旧山本条太郎別邸（玄関と座敷）

2019/11/29 - 2019/11/29

　鎌倉市長谷3にある旧山本条太郎別邸はこのたび湘南邸園文化祭に参加され、特別に4日間（2019年11月28日～12月1日）の特別公開が行なわれている。旧村上邸（https://4travel.jp/travelogue/11543555）を見学した9月半ばから待ちに待っていたのだが、初日は一日中冷たい冬の雨が降り、断念したが、今日は1週間振りの晴天となり早速訪れた。
　門を潜って玄関入口、幅の広い階段を上がって座敷に至る違和感はとてもお屋敷では味わうことがない。確かに、踊場があり、直角に曲がる階段は幅が広く、お屋敷には相応しいようにも思えるが、玄関の建物の造りと、いきなり座敷があるという不自然さはどうしようもない。最初に期待が泡のように消えてしまった。また、車が入る門からは玄関入口まで上り、玄関を入ってからも階段を上ることはお屋敷では考えられないことでまごついてしまった。玄関入口から座敷入口までを取り除けばお屋敷らしさを味わえる。
　また、2代目の所有者の九鬼家では昭和30年代に増築して茶室などを設けたが、待合以外は全て廊下で繋がれていて、離れ風の数寄屋風建築になっている。鎌倉山にある扇湖山荘（https://4travel.jp/travelogue/11475988）ほど金に糸目を付けないという建築ではないが、相応に数寄屋風建築が味わうことができた。
（表紙写真は旧山本条太郎別邸（神霊教鎌倉錬成場「霊源閣」））

エリア 鎌倉(神奈川)

玄関。これはお屋敷の玄関ではないだろう。

玄関入口。構造もちゃっちい。

玄関。タイル貼りの床に板敷。最近の建築だ。

「鎌倉錬成場」。

玄関先の廊下階段の踊場。

階段の踊場。

牛車の模様の丸帯を解いたのだと作者から聞いた。

吊るしてある瓢箪。

踊場からさらに階段。この広さはお屋敷ならではと見間違える。最初から手摺が付いており、最近の建築であろう。

玄関に下りる階段。

階段踊場下の板の間の廊下。お屋敷の玄関には見えない。

母屋の廊下。畳敷きだ。

畳敷の廊下。

座敷。

座敷。

座敷。2間続きだ。

座敷の床の間。

座敷の床の間の床柱に四角く飾りが。

座敷間の欄間彫刻。表千家残月亭の「踊り桐」の写し。

座敷間の欄間彫刻。

座敷間の縁側。半分（3尺）は畳敷だ。縁側を3尺と狭くしたのではお屋敷感が出ない。

庭の石燈籠と蹲（つくばい）。

座敷の縁側から見る相模湾。

天井。

白壁の欄間。

白壁の欄間。

照明。

照明器具にバッタ？

照明器具にバッタ？

照明器具にバッタ？

廊下の天井。傾斜がある。

縁側。

廊下の天井。

神霊教の神棚。

「登録有形文化財」。

「邸園文化貢献賞」。

座敷の床の間。

座敷の床の間。

座敷の床の間の天井。

座敷の床の間の飾り。

伽藍石。古社寺の礎石を庭石に転用したもの。旧村上邸にもあった。これは近くの（鎌倉）大仏殿の礎石？