2018/04/19 - 2018/04/21
5330位(同エリア6663件中)
三峯霧美さん
京都の旅、三日目のメインは洛陽三十三観音の札所巡り、寄り道をしながらすすみます。
春の特別公開中の正伝永源院で念願のオリジナル御朱印帳をいただいて、賑やかな祇園の町を歩いて北上。
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11:34 市営バスを東山安井で降りて歩いて正伝永源院へ。
普段は非公開の正伝永源院が春のお庭の特別公開中なので、寄っていくことにしました。
この辺りは人通りが多いですね。 -
正伝永源院
建仁寺の境外塔頭、元は正伝院と永源庵という二つの塔頭でしたが、明治の廃仏毀釈の時に廃寺となった永源庵の場所に正伝院が移転し、名前を残して正伝永源院となりました。正伝永源院 寺・神社・教会
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正伝院は鎌倉時代に創建され、織田有楽斎が江戸時代に復興。
永源院は南北朝時代に創建され、細川家の菩提寺でした。 -
方丈に行くまでの道にお墓が並んでいます。
織田有楽斎のお墓
織田信長の弟で正伝院を再興させた方。本能寺以降、豊臣、徳川に仕え、隠居した後は正伝院で茶道を極めたそうで。 -
つつじが見ごろを迎えていました。
お寺の近くはインバウンド系の観光客がたくさんいますが、拝観する人は邦人ばかり。 -
方丈からつつじのお庭を鑑賞。
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元総理大臣の細川護熙氏の襖絵が24面奉納されています。
とても素敵な絵で、雪の京都を描いた面がオリジナルの御朱印帳になっています。 -
方丈のお庭、皆さん、思いのままに座って鑑賞。
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お庭の南側に織田有楽斎が造った茶室「如庵」のレプリカがあります。
本物の茶室は明治に三井家に引き取られて東京へ。戦後に名古屋鉄道が買い取り、今は犬山にあるのだそうです。
国宝の茶室は、お金持ちの究極のステイタスシンボルなのかもしれませんね。庶民には関係ない話ですね。 -
有楽斎のクリスチャンネームをとって「ジョアン」=「如庵」と名付けられたそうです。有楽斎の戒名にも如庵にも二文字が入っていました。
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狩野山楽によって描かれた有楽斎の肖像画がかかっていました。複製かもしれませんが。
如庵は窓に並べられた竹が特徴なんだとか・・。 -
狩野山楽の襖絵「蓮鷺図」をデザインしたオリジナル御朱印帳。
これは別格の美しさ、使うのがもったいない。
特別公開時にお寺に行かないと手に入りません。
旅の計画を立ててるときに、特別公開中と知って小躍りしました。
やっと手に入った!! -
如庵の御朱印 書置きです
お寺のHPは今風のデザイン、HPだけ見ていると、いつでも拝観できるように錯覚するのですが、残念ながら、定期的に公開されるのは春と秋だけ。 -
期間限定の御朱印
特別公開時、毎回違った限定の御朱印があるようです。
こちらにはお手洗いがないというので、建仁寺の駐車場にある古く小さなトイレを使いました。
今はコンビニでトイレを借りることができますが、ちょと前までは観光地に行くと、どこのトイレも行列でしたね。 -
人通りの多い花見小路を避けて、路地を北上して四条通に出ることにしました。
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あ、きななの本店だ、ここにあるんだね~、と、店舗の前を過ぎてから、気が変わって引き返しました。
せっかくだから、混んでなければ、寄ってみよう! -
混んでませんでした。
2階の路地を見下ろすカウンター席で、ここでしか味わえない「できたてきなな」の「きな粉とよもぎ」 急須のお茶がついてます。
香ばしい「きなこ」と、甘みを抑えて青臭さが香る「よもぎ」が面白い。
