2020/09/21 - 2020/09/22
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ウェンディさん
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この旅行記のスケジュール
2020/09/21
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車での移動
新潟市から酒田までは車で3時間とそれほど遠くはない。
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山居倉庫の見所は欅並木と倉庫の風景。でも、その歴史も実は面白い!
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本間家旧本邸は内部の写真撮影が禁止。 武家屋敷と商家がフュージョンしたその造は、他では見れない。
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本間美術館の庭園と別荘は必見。来年3月末までは山形県のキャンペーン利用で見学料金が割引に!
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最上峡の幻想の森は、1000年の齢を重ねた杉が幹をくねらす神秘の森。 行き方は旅行記参照!
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トトロの木はメインの幹線道路からは少し離れてしまうが、この辺りを通るならば必見。ほっこり気分になるよ
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この旅行記スケジュールを元に
With Coronaの生活スタイルが始まって、半年。
老齢期が罹患すると命の灯を縮めるかもしれないと言われる中、
息を詰めて生活しながらも、少しは彼らとの付き合い方も学んできた。
でも、いつまで息を潜めていれば良いの?
ウイルスに感染するのが怖いから、家にずっと引き籠もっている?
でもソレでは、つまらないよね。
せっかく生きているのだもの、楽しみだって欲しいかな。
それに今年はちょっとだけ特別な年。
だって、結婚して50年の節目の年だよ。
なのに、楽しみにしていたアニバーサリー旅がキャンセルだなんて、
あんまりじゃない!!!
↑↑↑は、日本海から吹いてきた風が教えてくれた秘密の呟き。
よし!
それならば、大して財力の無い娘だけど、少しは力になりましょ♪
大々的な金婚式のお祝いとは行かないけれど、温泉でのんびり1泊くらいならば娘の私に任せて貰っても大丈夫。
行き先は、流行の中心地である関東からはアクセスの悪い山形の蔵王温泉。
蔵王はその昔、もう30年以上前に毎年のように家族でスキーに行っていた想い出の地。
とろりとした白濁した湯が、ひっかき傷口に沁みて痛かったよね。
久しぶりに親娘水入らずで、温泉旅と参りましょうか。
---2020・9月 祝☆50年☆おめでとう♪ 姉妹旅行記---
1000段の階段登りもへっちゃら!? https://4travel.jp/travelogue/11649834
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
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2020年初頭から始まったコロナの嵐。
その嵐はもれなく我がファミリーへも影響を及ぼし、金婚式を迎えた両親のアニバーサリー旅も嵐の渦に巻き込まれ、どこかへと飛ばされてしまった。
コロナ渦なのだから仕方が無い・・・そう云ってしまえばソレで終わり。
でも、金婚ってそんな一言で片付けられる軽いモノではなく、山あり谷ありの50年間を過ごしてきた夫婦の記念の節目の年。
せっかくなのだから、少しでも記念となるイベントをしたいよね?
