2019/02/10 - 2019/02/10
14位(同エリア481件中)
ウェンディさん
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日本には古の時代より伝わる多くの言い伝えがあります。
アイヌのコロボックル神話や、沖縄の遥か彼方にあると伝えられる神の国ニライカナイ、姥捨て山伝説など、昔話として子供の頃から親しんできたお話も多いと思います。
数多の昔話や言い伝えがある中で異色なのは伝承≪ち~ばSaga(サーガ)≫。
あまりにマイナーな伝承のために、ご存知の方は殆ど居ないのではないのではないでしょうか。
≪ち~ばSaga≫は、日本の中の≪ち~ば≫地方の不思議な神話をおさめた古い歴史書のようなモノで、その始まりは卑弥呼の時代よりも古いのではないかと噂されています。
今回の旅では、まだ殆ど世に知られていない≪ち~ばSaga≫の世界を巡ってみたいと思います。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
-
2月の3連休はどこへ行こうかな?
雪山でスノートレックも楽しそうだな…なんてプランを立てていた私。
でも直前に発表された天気予報では3連休は日本列島を寒気がすっぽりと覆い尽くし、北海道ではマイナス30℃なんていう想像が出来ないような気温が続く天気。
雪山初心者の私が軽い気持ちで山に入ろうものなら、遭難する可能性が高い天候。
あ~ぁ、三連休は遊びに行けないのか…。
なんて思っていたら、相棒から寒気が弱まる中日の2/10ならばどこかに行こうか。というお誘い。
近場で楽しめそうな場所で面白いところはないかな?
相棒が一緒だから女子旅チックではなく、あくまでも男性である相棒も楽しめそうな場所。
雪が積もり山道はグショグショだから、山歩きやハイキングはパス。
美味しい地元の食材が食べられて、ちょっと変わった景色を愉しめて、日帰り出来る所。 -
様々なアイディアが頭を巡る中でピカン!とひらめいたのが、近くてもなかなか訪れる機会の少なかった…あの地方。
≪ち~ばSaga≫の発祥の地として知られる千葉。
大きな山も無く、アウトドア派の相棒とはなかなか一緒に行くことの無かった【ち~ば】。
でも、そこには気になっていた小さなスポットがいくつかあった。
私が以前から気になっていたのは≪ち~ばSaga≫にも出てくる不思議四選。
・内房の秘境にあると伝わる地獄
・ポールシフトで地球滅亡の危機!?:地磁気逆転地層 - チバニアン
・世界一ドデカイ○○○での至福の瞬
・ち~ば密林の最深エリアで目撃情報がある未知の生物トトロ
どこのポイントもそんなにメジャーではなく、その場所だけを目的にお出かけするには少し物足りなさを感じてしまう所だが、千葉の不思議探検と銘打って日帰りで行くならばそれなりに楽しめそう♪ということで、お出かけの前夜に行先決定。
当日は朝8時に家を出発し、朝10時過ぎには第一の目的地である鋸南町へと到着した。 -
この日の最初の目的地は、地獄を見ることの出来る【鋸(のこぎり)山】。
鋸山は鋸山日本寺の敷地の中にある(三角点のある山頂はお寺の敷地外)山で、標高330m。
登り下りの往復2時間~3時間で登れる低山で、真冬でもハイキングが楽しめる。
山を登って地獄のある頂へ向かう場合は、車は浜金谷駅の近くに駐車する必要があるのだが、この日は前日の積雪で登山道がグショグショ・ヌルヌルでコンディションが悪く、登山は無理。
