ごめん、コガッツ！ 無料レンタサイクルで ｢谷中｣ 巡りは４県跨ぎ♪

2020/08/30 - 2020/08/30

青春18きっぷの残り1回を知り合いに譲ったモンで、それより安く行けちゃう面白い所へ。

JR宇都宮線の古河駅南サイクルセンター(古河市観光協会)ではレンタサイクルを無料で借りる事が出来ます。但し、予約不可で先着5名まで、午前9時から午後4時までですが。例によって夕方は母の面会に行くので、その時間制限に問題は有りません。しかも、今日は誕生日だし！
古河駅は宇都宮線で唯一の茨城県の駅です。それでも判るように、周辺は埼玉県、栃木県、群馬県との県境が複雑に入り組み、結局4県5自治体を走り廻る事となりました。
その分、予定していた古河市内の訪問先はほぼ見られずに終わってしまいました★無料で足を提供してもらったと言うのに、スミマセン！

エリア 古河(茨城)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.5
• グルメ: 3.5
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自転車 JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

JR古河駅。
PHO宅の最寄り駅から約1時間、990円かかります。
青春18きっぷは1日当たり2410円なので、往復しても使うメリットは有りません

古河駅 駅

古河駅西口｢古河駅南サイクルセンター｣。
レンタサイクルの貸出しは9時からなので、少し早めに到着して待ちました。
真ん中の事務所で受付してもらいます。
コガッツ(観光レンタル自転車)で出発です♪

野木町煉瓦窯。
これを見る為に出かけて来ました。野木町はもう既に栃木県で、4トラのエリアも栃木・小山になります

旧下野煉化製造会社煉瓦窯(通称、野木町煉瓦窯)はホフマン式の煉瓦窯で、明治23(1890)年から昭和46(1971)年までの間に多くの赤煉瓦を生産し、日本の近代化に貢献しました。この煉瓦窯は創業時から約130年経過した現在においても、ほぼ原型のままで存在しており、建造物として価値が高いものです。昭和54(1979)年に国の重要文化財に指定され、更に平成19(2007)年には、「近代化産業遺産群」の一つに選定されました

中に入れます。
ボランティアガイドさんによる解説ツアーに参加しました(PHO1人)

効率よく連続して煉瓦を製造するために考えられた窯で、改良したドイツ人技師の名を取って「ホフマン式輪窯」と呼ばれています。
外観を見ても判る通り、十六角形のひとつひとつが入口の付いた窯になっていて、16室の窯を火が順番に回る事で、搬入から予熱、焼成、冷却、搬出までを繰り返し行えるようになっています。
全ての窯に火が１周すると、約22万個もの煉瓦が製造出来たそうです

1～10、16号窯は保存に重点を置く窯として鉄骨で補強されています

点火窯である4、11号窯のうち4号窯は、痕跡・史料・聞き取り調査をもとに点火時の焚口を再現しています。焚口は点火が終わると取り壊され(勿体無い？)、火が一周すると、この窯でも煉瓦を焼成します

窯内で煉瓦はこのように積まれています。
搬入したら出入り口は煉瓦と泥を積み上げて塞ぎます。

フランス積み(上)とイギリス積み(下)。
フランス積みは煉瓦の長手と小口を交互に積む方式で、壁の表面には華麗な柄が現れ、最も煉瓦らしく美しいといわれています。
フランドル地方で完成した積み方なので、正確にはフランドル積みと言うそうです。
イギリス積みは煉瓦を長手だけの段、小口だけの段と一段おきに積む方式で、フランス積みに比べると、丈夫(強度が高い)で且つ経済的(使う煉瓦が少なくて済む)と言われ、土木構造物や鉄道関連の施設でよく見られます。
此処で上下違う積み方をしている理由は判りません

階段を上がって2階も見学。
判り難いですが、少しでも速く上れるように階段自体も坂になってるんです

２階は窯の焼成の制御室。
窯への燃料の投入と、煙突と繋げて排煙させる窯を選択していました

煙突の基部にある台座のような設備が集煙道。此処に各窯の煙道が繋がっており、その接続はダンパーと呼ばれる装置で(取っ手の付いた蓋部分)開閉していました。そして集煙道の内部は、煙が時計回りに煙突へ流れる仕切りの構造となっており、焼成中の3つ先の窯の煙道から煙突へ排気されるよう制御がなされました

