蓼科高原から美ヶ原高原を経由し和田宿へ

2021/07/20 - 2021/07/20

毎年訪れている蓼科高原に滞在中、少し足を延ばし、ビーナスラインを通って美ヶ原高原へ、その後、和田宿を訪れました。途中、霧ヶ峰に立ち寄りニッコウキスゲの群生を鑑賞、美ヶ原では高原美術館と美ヶ原牧場周辺を散策、和田宿では本陣や旅籠、黒曜石資料館を巡りました。

エリア 美ヶ原高原(長野)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 自家用車

白樺湖から美ヶ原に向かう途中で立ち寄った霧ヶ峰。
ニッコウキスゲの時季だったため、車から降り高原を散策しましたが、鹿に花芽を食べられてしまい、以前のような黄色い絨毯のような姿は見られませんでした。

霧ヶ峰 自然・景勝地

防御用の電流が流れる電線を張り巡らしていましたが、年々開花する花の数が減っていて残念に感じています。

霧ヶ峰 自然・景勝地

高原の中を走るワインディングロードのビーナスラインは、緑豊かな山間に造られていて、ドライブするのにとても気持ちが良い道路です。高原内にはグライダーの滑走路があるので、時間が合えば優雅に飛んでいる姿を眺めることもできます。

霧ヶ峰高原 自然・景勝地

白樺湖からビーナスラインを走ること40分、美ヶ原高原美術館に到着。
野外に出たところに造られた巨大な指。
館内には世界各国から集められた350点ほどの彫刻が展示されています。30分コースと40分コースがある緑豊かな散策路に沿って展示された彫刻を鑑賞することができます。
屋外に展示されているので歩いているだけで気持ちがよかったです。

美ヶ原高原美術館 美術館・博物館

美術館入口から数分のところに建つこども美術館。
小学生以下の子供たちが中に入って遊べるモグラパイプとシャボン玉のお城はコロナ禍で現在立ち入ることはできませんでした。

こども美術館 美術館・博物館

美ヶ原高原美術館の高台に建つビーナスの城。
１階にミロのヴィーナスなどの模刻のビーナス大理石像が展示されています。ステンドグラスの窓を背にしたビーナス像は美しかったです。階段を上がって屋上に出ると屋外展示場の全景や、晴れた日には周囲の山々を見ることができます。あいにく訪れた日は雲でかすんでいて遠くの山を見ることはできませんでしたが、城の外観は物語に出てきそうな中世ヨーロッパの城のようでわくわくしました。

美ヶ原高原美術館 ビーナスの城 美術館・博物館

ビーナス大理石像とステンドグラス。
ビーナス像は8体ほどが展示されていました。

美ヶ原高原美術館 ビーナスの城 美術館・博物館

ビーナスの城屋上から見た美ヶ原高原美術館の全景。

美ヶ原高原美術館 美術館・博物館

作品１、イリアッド・ジャパン
東京の大手町に建つ東京サンケイビルの広場にも、同じ彫刻が建っていたのを思い出しました。

美ヶ原高原美術館 美術館・博物館

作品２、夢遥

美ヶ原高原美術館 美術館・博物館

作品３、しまうま

美ヶ原高原美術館 美術館・博物館

作品４、歴

美ヶ原高原美術館 美術館・博物館

作品５、スズメヲウツノニタイホウヲモチダス

美ヶ原高原美術館 美術館・博物館

作品６、豊穣への賛歌Ⅱ

美ヶ原高原美術館 美術館・博物館

作品７、雲

美ヶ原高原美術館 美術館・博物館

作品８、闘風

絵画館 美術館・博物館

美術館を後に美ヶ原牧場へ。
高原のシンボル的存在・美しの塔。
ビーナスラインの終点に建つ山本小屋ふる里館から、牧場沿いを歩いて10分ほどのところに建っています。霧が発生すると鐘を鳴らして登山者に位置を知らせる避難塔として造られたそうです。