歩いて登る以外の選択肢としては、ロープウェーと自家用車でのアクセスがある。
鋸山ロープウェーを使えばロープウェーの車窓から東京湾の絶景も楽しめるが、運賃が片道500円とそれなりのお値段なので、我々は自家用車でのアクセスをチョイス。
自家用車の場合に注意をしたいのは、どこのパーキングに車を停めるかということ。
駐車場を事前にしっかりとリサーチしておかないと余計な出費を伴う場合がある。
鋸山日本寺には3か所の駐車場があるが、お勧めはお寺の本堂側にある東口管理事務所パーキングで、この東口管理事務所駐車場ならば無料で車を停められる。
ロープウェー側にある2か所の駐車場も駐車料金は無料だが、辿り着くまでの経路に有料道路があり、別途に通行料の1000円が必要となる。 -
無料駐車場に車を停めた私たちは、まずは拝観料600円をチャリン♪とお支払い。
鋸山は山だが、お寺の境内を通って山の頂に向かうので拝観料をお納めしなければならない。
千葉で拝観料600円とはけっこうお高いのね~と思う方もいるかもしれないが、この鋸山日本寺は参道の中にあちこち見所があり、ぐるりと拝観したら2時間はかかる。
だから、600円はそんなに法外な拝観料ではないと思う。 -
イチオシ
お寺の境内では紅梅の開花が始まり、春色の景色が広がっていた。
駐車場から歩き出して5分で、まず最初に出会うのは大きな大仏様:薬師瑠璃光如来。
鋸山日本寺に大きな大仏像があることは知っていたのだが、こんなに大きい大仏さまだったとは予想外。
薬師瑠璃光如来像の高さは鎌倉・高徳院の大仏である阿弥陀如来の2.5倍の31メートルもあるそうだ。
奈良・東大寺の廬舎那仏の高さは18メートルなので、日本寺の大仏さまのサイズは日本一となる。 -
もともと薬師瑠璃光如来の大仏像が建造されたのは、江戸時代の1783年。
それから約180年に渡り大仏様はこの地で人々を見守っていたのだが、吹き付ける江戸前の海風の影響で昭和初期から自然崩壊が始まり、1969年(昭和44年)に新たに現在の大仏像が建立されている。
薬師瑠璃光如来像の姿は世界平和・万世太平を表しているそうだ。
世界平和・万世太平…なんて書くと、なんだか金儲けを前面に出した薄っぺらい宗教法人の如く聞こえてしまうが、鋸山日本寺が開山されたのは奈良時代の天平文化が栄えていた頃。
当時の天皇であった聖武天皇の勅詔を受け、行基により開かれた関東最古の勅願所だ。
勅願所とは、時の天皇の姪により国家の安泰や鎮護を祈願する寺社の事。
だから、大仏様が世界平和を祈願しているのだろう。 -
大仏様の直ぐお隣には、お願い地蔵尊がある。
-
お願い地蔵尊の足元にあるのは、何千体ものミニチュア・お願い地蔵尊の姿。
-
小さなお地蔵様に自分の名前を書き、願掛けをして納めればその願いが叶うそうだ。
莫大な数のミニチュアの地蔵様。
この数だけお願い事があるとしたら、願掛け地蔵様のご本尊様は皆の願いをかなえるべく、目が回るくらいに忙しい日々を送っているに違いない。 -
鋸山日本寺の敷地は、基本は山。
私達が車を駐車した無料パーキングの標高は120mメートル、そしてこれから目指す鋸山の展望台は330メートルで、その標高差は約200メートル。
参拝者は必然的にこの標高差のある山を登ることになる。
境内の参道はさすがに山道ではなく全て階段道だが、結構その勾配はきつく、軽いハイキングと変わらないくらいだ。 -
参道は急登ではなくつづら折りの道。
そのところどころには見所があり、圧巻なのは1500羅漢像の姿で、房総の海風が穿った風穴や岩の窪みの中で多くの羅漢様が静かに微笑んでいらした。 -