コロナが少しでも落ちつくタイミングを探っていたお節介な娘は、9月の初頭に両親に連絡を取り、温泉旅にいかないかと誘ってみた。
勿論、コロナの流行状況の変化によっては、中止せざるを得なくなることも想定して二人への金婚のプレゼントと言うことは内緒。
だって、又、行けなくなって、ガッカリしたら申し訳ないからね。
行き先は、宿泊地のみを決めて、2日間の動き方の詳細は父にプランニングを委託。
気ままなドライブ旅なので、夕方までに蔵王温泉に辿り着けばOKというお気楽な旅だ。
父が1日目のメインの行き先として選んだのは、山形県の酒田。
酒田と云えば有名なのは江戸時代の北前船で、その北前船を牛耳っていたのが、酒田の本間一族だと言われている。 -
酒田の本間家は日本最大の大地主と呼ばれた一族で、その始まりは江戸時代。
初代が雑貨屋から商売を始め、商才が豊かであった一族はグングンと家業を成功させ、雑貨屋の次は米屋、そして金融業に幅広く手を広げ(もちろん、藩主にもガッツリとお金を貸したことは言うまでも無い)、更に三代目の時には塩害に苦しむ酒田の農民のために海砂の防砂工事や貧民救済事業を本間家の私費で行い、また、藩の財政再建のためのブレインともなり庄内藩に貢献したことから、商人でありながらも石高300石の武士にも取り立てられている。 -
酒田には「本間様には及びはせぬが、せめてなりたや殿様に・・・」の唄が残っていて、江戸時代の本間家の栄光は藩の殿様をも凌ぐモノだったそうだ。
そんな酒田旅を歩き始めは、酒田の代名詞でもある〔山居(さんきょ)倉庫〕。
車は倉庫付属の無料駐車場に置くことができる。
山居倉庫があるのは最上川の河口で、酒田港の入口だ。 -
イチオシ
通常、米倉と言う言葉からは何の変哲も無い殺風景な物置のような場所を想像するが、山居倉庫の米倉はとてもスタイリッシュ。
黒壁とその脇に立ち並ぶケヤキ並木が印象的な倉庫だ。山居倉庫 名所・史跡
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そんな山居倉庫だが、倉庫としての歴史はそんなに古くはなく建築されたのは明治時代。
この倉庫が有名となった理由はその規模で、建築された明治時代から現代まで続く日本一の規模の巨大米蔵だそうだ。
フォトジェニックなケヤキ並木沿いに建てられた土壁と黒い木壁の山居倉庫は、ケヤキの緑が風に揺れ、烏の黒羽のような倉庫の色との対比が美しい。
ケヤキの木々は景観のために植えられたのか?と思いがちだが、倉庫脇のケヤキ並木には意味があり、大きく葉を茂らせたケヤキの木々は倉庫の保管米を冬の寒さや風から守る役割を果たし、また強い西日で倉庫内温度が上昇するのを防ぐ働きがあるそうだ。 -
倉庫の建築様式は和洋折衷。
湿度・温度の調整機能が高く防火性能の高い日本古来の建築様式の土壁、そして風通しの良い木壁、更に頑丈な西洋倉庫の技法である三角形を基本としたトラス構造が山居倉庫には採用されている。
また、倉庫の屋根の上に視線を移すと、倉庫の屋根が空間を挟んだ二重構造であることが分かる。
この二重屋根は土蔵と屋根の間に隙間を設けることにより通風をよくし、倉庫の中に積み重ねられた米俵から発せられる熱の放散と、屋根に溜った熱がダイレクトに倉庫内部に伝わるのを防ぐ構造とのことで、米の収穫時期の9月になっても残暑が厳しい酒田の気候を考えられた造りになっていた。 -
明治時代から約150年間、大事に使われてきた山居倉庫は現役の米蔵であり現在は酒田のJA(農協)が管理し、蔵の内部には近代的な管理装置も導入して、今年に収穫された庄内米の保管に利用されている。
因みに、明治時代に倉庫建築の為の資金繰りをしたのは、前述した北前船を牛耳っていたと言われる酒田の本間一族で、酒田旅はこの“酒田の本間家”を軸に進んでいく。 -
酒田はその昔は北前船の拠点として「西の堺・東の酒田」とも呼ばれた海運業で発達した町で、その海運を上手に利用し商売の幅を広げていったのが、酒田の豪商の本間家。
「でも、そんなのは今から数百年前の江戸の大昔の話でしょ?」と思うかもしれないが、実は今でも酒田の本間家は健在で、三代目が建築した武家屋敷やその家名を冠した本間美術館が酒田には現存している。
この武家屋敷を建築した三代目の本間光丘は商人でありながらも武士としての地位を藩主から授かった人物で、彼が作った屋敷が武家屋敷と商人屋敷の折衷な家。
このお屋敷は〔本間家旧本邸〕と呼ばれ、表が書院造りの武家屋敷仕様でありながらも台所などがある裏側が家族や使用人が利用する商家造りの家で、その家が現在一般公開されている(見学料:大人800円)。