何処に行っても抹茶味ばかりで、食傷気味だったので美味しく頂きました。 -
12:40 仲源寺 洛陽三十三観音霊場 16番
賑やかな四条通のアーケードに入り口があります。
ちょっと寄ってみるって人が多いみたい。 -
狭い境内に隙間なくいろいろなものがあります。
ご本尊は地蔵菩薩、平安時代中期に創建され、鎌倉時代に鴨川を管理していた役人の夢に地蔵菩薩が立ち、洪水を防ぐことができたそうです。
お告げに感謝して「雨やみ地蔵」を安置しました。 -
その後、「雨止み」が「目やみ」と言われるようになりました。
本尊のお地蔵様の右目が充血しているように見えるので、眼病の身代わりになっていると考えられ、眼病治療に霊験があるんだそうです。 -
ご本尊の御朱印
「目病地蔵尊」
目を酷使しているんで、念入りにお参りしました。 -
こちらが洛陽三十三観音の札所、千手観音座像。
白河法皇が彼女(笑)と喧嘩して、千手観音に祈願したところ、仲直りできたというので、男女の仲を取り持つご利益があるそうです。 -
洛陽三十三観音霊場 16番の御朱印
大悲殿
これで、この日、二つ目の洛陽の御朱印。
さあ、サクッと次に進みます。 -
四条通を河原町方面に歩きます。
この時はまだ南座は耐震工事中でした。 -
鴨川は川床を作っている。
気が早いというか、都会の真夏で川の上だけ涼しいなんてことは無いと思うけどね。
まあ、無粋。わかってますよ、風情を楽しむってことかな。 -
13:05 寶蔵寺 ほうぞうじ
一般公開はされていませんが、近年話題の伊藤若冲の掛け軸を二つ所要されていて、若冲の御朱印を頂くことができます。 -
もともとの創建は弘法大師と伝えられ、秀吉によって裏寺町と呼ばれるこの地に移転、蛤御門の変でお寺は全焼し、現在の本堂は昭和7年建立。
ご本尊は阿弥陀如来 -
寺務所でご本尊の御朱印を書いていただきました。
七福神の縁日には弁天様の、お地蔵様の縁日にはお地蔵様の御朱印がいただけます。
でも、ピンポイントの日に訪れるのは、京都周辺に住んでいないと、なかなか難しいものです。 -
こちらには伊藤若冲のご家族のお墓があります。
近年整備して、痛まないように屋根も作ったようです。 -
若冲の実家は錦小路で青物問屋を営んでいて、若冲は父母と弟の墓石を建立しています。
若冲の本人の墓は晩年を過ごした伏見の石峯寺にあるそうです。 -
若冲の御朱印。
色違いの御朱印が数種あり、すっきりとした青を頂きました。
このどくろはお寺の所有する若冲の掛け軸に描かれています。
御朱印はお休みする日があるのでHPのカレンダー、要チェックです。 -
寶蔵院の隣はラウンドワン。
実はトイレを借りに店内へ入ったのですが、その騒音に頭がくらっとしました。
これが騒音も長く聞いていると、平気になるんですね。
人間ってすごい適応力があるもんです。 -
13:21 誓願寺 せいがんじ 洛陽三十三観音霊場 2番
ご本尊は阿弥陀如来
創建は667年、天智天皇の勅願により奈良で創建されました。鎌倉時代初期に京都に移転し、秀吉によって現在地に移されました。誓願寺 寺・神社・教会
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江戸時代には6500坪の境内に塔頭が18もあったそうです。
その頃からこの辺りはにぎやかで、今も繁華街の中にあるお寺です。
迷子の道しるべの石柱があります。落とし物や迷子は左側に張り紙をし、拾った人は右側に張り紙をしたんだそうです。
警察がなかったんですもんね。 -
お寺は法然上人に譲られて、浄土宗西山深草派の本山です。
前の通りは人通りが多いのですが、お寺の中は誰もいない。
京都の中心部に位置するお寺は、何度も火災に合っていて、明治の蛤御門の変でも焼失。ご本尊の阿弥陀如来像は石清水八幡宮の御本地仏で、明治に入って移されたそうです。 -
こちらがご本尊、阿弥陀如来の御朱印。
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扇塚、謡曲「誓願寺」で和泉式部が歌舞の菩薩になることから、能楽家、舞踊家の参詣が多く、今も扇子を納めて、芸事の成就を祈願するそうです。