羅漢様以外にも観音像なども有り、自然の造形の中にある仏の姿はココが信仰の山であることを再認識させてくれた。
日本寺 寺・神社・教会
-
羅漢様の中に、私が初めてお会いした時には時には言葉を失う程の衝撃を受けた、お腹パックリこんにちは♪のラゴラ(羅怙羅尊者)さんのお姿を見つけた。
ラゴラさんのお腹の中から顔を出しているのは仏様。
腹筋を切り裂いて顔を覗かせるとはちょっとグロい表現かもしれないが、人間は皆、その躰の中には仏を内包しているという事を表しているらしい。 -
イチオシ
そんな羅漢様たちが静かに瞑想しているのは、こんな自然が作り出した岩陰。
日本寺 寺・神社・教会
-
岩と風が作り出した芸術的なギャラリーは、ちょっと日本離れした光景だ。
-
参道には様々な仏像があり、それぞれに解説があったのだが、脳が???となったのが、この説明看板。
【茫々たる宇宙人無数】とは一体何のことなのか。
意訳すると「ぼんやりした闇の中に宇宙人がウジャウジャ」とは、さっぱり意味が分からない。
暫く考えて、句読点の位置を変えて、茫々(ぼうぼう)を他の意味に置き換えて読んでみた。
【茫々たる宇宙、人無数】:広大な宇宙にヒトがウジャウジャ…となるのかな。
人は生命力が強いからどこでも生きていけるという意味だろうか。
いや、きっと違うだろう…。 -
看板の後ろには岩窟があり、座禅を組んだ羅漢様のお姿。
宇宙人…では、無いよね? -
参道には前日に積もった雪が残っていた。
雪が溶けないくらいなので山の気温はかなり低いのだが、この急な階段を上り下りしているので、体はポカポカ。 -
そして、辿り着いた鋸山の山頂エリア。
ココが鋸山観光のクライマックスだ。 -
鋸山は、もともとが石を切り出していた石切り山。
石は江戸から昭和にかけて採石され、東京湾の湾岸造成や靖国神社の建築にも利用したそうだ。
東京湾側に面した山面は石切り場の名残を残し切り立った岩場となっていて、その岩場の上部に張り出すように岩が残されていて、張り出した岩の上から足元をのぞき見ることができる。 -
張り出した岩には手摺があるが、足元は無の空間。
だから、その岩の上はかなりのスリル感満載で、地獄覗き(のぞき)の絶景と呼ばれている。 -
地獄覗きの岩は人気スポットで、岩の柵の先端まで近寄って足元に広がる空間を覗きこむ人や、柵の手前で記念撮影だけする人などで賑やか。
-
せっかくここまで来たので、私も地獄覗きにチャレンジ。
人気のアトラクション(?)なので地獄覗きの岩の後ろには行列ができていて、並んだ時間は20分位。
風が吹き抜ける山頂での20分間はけっこう寒かった。 -
地獄覗きの岩の先は少し下り坂になっていて、柵が無かったら怖い場所だが、柵のお蔭で安心して下を覗きこめる。
-
私も地獄覗きの岩の先端まで行き、下を眺める。
周囲の岩は全て切り出されているので、まるで自分が宙に浮かんでいるかの様な景色が足元に見えてきた。 -
イチオシ
更に体を左前方へと傾けると、真下の石切り場の様子が良く見えた。
石切り場の地面に人が見えるのだが、豆粒の様。
下に見える景色が地獄かどうかは分からないが、日本でこんな不思議な浮遊感を味わえる場所は他にはないかもしれない。日本寺 寺・神社・教会
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だんだん目が慣れてくると、体をグッと柵から乗り出して下を眺める余裕も生まれてくる。