ダンパー開閉器

中央には天井までそびえる煙突。高さは34.5ｍ有ります

鉄製の丸い蓋がいくつも並んでいるのは「投炭孔」と言い、此処から下の窯へ燃料となる粉炭を投げ入れていました。両脇には粉炭を運んだトロッコのレールも残されています

1階の窯の天井に四角い穴が在ったのは投炭孔でした。1つの窯に25、16倍して全部で400

大正12(1923)年の関東大震災で折れた煙突の一部。

このホフマン式輪窯、昭和26(1951)年には全国に26基ありましたが、現存するのはわずか４基のみ。そのひとつが「野木町煉瓦窯」で、しかも初期の円形のものはこれだけなのだそうです。近代化産業遺産として貴重な煉瓦窯は、国の重要文化財にも指定されています。
これまでイベントで限定公開されることはありましたが、５年間の改修工事を終え、平成28(2016)年5月より常時見学が出来るようになりました

野木ホフマン館。
煉瓦窯が公開されるのと同時に交流センターとしてオープンしたホフマン館は、歴史や自然を学べる資料室が設けられたり、体験学習(ピザ作りも！)が出来たり、売店、カフェも在る施設です。煉瓦窯の見学も受付はこちら。
詳しくは観光協会の公式HPへ。
http://www.nogi-kankou.com/renga-hofmann.html

野木ホフマン館 名所・史跡

こびとカフェ。
野木ホフマン館内に在ります。此処で早めのランチです

こびとカフェ@陽だまりレンガ広場 グルメ・レストラン

陽だまり広場の見える席。
カウンターで注文し、お金を払ってテーブルで待ちます

ドリンクはルイボスティー(選べます)。スープとサラダは地元産の食材を使っているそうです

マルゲリータ ピッツァ。
栃木県産小麦「ゆめかおり」と天然酵母を配合した生地がもっちもちで美味しかったです☆

ひとくちデザートはパンプディング

野木神社。
仁徳天皇の時代の創建で、応神天皇の皇太子である莵道稚郎子命を主祭神とし、誉田別命(応神天皇)、息長足姫命(神功皇后)、宗像三女神を配祀しています。

アクセス方法にはJR古河駅もしくは野木駅から徒歩(でも、遠い)とともに、コガッツ利用可と

拝殿。
フクロウの繁殖場所としても知られ、境内に親子フクロウの像が在りました

覆殿の在る本殿はち密な彫刻

新井さんは今も敷地内にお住まいなので、邪魔にならないように気をつけないと。
にしても、判り難い場所で、だいぶウロウロしてしまいました

煉瓦造りの建物は養蚕棟として建てられました。18代当主の新井元之助さんは下野煉化製造会社の顧問も務めており、製品にならない屑煉瓦を使い、煉瓦積みの職人養成を兼ねてこの建物を建造させたそうです。積み上げられた煉瓦にはいびつな形や色の黒いものもありますが、当時の職人の丁寧な仕事ぶりが感じられます。
国登録の有形文化財です

野木町のマンホール。
｢ひまわりの里｣としても知られる野木町はマンホールのデザインにも町の花ひまわりと町の木槐がデザインされています

渡良瀬川

渡良瀬遊水地は栃木県の南端に位置し、栃木・群馬・埼玉・茨城の4県にまたがる面積33平方km、総貯水容量2億立方mの日本最大の遊水地です。
足尾鉱毒事件による鉱毒を沈殿させ無害化する事を目的に、渡良瀬川下流に作られました。
本州以南最大の湿地で、平成24(2012)年7月3日、ラムサール条約の登録湿地になっています。
緑豊かな広大なヨシ原が特徴で、植生の約半分がヨシ原で、栃木県の「すぐれた自然」の一つに数えられています。
春には野焼きも行われます

渡良瀬遊水地 公園・植物園

谷中湖(渡良瀬貯水池)は大きく3つの部分に分かれ、今PHOが走っているのは南ブロックの東岸で、向こう岸に見える東橋と西橋で谷中ブロック、北ブロックと分けられています

谷中湖はハート型！
計画では丸型に作る予定の谷中湖でしたが、北側に在る谷中村の跡を残し、池に沈めないようにしたところ、偶然にもこのハート型になりました。
ちなみに、谷中湖は渡良瀬遊水地の中で唯一、常に池としての実態が有り、渡良瀬貯水池とも呼ばれています

谷中村跡。
谷中村は、かつて栃木県下都賀郡に在った村ですが、明治39(1906)年に強制廃村となり、同郡藤岡町(現・栃木市)に編入されました。
室町時代からこの地は肥沃な農地として知られており、江戸時代には主に古河藩が開拓を行いました。当時から洪水が頻発していたため、古河藩はこの地の年貢を大幅に減免する措置を取りました。
土地を増やすために当時村に在った赤麻沼の堤の位置を変えようとして失敗、堤が崩れ、沼の水が村内に流入してしまいました。この後、大雨のたびに堤が決壊するようになりました。
明治中期以降は、渡良瀬川が氾濫するたびに板倉町などとともに足尾鉱毒の被害を受けるようになり、以後、鉱毒反対運動の中心地となるのです