武家屋敷仕様の正門に覆い被さる赤松は“門かぶりの赤松”と呼ばれ、その樹齢は400年。
藩主や殿様といったお偉方しか潜ることの出来なかった本間家の門を護り続けてきたそうだ。
(山居倉庫→本間家旧本邸&お店までは徒歩10分の距離)本間家旧本邸 名所・史跡
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本間家旧本邸の邸宅内部はカメラ撮影禁止なので写真はないが、高級なヒノキの木材を多用し欄間が美しい武家屋敷とその後方の庶民的な商家造りの室内の対比が興味深かった。
また、商家造りにある御勝手(台所)が板張り床なのも、ちょっとしたエゴが垣間見えるポイント。
江戸時代には板張り床の台所は武家屋敷の特権であり、商人以下は土間造りの台所しか許されなかったのだが、あえて商家造りのエリア内の台所に板張り台所を持ってくるあたりが、さりげなく本間家は商人ではあるが、武士でもある!と自己主張をしていて、当時の微妙な階級意識が垣間みれた気がした。 -
更に武家屋敷エリアの屋根瓦も自己主張が激しく、これでもかというくらいの本間家の“本”の紋章。
これは下手な鬼瓦よりも迫力があり、屋根を見上げる人にインパクトを与える。 -
写真は書院造りの武家屋敷部分を外から撮影したモノだが、此処だけ見たらとても商人の屋敷には見えなく、武家の家。
この本間家旧本邸は江戸時代から昭和20年まで本間家によって守られ、その後は町の公民館として利用され、現在の様な史跡となっている。 -
三代目が建築した武家屋敷の向かいには本間家が商人として商をしていた別邸の“お店(たな)”が現存し、本間家旧本邸の見学チケットでその内部も見学できる。
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お店内部は写真撮影OKなのだが、いわゆる江戸時代の倉庫兼ショップなので、お店内部の雰囲気は大広間的な感じ。
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江戸時代から大正時代まで本間家で使用されてきた看板や用具の展示があり、当時の商売の様子が想像できる物品が多かった。
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イチオシ
本間家の使用人や家の外回りで使うモノには、屋根瓦と同じ本間家の家紋である“本”のマーク。
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あらゆるモノに“本”のマークがあり、まるで藩のお殿様のようだが多分ソレが本間家の実力。
だからこそ民衆が、藩の領主よりも本間様が真の酒田の支配者であると揶揄する唄を残したのだろう。 -
火事の時に出動する手押し木造放水車にも“本”の紋がつけられていて、その当時の本間家の勢いがどれほど強いモノだったかと言うことを語っていた。
また、この手押し木造放水車は本間家のもう一つの一面も教えてくれ、それは、本間一族が地域の発展を一番に念頭に置き活動をしていたということ。
酒田の町で火事が起きた時には本間家の男衆が、放水車を担いでかけつけ、火消しの役割を担ったとのことだ。
だからこそ、本間家は高利貸しという阿漕な商売でありながらも民衆に慕われた豪商として今もその名を残し、酒田市民に慕われているのだろう。 -
この日、当初の予定では午前中の酒田の町歩きは、本間家旧本邸とお店だけのつもりだったのだが、現地で「山形の文化応援キャンペーン」の存在を教えて貰い、急遽、本間美術館も行くことが決まった。
「山形の文化応援キャンペーン」とは山形県の文化財等の施設入場券を購入する場合や施設でお買い物をした場合に支払金額500円につき250円を割り引きますという山形県が打ち出した太っ腹キャンペーン(2021年3月末まで実施)。
通常、本間家旧本邸+美術館の共通割引入場チケットが1600円/大人なのだが、このキャンペーンを利用すれば2館を巡っても850円/大人となり、かなりお得となる。
実を言えば本間美術館の庭園と別荘の前評判は高く、見てみたいとは思っていたのだが、見学料が1000円ではちょっと手が出ないかな・・・と躊躇していた。
だから美術館も本間家旧本邸も見られて1000円以下となる今回の「山形の文化応援キャンペーン」の政策は、またとない絶好のチャンス!