高さに対する怖さはそんなにないかな。 -
やはり、崖からの絶景と言えば、ノルウェーのシェラーグボルテンやトロール・トンガの景色に勝るものは無いだろう。
あそこを体験してしまうと、そんじょそこらの高さでは恐怖感は覚えなくなってしまう。 -
地獄のぞきの絶景を堪能した後は、上から見ていた石切り場へと階段道を下る。
今から40年位前まで採石をしていた山肌には、採石時の彫り跡がくっきり。 -
採石場はもともとが大きな岩山だった場所から岩を切り出した跡地。
四方八方どこの岩面にも採石のノミの跡が残されていた。 -
石壁には百尺観音の磨崖仏の姿。
百尺観音は、陸・海・空の交通安全を祈願する仏様だそうだ。 -
磨崖仏は遠目に見ると、のっぺりな感じでイマイチ感があったのだが、その足元まで行き拝見すると、立体感のある姿だった。
日本寺 寺・神社・教会
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石切り場を見た後は、浅間神社のある十州一覧台(展望台)へと繋がる階段を上る。
名前から察するに、きっと昔はこの山の上から江戸の海越しに関東・東北地方ががくっきりと見えたのだろう。日本寺 寺・神社・教会
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駐車場への帰路は下り階段。
参道の途中にある観音様などを拝見しながら山を下る。
鋸山日本寺は古いお寺なので奉納されている仏像の姿も多いのだが、そのお姿がまるでとろけたかのように滑らかな質感に変化している像も多かった。
塩分を含む海風の影響かと思ったが、多分、違うかな。
表面がとろけ始めている仏像の多くは頭部損傷が酷いように見えた。
おそらくだが、岩肌を伝い滴り落ちてくる水分、そこに何らかの化学物質(天然由来の可能性が高い)が含まれ、長い歳月をかけて仏像を溶かしているらしい。 -
お寺の本殿は改修工事中で拝観できなかったので小さな薬師本殿でお参りをして、駐車場へと戻った。
実はこの鋸山日本寺は、昭和14年に起きた登山者の失火により全ての建物が焼け落ち未だに復興事業を行っているとのこと。
火事から約80年を経て、やっと本堂の再建の目途が立ったという事だ。 -
たっぷりと2時間をかけ、地獄のぞきと仏像巡りを愉しんだ後はランチの時間。
今回はあえてガイドブックには掲載の無い地元の方たちが行くようなお料理屋さんを探してランチにすることに。
見つけたお店は鋸山近くの磯料理・山田屋さん。
房総の旬のお料理が売りの食堂だ。
磯料理・山田屋のメニューは基本は定食で、海鮮丼系は無い。
お勧めは地魚の刺身に天麩羅またはサザエのつぼ焼きが付く浜定食(1850円税込)ということで、サザエ大好きファミリーの私たちは迷わずつぼ焼きがセットの浜定食をセレクト。
大きめのサザエはコリコリで美味♪
貝の後ろについてくる内臓系は嫌いと言う方も居るとは思うが、私は大好き。
あの独特の苦みがたまらなく美味しかった。磯料理 山田屋 グルメ・レストラン
-
ゆっくりとランチをしていたら時刻はあっという間に14時半。
冬は日照時間が短いので、此処からは少し巻きで二つ目の目的地へと移動する。
次の目的地は小湊鉄道の上総大久保駅。
鋸山からは房総半島を縦断するルートで1時間だ。
上総大久保駅があるのは、房総のど真ん中。
小さな無人駅で、電車は1時間に1本あるかないか。
1日の平均乗車人員は平均14人…という地域密着型の駅だ。
なんでそんなところへ来たのかって?
