2018/10/04 - 2018/10/11
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ミズ旅撮る人さん
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「コーカサス3国」は、カスピ海と黒海に挟まれた旧ソ連の国々です。
アゼルバイジャン共和国・ジョージア(グルジア)・アルメニアの3ヶ国を訪れました。
10回目は、コーカサス3国最後の国アルメニアです。
正式名称はハイアスタン共和国。黒海にもカスピ海にも面していない内陸の国です。
北はジョージア、西はトルコ、南はイラン、東はアゼルバイジャンに接しています。
アルメニアは301年に世界で最初に公式にキリスト教を受容した国ということを誇りに
しており、世界でも独自の教義を持つアルメニア使徒教会を信望しています。
アルメニアの観光は教会がその大部分を占めています。
見慣れたローマ・カトリック教会とは違う簡素な教会は、十字架がいっぱい。
聖像がないから十字架が発展しました。
ジョージアから南下して国境を越え、世界遺産のハフパット修道院を訪れます。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通手段
- 観光バス
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
PR
-
ジョージアの首都トビリシから南下して、
アルメニア国境を目指しています。
ジョージアは羊との遭遇率の高い国でした。 -
この羊の大群を見ると、ここはモンゴルか?と思ってしまいます。
気分はシルクロード?ジョージア最後の一枚です。 -
アルメニアに入りました。国境はDebed川を挟んであります。
場合によっては、ジョージアを出国したら、スーツケースを引きずって
橋を渡り、アルメニアの建物まで400mを歩かなければなりません。
私たちは、バスに乗ったまま橋を渡ることが出来たので、助かりました。
国境越えに苦労する国がまだあります。元ユーゴスラヴィアだった国々は今では8つの国に分裂しました。
この国境越えがかなり厄介でした。ビールの差し入れが必需品だったり。
あの地域だけは5ヶ国周遊なんてしないことをお勧めします。
時間と手間が掛かり過ぎてたいへんです。 -
深く切れ込んだ谷間に来ると、ふいにハフパット修道院の姿が
見えました。 -
周囲は、急な斜面に家々が立ち並ぶ集落です。
バスはその中を通る狭い道をぐるりぐるりと曲がりながら
高度を上げて行きます。 -
ハフパット修道院に到着しました。
世界遺産に登録されている建物なので、観光地然としているのかと
思いましたが、村のお寺と言った佇まいです。
でも、駐車場にいる土産物店を見ると、やはり結構観光客が来るのでしょうね。 -
売られている民芸品は明るい色合いの物が目立ちます。
ついつい寄りたくなりますが、まずは見学です。
国境でスーツケースを400mも引きずらなくて済んだので、
ちょっとは時間に余裕があるかな?
ここの見学時間はわずか30分。忙しいなあ。 -
ロリ地方の有名寺院が描かれています。
アルメニア語はインド・ヨーロッパ語族に属して、
ハーイエルと呼ぶ独自のアルファベットを使用しています。 -
このハフパト修道院は、薄い水色で世界遺産のマーク
(ギリシャ神殿)が添えられています。
地図の右上から赤い道が下って来て最初にある左側の教会です。
同じマークがその先の教会にもあります。サナヒン修道院です。 -
見取り図です。左下に駐車場があり、ここから少し高くなった敷地に入ります。
-
周囲の風景は、ここが高原のような気分にさせてくれます。
アルメニアは平地がほとんどなく、国土の90%が
標高1000~3000メートルという山国です。
「高原のような」ではなく、ずばり「高原」なんですね。
手前の地面に置かれているのは墓石です。
敷地の至る所に置かれています。 -
お堂(見取り図の2)がありますが、先ずは庭を左に歩いて行きます。
-
A.D.970年創建という歴史ある修道院だからか、
様々な様式の墓石が散らばっています。
好きな所に埋めてるのかなあ?