谷中村史跡保全ゾーン 名所・史跡

詳しい経過はこちらをどうぞ

村役場跡、雷電神社跡、延命院共同墓地跡などが在ります

共同墓地前にはポストが置かれ、村だよりがいただけるようになっています

東橋から谷中湖

東橋。
西橋との間に野鳥観察台が在ります

この日は群馬県高等学校カヌー新人大会兼関東高等学校カヌー新人大会が行われていました

東橋と西橋、それに北橋が交わる野鳥観察台付近。
乗ってるのは、この赤いチャリです。電動ではないので帰りの向かい風がキツかったです

西橋を渡り終えて、谷田川にかかる下宮橋も越えると、4県にまたがる栃木県道・群馬県道・埼玉県道・茨城県道9号佐野古河線に出ます

栃木県栃木市(野木町の隣)から群馬県板倉町へ。
左側に見える白い屋根の建物が道の駅です

で、道の駅の在るのは埼玉県加須市

9号線からチャリで三県境へ下りて行く道が判らず、結局この後で道の駅にチャリを置いて歩きました

道の駅かぞわたらせ。
お土産ショップ【さいぐんと】ではかなり新たな癒しインテリアグッズとして、 「メダカビオトープ」、小さなエビの「シュリンプボトル」 「苔テラリウム」などを販売しています。野菜や果物にも用は無いですが、こういうのもPHOは扱えません。
あ、それから「東京農業大学」×「道の駅かぞわたらせ」×「うつせみテクノ」のコラボ企画！ 今話題沸騰中の『昆虫スナック』も色々並んでましたよ。
3階(屋上)が展望台です

筑波山が見えます。
877ｍ、茨城県のシンボルかな

埼玉県加須市と群馬県板倉町の県境

群馬県板倉町と栃木県栃木市の県境

さっき走ってきた西橋辺り

9号線上の県境

栃木・群馬・埼玉の三県境は栃木県・群馬県間、群馬県・埼玉県間、埼玉県・栃木県間の3本の県境が交わっている点であり、平地に在ります。
この三県境は渡良瀬遊水地の谷中湖の南西に位置し、群馬県邑楽郡板倉町海老瀬、栃木県栃木市藤岡町下宮、埼玉県加須市小野袋がそれぞれ接しています。
三県境は全国に40か所以上在るものの、基本的に山間部や川の中に在るため、平地の三県境は全国的にも珍しい存在です。

栃木県側の地権者は1990年代半ばから自作の看板を立てたりノートを設置するなどしてPRを続けて来ました。
手書きは悪くないですが、もう少し読みやすいのが良いかな、と

訪問する人が増え、観光スポットして注目されるようになった事から、2市1町は地権者から周辺の土地を買い取り、水田のあぜ道を舗装して遊歩道を整備しました。平成30(2018)年4月7日に完成しています

三県境 名所・史跡

で、遊歩道は栃木県側に作られていたので(歩き始めたのは埼玉県でしたが)、またも県境越え

三国橋。
国道354号が渡良瀬川を跨ぐ地点に架かっています。下総国(茨城県)、下野国(栃木県)、武蔵国(埼玉県)の三国を跨ぐ事から三国橋と命名され、現在の橋は昭和43(1968)年に懸けられた4代目です

埼玉県加須市と茨城県古河市の境です。
やっと古河市に戻って来ましたが、もう3時を過ぎているので、特に何処へも寄らずに駅へ向かいます。
遊水地を出てからが、思ったより長くて疲れました(向かい風だったし)

古河市のマンホールのデザインは渡良瀬川に架かる国道354号線の三国橋周辺の河畔で行われる花火大会の風景です。古河市花火大会は三尺玉3発を含む25000発の花火が夏の暑さを吹き飛ばしてくれます

古河駅に戻って来ました。
時刻は3時半を過ぎたところです。
暑かったぁ～っ！日焼け止めは何度も塗り直しましたが、汗でダラダラ流れて、結局日焼けしてしまいました。
右だけTシャツを肩まで捲っていたので、左右違う焼け方になったのを葬儀の席で息子に見せたら、息子も同じ事をやっていたので、東京と奈良で離れてるのに、さすが親子、と思いました。

最後までご覧いただき、有難うございましたm(..)m

古河駅 駅