それは、この場所が特別な場所だから。 -
イチオシ
特別な理由は駅のホーム。
駅のホーム待合室には、トトロが居る。
上総大久保駅のホーム待合室の絵は地元の小学生が描いたもので、映画:となりのトトロに出てくる有名なシーンが描かれている。上総大久保駅 駅
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ベンチの端っこには、大好きなまっくろくろすけの姿も。
-
イチオシ
目を見開いたススワタリ(煤渡り)たちのユーモラスな姿も上手に描かれていた。
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そして、待合室の反対側にはメイにおんぶされたサツキの姿も…。
-
ただの駅なのだけど、なんだかホッコリとする駅舎の風景は、自分の目で見てみたかった風景だった。
小湊鉄道 乗り物
-
この日は時間の都合で駅へと来るのが夕方になってしまったが、駅舎待合室が西日で明るく照らされる夕方は、雰囲気も良くって大正解だった。
-
この日の3つ目の目的地は、チバニアン。
チバニアンは一昨年位から一気に有名になった千葉の地層で、正式名称は【地球磁場逆転期の地層】。
上総大久保駅から車で5分ほどの田淵地区にある。
(無料駐車場もあり/田淵会館) -
チバニアンと呼ばれるこの【地球磁場逆転期の地層】だが、何が凄いのかって…。
チバニアンを学術的に説明するとかなり難しい。
簡単に言えば、チバニアンと呼ばれる年代の地層は南北の極が現在と逆転している不思議な磁力線を持っている…と言う事だ。
もっと簡単に言えば、今、私達が手元でコンパスを持てばSは南でNは北の方角を指すのが当たり前だが、チバニアン地層ではS方向は現在の北でN方向は現在の南を指す方向に磁石が動くという事。
まあ、コレは大げさに言っているだけで、実際にコンパスを持ってチバニアンの地層の前に立ってもコンパスの振れはいつものSN方向で変わらなく、地層の中の岩石に含まれる微弱な磁力を分析した場合にその逆転現象を見ることができるらしい。 -
チバニアンにある様な磁力の逆転現象を示す地層はレアではあるが、世界的に見たらそんなに珍しいものではない。
地球の46億年という長い歴史の中では、地磁気の南北逆転という現象は何回か起きていて、その痕跡を残した地層は千葉で発見されたチバニアン以外にも存在している。
しかし、今、チバニアンが世界中から大きな注目を集めている理由。
それはチバニアンの地層そのものが非常にユニークな状態で現存しているからだ。
チバニアン地層のユニークな部分はその地層の成り立ち。
ちょうど地球が地磁気の逆転を起こしたのと同じ約77万年前に、日本列島のあった海域で火山が噴火しSN逆転地層を挟むように大量の火山灰が降り積もって、火山灰が時代を示すマーキング素材となっているという点。
つまり、地球上の他の場所で発見されているSN逆転地層では現象としての南北の逆転が観察されてはいるが、それがいつの時代に起きたSN逆転現象なのか、どの位古代の出来事なのかを特定するのが非常に難しい状態にある。
しかし、チバニアンでは降り積もった火山灰のお蔭で約77万年前に起きた地球磁場逆転現象と証明されている…と言う訳だ。
そんな貴重な地層が養老川の河川敷にある。 -
この写真が、実際のチバニアン地層で、緑、黄色、赤に地層がマーキングされている。
-
緑:現在と同じ磁力を示す正磁極期
黄:磁力の方向がバラバラの磁極遷移期
赤:SN逆転が起きている逆磁極期
これだけ見てもたいして面白くは無いのだが、私的には77万年前に地球磁場逆転現象が起きているということがとってもミステリーだ。
何処がミステリーかというと、地球磁場逆転現象が起きた時代が77万年前だという点で、77万年前の地球上には、現在の人間の先祖となる原人や旧人類がもう生まれていた。
そんな時代に、ポールシフト(地軸の南北逆転)が起きたかもしれないという事実。
これって、かなり凄い(恐ろしい)ことの気がする。
地球磁場逆転現象が起きたという事は、77万年前に物理的な何かが影響を与えて、地球の北極と南極の位置が入れ替えてしまったかもしれないという可能性を示唆している。