美しの塔 名所・史跡

美しの塔から10分ほどの塩くれ場。
昭和の中頃まで平らな石の上に塩を置き、牛や馬に舐めさせていたことから名づけられたそうです。現在は放牧された牛がたくさん集まり、石を舐めている姿もわずかに見られますが、それほど特徴あるスポットではありません。

塩くれ場 自然・景勝地

美しの塔から塩くれ場にかけて、放牧された牛が草を食べている様子が眺められました。
背景には美ヶ原最高峰・王ヶ頭に立つ電波塔が見えました。

美ヶ原高原 自然・景勝地

山本小屋ふる里館に戻る途中、茶店で一服。
ソフトクリームときのこ汁で一休み。
ソフトクリームの量の多さにびっくり。
味も良かったです。

美ヶ原高原 自然・景勝地

美ヶ原を後に和田宿へ。
昼食は和田宿ステーション特産物直売所の食堂で取りました。
道の駅と名付けられていませんが、道の駅にある特産物直売所と同じ感じでした。地元の米や野菜や切り花、土産物食品、手作りお手玉やマスクなどを売っていました。特徴は鹿の角と畑のモグラ除け風車が売られていたことです。迫力ある鹿の角が印象的でした。併設されている食堂のざるうどんとざるそばをいただきましたが、道の駅らしからぬ腰がありとても美味しかったです。

和田宿ステーション特産物直売所 お土産屋・直売所・特産品

和宮も宿泊した和田宿本陣へ。
1861年に火災で焼失したものの、江戸に向かう和宮の宿泊地だったことから再建を許された歴史があります。1階から2階に上がる階段には箱階段が設置され、不審者がやってきた時は箱階段を上がりすり戸を閉め、家族を不審者から守る造りも見ることができました。

中山道 和田宿本陣 美術館・博物館

広々とした多くの座敷部屋からは本陣らしさも伝わってきました。係の人も手持無沙汰からか、建物のつくりや和田宿の歴史など興味深い話をしてくれました。風に強い板葺き石置き屋根の建物で、大名級が宿泊していない時は本陣の所有者が生活していたそうです。

中山道 和田宿本陣 美術館・博物館

1階の台所には畳敷きの場所と板の間の場所があり、主人は畳敷き、女、子供は板敷で食事を取るという、当時の男尊女卑の生活も垣間見える造りも残っています。

中山道 和田宿本陣 美術館・博物館

かつての旅籠・和田宿大黒屋。
和田宿の中では中規模の旅籠です。中に入ることはできませんでしたが、和田宿に起きた文久元年の大火後に建てられた建物です。現在は雨戸の一部が開いていてそこから内部をわずかに見ることができます。

和田宿大黒屋 名所・史跡

大黒屋内部の様子です。

和田宿大黒屋 名所・史跡

1861年に再建された旅籠・かわちや。
1階から2階に上がる階段には箱階段が設置され、不審者がやってきた時は箱階段を上がりすり戸を閉め、家族を不審者から守る造りも見ることができました。出桁造りで格子戸がついた外観からは、趣と旅籠らしさが伝わってきました。

歴史の道資料館「かわちや」 美術館・博物館

和田宿の中では大規模の旅籠で、江戸に向かう和宮一行のお付きの人が宿泊したことから、一般の宿泊客と出会わないための入口や上段の間が造られ残っています。

歴史の道資料館「かわちや」 美術館・博物館

かわちや裏に建つ黒耀石石器資料館へ。
男女倉遺跡から出土した黒曜石を材料とした石器が展示されています。旧石器時代の人々の工夫と生活の大変さを知ることができる資料館です。

黒耀石石器資料館 美術館・博物館

木を切るための礫器、石器を作るための敲石、肉を削るための掻器、肉を切るためのナイフ形石器、溝を掘るための彫刻器など、一言で石器と言ってもいろいろな用途別に使用されていた石器があることがわかりました。

和田宿の見学場所はまとまっていて、ほとんど移動せずに見学することができました。見学に際しては、共通券が便利です。

黒耀石石器資料館 美術館・博物館