蓼科高原の楽しみ方 ☆ 横谷渓谷と国宝土偶

2023/08/04 - 2023/08/05

自然豊かな蓼科高原には、3.5㎞程に渡って渓流沿いを散策できる横谷渓谷と、国宝に指定されている二つの土偶が展示された尖石縄文考古館があります。渓谷沿いには遊歩道が設置されていて、滝を眺めマイナスイオンを浴びながら散策が楽しめます。考古館には縄文のビーナス、仮面の女神と名付けられた土偶が展示され、遺跡や考古学に興味ある人が訪れています。全く異なった二つのエリアですが、蓼科高原を訪れた際に一度は立ち寄りたいスポットです。

エリア 茅野(長野)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 自家用車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

横谷観音へは、横谷峡から続くメルヘン街道を上がり、横谷観音と書かれた看板横の小道を入ります。

その先に横谷峡入口バス停があり、横谷渓谷を眺められるデッキの広い展望所があります。今まで駐車場付近はトイレとちょっとした店しかなくて観光地らしくなかったのですが、展望所ができたことで横谷渓谷の観光の呼び水になったように思います。茅野市街地や中央アルプスなどが眺められ、天気がよければ遠くの山並みも見えます。

横谷展望所 自然・景勝地

展望所から歩いて5分ほどのところに横谷観音が祀られたお堂が建っています。
隣りの説明板には、元陸軍中将の市瀬源助の発願が由来と記されています。お堂の横には市瀬源助の胸像があります。社務所はなくひっそりとしていて、周りにもみじが生えています。秋は紅葉がきれいです。

横谷観音 寺・神社・教会

観音堂の近くの展望台から見た横谷渓谷。
横谷観音から乙女滝までは遊歩道が造られています。観音近くは急な坂道があるので、散策するなら、下りになる横谷峡入口バス停の駐車場から行くことをおすすめします。駐車場から観音堂へ行く途中の山の中に、小さな大瀧神社があるので共に訪れてもいいと思います。

横谷峡(横谷渓谷) 公園・植物園

横谷観音近くの遊歩道の様子。
大きな木が遊歩道を塞いでいました。

横谷峡遊歩道 公園・植物園

標識どおりに進むこと、600mほどで王滝に到着です。

横谷峡遊歩道 公園・植物園

横谷観音から600mほど下ったところを流れ落ちている2段滝です。昔は横谷観音からも眺められましたが、現在は草木が成長し、観音から滝は眺められないため、急な山道を降りて行かなくてはなりません。上り下りするだけで汗びっしょりになってしまいますが、豪快に流れ落ち落ちる滝は一見の価値があります。
蓼科湖から車で2分ほどのプール平バス停から15分ほどのところを流れ落ちる、大滝と混乱している方がいるようですが、横谷峡にあるのが王滝、プール平にあるのが大滝です。

王滝 自然・景勝地

王滝からはほぼ平坦な道が続きます。
写真は乙女滝に向かう遊歩道途中にある霧降の滝です。

横谷峡遊歩道 公園・植物園

横谷峡遊歩道の入口近くに建つ一軒宿の旅館です。大きな石に囲まれた茶褐色の温泉からは、渓流や渓谷を作り出している緑豊かな自然を眺められます。温泉の温度は低めですが鉄分や炭酸ガスを多く含んでいて、ゆっくり入っていることができるので散策の疲れをとることができます。団体さんが宿泊していると日帰り温泉は利用できませんが、横谷峡入口に建つ遊楽庵で蕎麦を食べると入浴割引券が手に入ります。入浴施設を利用する際には、事前に利用可能かどうかを確認した方がいいと思います。

横谷温泉旅館(日帰り温泉) 温泉

横谷渓谷を流れる渓流沿いに造られた遊歩道の入口近くにある滝です。遊歩道のすぐ近くから流れ落ちているため、水しぶきをあげて流れ落ちる滝をすぐ近くで見ることができ、水しぶきを感じることもできます。マイナスイオンが多く発生していて、とても気持ち良く感じられます。