ポールシフト(南北極逆転)という単語そのものがかなりエセ科学的ではあるのだが、もしも地球の南北が入れ替わる様な地軸の回転が起きたとしたら、地球の気候はあっという間に変わり、南北で四季の逆転が起き、多くの植物や動物が死滅してしまっていた筈。
その中でどうやって、人間の祖先たちは生き延びたのだろうか。 -
更に別の可能性としては、地球の磁力線そのものが何らかの外的要因を受けて、ある時期を境に南北が逆転してしまった可能性も考えられる。
この場合も地球にとっての被害は甚大で、宇宙から降り注ぐ有害な宇宙線を遮る役割をしている地球の磁力線が一時的にでも消えていた期間があったならば、宇宙線が地球上に生きる全ての生物のDNAに非常に大きな傷を与えた可能性がある。
そんなミステリーの種をこのチバニアンの地層は含んでいるという事だ。
地層には各研究機関が調査のためにボーリングで開けた穴が沢山あった。
是非、チバニアン地層から、77万年前に何が起きたのかの研究を進めて欲しいと思う。
因みにチバニアン地層…とはチバニアン時代の地層という意味で、時代の命名は地層の発見された土地由来(千葉で発見→チバニアン)となることが多いそうだ。
このチバニアンと言う名前もまだ正式には国際的には認められていないが、現在4回予定されている命名審査の第2審査を通過し、2019年初旬に第3審査が行われるらしい。
これで第4審査までをパスすれば、国際的な年表にチバニアン時代という新しい時代が加わることになる。
本当にそうなったら、凄いよね。 -
チバニアンでゆっくりと地球の追憶に浸っていたら、時刻はあっという間に16時半。
この日の最終目的地へと向かわなくてはならない時間だ。
最終目的地は小湊鉄道の飯給(いたぶ)駅。
飯給と書いて「いたぶ」とは、かなり難読駅名だと思う。飯給駅 駅
-
飯給駅には、世界一大きい○○○がある。
世界一大きい仏像、世界一大きい犬、兎…とかはよく耳にするフレーズだが、世界一大きい○○○とは、一体なに?
その○○○があるのが、この写真の場所。
黒壁の入口の壁には、なにやら見慣れた白抜きの模様があるのが分かるだろうか。 -
まずは、世界一の○○○の中へとアプローチ。
扉をくぐり抜け、その中へと入る
(因みに、此処は女性のみが入れる場所で、男性は入口から眺めるだけしかできない)。
足を踏み入れると、目の前にあるのは、黒い壁に囲まれた広い敷地と桜の樹。
そして、なにやら白い立方体のようなモノ。 -
更に近づくと、その中に人影が・・・。
なにやら人は、座っている様子。
一体、ここは世界一大きいナニなのか??? -
正解は、世界一大きいトイレ。
正確に表現するならば、世界一敷地面積が広い女子トイレだろう。
トイレの専有面積は200平方メートル。
ちょっとしたマンションの2戸分のスペース位はあるのかもしれない広さだ。 -
せっかくなので、娘にモデルとして便器に腰を掛けてもらった。
トイレは4面がガラスで囲われていて、カーテンで視界を遮ることもできるが、お勧めは4面を開け放した解放トイレで、そこでの経験は、このトイレでしか味わえない素敵な体験となるだろう。 -
イチオシ
私が訪れたのは冬でトイレの周囲の草は茶色で色気も無いが、春には桜が咲き、野の花がトイレの周り一面を埋め尽くすお花畑トイレになるそうだ。
春。
飯給駅に出現するのは、見渡す限り一面のお花畑が広がる空間。
鳥がさえずり、蝶が蜜を求めてふわりと飛ぶ。
綺麗に磨き上げられた純白の椅子に深々と腰を下ろし、目の前のお花畑を眺めながらの開放感のある一瞬。
女性だけに許される至極の快楽が、ここ飯給駅にはある…らしい。 -
この世界一大きいトイレはアート作品ではあるが、公衆トイレとしも使用できる。
でも、ちょっと開放的過ぎて恥ずかし~と言う方のために、一般的な個室の公衆トイレも飯給駅には準備されている。
飯給駅のこのドデカイ・トイレは残念ながらギネス認定には至らなかったらしいが、世界No.1の個室の広さと言う点は今の所、間違いのない事実らしい。 -
・・・ということで、
これにて、ち~ばSagaの世界を探す本日のミッションは終了♪
今度は、何処のSagaを発掘しに行こうかな?