こんなお得な機会は滅多にないので、本間美術館も見学しましょうという話になったのだ。 -
本間家旧本邸から本間美術館までは徒歩でも片道20分強で行けるが、少し登り坂の道となるのでお年頃の両親にはキツいかと思い、一旦、山居倉庫まで戻り車で美術館へと移動することにした(本間美術館の駐車場は無料)。
本間美術館は美術館の本館と庭園、そして本間家の別荘(迎賓館)から構成されていて、私達が興味があったのは庭園と迎賓館。
だから、美術館の部分はさらっと流して庭園へと向かった。本間美術館庭園(鶴舞園) 美術館・博物館
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鶴舞園(かくぶえん)と呼ばれるこの池泉回遊式庭園が造園されたのは文化10年(1813年)、今から200年以上も前の話だ。
大金持ちであった酒田の豪農の本間家の道楽のためにこの豪華な庭は造園されたのか?とここへ来る前は思って居たのだが、現地の説明を読んで、自分の勘違いを反省。
人徳のあった本間4代目の本間光道は、冬季に仕事がなくなってしまう酒田の港湾労働者(北前船関係者)の為の代替事業として、この鶴舞園の造園を行ったそうだ。本間美術館 美術館・博物館
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鶴舞園のその名は、庭の池の中島に鶴が舞い降りた様子から藩主が名付けたとのことで、庄内藩に対する本間家の貢献度がその辺からもかなり凄かったのだろうと読み取れる。
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鶴舞園の一角には藩主が領内を巡視する時に休憩所として立ち寄った館の清遠閣(せいえんかく)がある。
清遠閣は領主の立ち寄り所だが、その内部は武家屋敷と言うよりも本間家の財力の凄さを示す豪華な設えで、江戸後期や大正の建築物が好きな方にはお勧めの館だ。 -
清遠閣の一階部分は、江戸時代の建築で家屋敷のシンプルさが全面に押し出された造りだが
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建物内部には、歩き疲れた藩主の休憩所としての絶景の庭が見渡せる工夫が施されている。
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縁側から見える庭先には北前船で運ばれてきた伊予(愛媛)の青石や佐渡(新潟)の赤石などがさりげなく配置されていた。
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天気が良ければ秋田県との県境にそびえる鳥海山を借景とする庭景色となるそうだが、この日は薄く雲があり、鳥海山までは見えなく残念!
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一階の片隅には緑溢れる日本庭園を見渡せる喫茶室もあり、時間あればこんなところでのんびりと珈琲をいただくのも悪くはない。
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清遠閣は二階建築で、二階部分は大正時代に増築されていている。
二階へと上がる階段には1枚板の欅(ケヤキ)から削られた梅の模様の欄間。
梅の模様は階段を上るときも降りてくるときも両方から見られるように両面彫りとなっていて、更に白壁に投影される梅の花の影がウグイスに見えるように意匠をこらしてある。 -
階段を上ると、そこにあるのはかつては襖で4部屋に仕切られていたと思われる空間で、この二階部分は大正時代に昭和天皇(当時は皇太子)が酒田に宿泊するための迎賓館として増築されたとのこと。
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だから、その照明はランプや灯火の好きな私は思わず見入ってしまう美しさだった。
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大正時代の少し欧州を意識しつつも和の要素を残す様式は大正浪漫そのもの。
何処で見ても美しく妖艶だ。 -
この写真は一階部分(江戸時代の建築)の照明だが、その枠飾りも美しい。
多分、大正時代の二階部分の改修時に電気式ランプに交換されたのではないかな。 -
イチオシ
清遠閣二階の見所は電灯ばかりではなく、その室内から眺める日本庭園“鶴舞園”の眺めも素晴らしい。
本間美術館 (清遠閣) 美術館・博物館
