄の音楽で琴の音色を使うなんて、さすが京都。

南禅寺エリアから嵐山方面に向かうこの路線、着物を着た若者の観光客を数多く見かけた。
ところで、京都ローカルの方々って着物着るんだろうか。

京都市営地下鉄 東西線 乗り物

二条城前駅で下車。
続いてやって来たのは、江戸時代に築城された二条城。
築城主は、徳川家康。

二条殿址 名所・史跡

外堀沿いを歩いていると、何だこれ？
三角コーンを木材で覆っているのは、初めて見た。
ここまで景観に配慮するとは、世界遺産恐るべし。

京都は、町全体が世界遺産なのではなく、一部の神社・仏閣のみが認定されている。
ここ二条城は、その中で唯一の「城」。

「世界遺産」二条城へ、いざ！
なお、2022年6月から拝観料が￥1030から￥1300に改定された。

撮影ができないため、いただいたパンフレットを参考に。
奥が本丸、手前は二の丸。

まずは二の丸御殿の見学から。
パンフレットからでも、見通しが悪く階段状になった複雑な造りが一目瞭然。

豪華絢爛な唐門をくぐると…

そこは二の丸御殿。

御殿の中は靴を脱ぎ、撮影も禁止。
入って通路を歩くと、足元からギィギィ音が。
これが鶯張りってヤツか。

元離宮二条城 名所・史跡

最初に見る「遠侍」エリアは来客用。
襖に描かれた虎が睨みを効かせている。
部屋は広いものの、後から見る部屋に比べて質素で、明らかに格が違うと分かる。

2番目のエリアは大広間。
二の丸御殿の中で最も格が高い部屋。
天井や襖絵の豪華さは別格。

家康の将軍就任から、大坂冬の陣の本拠地、また慶喜の大政奉還まで、
江戸時代全ての歴史の舞台となったのが、ここ二条城。

大広間とは対照的に、将軍と限られた人々のみ入れたという黒書院。

その奥に、将軍が休んだり寝たりするプライベート空間：白書院がある。
豪華だが、将軍たちは果たしてゴロゴロしたりリラックスしたりできたのだろうか。

「城」というと、天守閣がある城をイメージするが、ここはまったく違う。
ここ二条城は、徳川家康が征夷代将軍となってから完成した歴史が新しい城。
そのため、我々がイメージする何層にもなるいわゆる「城」「天守閣」のイメージとは違う。

あれ？
初めて来たのに、ここ見たことがある！
とデジャビュ感。

実はここ二条城は、数多くの時代劇のロケ地。
「水戸黄門」や「大奥」などで登場した。
なるほど、だからか。

奥にある本丸御殿、なんと工事中！
「自分が観光地に行くと、いつも工事中に当たる」ジンクス、今回ももれなく発動。

二の丸御殿の中は江戸時代だったのに、ここだけ現代建築。
唯一分かるのは、高層ではなく低層の城であったこと。

どんな建物か、まったく窺いしれない。
皇女　和宮親子内親王はここで暮らし、江戸へ嫁いでいった。
「大奥」を思い出し、まだ見ぬ本丸御殿に思いを馳せよう。

二条城を出て、JRの駅を探していたら、
あれは何の建物？

これがJR二条駅だった！
ぱっと見、立派な体育館やアリーナのよう。
改札を通り、中に入ると木目の天井が。
こんな駅、初めて見た。

二条駅 駅

見とれていると、天井の梁にいくつかカラスの巣が。
電車の運行に影響しないといいが…。

特急きのさきが通過。
この先、JR京都駅へつながっている。
京都駅の特急発着数は日本一なんだとか。

江戸時代つながりの、歌舞伎創始者：出雲阿国像。

そして、出雲阿国像の向かいにある、出雲阿国歌舞伎発祥の場：京都南座。

ところで、今回の旅で「御」がつく京都の地名に困ったため、帰宅してから読み方を改めて調べてみた。

「お」読み：御池（おいけ）通り・御室（おむろ）町
「ご」読み：京都御所（ごしょ）・御幸（ごこ）町
「み」読み：御陵（みささぎ）駅

うーむ、京ことばに続いて地名まで、いと難し。
ここは京なり、むべなるかな。

続きはその⑥で。

京都四條 南座 (阿国歌舞伎発祥の地) 名所・史跡