注)ち~ばSagaは現在の時空に実在する文書ではありません。
でも、もしかしたら、どこかにあるのかも…しれません。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- くわさん 2020/02/22 07:55:31
- ようこそ千葉へ
- ウェンディさん、お久しぶりです。
ようこそ千葉へ。現在、わたくし、千葉県民です。
鋸山、私も行ってきましたが、この季節梅が綺麗なのですね。
https://4travel.jp/travelogue/11495173
チバニアンも行ってみたいのですが、土地問題で紛糾していたようでまだ行けていません。今は解決したので、近々行ってみたいと思います。
あの辺りは養老渓谷もきれいな地層が見られますね。
http://kuwa72.cocolog-nifty.com/blog/2019/12/post-8c2b4b.html
先日、千葉県の北の利根川沿いの栄町というところに行ったのですが、古墳がぽこぽことたくさんありました。その時は、ハーフマラソンのコースだったのでじっくりとは見られませんでしたが、そこも再訪してみたいところです。
千葉って歴史が浅いのかなと思っていましたが、加曾利貝塚や人類史以前のチバニアンとか、なかなか興味深いところです。
- ウェンディさん からの返信 2020/02/22 19:57:35
- RE: ようこそ千葉へ
- くわさん こんばんは。
千葉はお隣なので距離的には遠くはないのですが、房総半島の中へと入りこむと公共交通機関の便が悪く車がないと移動が難しく、行きたい古墳なども多いのですがなかなか実行に至っていません。
我が家のドライバーは古墳や地層には理解はあるものの、いかんせん興味がなくそれ単独では車を出してもらうのが難しく、抱き合わせ販売のようなプランを組んでのせてもらっています。
チバニアンは土地問題もありどうなることかと心配していましたが無事に審査も終了し、世界的にチバニアンの名前で登録されましたね。
磁場の逆転といわれてもSNが反対になっている状態が自分の目で見ることはできないので実感はしづらいですが、そんな地層があるというだけで感動ものです。
少し前につくばのNMIJ地質館へ行きましたが、そこでもチバニアンの案内があり筑波からも人員を出して研究していたとのこと。
これからの研究結果が期待できそうです。
千葉は東京湾を取り囲み、その地理条件によって季節の先取りができる場所があったりと、四季折々が楽しめる場所。
くわさんの旅行記、たのしみにしていますね。
ウェンディ
-
- jamokaさん 2019/02/18 23:56:34
- チバニアン、行ってみたい!
- ウェンディ様 こんばんは~
千葉にこんな面白スポットあったなんて♪びっくりです。
チバニアン、とても興味深いです。
説明がわかり易かったので実際に行った時には楽に理解出来そうです。
ゼロ磁場へは何度も足を運び色々一人で実験や探索したことあります。近くに建っている鉄塔や地中に埋もれてる鉄製の物等が明らかに影響していると自分勝手に結論付けちゃいました^^; そこだけ方位磁石がグルグル回りますから(笑)
太陽フレアの影響で地球が今、正にNS極転換期の時期に(何十万年の周期?)来てるという話を聞きピークには一体地球はどうなるの…?飛行機大丈夫?ガセネタであって欲しいな~んて非現実的な事を密かに思ってましたが今回のウェンディ様のリポートにより現実味が増してきましたよ~面白そう~~
方位磁石持参で行かなきゃです
ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ
- ウェンディさん からの返信 2019/02/20 08:13:36
- RE: チバニアン、行ってみたい!
- jamokaさん、こんにちは。
以前から本物を見てみたかったチバニアンへと行ってきました。
ポールシフトの年代が特定できる地層だなんて、ビックリですよね。
今までは周囲の化石から推測するしかなかった地球の年齢。
今回のチバニアン地層の発見で、地球科学がまた一歩前進するのでしょう。
jamokaさんはゼロ磁場へと行かれたことがあるとのこと。
ゼロ磁場という単語は初めて知りました。
調べてみたら、フォッサマグナのような地形で出来上がる磁力が打ち消しあう場所のことなのですね。
確かに地球の成り立ちを考えればそのような場所が存在しても不思議はないかもしれません。
地球の南北から発せられる磁力線の弱まりが観察されている今、チバニアンやゼロ磁場の現象の観察や分析は、これからの未来に向けて必要なこと。
オカルト現象と同一視されやすい分野ですが、更なる研究が進むとよいですね。
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