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揺らぎのある大正硝子越しの緑溢れる庭は、大正時代から何一つ変わっていない100年前と同じモノ。
紅葉の時期には更に美しい光景となるそうだ。 -
酒田での滞在は9時から11時半の2時間半。
この後は、この日の宿である蔵王温泉へと国道47号線を通って移動となる。
蔵王温泉へと行くには鶴岡まで下って山形自動車道を使う方が運転は楽なのだが、敢えて最上川沿いの47号線沿いを通ったのには理由があり、少しは最上峡の紅葉が始まっていないかと期待したのだが、残念ながら時期が早すぎたらしく、最上川沿いの木々は青々としていた。
しかし紅葉がまだだからだと言って、諦めるのは未だ早い。
この47号沿いにはまだまだ行ってみたいところがあり、その1つが古代の森。
(写真:最上川沿いの白糸の滝;紅葉の時期は景色も凄いが国道47号線の混雑も相当凄いらしい・・・)白糸の滝 自然・景勝地
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古代の森とは〔土湯杉群生地〕のことで、通称:幻想の森と呼ばれる山の中の秘密の森。
この森の中には1000年以上の齢を経た杉の木があるという噂を聞き、巨木や高い所が好きな私としては是非、その姿を見たかった。
しかし、この幻想の森は大きな案内看板もなく(小さな看板が道路沿いにあったが気がつけないほど小さい)、とても辿り着きにくい場所。
私達もたまたま前を走る観光タクシーが幻想の森への曲がり角を曲がったからこそ行き方に気がついた場所で、普通に国道47号線を走っていたのでは幻想の森の存在には気がつかないだろう。 -
とはいうものの、幻想の森への行き方はそれほど難しくはなく、47号線からの右折ポイントさえ把握していれば大丈夫。
写真にGoogleの衛星写真を拝借して、右折ポイントを入れてもみた。
川の駅 最上峡の駐車場から車で新庄方向へ300mほど行った先の脇道を山側へと右折し、その先の砂利の林道を20分以上登った山の中に、幻想の森(土湯杉群生地)がある。
川の駅以降に、高屋駅や最上川・川下りの乗船所が見えてしまったら、右折ポイントはもう過ぎてしまっている。
幻想の森までの林道は車の交差も難しい細い道で、私が運転するならば絶対に走りたくない道路。
此処へと来たい場合にはそれなりにテクニックのある方が運転手となる方が良いと思う。
幻想の森には駐車場はあるが、3台が限界の小さなモノ。
駐車場が埋まっている場合には手前の待機スペースで空きを待たなければならないので、訪れる場合には時間の余裕が必要だ。 -
そんな辺鄙な幻想の森だが散策路はウッドチップが敷かれ、歩きやすい道。
スニーカーであれば問題無く歩ける。 -
幻想の森の杉の木は、太平洋側に生息する表杉に対して裏杉と呼ばれていて、DNA的にも表杉と裏杉は同種ではなく、この地方に成育する裏杉の特徴は、枝を垂れ下げていると云うこと。
これは日本海側の豪雪地帯の杉の特徴でもあり、雪により枝が折れないように杉自身がその形態を自然環境に合わせているからだそうだ。幻想の森 自然・景勝地
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一つの根から複数本の幹が枝分かれし、大きなコブやねじれがある幻想の森の杉は、この地域独特の形。
蝉時雨と小鳥の囁きが杉の木の上から降ってきて、ここが国道からほど近い所だとは思えないほどの自然感あふれる森だった。 -
幹回りが15mを超える巨木のあるこの森はまさに幻想の森で、その雰囲気は北米の杉の原生林の様。
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イチオシ
幹がねじれる巨木の杉を根元から眺めていると、不意に木々の幹が揺れ、動き出したかのような錯覚に襲われる。
杉が放出する製油の香りが見せる幻覚なのかもしれないが、この青い空気の中で、そんな幻覚に身を任せるのも悪くはない。 -
杉の原生林と言えば、屋久島の屋久杉(表杉)が日本では有名だが、東北の森にこんなに神秘的な場所があったなんてこの旅をプランニングするまで知らなく、驚きでもあった。
この神秘の森の存在は、父のプランニング内容を聞いた私がドライブ・ルートを調べていて見つけた拾いもので、その昔はJR東日本の吉永小百合さん出演のCMや映画〔13人の刺客〕のロケ地となったこともあるそうだ。 -
そんな深い森の中での森林浴を、両親も楽しんでくれたようで良かった。
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幻想の森はぐるりと遊歩道を周遊して30分。
子供から年配の方まで気軽に味わえる太古の森だ。 -