低い石壁の向こうの下に駐車場があります。(水銀灯が見えてる) -
聖グレゴリウス教会(見取り図の4)の前に来ました。
人がいなくなるまで待っていると、あっという間に置いて行かれるので、ツアーの皆さま結構写っています。ごめんなさい。 -
玄関だと思うのですが、至って簡素な彫刻しかありません。
-
アルメニアは、「アルメニア使徒教会」を信仰しています。
ローマ=カトリック教会の三位一体説と対立したキリストの単性説を
信奉する教会です。
単性説は451年のカルケドン公会議で異端とされましたが、
アルメニアでは信仰され続けました。
世界で最初にキリスト教を国教とした国の矜持でしょうか。
この時の話は、アララト山を臨むホルビラップ修道院で紹介します。
アルメニア使途教会の特徴は、十字架を非常に重要視していることです。 -
庭にある墓石は、石棺そのものの形だったり、石碑のようだったり、
色々あります。
地面に埋まっている墓石もあり、踏んでいいものやら戸惑いますが、
踏んでも大丈夫のようです。
だって、本当に至る所に埋まっているので、踏まないと歩けない。 -
キャットミントかな?
墓には花を供える場所などはないのですが、
野生の花たちが慰めているようです。 -
十字架に赤い薔薇を捧ぐ・・・
-
教会に入りました。
天井には小さな窓があるだけ。屋根の部分はレンガ造りです。 -
ハフパット修道院は、ロリ地方にあるビザンチン様式の修道院で、
970年前後に聖ニシャンによって創建されました。
硬い玄武岩で建てられており、「ハフ(強い)・パット(壁)」と
名付けられました。
聖グレゴリウス教会は1005年に建設されました。 -
床一面がお墓です。もう踏んで歩くしかない!
-
玄関を入ったところです。重そうな石積みです。
これがハフ・パットなんですね。 -
教会の内側の壁にも、こだわりの十字架が描かれています。
-
左右の十字架は随分と違うけれど、年代の違いなのかなぁ?
-
礼拝堂があります。
-
祭壇の前の幕が開けられ、中の壁画が見えます。
-
下の方の壁画は失われてしまっていますが
窓の周辺には聖人たちの姿が見えます。
アルメニア教会は、ジョージア同様に仰々しい祭壇はありません。 -
天井付近には巨大なキリストが描かれています。
-
クーポラの真下に吊り下げられているシャンデリア。
-
窓枠に一部装飾が残っています。創建当時は今よりもう少し華やかな
教会だったようです。 -
くるんとした可愛いアルメニア文字。
教会の由緒来歴か聖典でも書かれているのでしょうか。 -
祭壇のこんな場所にも文字が。
-
「最後の晩餐」かしら?
-
その下には、当時の王の姿らしき人物像があります。
アルメニアは、ペルシャやトルコの支配を受けて来たので、
885年以降はバグラト朝でしたが、ペルシャ風の衣装なのでしょう。 -
再び庭に出ました。手前が見取り図の5で、
後ろが6の聖ニシャン聖堂です。
聖ニシャン聖堂は 967年から991年に建てられた最も大きい建物です。 -
5のお堂を回り込んでずんずん行きます。急げ急げ!
本当は、すっきりとした庭を散歩したいんですが。 -
右が先程の聖グレゴリウス教会(4)で、左が5のお堂です。
その間の小道を8に向かって歩いています。 -
8の部分は、建物の中というより通路のような感じで、
そこにハフパット修道院で一番有名な十字架があります。 -
「ハフパットの聖十字架」。11世紀から13世紀にかけて刻まれた
十字架です。
一つの彫像に、たくさんの物語が刻み込まれていて、
ガイドが説明してくれるのですが、不信心者はふ~ん・・・ -
ちらっと覗いた聖ニシャン聖堂は、床に甕が埋め込まれていました。
ジョージアとアルメニアはともにワイン発祥の地と言われています。
ワインを貯蔵していたのかな? -
こちらのクーポラは、複雑な形をしていました。
-
聖グレゴリウス教会に沿って右に曲がりました。
屋根のない空間がありました。 -
こんな所にも墓石が埋め込まれています。
ひょっとして踏んでもらうことに意味があるのかしら? -
いろんなモチーフの十字架が置かれています。
これは寄進物なのかな? -
日本の寺にも小さな石仏があるのと同じなんでしょうね。
-
外に出ると、鐘楼付きの建物がありました。
-
イチオシ
聖グレゴリウス教会です。右のアーチ部分から出て来ました。
最大500名もの修行僧がいたという修道院ですが、
どこが修道院だったのかわかりませんでした。 -
今回の表紙は、このハフパット修道院です。
-
少し色づいた紅葉がありました。
-
これもハーブの一種?
少しだけ自由時間があったので、裏側に回って探険中です。 -
あれれ?十字架の下に部屋があります。まさか納骨堂?