乙女滝 自然・景勝地

遊歩道入口の様子です。

横谷峡遊歩道 公園・植物園

乙女滝から600mほど、横谷渓谷入口です。
車で訪れた場合はこのすぐ近くに無料の駐車所があります。

横谷峡(横谷渓谷) 公園・植物園

蓼科湖から20分ほど、北横岳の山麓と北横岳の中腹を結んでいる100人乗りのロープウェイです。標高差466mを7分ほどで運行しています。山頂駅には溶岩が固まってできた坪庭があり、溶岩の上を散策できる1周30分ほどの遊歩道が造られています。坪庭からは枯木帯と成木帯が交互に形成される縞枯れ現象も見られます。展望台からは八ヶ岳や南アルプス、中央アルプスなどが見渡せ、天気が良い日には北アルプスも眺められます。自然豊かで展望も素晴らしいロープウェイ山頂ですが、乗車運賃が800円ほど上がってしまったのが残念です。遊歩道はアップダウンがありますが、子どもでも散策できます。ロープウェイの山頂と山麓ではかなりの気温差があるので、1枚上着持っていくことをおすすめします。

北八ヶ岳ロープウェイ 乗り物

諏訪インターから20分ほど、ビーナスライン沿いに造られた花蒔公園近くの小道を入って、200mほど行ったところに公園として整備、保存されています。国宝土偶・仮面の女神が出土した場所で、こじんまりした園内には出土した時の様子が復元されています。説明板によると、公園周辺には縄文時代、ムラが存在していたと記されていました。駐車場もあり、訪れやすい場所にある遺跡です。

中ッ原遺跡 名所・史跡

仮面の女神が出土した当時の様子が復元されています。

中ッ原遺跡 名所・史跡

中ッ原遺跡から15分ほど、エコーラインの尖石考古館西交差点を左折したところに造られています。館内には茅野市内から発掘された土器や石器、縄文のビーナス、仮面の女神と名付けられた２体の国宝土偶、縄文時代の人々の生活の様子などが展示されています。縄文時代の様子を映像で見たり、火おこしや編み方を体験したりすることもできます。考古館隣には整備された与助尾根遺跡もあり、縄文時代の集落が復元されています。

尖石縄文考古館 美術館・博物館

入口には、考古学者であり、考古館初代館長だった宮坂英弌氏の胸像が来館者を迎えています。

尖石縄文考古館 美術館・博物館

尖石縄文考古館隣に保存されている、縄文時代中期の遺跡です。現在、遺跡は芝生が植えられ公園のようになっていて、存在したであろう縄文集落の竪穴住居が復元されて建っています。遺跡発掘中に出土した土器や石斧などは隣の考古館に展示されています。考古館が建つ尖石遺跡には復元された住居などはないため、住居が建つ与助尾根遺跡は遺跡らしさが感じられました。5000年から4000年前にムラが存在し、人々が生活していたことを考えるとロマンに満ち溢れている遺跡だと思います。

与助尾根遺跡 名所・史跡

考古館から5分ほどのところにある、茅野市が運営する日帰り温泉施設です。内湯、露天風呂、サウナ、休憩室があり、泉質はピリッと塩分を感じる温泉です。地元の人だけでなく観光客も多く訪れる温泉で、他の場所にある5つの日帰り温泉施設でも使える回数券が用意されています。縄文の湯から50mほどのところには、ジェラードが美味しい人気店・ぺぱんがあり、入浴後に立ち寄るのもおすすめです。

尖石温泉 縄文の湯 温泉

観光スポットではありませんが、蓼科を訪れる多くの人が立ち寄るスポットなので紹介します。蓼科高原から諏訪南インターに向かうエコーライン沿いに建つ大きな直売所です。所内には原村周辺で撮れたセロリやとうもろこし、トマトなどの野菜やフルーツ、きのこ類、米、パン、乳製品、酒、漬物、花木などを販売しています。とれたての野菜類が並んでいるため、都会の品と比べ新鮮です。蓼科滞在中、何度も訪れますが、いつ行っても蓼科に向かう車や蓼科から帰る車で、駐車場が混んでいる人気の直売所です。

たてしな自由農園 原村店 お土産屋・直売所・特産品