太古の幻想の森を出た後は、もう一カ所、蔵王温泉に向かう前に寄り道をする。
寄り道をしたのは〔小杉の大杉〕と言われる場所。
名前だけ聞いたら、何のこと?となる地名だが、この場所は別名〔トトロの木〕と呼ばれる木が生えている場所でもある。
トトロの木があるのは山形県鮭川村の小杉地区。
小杉地区の大きな杉だから、正式名称は、小杉の大杉だということだ。
幻想の森からは47号線が空いていれば、車ならば40分程度で行くことが出来る。 -
鮭川村の村一番の観光スポットのトトロの木があるのは、蕎麦畑の中。
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イチオシ
この小杉の大杉は最初からトトロの木と呼ばれていたわけではなく、山形新幹線開通時のJRの広告がその始まりだということで、もともとは村に昔から伝わるご神木だっそうだ。
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樹齢が1000年以上と言われるこの大杉には山神様が祀られており、木の根元で夫婦で手をつないでお祈りすると子宝が授かるという伝承もある。
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その幹の根元は複雑に入り組み、本当に神様がひっそりと隠れていそうな雰囲気で、思わず手を合わせたくなる気持ちも納得できてしまう。
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ご神木の木の枝先にはたくさんの小さなボックリ達。
この子たちから子供たちが生まれていくのだね。
(素朴な疑問・・・私は何気なくボックリと書いてしまったが、もしかしてコレは書いてはいけない言葉なのか? 松ボックリなどは日常的に用いる普通の口語だからあまり気にしていなかったが、もしかして文字にする場合には別のおとなしめな単語もしくは学術用語に置き換えなければならないのだろうか?) -
イチオシ
白い花が咲く蕎麦畑にそびえるトトロの木。
木の先端の小さな二つの突起がトトロの耳に見え、ネーミングそのままの姿だ。 -
トトロの木を見学しに大勢の観光客が蕎麦畑の遊歩道へと来て、ベンチに腰をかけてその姿をのんびり眺める。
コロナで世間の空気が尖っている今、世界中の人たちが疲弊している。
でも、何故かこの蕎麦畑でトトロを見ている人たちの顔は皆がニコニコの笑顔。
この皆を笑顔にさせる力がトトロの癒やしパワーなのだろう。
私達もトトロの木を眺められる場所に立ち、その1000年を生きたパワーを分けて貰い、心を浄化。 -
現実には存在しない(と思われる)トトロだが、ご神木が変化したトトロからはその全身で表現する優しさといたわりの心が沁みてくるような感じ。
何であれ、自然の中に身を置いて、自身がリラックス出来る環境は大事なのだよね・・・とトトロの木を見て思ったわけだが、実は私達3人(父・母・私)の中で、そう感じなかった人物が、若干一人。
ソレは父。
映画“となりのトトロ”を見ていない父には、トトロの木が醸し出すホンワカとした心地よい空気がどうも理解できなかったようだ。
Totoro Magicはどうやら映画を見たことのある人にしか効果を発揮しないらしい・・・。小杉の大杉 自然・景勝地
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両親の金婚を祝う旅の続編は、蔵王へ。
76歳を迎えた両親が山寺の1000段階段へと挑戦する旅の二日目へと、続いていく。宝珠山立石寺 寺・神社・教会
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この旅行記へのコメント (4)
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- yamayuri2001さん 2020/11/08 16:00:23
- ウェンディーさん、こんにちは。
- ご両親の金婚、おめでとうございます。
トトロの木、本当に癒されますね。
樹齢が何年もある樹木は、共通の威厳を感じますね。
その木からパワーがもらえる気がします。
いつどこで、その木が倒れてしまうかは解りませんが、
その木が見てきたその土地の年月が思われます。
とってもこんもりと可愛くて、癒されますね。
昔、私も本間美術館に行きましたが、
せめてなりたや、殿様にのフレーズは、
当時の酒田の人々の正直な感情がこもっていて
忘れることが出来ませんでした。
今でもそうですが、昔から経済格差は付き物だったのですね。
それにしても、いつも圧巻の旅行記に脱帽です!