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本堂の周りには 奉納された扇子がかかっていました。
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洛陽三十三観音霊場は十一面観音、いただいた御朱印は大悲尊。
次の目的地はバスに乗っていくので、河原町三条のバス停へ、御所の近くの神社とお寺へ移動です。 -
14:11 京都御所 清和院御門
府立医大病院前でバスを降りて、ちょっと歩くと清和院御所です。
今回の目的地は御所ではなくて、手前の梨木神社。 -
梨木神社の鳥居の先は、新しいマンションが視界を遮ってます。
うわあ、これって借地権で資金を確保したのでは?と思ったら、やっぱり、そう。
東京の某神社も同じように資金を調達して、社殿を改築して、やたら今風の建物になったところがある。 -
二の鳥居、ここからは普通に参道が続いています。
神社の杜にマンショを建てることは神社本庁から承認を得られず、神社は本庁から離脱したそうです。
神社も、いろいろご苦労があるようで、その資金で社殿の改修が行われたそうです。 -
梨木神社 なしのきじんじゃ
創建は1885年(明治18年) 祭神 三條實萬・三條實美
王制復古の大義を唱え、明治維新に貢献した親子のお二人です。梨木神社 寺・神社・教会
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新緑がとても綺麗です。
萩の名所としても有名で、9月は萩まつりが行われます。 -
京都らしいレイアウトの神社。
萩まつりでは、この能舞台で雅楽、狂言、日本舞踊、お琴、生け花、居合道などのパフォーマンスが奉納されます。 -
モミジが赤く染まる時期も綺麗だそうです。
この辺りは公卿のお屋敷が並んでいたところで、この地は三條家があった場所です。 -
京都三名水のひとつ「染井」 手水舎はその名水です。
他の二つの名水は枯れてしまったそうです。 -
染井の御神水を持ち帰る用のペットボトル販売中です。
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頂いた御朱印。
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梨木神社の駐車場の向かい側に廬山寺。近いね。
紫式部の邸宅跡で桔梗が綺麗という「源氏庭」があります。
桔梗の季節ではないので、今回はお庭の拝観はしません。 -
14:26 廬山寺 廬山天台講寺 洛陽三十三観音霊場 32番
938年に慈恵大師によって船岡山に創建された金剛院がルーツで、秀吉によってこの地に移転しました。 -
寺務所の入り口で「こんにちは~~」と声をかけるも反応なし。誰もいないのかな~と思ってたら、自転車でお参りに来ていた若いお兄さんがやってきた。
「お留守ですか?」というので、「たぶんいらっしゃると思う」なんて話して、二人で大声で「こんにちは~~」「ごめんくださ~~い」と言ったら、やっと奥からお寺の方が出てきてくれました。ああよかった。 -
お寺のメインの御朱印はこちら。
元三大師。
お兄さんは時間がかかると思ったのか、鐘楼を見に行った。すまんの~。 -
洛陽三十三観音霊場 32番の御朱印
如意輪観音
お寺のHPによるとあと数種類の御朱印がありますが、兄さんも待っていることだし、時間をかけると申し訳ないので、二つだけ頂いて、次のお寺へ。 -
14:46 寺町通を5分ほど歩いて、護浄院(清荒神・きよしこうじん)に到着。
荒神(こうじん)信仰は日本独自の民間信仰で台所の神様、火の神様。
神仏習合で、特に瀬戸内海で信仰されているそうで、関東では見たことがありません。護浄院 (清荒神) 寺・神社・教会
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創建は772年 光仁天皇の子、開成皇子が勝尾山で修行中に現れた荒神の姿を刻み、祀ったことが始まり。
