旧岩崎邸庭園・・洋館２階～和館～日本庭園をめぐります。

2019/12/11 - 2019/12/11

洋館２階の見所は、客間の壁紙「金唐革紙」です。金唐紙とは、もともとはヨーロッパで壁の内装に用いられた金唐革の技法を和紙で再現した物です。金唐紙は金属箔を貼った手すき和紙に、文様を彫った版木棒を重ね凹凸をつけ、彩色した皮に見える豪華な壁紙です。

書院造りを基調とした和館は平屋建てで、完成当時は建坪550坪に及び、洋館を遥かにしのぐ規模を誇っていました。現在は、冠婚葬祭や宴会場として使われた大広間の1棟だけが残ります。施行は大工棟粱として、明治期に政財界の要人の邸宅を数多く手がけた大河喜十郎です。

エリア 上野・御徒町(東京)

大階段を上がります。
８段+12段+８段の、方向が３回変わる三折れ階段です。
洋館2階の見学です。

英国ジョコビアン様式の装飾が施されています。

北側の客室です。
独立した部屋で、正面玄関の車寄せや撞球室(どうきゅうしつ)を望むことができます。

客室の暖炉と金唐革紙の壁面です。

客室の「金唐革紙(きんからかわし)」です！！

婦人客室です。
この部屋もイスラム風のデザインになっています。

婦人客室の暖炉です。

婦人客室の壁紙です。
ピンクの優しい雰囲気の壁紙です。

婦人客室の椅子とテーブルです。

南側の客室です。
金唐革紙を用いた豪華な客室で、ベランダに面しています。

客室の「金唐革紙(きんからかわし)」です！！

金唐革紙の製作工程です。

金唐革紙を作成する際に使われる版木ロールです。

集会室です。
来客者のための談話室の性格を持つ部屋で、ベランダに面しています。

集会室の鏡付きの暖炉です。
暖炉の上には、花台がしつらえられています。

マツダの電球です。
屋根裏から発見された東京電気(現在の東芝)製の電球です。

金唐革紙の「花唐草の衝立」です。
鹿鳴館に使われていた図柄です。

岩崎久彌(ひさや)所有時期の邸宅再現図です。
約1万5千坪の敷地に、20棟の建物が建っていました。

洋館2階ホールです。

金唐革紙の「花唐草文様のかるた入れ」です。

金唐革紙の「貝合わせ、文庫など」の展示です。

ホール奥の部屋です。
円卓テーブルと椅子、屋根裏部屋への階段があります。

一番奥にトイレがありました。
客用の水洗トイレで、陶器類は英国ドルトン社製です。

洋館1階から渡り廊下を通り、和館の見学です。

和館お抹茶席のおしながきです。

坪庭に面した渡り廊下をさらに進みます。

渡り廊下の「船底天井」です。

和館大広間の「坪庭」です。

北側の広縁です。
右手に坪庭があり、左手に次之間と三之間があります。

北側広縁の突き当りの板戸です。
橋本雅邦の「ミミズクの板絵」が残っています！！

東側の広縁です。
左手に日本庭園があり、右手に次之間と広間があります。

次之間と三之間です。
御茶席になっており、お抹茶やぜんざい・あんみつ、小岩井牧場のアイスやチーズケーキが味わえます。

書院造りの広間です。

床の間の障壁画、橋本雅邦の「富士山と波」です。

床脇です。
天袋が付き、違い棚になっています。

広間の障子です。
上段の書院組子は、「菱紋」をモチーフに組み立てられています。

飾り金具（釘隠し）にも、「菱紋」がデザイン化されています。

広間奥から見た広縁(ひろえん)です。
広間・次之間・三之間のふすまを外すと50畳の大広間となり、冠婚葬祭や宴会などに使われました。

濡縁(ぬれえん)と日本庭園です。

書院風の庭として残っています！！
江戸時代の大名庭園の名残(なごり)です。

巨大な手水鉢(ちょうじばち)です。

春日灯籠(かすがとうろう)です。

井筒(いづつ、井戸の囲い)です。

濡縁から続く「大きな敷石」は芝庭へ・・・

モッコクの大木です。

日本庭園から和館を見ています。

庭園から見た和館です。
完成当時は建坪550坪に及び洋館を遥かにしのぐ規模でした。現在は大広間の３部屋が残るのみです。