ご両親への心のこもったプレゼント、何よりです!
yamayuri2001
- ウェンディさん からの返信 2020/11/08 20:34:47
- Re: ウェンディーさん、こんにちは。
- yamayuri2001さん こんばんは。
トトロの木、その存在を知った時から一度会ってみたいと思い続け、今回、秋晴れの空とのコラボのトトロに会ってきました。
そば畑の中に佇むトトロ。
見る人すべてをにっこり笑顔にさせるトトロは癒しそのものでした。
酒田の本間様のお屋敷、写真撮影不可というのが残念ですよね。
素敵な細工が武家屋敷の中にありましたし、後方のご家族が生活するエリアとの調度の違いなども興味深い点。
フラッシュなしならば写真OKとしてくれれば色々と旅行記でも紹介できるのに…と思いますが、文化財保護の観点から難しいのかもしれません。
そうそう、yamayuri2001さん、
金毘羅さまの725段、いかがでしたか?
旅行記、楽しみにしていますね。
ウェンディ
-
- TKさん 2020/09/29 11:32:38
- 金婚記念旅行おめでとうございます。
- ウエンディさん
こんにちは!
ご両親への心のこもった、金婚記念旅行大成功ですね。おめでとうございます。ご両親も用意周到なウエンディさんの感動旅行楽しまれたことと、お祝いいたします。
トトロの木、初めて見ました。モフモフ感もあり、本当にそっくりですね。ホッコリ癒されました。
本間家の旧家と豪華庭園。いつも下調べ充分なウエンディさんの旅行記、まるでNHKの新日本紀行を観ている気持ちになります。酒田の山居倉庫。ここは絵になるところ。私もここの写真を撮りましたが、ウエンディさんほどの迫力がありませんでした。よく観ると、ウエンディさんは、ここを、地面近くの下からのアングルで撮影したように見えますが?。素晴らしいテクニックです。勉強になりました。どこかで、このテクニック使わさせていただきます(使用料なしでOK?)
コロナの時代、しばらく、日本再発見を楽しみましょう。
TK
- ウェンディさん からの返信 2020/09/29 22:10:08
- Re: 金婚記念旅行おめでとうございます。
- TKさん こんばんは。
海外に行けない今年は、国内の今までに行けていなかったところを人混みを避けつつ遊んでいます。
今年は両親の金婚式の年でしたが、コロナ禍で私自身もすっかり失念していて気がついたのは8月。
私自身がしがないサラリーマンですので大したことは出来ませんが、温泉1泊旅行くらいならば・・・と誘ってみました。
彼らも2月以降は全然遊べていなく、久しぶりの外泊とのことで喜んで貰えて良かったです。
トトロの木は私もその名前は知っていましたが、山形県鮭川村にあると云うことはプランニング段階で地図を見て初めて気がつき、急遽ドライブプランに盛り込みました。
子トトロのようなコロンとしたフォルムが可愛らしいトトロの木は、皆を笑顔にしてくれる癒やしの存在。
各市町村に一つずつ欲しい位ですね。
山居倉庫の写真はご推察通り、地面にしゃがみ込みローアングルで倉庫と欅を見上げる雰囲気で撮ってみました。
こんな風に撮ると、実際に自分が見上げたときに画角が似て、より本物の臨場感に近くなる気がします。
今度、トライしてみてくださいね。
使用料は発生しないのでご心配なくww
コロナはこの冬にどうなるのか。
冬に支払い済みの航空券を持っていますが、きっとまだ無理でしょうね。
せっかく高い山にチャレンジする気満々だったのに、残念・・・ですが、この状況では致し方ないと諦めています。
その分、国内を楽しみます。
ウェンディ
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