旧岩崎邸庭園・・正門～大イチョウ～洋館１階をめぐります。

2019/12/11 - 2019/12/11

旧岩崎邸庭園は、三菱財閥岩崎家の本邸だった建物とその庭園を都立庭園として整備したものです。現在は洋館・和館・撞球室(どうきゅうしつ)・芝庭などが残っており、洋館部分は明治29(1896)年に、三菱財閥の三代目である岩崎久彌（ひさや、三菱創業者・岩崎彌太郎の長男）が建築家ジョサイア・コンドルに設計させたものです。ちなみにジョサイア・コンドルは、鹿鳴館・上野博物館・ニコライ堂などを設計しています。

旧岩崎邸の洋館は、17世紀の英国ジャコビアン様式の見事な装飾が随所に見られ、イギリス・ルネサンス様式やイスラム風のモティーフなどが採り入れられています。 洋館南側は列柱の並ぶベランダで、1階列柱はトスカナ式、2階列柱はイオニア式の特徴を持っている。また、1階のベランダには、英国ミントン製のタイルが目地無く敷き詰められ、2階には貴重な金唐革紙の壁紙が貼られた客室もあります。

エリア 上野・御徒町(東京)

旧岩崎邸庭園の正門です。

馬車道です。
正門から洋館の正面玄関まで続いています。

馬車道を上ると左に袖塀(そでべい)があります。

岩崎家の家紋「三階菱(さんかいびし)」が描かれています。
三階菱は現在の三菱マーク、スリーダイヤの起源です。

大イチョウが迎えてくれます。
券売所の裏にそびえています。
黄葉真盛りです！！

幹周り約7.4m、樹高約30m、
推定樹齢400年の巨木で、「垂乳」も見られます。

馬車廻しと洋館正面です。

洋館の正面玄関です。
洋館は木造２階建てで、ジョサイア・コンドルの設計です。

旧岩崎邸内の案内図です。
明治29年(1896)に、岩崎久彌(いわさきひさや)の本邸として造られました。現在３棟の建物が残っています。

正面玄関を入り、洋館１階から見学です。

玄関ホールです。

玄関ホールの天井です。

玄関ホールと和館に繋がる通路です。

洋館の1Fと2Fへ繋がる中央ホールです。

中央ホールの鏡付きの暖炉です。
暖炉のタイルは英国ミントン社製です。

中央ホールのスチームヒーター(蒸気暖房装置)です。

大階段前の化粧柱です。
蔓草文様(つるくさもんよう)が施されています。

大階段です。
柱を持たない「空中階段」と呼ばれる様式です。

大食堂(ビデオシアター)です。
主に来客用の食堂として使用されていました。ベランダに面しています。

大食堂の鏡付きの暖炉です。
暖炉は全て大理石で、各部屋ごとにデザインが異なっています。

大食堂の壁紙です。
どの部屋の壁紙も模様・色彩ともに素晴らしいです！！

客室です。
食後のゲストをもてなす客室で、ベランダとサンルームに面しています。

客室の暖炉です。
ホールを含め全ての部屋に暖炉が設置されています。

客室の寄木細工の床です。

婦人客室です。
イスラム風のデザインが取り入れられています。サンルームに面しています。

婦人客室の暖炉です。

婦人客室の寄木細工の床です。

婦人客室の天井です。

シルクの日本刺繍の布張りになっています。

岩崎家のガラス食器です。

フランス・バカラ社の製品です。
旧岩崎家で使われていた、ガラス食器のほとんどがオールドバカラでした！！

右端のフィンガーボールに、「バカラサイン」の紙製シールが残っています。

書斎です。
当主久彌の書斎で、革のソファーが中央にあり、周囲の書棚には洋書が並んでいました。サンルームに面しています。

書斎の鏡付の暖炉です。
各部屋に暖炉が設置されたのは、本格的洋館のステータスシンボルだったからです。

久彌の机です。
書斎は三菱の幹部との打ち合わせなどに、日常的に使用されていました。

キャビネットです。
英国・ハワード＆サンズ社の製品です。

岩崎家四代の家系図です。
岩崎彌太郎(三菱初代社長)、岩崎彌之助(三菱二代社長)、岩崎久彌(三菱三代社長)、岩崎小彌太(三菱四代社長)の名前が並んでいます。

サンルームです。
大きなスチームヒーター(蒸気暖房装置)も見えます。

明治後期に増築されたといわれる、東側に張りでたサンルームです。