偉い人の墓所かな?見取り図の7です。 -
うわ~、すごい彫刻。王族の墓かも。
-
この時は、単に十字架が多いなと思う程度でしたが、
これ以降、アルメニアは十字架の国だということが、
よ~くわかることになります。 -
こういう雰囲気は、日本の古い寺のようで好きです。
-
小さな十字架が、聖グレゴリウス教会の壁にびっしりと描き込まれて
いました。
創建当時にはなかったものが、年経るにつれて増えて行ったんでしょうね。落書きじゃないから許されるのかな?
これが多い寺院ほど、箔が付くというもの? -
白い花が似合う修道院です。
-
ハフパット修道院は、1996年にサナヒン修道院と共に
「ハフパット・サナヒン修道院群」として世界遺産に登録されました。
このツアーのHPには「この後訪れるサナヒン修道院」と
書いてあったのに、サナヒン修道院には寄りませんでした。
いい加減だなあ。 -
本当に、高原の雰囲気が気持ちのいい場所です。
-
土産物の露店では、手作りのレース製品を売っていました。
既に買い物をする時間はありませんでした。日本人のツアーは忙しい。
それでも別の大手旅行会社のツアーでは、私たちが2日掛けて巡った
コースを1日で済ませていました。そちらにしなくて良かった。 -
アルメニアは、各家にガスパイプが引かれています。
画面左の黄色いのがガスパイプです。
ここで縦になっているのは、家の入り口で門の形に曲げてあるからです。
普段は地上1mくらいの所を走っています。
アルメニアはロシアから天然ガスの供給を受けていて、
絶対に頭が上がらない状態にあります。
ジョージアやイランとも良好な関係を維持していますが、
隣国であるトルコ及びアゼルバイジャンとは領土問題などで
対立関係にあります。 -
パイプがあちこちで門の形に曲がっているのがわかります。
日本だと地中に埋めているガス管ですが、
ここでは至る所に張り巡らされています。
故障したら死活問題なので、保守点検がしやすいようにしているのです。
このガスはもちろん有料なので、各家に引き込む所にメーターボックスが設置されていました。 -
イチオシ
さて、ハフパット修道院は高原に建っていると言いましたが、
実はすごい場所なんです。
修道院から先程登って来た道を下って行くと、
こんな景色が見えて来ました。
しかも、手前の稜線の右の先には何やら建築物があります。 -
古い砦(Kayan Fortress)です。絵になりますねぇ。
それにしても、あの煙はなんでしょう? -
崖の上と下。その対比がおもしろい風景です。
こんな地形が実際にあるなんて。
崖の上の町の中に、もう一つの世界遺産サナヒン修道院があります。 -
Hotel Qefo。昼食はここで取りました。
レストランと同じ敷地の中にホテルもあって、ちょっと覗かせてくれました。 -
前菜。
-
かなり田舎の辺鄙な場所にあるレストランだったので、
期待もしていなかったのですが、なかなかの品揃えです。 -
このスープは美味しかったです。お野菜いっぱい。
-
ここまで品数いっぱいで供されるとは思いませんでした。本当に野菜が
いっぱいで、すごく幸せでした。写真以外の料理もありました。
このホテル兼レストランは、とても裕福な経営者が開いている施設なんだと感じます。
「裕福な者は物惜しみしない」というスタンスのもてなしでした。
アルメニア人は日本では全然知られていませんが、
実は世界中で稼ぎまくっている裕福な民族です。
「出稼ぎ」なんてレベルではなく、イメージ的には「華僑」か、
ユダヤ人でしょうか。
アルメニア人は昔から商才があり世界中に散らばって商売をしています。
12世紀にアルメニア王国が滅亡して、世界に出て行ったアルメニア人は
ユダヤ人のような著名人こそ輩出しなかったものの、
傭兵としてはかなり知られていました。
フランスには大きなコミュニティがあり、アメリカにも80万人くらい
住んでいます。
アルメニア人はその半分以上が他国に居住しているのだそうです。 -
もう10月なので、草花はそろそろ終わりでしょう。
それでもこうして目を楽しませてくれました。 -
ガスパイプ越しに下を臨むと、九十九折れの道が見えます。
これを下って行って、川沿いに左の奥へと進んで行きます。
そこで、先程の煙の正体がわかります。 -
バスとすれ違いざまに手を振ってくれた少女がいました。
では、今回はこれまで。
次回は首都エレヴァンを目指しながら、
セヴァン湖に臨むセヴァン修道院を訪れます。
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