1390年に京都に遷座し、現在地に移転したのは1600年。
御所の守護神で勅願寺でした。 -
本堂に祀られているのは「清三宝大荒神尊」
三宝を守護し、不浄を払う仏神。
お札は台所にある神棚にまつるんだそうです。 -
頂いた御朱印。
ご本尊ですね。 -
おおきな堂宇の中央に祀られているのが 洛陽三十三観音霊場の本尊。
准胝観音 -
観音様の両側に、弁財天、不動明王、大聖歓喜天、薬師如来が安置されています。
京都七福神の恵比須神、京の七福神の福禄寿、延命地蔵尊もまつられています。
このお寺に来たら、すべてのお願い事がかないそう。 -
洛陽三十三観音霊場 3番の御朱印
そろそろ、持っていたお賽銭用の小銭が底をついてきました。
荒神口のバス停から京都市役所前まで移動。 -
15:11 河原町御池の交差点、あれが京都市役所かな、道幅が広く交通量も人も多い。
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取り壊し中の「ホテル本能寺」を回り込んで本能寺の山門へ。
日本人なら誰でも知っているお寺の一つ、織田信長が奇襲を受けて亡くなった本能寺の変の本能寺。本能寺 寺・神社・教会
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15:15 本能寺 法華宗大本山本能寺
1415年創建 開基は日隆聖人で、1432年までは「本応寺」という寺名でした。
その後、破却や再建が繰り返され、1582年に本能寺の変で焼失。
秀吉の命で現在地に移転します。 -
明治に蛤御門の変で焼失して、現在の本堂は1928年の再建です。
境内がバタバタしてるのは、隣のホテル本能寺が取り壊し作業中だけでなく、そのホテルの社長さんの社葬が行われていたようで、業者さんによる撤去作業中でした。 -
本堂に続く臨時のスロープ参道。すごいお葬式だったようです。
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境内にはいくつかの塔頭が並んでいます。
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織田信長の廟
三男の信孝の命によって建てられました。 -
本能寺の変で亡くなった方のお名前。
実は森蘭丸ぐらいしか知らない。
TOKIOの松岡君が若い頃、大河ドラマで蘭丸役をやったのが、めっちゃかっこよかったな、なんてそんなことしか思い浮かばない。 -
御首題帳を持っていなかったので、信長の家紋入りの御首題帳を購入しました。
僭越ながら、御首題を頂けますか?と確認させていただきました。 -
頂いた御首題。
他の宗派と同じ御朱印帳だと「妙法」と書かれることが多いのです。
本能寺はどちらも「御朱印」と言ってます。
本日のお参りはこれで終了。
裏参道から河原町通に出て、遅いランチにありつくことにしました。 -
15:40 進々堂三条河原店 京都ではよく見かけるパン屋さん、イートインがあるので、旅行者にはとても便利。
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めっちゃお腹が減っていたので、パンを二つに、アイスコーヒー。
店内はほぼ満席です。空いててよかった。
16:12 進々堂を出て、市営バスで京都駅へ
新幹線は17時半、それまで京都駅の周辺でお土産でも見て歩こう。 -
激甘党の同僚のお土産は 亀屋友永の松露。
松露はあまりの甘さに、脳みそにパンチを食らったようになります。
作るの時間がかかるそうで、作っている和菓子屋さんが少ないそうです。
喜んでもらえるかなぁ。 -
阿闍梨餅も買いました。京都駅の新幹線の改札を入ったところの売店では、夕方でも残っていることが多いですね。
今回の旅は、京都市内からちょっと離れた、神護寺と大原、そして洛陽三十三観音霊場の札所巡りでした。お天気に恵まれて、とても充実したよい旅でした。
でも、思うように札所巡りは数が進まず。また出かけて行かなくちゃ。
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